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はじめに──なぜか「自分だけが責められる」という苦しみ

 

きょうだいの間で、高齢の親の介護や財産のことで揉めたとき、なぜか自分だけが“悪者扱い”されてしまう──。
 

そんなつらい立場に置かれている方は少なくありません。

 

・「あんたは親に冷たかった」と責められる
・会わせてもらえないのに「顔も見にこない」と言われる
・本音を言うと「自分勝手だ」と言われる

 

このような状況に陥ると、孤立感・無力感・罪悪感に押しつぶされそうになります。

 

でも、あなたは本当に「悪者」なのでしょうか?
本記事では、その構造と心のケア方法について解説します。

 

 

 

1.「悪者役」は感情のスケープゴート

 

家族の中で特定の誰かが“悪者”にされる構図には、感情のスケープゴート(身代わり)という心理的な仕組みがあります。

 

家族が高齢親の介護・財産・施設入所など大きな選択を迫られるとき、不安・恐れ・怒り・葛藤といった強い感情が噴き出します。
 

でも、それをうまく処理できないとき、家族の誰かにその感情を投影して「お前が悪い」として処理しようとするのです。

 

とくに以下のような人が、悪者役にされやすい傾向があります。

  • 自分の意見をはっきり言える人
  • きょうだいの主導権に異議を唱えた人
  • 親の本音を代弁しようとした人

つまり、悪者にされたからといって、それが“本当の非”を意味しているわけではないのです。

 
 

 

2.「誤解されている」より「構造に巻き込まれている」

 

「私がもっと説明すれば、きょうだいもわかってくれるのでは?」
「誤解を解けば元通りの関係に戻れるかも…」

 

そう思って、何度も話し合いを試みる方も多いでしょう。
 

しかし、家族が“誰かを悪者にする構造”に入り込んでしまっているときは、論理や証拠ではなく“感情の均衡”が優先されていることが少なくありません。

 

つまりあなたは、「誤解されている」だけではなく、家族という感情システムに巻き込まれているのです。

 

 

3.“共感されない苦しみ”こそが傷になる

 

家族から悪者扱いされたとき、もっとも傷つくのは、「自分の気持ちを誰にもわかってもらえない」という孤立感です。

 

・本当は親のことを誰よりも心配している
・連絡しても無視され、何も情報をもらえない
・それでも、あきらめきれずに今も悩んでいる

 

このような思いが、どこにも届かないまま積み重なることが、心の疲弊を招きます。
「自分の存在価値が否定されたように感じる」という方もいます。

 

このとき大切なのは、自分の中でその思いを認め、いたわってあげることです。

 

 

 

4.心のケアの第一歩──“自分を罰する”のをやめる

 

家族とのトラブルに巻き込まれた方の多くが、「自分にも悪いところがあったかも」と自分を責めがちです。

 

しかし、自分を責め続けることでは、誰も幸せになれません
罪悪感を抱くことと、責任を取ることは別です。

 

あなたが今できるケアの一歩

  • 「私は十分やってきた」と自分の努力を認める
  • 「理解されない苦しみがあった」と気持ちに寄り添う
  • 「今も親を思っている」と自分の愛情に自信を持つ

これらの内省は、誰かに許されるためではなく、自分が自分を癒すために必要なことです。

 
 

5.安心できる第三者との対話をもつ

 

きょうだいや親との間で感情的に巻き込まれていると、冷静な視点を失いやすくなります。
そのとき大切なのが、安全な場所で、心の整理をすることです。

  • 信頼できるカウンセラーとの対話
  • 同じような経験をもつ人とのつながり
  • 公正中立な専門家(士業等)への相談

安心できる対話の中で、あなたは少しずつ「悪者ではなかった自分」を取り戻せます。

 
 
 

 

終わりに──あなたは、ひとりではありません

 

もし、あなたが家族の中で“悪者”にされてしまっているなら、その苦しみは想像以上に深いものかもしれません。
 

ですが、それは「あなたに問題があったから」ではありません。

家族の中にある感情の構造が、そうさせているだけかもしれないのです。

 

あなたの思いを否定せず、心の奥に耳を傾けてくれる人は、きっといます。
あなたはひとりではありません。

 

 

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はじめに──なぜ、あのとき何もできなかったのか?

 

「親が囲い込まれて、会えなくなった」

 

そう話してくれた方の多くが、その後こうつぶやきます。

 

「でも、私もあのとき、何もできなかったんです……。親を見捨ててしまったような気がして……」

 

本当は親を大切にしたい。会いたい。
けれど、もう一人のきょうだいが壁になって、近づけない。

それでも何かできたのではないか。
本気で動いていれば、もっと早く何か変えられたのではないか──。

 

こうした「見捨てたかもしれない」という罪悪感は、多くの方を深く苦しめています。

 

けれど、その罪悪感は、果たして“真実”なのでしょうか?

