高齢親の囲い込み解消コンサルタント、公認会計士・税理士の白岩俊正です。


私は、高齢になり介護を受けるようになった親を、きょうだいの一人が囲い込み、他のきょうだいに会わせない――いわゆる「高齢親の囲い込み」でお困りの方をサポートしています。

 

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50.「きょうだい喧嘩」が親を不幸にしたと気づいた瞬間

 

こんにちは。
高齢親の囲い込み解消コンサルタント、公認会計士・税理士の白岩俊正です。

 

高齢の親をめぐるきょうだい間のトラブルは、全国で増え続けています。
 

親が介護を必要とするようになったとき、遺産相続が絡んできたとき――

それまで表に出ていなかったきょうだい間のわだかまりや不満が一気に噴き出すことがあります。

 

私のもとに相談に来られる方の中には、こんな方が少なくありません。

 

「母を施設に入れたくない私と、入れたい兄とで激しく対立してしまい……今では顔を合わせることもできません。」

 

「親の通院を誰が担当するかでもめて、言い争いが絶えません。」

 

このような争いは、きょうだい同士だけの問題にとどまりません。

 

実はその陰で、最も深く傷ついているのは“親”本人なのです。

 

今日は、あるご相談者Cさん(50代男性)のケースをもとに、「きょうだい喧嘩」が親をどれほど不幸にしてしまうのか、その現実をお伝えします。

 


介護をめぐるすれ違い

 

Cさんには二人の妹がいました。
母が80代半ばになり、足腰が弱くなってからは、妹たちと協力して介護をしてきたそうです。

 

しかし、ある日を境に雰囲気が変わりました。
母が認知症と診断され、施設入所を検討する段階になったときです。

 

長女のDさんはこう主張しました。

「もう私たちだけで介護するのは限界よ。施設に入ったほうが安心だから。」

 

一方で、次女のEさんは強く反対しました。

「施設なんて絶対いや。母は家で過ごしたいはずよ!」

 

Cさんは二人の間で板挟みになり、必死に話し合いを試みましたが、議論はどんどん感情的になっていきました。

 

やがて、「母を思う気持ち」よりも「自分の考えを通すこと」が優先されてしまったのです。

 


言い争いが激化する日々

 

それからというもの、きょうだいのやりとりは険悪になり、毎日のようにLINEで言い合いが続きました。

 

Dさん:「施設なら24時間安心して見てもらえるのよ!」
Eさん:「お金ばかりかけて、母の気持ちを無視して!」
Cさん:「二人とも落ち着いて……。母の前ではやめようよ。」

 

しかし、母の前でもつい口論になってしまうことが増えていきました。

母は黙って俯き、何も言わずに部屋の隅で震えていたそうです。
 

Cさんはその姿を見て、胸が締めつけられる思いでしたが、そのときは「母も年だから仕方ない」と自分に言い聞かせていました。

 


きっかけは母の一言

 

ある日、母が転倒して骨折し、急きょ入院することになりました。
 

入院先のベッドで、母はか細い声でCさんに言いました。

「お願いだから……もう、みんな喧嘩しないで……。」

 

その瞬間、Cさんはハッとしました。
母の目には、深い悲しみと疲れがにじんでいたのです。

 

「母は、自分の介護のことよりも、私たちきょうだいの争いを一番つらく思っていたんだ。」

 

そのことに、ようやく気づきました。

 


親を真ん中にした争いは「親の不幸」を生む

 

それまでCさんは、「母のために」という思いで話し合いを重ねてきたつもりでした。
しかし、実際はどうでしょうか。

  • 施設に入れるかどうか
  • 誰が費用を負担するか
  • 誰が主導権を握るか

話し合いは、「母を大切にしたい」という思いではなく、きょうだい同士の主張のぶつけ合いになっていました。

 

母にとって一番大切なのは、「安心して穏やかに過ごすこと」。
 

それなのに、きょうだいの争いが母の心をかき乱し、悲しみを与えていたのです。

 

「親を中心にしたきょうだい喧嘩は、親を守るどころか、親を傷つける。」

 

Cさんはこの現実を突きつけられました。

 


兄妹間の「言葉の刃」

 

