法律家ではなくまったくの素人ですが、
だからこそ、素人の私が裁判所で知り得た思いを記録として綴って行きたいと思います
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遺産相続 は 遺産争族 と言われるほど難しいものです。
法定相続人同志がお互いを思いあって円満に解決できるのが理想ですが、
多少モメたとしても、内輪だけで解決できたならかなりいい方だと思います。
厄介なのは裁判所の力を借りないと解決できないパターン。
なにせ、法定相続人にひとりでも非協力的な人がいるだけで暗礁に乗り上げてしまうのが遺産分割。
行方不明者がいる場合もちょっと面倒ですよね。
とにかく遺産分割をどうしても終わらせたいなら裁判所の力を借りるしかありません。
いきなり訴訟ではなく、まずは「調停」から始まります。
調停とは、調停委員2名に仲介に入ってもらい、お互いが譲り合って妥協点を見つける事です。
そして調停と言えど、担当裁判官と担当書記官は存在します。
詳しくはコチラ→裁判所の人ってどんな人?
通常、調停と言えば2組が代わる代わるに入るイメージですが、
(A30分→B30分→A30分→B30分→次回に続く)
兄弟が多い場合は特に大変らしいです。
派閥がいくつもあったら、A・B・C・Dとかになるんですかね?
なんか1日がかりになりそう
私も裁判所で1度だけ、”遺産分割ツアー御一行”を見かけたことがあります。
代理人が添乗員のように4~5人の高齢者を引率してましたw
まぁ、大勢が一緒にいるってことは同じ意見なんでしょうからまだマシですけど、
代理人の先生は大変そうですね。 (その分成功報酬も人数分ガッポリw)
ちなみに調停は、1組の持ち時間の目安を長くても30分程度×2にしているようですが、
いくら調停委員が話を終えようにも、聞き分けが悪い人は食い下がるのでキリがありません。
私の姉がまさにそれで、彼女の番の時は毎回1時間コースでした。
大抵そういう時は、入れ替わりに私達が入ると調停委員がグッタリしてるか憤慨してるかw
裁判官と違ってあくまでも仲介役のため、それほど権限もないしで大変そうでした。
なぜ遺産のことでモメるかと言えば、法廷相続分だけでは満足しない人がいるからですよね。
「俺は長男なんだから全部もらう」
「私は同居して介護をしたんだから多くほしい」
「私は別居だったけど、その分金銭的工面をしたんだから多くほしい」
「私は長年連れ添った妻だし、年金だけじゃ暮らせないから多くほしい」
言い出したらキリがないです。
それから盲点なのは、法定相続人の配偶者がしゃしゃり出る場合が以外に多いそうです。
法廷相続人本人が法律通りの分配でいいと思っていても、
ご主人やお嫁さんに「あなたはもっともらうべき!」なんて言われると気持ちが動くのかも知れません。
ましてや子育て真っ最中だったりしたらお金があるに越したことはない訳で。
こういういろいろなことが絡んでしまうと、人情<<<お金 になってしまうんですね。
本当はそういう争いが起きない様にするためにも「公正証書遺言」が必要なのですが、
それがあっても今度は「遺留分減殺請求」などで故人の意思が100%尊重される訳ではないですし、
「故人の預金を隠し持っている」など、遺産の範囲について争いを起こされたら結局は長期戦。
大切な人が亡くなったのに、故人を偲ぶことよりも「金・金・金」
とても悲しいことだと思います。
【結論】
遺産分割は法定相続人全員が合意した「遺産分割協議書」があって初めて成立します
ひとりでも合意しない者がいればいつまでも遺産は放置状態になります
ぜがひでも終わらせたい場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申立てるしかありません
それでも解決しない場合は、調停不成立となり審判に移行します
また、そのような非協力的な家族がいる場合は、おそらく公正証書遺言があってもモメるでしょう
でも、ないよりはマシな結果になるはずなので、できれば公正証書遺言の用意はしておきたいところです
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