この記事では、「罪悪感の正体」と「本当に向き合うべきこと」を、専門家の立場から丁寧に解きほぐしていきます。

 

 

 

 

1.「罪悪感」が生まれる構造とは?

 

まず前提として、罪悪感とは「してはいけないことをした」「すべきことをしなかった」と感じたときに生まれます。

高齢親の囲い込みのように、自分が何も“悪いこと”をしていないのに罪悪感が湧く背景には、次のような心理構造があります。

 

(1)親への深い愛情と道徳心

 

親に育ててもらった、助けてもらったという気持ちが強い人ほど、
「見捨てるなんてあり得ない」と強く信じています。

だからこそ、何もできなかった自分を「冷たい」「無責任」と責めてしまうのです。

 

(2)第三者にどう見られるかの不安

 

たとえば、こんなことを言われたことはないでしょうか?

  • 「なんで親に会いに行かないの?」
  • 「きょうだいの問題は家族で解決すべきでしょ」
  • 「裁判なんて、親がかわいそう」

こうした言葉が、あなたの中の罪悪感を強めます。
まるで「親不孝者」のレッテルを貼られるような怖さがあるのです。

 

(3)きょうだいとの力関係

 

親を囲い込んでいるのは、たいてい「声が大きくて支配的なきょうだい」です。

そのきょうだいが「お前は何もしてこなかった」「今さら来ても遅い」と責めてきたとき、「確かに……私は何もできなかった」と思い込んでしまいます。

でも、本当にあなたは「見捨てた」のでしょうか?

 

 


 

2.あなたは「見捨てた」のではなく「排除された」

 

ここで視点を変えてみましょう。

 

あなたは親を「見捨てた」のではなく、親との関係から“排除された”のです。

 

たとえば:

  • 面会を拒否された
  • 施設の住所を教えてもらえなかった
  • 電話をしても出てもらえなかった

これらはすべて、自分の意思で距離を取ったわけではない証拠です。

「自分が行かなかった」のではなく、「行けないようにされた」のです。

そしてそれは、あなたの責任ではなく、他のきょうだいのコントロールや支配の構造の中で起きたこと。

 

「なぜ、もっと早く動かなかったのか?」という問いも、本当はこう変えてみるべきです。

 

「なぜ、あの時“動けない構造”に私は閉じ込められていたのか?」

 


 

 

3.罪悪感を引き受けなくていい理由

 

ここまで読んでも、まだ心のどこかで

「でも、私は親に申し訳ない……」

と感じてしまう方もいるでしょう。

 

それほどまでに、あなたの中には“優しさ”と“誠実さ”があるということです。

 

だからこそ、伝えたいのです。

罪悪感を持ち続けることが、親孝行になるわけではありません。

むしろその思いは、次のようなかたちで生かされていきます。

  • 今からでも、親に手紙を書く
  • 会えない中でも、思いを伝える努力をする
  • 同じような立場の人を支える
  • 自分の心を癒し、これ以上心を痛めないようにする

「できなかったこと」ではなく「これから、できること」に目を向けていくことが、親への誠実な向き合い方になるのです。

 

 


 

おわりに──あなたのせいではない

 

「親を見捨ててしまったのではないか」

 

そんな苦しみを抱える人ほど、本当はとても、親を大切に思っていた人です。

 

でも、その思いを「罪」として抱え込まないでください。

あなたは、見捨てたのではありません。
 

奪われたのです。 親とつながる「権利」を。

 

その現実を、あなたの心がちゃんと知ることで、少しずつ、その重たい鎖はほどけていきます。

 

 

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はじめに──この痛みには、理由があります

 

「親に会いたい」と願うことが、なぜこんなにも切実なのか──。
 

それは、親が“命の源”であり、“心の原点”だからです。

 

高齢の親が施設や病院、あるいは兄弟姉妹のもとに「囲い込まれ」、連絡すら取れなくなってしまう。
その現実に直面したとき、多くの方が感じるのは、怒りや悲しみだけではありません。
 

もっと深く、名前のつけようがないような「心の痛み」です。

 

「ただ会いたいだけなのに、どうして?」
「何も悪いことはしていないのに、拒絶されるのはなぜ?」
 

このような問いの奥には、人間の根源的な感情と、家族という特別な関係の構造があります。

 

この記事では、公認会計士・税理士として家族問題に向き合ってきた私の立場から、そして「高齢親の囲い込み問題」に関わる多くのご相談を受けてきた経験から、
 

「なぜ会えないことが、こんなにも苦しいのか?」というテーマを紐解いていきます。

 

 

 

 

1.「親に会えない苦しみ」は、ただの寂しさではない

 

「もう大人なんだから、会えなくても仕方ない」
「介護や対応をしてくれている兄弟に任せた方が…」
 

そんな“合理的”な考え方では、心の痛みは癒えません。

 

それはなぜか?