きょうだい同士の喧嘩は、言葉の応酬になりやすいものです。
感情が高ぶると、普段なら言わないような言葉が飛び出します。

 

「どうせあんたは昔から親のことなんて考えてない!」
「口だけで何もしてないくせに!」
「全部私に押し付けて!」

 

これらの言葉は、親の耳にも入ります。
そして、親は自分の存在が争いの原因になっていることに苦しみます。

 

母はCさんにこう漏らしたそうです。

「私がいなければ……みんな喧嘩しなくてすむのに。」

 

その言葉を聞いたCさんは、胸が張り裂けそうになったといいます。

 


気づきと和解への一歩

 

母の入院中、Cさんは妹たちと真剣に話し合いました。
最初はぎこちなかったものの、母の涙を思い出しながら、互いに少しずつ冷静になっていきました。

 

Dさんがポツリとつぶやきました。

「私……母がかわいそうだから施設に入れたいと思ってたのに。結果的に母を泣かせてしまってたんだね。」

 

Eさんも静かにうなずきました。

「私も、“母を家で見たい”って気持ちが強すぎて、二人を責めてしまった。」

 

その日から、きょうだいは「母の気持ちを第一にする」ことを約束しました。

 


家族会議のルールを決める

 

再び同じような争いを繰り返さないために、Cさんたちはいくつかのルールを決めました。

  1. 母の前では絶対に口論しない
  2. 意見が分かれたら、一度その場を離れる
  3. 母の気持ちを確認してから決定する
  4. 費用や負担については書面にまとめる

 

この4つのルールを守ることで、少しずつ関係が落ち着いていきました。

母は退院後、以前より穏やかな表情を見せるようになったそうです。

 


まとめ:親の幸せとは何か

 

Cさんは今回の経験を通じて、こう語ってくれました。

 

「母を一番苦しめていたのは、病気や介護そのものではなく、私たちきょうだいの争いでした。そのことに気づけて、本当によかったと思います。」

 

きょうだい喧嘩は、誰の家族にも起こり得ます。
しかし、それが長引けば長引くほど、親の心を傷つけ、孤独に追いやる結果となります。

 


親を想う気持ちを、争いではなく「対話」に

 

もし今、きょうだい間で意見が食い違っているなら、次のことを意識してみてください。

  • 自分の主張よりも、親の気持ちを最優先にする
  • 感情的になりそうなときは、一度時間を置く
  • 可能であれば、第三者(ケアマネジャー、専門家)を交える

親のためにと戦っているつもりが、実は親を悲しませてしまっていないか――。
一歩立ち止まって考えることが大切です。

 


きょうだい喧嘩は、親の人生の最期を左右するほど大きな影響を持ちます。
 

その現実を忘れず、親が安心して笑顔で過ごせる時間を増やすための対話を、今日から始めてみてください。

 

 

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49.「親が私のことを忘れていた」そのとき感じたこと

 

こんにちは。
高齢親の囲い込み解消コンサルタント、公認会計士・税理士の白岩俊正です。

 

私がサポートしている方々から、ときどきこんな声を聞きます。

 

「久しぶりに母に会えたんです。でも……私のことを、まったく覚えていませんでした。」

 

「父は、私を見てもまるで“他人”を見るような顔で……“どちら様ですか”と言われたんです。」

 

こうした話を聞くたびに、胸が締めつけられる思いがします。
 

親が子を忘れる――それは、言葉では表せないほどの悲しみです。

 

今回は、あるご相談者Bさん(50代女性)の体験をもとに、「親が自分を忘れてしまった」という出来事にどう向き合っていったのかをお話しします。
 

同じ状況で悩んでいる方に、少しでも寄り添えればと思います。

 


 

施設での再会の日

 

Bさんの母は80代後半。数年前から認知症の症状が出始め、今年になって施設に入所しました。

 

しかし、Bさんにはもう一つの大きな悩みがありました。
それは、母と同居していた兄が母を囲い込み、施設名や連絡先を教えてくれなかったことです。

 

「母がどこにいるのか、まったくわからないまま数ヶ月が過ぎました。毎日、不安で眠れませんでした。」

 

