田中慎弥さんの小説で、第146回芥川賞受賞作。「もらっといてやる」発言で話題になって、あのあたりから芥川賞受賞会見時のイジリが始まった、という気がするのでよく覚えてる。


主人公の遠馬は高校生。父がクソで、これだけは受け継ぎたくないと思うクソな部分を理性でなんとか引き止めるが、その大元である父がクソすぎて…って説明になってないけど(笑)、でもこの小説は女がビシッとしててカッコいいんだなー。とくに遠馬の生みの親・仁子さんね。最後の仁子さんの土壇場なんて、映像が鮮やかに見えるよう。


なのだがしかし。芥川賞受賞が2012年で、その当時に読んだときも思ったけど、設定が昭和63年だからなのか、なんかすごい古くさ〜い昭和の文学を読んでる感じがする。男の情けなさも、女のつらさも…。田中さんの、現代を舞台にした小説も読んでみようかな。


 

 


・『首里の馬 』高山羽根子

・『乳と卵』川上未映子

『推し、燃ゆ』 宇佐見りん

・『妊娠カレンダー』小川洋子


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