 

親は、「自分が生まれた場所」だからです。
 

 

その存在に触れられないというのは、
「自分の存在そのものを否定される」ような感覚とつながります。

 

これは心理学的には「対象喪失(attachment loss)」にあたります。
心のよりどころである対象──この場合は親とのつながり──を奪われることは、喪失体験と同じように心を揺さぶるのです。

 

 

 

2.「まだ生きているのに会えない」からこそ、複雑になる

 

亡くなってしまったのなら、受け入れるための“喪のプロセス”が始まります。
けれど、まだ生きているのに会えないという状況は、「希望」と「絶望」が交互にやってくる、極めて消耗的な状態です。

  • 会おうとすると拒絶される
  • 状況を尋ねても無視される
  • 兄弟に問いただしても、まともに取り合ってもらえない

そうした中で、「自分は悪者にされているのではないか」という疑念が膨らみ、無力感・孤立感・自己否定感が強くなっていきます。

 
 
 

 

3.家族という特別な関係だからこそ、心のダメージが深い

 

たとえ社会ではうまくやっていても、家族の中で「拒絶されている」「居場所がない」と感じると、人は根源的な自己肯定感を揺るがされます。

 

特に「親との関係」は、人生の土台です。

  • 幼い頃に守ってくれた親
  • 弱った姿を見ても、なお大切に思う親
  • 自分にとって唯一無二の存在

そうした存在に「会う権利を奪われる」ことは、「人として大切にされていない」という絶望感を呼び起こすのです。

 


 

4.この苦しみは、あなたの“心が弱いから”ではありません

 

ここで強くお伝えしたいのは、「親に会えないだけで苦しい自分」に、罪悪感を持つ必要はないということです。

 

「心が弱いのかもしれない」
「割り切れない自分が未熟なんだろうか」
 

そう思ってしまう方も少なくありません。

 

でも、それは違います。
あなたが「人として当たり前の感情」を持っているからこそ、苦しいのです。
 

親に対して、「今どうしているの?」「会いたいよ」と思うのは、あなたがまっすぐに家族を大切にしている証拠です。

 
 

 

5.その感情は、あなたを守る力にもなる

 

今は苦しくても、その「会いたい」という気持ちは、あなたを支え、未来へとつないでくれます。

  • だからこそ、「どうにかして会いたい」と動ける
  • だからこそ、「親を一人にしない」と思える
  • だからこそ、「声にならない親の想い」にも気づける

この気持ちは、あなたが人としての温かさを持っている証でもあるのです。

 

 

おわりに──「あなたの想い」を否定しないでください

 

家族の中で、立場や意見が食い違うことはあります。
 

けれど、「親に会いたい」と願うあなたの想いは、誰かに否定されるようなものではありません。

たとえ状況が難しくても、あなたの中にある“親との絆”は、なくなっていません。

 

その絆を取り戻すために、できることがあります。
 

私たちは、「親は家族みんなのもの」という立場から、そうした行動の一歩を支援しています。

 

どうか、この痛みをひとりで抱え込まないでください。
あなたが「親と会いたい」と願うことの尊さを、私は知っています。

 

 

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はじめに:「親のために」と言うけれど…

 

「親のために、施設に入れました」
「親のために、面会は制限しています」
「親のために、情報は私ひとりで管理します」

 

こうした言葉、あなたのまわりでも聞いたことはありませんか?

 

一見、とても親孝行で立派に聞こえるこのフレーズ。しかし、その「親のため」という言葉の裏には、ときに“親の意思”を無視した「子どもによる支配」が隠れていることがあります。

 

今回は、高齢の親を巡って起こるこの微妙な対立──**「親の意思」vs「子どもの支配」**というテーマについて掘り下げてみましょう。

 

 

 

親の意思はどこへ行ったのか?

 

高齢になっても、認知症の初期であっても、親は自分の人生を生きています。
 

たとえ判断力が少し衰えていても、「誰と会いたいか」「どこに住みたいか」「どんな暮らしがしたいか」といった意思は、本来尊重されるべきです。

 

ところが、こうした意思が家族の中で無視されてしまうケースが後を絶ちません。

 

たとえば…

  • 「うちの親はボケてるから、何を言っても無駄」と決めつけられる
  • 「あの兄弟(姉妹)に会いたい」と言っても、「混乱するから」と取り合ってもらえない
  • 本人が嫌がっているのに、特定の施設に入所させられてしまう

これらはすべて、「親のため」と言いながら、実際には親の声を聞こうとしない構造です。


 

 

「親のため」と言いながら、実は子どもの安心のため?