必死の思いで情報を集め、ようやく施設が判明。
 

施設長に経緯を説明し、短時間の面会が認められました。

その日はBさんにとって、母との再会の日。
 

胸が高鳴り、会える喜びと少しの不安が入り混じる中、施設を訪れました。

 

まさかの一言

 

母が車椅子で現れた瞬間、Bさんは涙があふれました。
「お母さん……!」と駆け寄り、母の手を握ります。

 

しかし、そのとき母が発した言葉は、Bさんの想像を超えるものでした。

 

「あの……どちら様ですか?」

 

一瞬、何を言われたのか理解できませんでした。
Bさんは動揺を隠せず、必死に笑顔を作ろうとします。

 

「私よ、Bよ。あなたの娘だよ。」

母は首をかしげ、困ったように言いました。

「娘は、もっと小さい子なのよ……。」

 

Bさんの胸に、ズシンと重い衝撃が走りました。

 


心が凍りつく感覚

 

「母が私を忘れている」
その現実が、Bさんを深く突き刺しました。

 

「ずっと会いたかったのに……。やっと会えたのに……。」

 

何度も母に語りかけても、母の表情は変わらず、記憶の中でBさんは“存在しない人”になっていました。

 

Bさんは面会の間、なんとか涙をこらえながら母と会話を続けましたが、心の中では叫んでいました。

 

「どうして私を忘れちゃったの……?
あんなに一緒に過ごしたのに……。」

 

その15分間は、喜びよりも深い喪失感で満たされていました。

 


涙が止まらなかった帰り道

 

施設を出ると、Bさんは抑えていた涙が一気にあふれました。
車に乗り込んだ瞬間、声を上げて泣いたそうです。

 

「まるで母がもういないみたいで……。
私が私でなくなったような気持ちでした。」

 

親が子を認識する――それは、当たり前のことのように思えます。
 

しかし、認知症が進むと、その当たり前が突然失われてしまうのです。

 


施設長の言葉に救われた

 

泣きながら運転をしていたBさんの携帯に、施設長から電話が入りました。

 

「先ほどはお疲れさまでした。お母様がBさんを忘れてしまっていること、つらかったでしょうね。」

 

Bさんは泣きながら「はい……」と答えるのがやっとでした。

 

施設長は静かにこう続けました。

 

「でもね、記憶は消えても、感情は残るんですよ。
今日Bさんと過ごした時間は、お母様の心に“安心”や“喜び”として必ず残っています。」

 

この言葉を聞いて、Bさんは少しだけ呼吸が楽になったといいます。

 


記憶よりも感情を大切に

 

その後もBさんは母に会い続けました。
 

会うたびに母は「どちら様?」と尋ねますが、Bさんは優しく笑ってこう答えることにしました。

 

「はじめまして。私はBです。今日、お母さんに会えて嬉しいです。」

 

母は不思議そうにしながらも、Bさんの手を握り返してくれるそうです。

 

「名前を覚えてもらうことよりも、母が安心して笑えることが大切なんだと気づきました。」

Bさんはそう語ってくれました。

 


「私」を忘れられても、愛情は消えない

 

親が子を忘れるというのは、あまりにもつらい現実です。
 

でも、忘れられたからといって、親子の愛情が消えるわけではありません。

 

母が娘を忘れても、娘は母を愛しています。
 

そして、母の心の奥底にも、言葉では表せない温かな感情が残っています。

 

「記憶は消えても、感情は残る。」

 

この言葉は、Bさんだけでなく、私自身も深く胸に刻んでいます。

 


まとめ

 

親に会えたのに、自分のことを忘れられていた――。
それは誰にとっても耐えがたい悲しみです。

 

しかし、そこから少しずつ前を向くために、大切な視点があります。

  1. 忘れられたことは、愛が消えたことではない
    記憶は失われても、心には感情が残っています。
  2. 名前よりも“今の安心”を大切にする
    覚えてもらおうと焦るより、その時間を穏やかに過ごすことに目を向けましょう。
  3. 自分の感情も大切にする
    悲しみを無理に押し殺さず、信頼できる人に話したり、涙を流すことも必要です。
 

Bさんは今も、母の手を優しく握りながらこう語りかけています。

「お母さん、今日会えて嬉しいよ。」

 

母がそれを覚えていなくても、その温もりは確かに存在しています。
それが、親子の絆なのだと思います。

 


