公認会計士・税理士、高齢親の囲い込み解消コンサルタント 白岩俊正/静岡市・オンラインです。
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高齢者施設は、老いた親が安心して過ごせる場所であるべき――
しかし現実には、施設内で「家族の争い」が表面化し、職員を巻き込むトラブルが相次いでいます。
「施設に入れたからもう安心」では済まされない、深刻な家族間対立の現場を見ていきましょう。
■ 面会を拒む兄、諦めない妹
ある女性は、兄が母親を施設に入れてから、会いたくても会えない日々が続きました。
「母に会わせてください」と施設に訴えても、返ってくるのは「ご家族の意向で…」という曖昧な返答。
そしてある日、兄と鉢合わせしたことで口論が勃発。結果的に、施設から「面会停止」を言い渡されてしまいました。
■ 財産を握る長男と、不信を抱くきょうだい
別のケースでは、長男が母親の財産を全て管理しており、
他のきょうだいには通帳の中身すら知らされていませんでした。
施設の支払いに関する情報を求めても、「口を出すな」と突き放され、ついには施設内で怒鳴り合いに発展しました。
■ なぜ施設内で対立が起きるのか?
その根底にあるのは、「親の管理権を誰が持つか?」という支配構造です。
誰が面倒を見てきたのか、誰が金銭を負担しているのか。
感情と利害が複雑に絡まり、信頼の糸が切れたとき、対立は爆発します。
■ 施設職員の“本音”
こうした争いのなかで板挟みになるのが、施設職員です。
「中立を保ちたいけれど、家族から圧をかけられる」
「本来の介護業務が滞る」
「他の入居者への悪影響が心配」
そんな声を、私は何度も聞いてきました。
■ 解決のヒントは「第三者の関与」
家族間で感情的な対立が起きているとき、当事者同士での解決は困難です。
だからこそ、調整役となる第三者(ケアマネ、信頼できる親族、そして私たち専門家)が必要なのです。
大切なのは、「親はきょうだいの誰か一人のものではない」という視点。
面会、介護、財産──あらゆる面での透明性と話し合いの場づくりが求められています。

高齢者施設は、親の“終の住処”かもしれません。
だからこそ、そこで争いが起きてしまえば、親はどこにも安心できる場所がなくなってしまいます。
親のためにも、家族が再び対話を取り戻す努力が必要です。
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