山田詠美さんが選評で、「芥川賞の選考委員をしていて初めて笑った」と言ってたので、期待して読んだのですが、私ゃ泣きましたよ、主人公の古倉さんが、「コンビニで生まれた」ときに。ほんとにめでたい。よかった。乾杯!


いやー、なんかいろいろありますけど、自分がいちばん自分でいられる場所を、人に決めさせてはいけませんね。どうか古倉さんが、ずーっとこのままコンビニでイキイキ生きて行けますように、お祈り申し上げます。


そして古倉さんがロンドンとかに生まれてたら、この小説は成立しないことでしょう。だって生き方が多様すぎて、「普通」っていう尺度が存在しないから。そういう意味で、とても現代の日本的な小説と思う。

 

 

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●芥川賞受賞作の本(隠居の本棚より)