親が自分を忘れてしまう――それは誰もが直面するかもしれない現実です。

 

けれど、その中にも優しい関わり方や、静かな愛の形があることを、Bさんの物語が教えてくれました。

 

どうか同じような経験をされた方が、自分を責めずに、少しでも心穏やかに過ごせますように。

 

 

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48.施設長と対話して面会が実現した話

 

こんにちは。
高齢親の囲い込み解消コンサルタント、公認会計士・税理士の白岩俊正です。

 

私のところには日々、こんな相談が寄せられます。

「母が施設に入ったと聞いたけれど、兄が住所も施設名も教えてくれません。電話をかけても“もう関わらないでほしい”と一方的に切られ、母にも会えないんです……。」

 

これは決して珍しい話ではありません。

高齢になった親をきょうだいの一人が囲い込み、他のきょうだいに会わせないという問題。これがいわゆる「高齢親の囲い込み」です。

 

今回ご紹介するのは、そんな状況に置かれたご相談者が、施設長との対話を通じて親との面会を実現したケースです。
このお話が、同じ悩みを抱える方の希望になれば幸いです。

 


きっかけは一本の電話

 

ご相談者であるAさん(50代女性)は、ある日突然、実家近くに住む兄から電話でこう告げられました。

 

「母は施設に入居したから。もう俺が全部面倒を見るから、お前は関わるな。」

それだけ言って一方的に電話を切られてしまいました。
 

母の入居先を尋ねても答えてもらえず、手紙を送っても返事はありません。

 

それまで母とAさんは週に一度は電話で話し、月に数回は顔を合わせていたといいます。
 

突然、連絡が途絶えた不安と寂しさ……。
 

Aさんは居ても立ってもいられず、母の行方を必死に探しました。

数週間後、ようやく母が入所したと思われる施設を突き止めます。
 

しかし、電話をしても受付の方からはこう言われました。

 

「ご家族のご面会については、基本的にご本人やキーパーソン(主に契約者である長男様)のご意向に従っております。」

つまり、兄が「面会させない」と伝えていれば、施設側はそれに従わざるを得ないということです。

 

Aさんは心が折れそうになりました。


 

法的手段を検討する前に

 

Aさんは悩んだ末、私のところに相談に来られました。

「もう、裁判するしかないんでしょうか……?」

 

たしかに、法的には面会交流請求成年後見制度を通じて解決を図ることも可能です。
 

しかし、法的手続きは時間も費用もかかります。なにより、親にとっても負担になりかねません。

 

私はまず、「話し合いによる解決」を提案しました。
そしてこうお伝えしました。

 

「施設はあくまで中立の立場です。
直接のきょうだい同士だと感情がぶつかりやすいですが、施設長という第三者が入ると冷静に話しやすくなります。
まずは施設長さんと面談して、こちらの想いを伝えてみましょう。」

 

Aさんは不安そうにうなずきながらも、勇気を出して面談の約束を取り付けました。

 


 

施設長との対話

 

面談当日、Aさんは心臓がバクバクしていたといいます。
 

兄から「関わるな」と言われているため、施設に行くこと自体が怖かったのです。

 

しかし、施設長は落ち着いた表情でAさんを迎えてくれました。
 

静かな応接室で、対話が始まります。

まずAさんは、これまでの経緯と自分の想いを伝えました。

 

「母とはこれまでとても仲良く過ごしてきました。
週に一度は一緒に買い物に行き、母が私の孫たちに会えるのを楽しみにしていたんです。
それが突然、会えなくなりました。母がどうしているか心配で……。
私は母に会いたいだけなんです。」

 

涙ながらに語るAさんを、施設長は真剣な眼差しで聞いていました。

 

次に施設長からは、施設の立場や事情が説明されました。

 

「当施設では、ご家族の関係が複雑な場合、まず契約者様のご意向を確認する決まりになっています。
しかし、ご本人様が本当に会いたいかどうかを確認することも大切です。」

 

ここでAさんは深くうなずき、こうお願いしました。

 

「もし母が“会いたくない”と自分で言っているなら、それは仕方がありません。
でも、もし会いたい気持ちがあるのなら、その声を聞いてほしいのです。」


 