子どもが「親のため」と言って行動する背景には、さまざまな心理があります。

 

1. 自分の罪悪感を軽くしたい

→「親を守っている自分」を演じることで、見えない罪悪感を打ち消そうとする

 

2. 兄弟姉妹とのトラブルを避けたい

→親を自分の管理下に置くことで、他の家族を排除して、面倒を回避する

 

3. 親がどう思っているか、考えたくない

→「本人が望んでるから」と思い込むことで、現実と向き合わずに済む

 

こうした行動の根底にあるのは、親のためではなく、子ども自身のためかもしれません。
つまりそれは、「支配の正当化」です。

 
 

 

支配の特徴とは?

 

子どもの「支配」は、明確な命令や暴力とは限りません。むしろ次のような形で表れることが多いのです。

  • 情報を遮断する(他のきょうだいに知らせない)
  • 面会を制限する(「本人が嫌がっている」と主張する)
  • 決定を一人で行う(介護・医療・財産管理など)

これらはすべて、外からは“親思い”に見えるが、内実は一方的な管理です。

 

 

判断力の低下=意思の消失ではない

 

たしかに、認知症や病気で判断が難しくなることはあります。
でも、それは「意思がない」ということではありません。

 

たとえば──

  • 表情で「嬉しそう」「不安そう」と伝える
  • 好きな音楽に反応する
  • 特定の人が来ると笑顔になる

 

こうした小さなサインの中に、その人の意思や感情は今も生きています。

意思を汲み取ろうとする姿勢こそが、「本当のため」になる行動ではないでしょうか。

 
 

 

専門職や第三者の視点が必要なとき

 

家族のなかだけで意思決定が閉じてしまうと、どうしても感情や過去のしがらみが影響してしまいます。
だからこそ、ときには第三者の視点が必要です。

  • ケアマネジャーや介護職員
  • 成年後見制度
  • 信頼できる親族
  • 専門家(弁護士、税理士、心理士など)

親の意思を尊重しながら、子どもの不安もケアしていくには、**冷静な「外の目」**が重要です。

 

 

おわりに──親の人生を誰が生きるのか?

 

親の人生は、親のものです。
私たち子どもは、それを支えることはできても、奪ってはいけない

 

「親のため」という言葉を使うとき、
 

それは本当に親の声に耳を傾けた上での行動なのか?
それとも、自分の不安や立場を守るための口実になっていないか?

 

この問いを、私たち一人ひとりが持ち続けることこそが、高齢親との関係において大切な「誠実さ」ではないでしょうか。

 

 

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高齢者施設は、老いた親が安心して過ごせる場所であるべき――
 

しかし現実には、施設内で「家族の争い」が表面化し、職員を巻き込むトラブルが相次いでいます。
 

「施設に入れたからもう安心」では済まされない、深刻な家族間対立の現場を見ていきましょう。

 
 
 

■ 面会を拒む兄、諦めない妹

ある女性は、兄が母親を施設に入れてから、会いたくても会えない日々が続きました。
「母に会わせてください」と施設に訴えても、返ってくるのは「ご家族の意向で…」という曖昧な返答。
そしてある日、兄と鉢合わせしたことで口論が勃発。結果的に、施設から「面会停止」を言い渡されてしまいました。

 

■ 財産を握る長男と、不信を抱くきょうだい

別のケースでは、長男が母親の財産を全て管理しており、
他のきょうだいには通帳の中身すら知らされていませんでした。
施設の支払いに関する情報を求めても、「口を出すな」と突き放され、ついには施設内で怒鳴り合いに発展しました。

 

 

■ なぜ施設内で対立が起きるのか?

その根底にあるのは、「親の管理権を誰が持つか?」という支配構造です。
誰が面倒を見てきたのか、誰が金銭を負担しているのか。
感情と利害が複雑に絡まり、信頼の糸が切れたとき、対立は爆発します。

 

 

■ 施設職員の“本音”

こうした争いのなかで板挟みになるのが、施設職員です。
 

「中立を保ちたいけれど、家族から圧をかけられる」
「本来の介護業務が滞る」
「他の入居者への悪影響が心配」
 

そんな声を、私は何度も聞いてきました。

 

 

■ 解決のヒントは「第三者の関与」

家族間で感情的な対立が起きているとき、当事者同士での解決は困難です。
だからこそ、調整役となる第三者(ケアマネ、信頼できる親族、そして私たち専門家)が必要なのです。
大切なのは、「親はきょうだいの誰か一人のものではない」という視点。
面会、介護、財産──あらゆる面での透明性と話し合いの場づくりが求められています。

 

 

 
 

 

高齢者施設は、親の“終の住処”かもしれません。
だからこそ、そこで争いが起きてしまえば、親はどこにも安心できる場所がなくなってしまいます。
親のためにも、家族が再び対話を取り戻す努力が必要です。

 

 

 

 

 

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