施設長が示した提案

 

施設長は少し考えた後、こう言いました。

 

「わかりました。まずは私が直接、お母様に確認してみましょう。
そのうえで、本人が会いたいと希望されるなら、短時間から面会を試みてみましょう。」

 

この提案に、Aさんは胸が熱くなりました。
それは、母の意思を尊重しながら前に進める道筋だったからです。

 


 

面会の日

 

数日後、施設長から連絡がありました。

 

「お母様は“娘に会いたい”とおっしゃいました。
面会をセッティングしますので、〇月〇日にお越しください。」

 

その知らせを受けたAさんは、涙が止まらなかったそうです。

 

面会当日。

母は少し痩せてはいたものの、穏やかな表情でAさんを迎えました。

 

「来てくれてありがとう……。」

 

その一言で、Aさんは胸がいっぱいになりました。

面会は15分ほどでしたが、二人にとってはかけがえのない時間となりました。
 

帰り際、施設長が静かにこう伝えてくれました。

 

「これからも、少しずつ時間を増やしていきましょう。
ご家族の関係も、少しずつ整えていけるといいですね。」


 

感情を超えて進む一歩

 

Aさんは今回の経験を通じて、こう語ってくれました。

 

「最初は兄への怒りや憤りばかりで、話し合う気持ちになれませんでした。
でも、施設長が間に入ってくださったおかげで、母に会うという一番大切な目的を果たせました。」

 

「囲い込み」問題では、きょうだい間の感情が複雑に絡み合います。

 

その結果、親の意思が置き去りにされがちです。

だからこそ、第三者の視点が重要になります。
 

施設長やケアマネジャー、弁護士など、感情的な対立から一歩引いた立場の人が関わることで、解決への道が開けることがあります。


 

まとめ

 

今回のケースでは、施設長との対話を通じてAさんと母の面会が実現しました。
ここで大切なのは次の3つです。

  1. 親の意思を尊重すること
    面会は「親がどうしたいか」が最も重要な基準です。
  2. 第三者を介して冷静に伝えること
    直接きょうだいに訴えるよりも、施設長やケアマネジャーを通じることで話が進みやすくなります。
  3. 感情よりも目的を優先すること
    「会わせてほしい」という純粋な想いを伝えることが、解決への近道です。

 

もし今、同じような状況で悩んでいる方がいたら――。
ぜひ、勇気を出して施設長やケアマネジャーに相談してみてください。

 

法的手段を取る前にできることは、まだたくさんあります。
そして、そこには親と再会できる希望があります。

 

「会えない日々はつらいですが、あきらめなければ道は開けます。」

Aさんの言葉が、多くの方に届くことを願っています。

 

 

 

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46.弁護士に依頼して事態が改善した一例

 

「親の居場所も分からず、会いたいと言っても“無理”の一点張り。どうしていいか分からない」
 

そんなご相談が、この数年で本当に増えました。私は“高齢親の囲い込み”に悩むご家族を支援しています。

 

今日は、弁護士に依頼して事態が実際に動いた一例(仮名・一部改変)をご紹介します。同じ状況の方に、具体的なイメージと希望をお届けできればと思います。

 

 

 

ケースの概要(仮名)

 

·        相談者:長女の Aさん(50代)

·        囲い込み側:長男の Bさん(40代)

·        親: お母さま(80代・軽度の認知症)

·        状況:Bさんが母を自宅近くの施設に入所させ、施設名・住所をAさんに開示しない。電話・手紙も遮断。Aさんが実家へ行っても面会拒否

 

·        Aさんの不安:

 母の健康状態が分からない

 財産管理が不透明 

 最期に会えないかもしれない恐怖

 

Aさんは区役所や地域包括支援センターにも相談しましたが、「家族間の対立」で止まり、現場へ働きかける“決定力”に欠けるのが実感でした。そこで弁護士への依頼を決断します。

 

 

弁護士選任までに整えた“土台”

 

弁護士に「依頼してから」動くのではなく、依頼“前”の整え方で進み方が変わります。Aさんと一緒に、次の3点を揃えました(私の役割は、全体設計と事実の棚卸しの伴走です)。

 

1.      時系列表

  面会拒否の発言、LINEの既読、録音の有無、施設やケアマネへの照会履歴などを日付順に一本化。

 

2.      客観資料の束

 介護認定・主治医意見書の入手状況、被保険者証の所在、銀行通帳の名義・使用履歴の分かる範囲、固定資産の有無。

 

3.      関係図

 親族・施設・ケアマネ・包括支援・主治医の関係線、連絡先、これまでの応対の要約(感情評価ではなく事実メモ)。

 

ポイント:
感情と事実を分ける(感情は大切に“別ノート”へ)。
推測語(たぶん・きっと・おそらく)は、事実表から外す
・第三者が読んでも10分で状況が分かる資料にする。

 
 

 

弁護士が行った初動(1〜3週間)

 

選任したのは高齢者法務・家事事件に慣れた弁護士。依頼後の初動は次の通りでした。

 

1.      受任通知・内容証明の送付(対Bさん)

  連絡遮断の即時中止、面会調整の協議、親の所在・健康状態・主治医・施設情報の開示を求める。

  「威圧」ではなく、**法的根拠に基づく“穏当な要求”**に徹する。

 

2.      施設・ケアマネ・包括への連絡

 弁護士名で「親族からの面会希望」「意思確認の機会確保」を文面で正式表明

 施設が家族間トラブルを恐れて黙ってしまわないよう、“正規の窓口が立った”安心感を提供。

 

3.      家庭裁判所の手続き準備

 面会調整に向けた家事調停や、親の判断能力の状況に応じて成年後見申立ての是非を検討。

 併せて、財産管理の透明化に資する記録・照会の方法を設計。

 

ここで大切なのは、いきなり裁判ではなく“協議→制度活用”の順でギアを上げること。施設・包括・ケアマネにとっても、「法的に整理された依頼」は受け止めやすく、現場の“安全配慮”と矛盾しない落とし所が見え始めます。

 

 

事態が動いた転機(4~8週間)

 

·        施設からの応答
受任通知後、施設に弁護士からの連絡が入ったことで、**「親御さんの意思確認のための面談」**が設定されました。最初は「15分・職員同席・録音不可」などの条件付きでしたが、**ゼロから“一歩”**が作られたことが大きい。

 

·        面会の定期化
初回面会後、月2回・30分・職員同席での定期面会が合意。併せて、主治医・ケアマネからの月次状況共有(文面)も取り付けられました。

 

·        財産管理の透明化
親の判断能力の評価を踏まえ、家庭裁判所に手続を申し立て。成年後見人(第三者専門職)が就任し、通帳・支出の客観的管理年次報告の仕組みが走り始めました。

 

結果
Aさんは母の近況を定期的に把握できるようになり、顔を見て言葉を交わせる“当たり前”が回復。財産についても誰か一人の恣意で動かない体制が整いました。
 

もちろん家族関係が一夜で元通りになるわけではありませんが、「見えない不安」に呑まれない仕組みができたことが、何よりの前進でした。

 

 

 

なぜ弁護士依頼で改善したのか(本質)

 

1.      要求の“言語化”と“正当化”
「会わせてください」ではなく、**“何を・なぜ・どの制度の下で”**を明確化。現場が動きやすくなる。

 

2.      当事者同士の対立から“手続き”へ移行
感情応酬を離れ、合意形成のレールに乗せる。

 

3.      第三者の“安心”
施設や包括にとって、専門職からの依頼はリスク評価と説明責任を助ける。

 

4.      “強すぎず弱すぎない”圧力
受任通知→協議→家裁手続という段階的エスカレーションが、相手の過剰防衛を避けつつ実効性を生む。

 

 

ありがちな“行き詰まり”と回避策

 

·        × 声を荒げる・詰め寄る
→ 施設は「安全確保」優先で全面遮断に傾く。文面中心録音/記録で冷静に。

 

·        × 推測で相手を断定
→ 名誉や虐待認定の“線引き”は制度・証拠の世界事実のみに徹する。

 

·        × 施設を“味方or敵”で分類
→ 現場は“敵”ではない。安全配慮と家族関係の両立をどう設計するかが鍵。

 

·        × すぐに訴訟に飛びつく
→ 手続の選択を誤ると長期化しがち。協議→家裁の順で。

 
 

 

弁護士に依頼する前の「準備チェックリスト」

 

·        □ 直近1年の時系列メモ(できれば2~3年分)

·        □ 相手方・施設・公的機関とのやり取り記録(日時・要旨・スクショ)

·        □ 親の医療・介護情報(分かる範囲)

·        □ 親の意思の痕跡(手紙、会話メモ、動画など)

·        □ 関係図(連絡先付き)

·        □ 希望の落とし所(例:月2回30分の面会/健康情報の月次共有)

·        □ やらないライン”(暴言・接触強要はしない、等の自己ルール)

 

これらが揃っていると、**初回相談の30~60分で“戦略の骨格”**が見えます。費用も時間も、無駄撃ちが減るのが実感です。

 

 

想定タイムライン(目安)

 

·        Week 0–1:資料整備 → 初回相談 → 受任

·        Week 1–2:受任通知・内容証明 → 施設/包括へ正式表明

·        Week 3–6:初回面会(条件付き) → 定期化の協議

·        Week 4–8:必要に応じて家事調停・成年後見の申立て検討/実行

·        Month 2–3:定期面会・情報共有が安定運用、財産管理の透明化が始動

 

※あくまで一例。状況・地域差・相手方の対応で前後します。

 

 

 

「弁護士=裁判」ではありません

 

弁護士に依頼すると「敵対が深まるのでは」と心配される方は少なくありません。

実務の感覚で言えば、“争うため”より“争いを作らないため”の依頼がむしろ多数派です。
専門職の第三者性が入ることで、双方が引き下がれる出口が作られます。

 

 

最後に――“当たり前”を取り戻すために

 

囲い込みの渦中にいると、不安・怒り・焦りが心を占領します。
そのどれもが当然の感情です。自分を責めないでください。


今日お伝えしたケースのように、適切な準備と専門家の力で、「会える」「分かる」「任せすぎない」という“当たり前”は少しずつ戻ってきます。

 

「親に会いたい」――その願いは、十分に正当です。
一歩ずつ、手続きに翻訳していきましょう。私も、その歩みに並走します。

 

 

 

 

付録:初回相談で伝える要点テンプレ(コピペOK)

 

  1. 【状況要約】○年○月から会えていない。相手方は兄(B)。
  2. 【求める落とし所】月○回○分の面会、健康情報の月次共有。
  3. 【これまでの対応】包括・施設への連絡、相手方とのやり取り(別紙時系列)。
  4. 【親の状態】認知症診断の有無、主治医、介護度(分かる範囲)。
  5. 【懸念】所在不明期間、財産管理の不透明さなど。
  6. 【資料】時系列表、関係図、スクショ一式を添付予定。
 

 

※この記事は一般的な情報提供であり、特定事案の結論を保証するものではありません。地域の実務運用や機関の対応には差があるため、各地の専門家にご相談ください。

 

 

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高齢親の囲い込み解消コンサルタント、公認会計士・税理士の白岩俊正です。


私は、高齢になり介護を受けるようになった親を、きょうだいの一人が囲い込み、他のきょうだいに会わせない――いわゆる「高齢親の囲い込み」でお困りの方をサポートしています。

 

 

 

 

47.面会を妨害する兄を法的に止めたケース

 

こんにちは。高齢親の囲い込み解消コンサルタント、公認会計士・税理士の白岩俊正です。

 

私のもとには「親に会えない」という深刻な相談が毎日のように寄せられます。
なかでも非常に多いのが、「きょうだいの一人が親を囲い込み、面会を妨害してくる」というケースです。

 

今回は、その中でも実際に法的な手続きを経て、面会妨害を止めることができた一例を紹介します。もちろん個人が特定されないように再構成していますが、同じような悩みを抱えている方にとって参考になるはずです。

 

 

 

■親に会わせてもらえない苦しみ

 

今回ご相談くださったのは50代の女性・Aさん。
お母様は要介護2の認定を受けて、兄Bさんの家で暮らしていました。

 

Aさんが実家に行っても、兄からは「母は体調が悪いから会えない」「余計なことをするな」と門前払い。電話をかけても取り次いでもらえません。介護サービスのケアマネジャーに連絡をしても、「ご家族同士で解決してください」と言われてしまい、完全に行き詰まっていました。

 

「母の顔を何年も見ていない。もし急に亡くなったら、私はどうしたらいいのか……」
 

そう語るAさんの表情には、深い絶望がにじんでいました。

 

 

■兄が面会を妨害する理由

 

Bさんの言い分はシンプルでした。
 

「母は自分が一番面倒を見ている。他のきょうだいが口を出すのは迷惑だ」

 

確かに介護の中心を担う子どもは負担も大きく、苛立ちを抱えるのも理解できます。
しかし、それを理由に他のきょうだいから親を引き離すことは許されません。

実際にはBさんは母親の預金通帳も管理しており、周囲からは「財産目当てではないか」との疑念も出ていました。

 
 

 

■法的手段を取る決意

 

Aさんは最初、できるだけ穏便に済ませようと考えていました。手紙を書いたり、兄と話し合いの場を設けたりしましたが、すべて拒絶されてしまいます。

 

「もう、このままでは母に二度と会えないかもしれない」
 

そう強い危機感を抱いたAさんは、弁護士を通じて法的手続きを取る決断をしました。

 

 

■家庭裁判所に申し立てる

 

Aさんが行ったのは、家庭裁判所への 「審判の申立て」 でした。
具体的には「親の意思を確認し、子どもによる不当な面会妨害をやめさせたい」という趣旨です。

 

裁判所は、母親に会うことが本当に望ましいのか、母親自身の意思や健康状態を確認するため、調査官を派遣しました。さらにケアマネや訪問看護師など、介護関係者からの意見も集められました。

 

 

■裁判所の判断

 

調査の結果、母親は「娘にも会いたい」とはっきり意思を示しました。
 

これを受けて裁判所は次のように判断しました。

  • 親の意思を尊重すべきである
  • 面会妨害は家族の信頼関係を著しく損なう
  • 兄には母親の生活支援をする権利はあるが、他のきょうだいの面会を排除する権利はない

結果として、「Aさんが月に2回以上、母親と面会できるようにする」 という審判が下されました。

 
 

 

■兄の抵抗と実際の効果

 

もちろんBさんは強く反発しました。
「俺が一番母の世話をしているのに、なんで裁判所にまで口を出されるんだ」と。

 

しかし法的な効力を持つ審判が出たことで、施設やケアマネも動きやすくなり、兄の一存で面会を拒むことはできなくなりました。

 

その後Aさんは、数年ぶりに母と再会することができました。
母は涙を流しながら「来てくれてありがとう」と語ったそうです。

 

 

■法的手続きを取る意味

 

Aさんのケースから学べるのは、「親に会いたい」という気持ちは決してわがままではない ということです。
 

面会を妨害しているきょうだいにとっては不都合かもしれませんが、親の意思を無視して子どもが勝手に排除することは許されません。

また、家庭裁判所を通すことで「親の意思」が客観的に確認される点も大きな意味があります。
 

兄弟間の争いではどうしても「言った・言わない」で平行線になりがちですが、裁判所の調査という第三者の目が入ることで、状況は大きく変わります。

 

 

 

 

■同じ悩みを抱える方へ

 

「兄(姉)が親を独占して会わせてくれない」
「施設に入っているはずなのに、どこにいるのかさえ教えてもらえない」

 

こうした声は全国にあふれています。
一人で悩み続けると、時間だけが過ぎ、後悔だけが残ってしまいます。

 

もちろん法的手続きを取ることは簡単ではありません。
家族関係がさらに悪化するリスクもあります。
それでも「親に会いたい」という気持ちを叶えるためには、時に覚悟を決める必要があります。

 

 

■まとめ

 

今回のケースを振り返ると、次のポイントが見えてきます。

  1. 面会妨害は法的に是正できる
  2. 裁判所は「親の意思」を重視する
  3. 弁護士を通じた働きかけで施設や介護関係者も協力しやすくなる

親と会えない苦しみを抱えている方へ。
どうか「もう無理だ」と諦めないでください。
法的な手段を取ることで、状況を変えられることはあります。

 

あなたの「会いたい」という思いは正当であり、守られるべきものです。
その気持ちを大切に、次の一歩を踏み出していただければと思います。

 

 

 

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