今日25日は
クリスマスです。
イエス・キリストと呼ばれる人の
誕生日ですね。
日本では
クリスチャンの方は除いて
クリスマス・イブに
プレゼントを交換したら
25日は通常運転という
感じでしょうが
キリスト教圏では
25日が本当のお祝い日です。
私のブログを
昔から読んでいる方は
ご存じだと思いますが
私は若いころ、
カトリックの洗礼を受けていて
一応、クリスチャンです。
一応、というのは
私がもう教会にも行かず
教会に通う信者の方々のような
信仰を持っていないからですが
人間としてのイエスの生き方は
今でも私の心を捉えて離しません。
私にとっては
ナザレという町に生まれ
大工として生きていた、
のちにイエス・キリストと
呼ばれるようになる一人の男性が
処女から生まれたのかとか
奇跡をおこなったのかとか
肉体をもって復活したのかとか
どうでもいいことなんです。
私を今でも魅了するのは
人を愛することだけを、
人の苦しみ・哀しみを理解し
寄り添うことだけを
ひたすた説き、
自らが処刑されようとも
その手本を見せ続けた
彼の生き方なんですね。
言い換えると、
私にとって
イエスと言う人は
宗教的な救い主ではなく
やさしく生きるということは
どういうことなのか
教えてくれた人でした。
ここで
私に大きな影響を与えた
作家の遠藤周作氏の
イエス・キリスト
という名著から一部引用します。
罪深い女(娼婦)が
会食をしているイエスのもとに来て
涙でイエスの足を濡らし
香油を足に塗るという、
著名な絵画のモチーフにもなっている
有名なシーンを解説したものです。
やさしさとは何か
やさしい眼差しとは
どういう眼差しなのか
お伝えすることができれば
嬉しいです。
.........
おそらくこの話に出てくる娼婦は
その付近に住む貧しい娘だったのだろう。
生きるために彼女は
様々な男に身体を与え、
男たちはその体を弄んだくせに
彼女を蔑みながら金を与えたのだろう。
男と横になっている時、
彼女は闇の中に空ろな目を
じっと見開いて身じろがなかっただろう。
イエスのことを
彼女は誰に聞いたのだろうか。
どうして彼女は
彼を訪ねようと思ったのだろうか。
ひょっとすると、ある夜
自分を買った男から耳にしたのかも知れぬ。
あるいは湖畔にじっと腰かけている
疲れたような彼の姿を
遠くから見たのかも知れぬ。
彼女はイエスのがどんな人か
知らなかったに違いない。
ただその姿から言いようのない
「やさしさ」を見抜いたのだろう。
イエスが食事をしている家が
パリサイ派の男の家であったため、
イエスが食事をしている家に入る時、
彼女は下男たちから遮られたであろう。
パリサイ派の人たちには
娼婦などは話しかけることも
避けねばならない、卑しい、
恥ずべき女だった。
だから下男たちの制止を振り切って
彼女は広間に入り、
食卓から驚いたように振り向いた
人々の視線を浴びながら、
イエスの前まで
一直線に歩いて行ったに違いないのだ。
彼女は何も言わなかった。
何も言わず、イエスを見つめただけだった。
やがてその目から涙があふれ出た。
その涙だけで今日までの
自分の哀しさを訴えた。
その涙でイエスはすべてを知られた。
この女がどんなに人から蔑まれ、
自分で自分のみじめさを噛みしめたか
理解された。
その涙で充分だった。
「もう、それでいい。
私は…あなたの哀しみを知っている」
とイエスは彼女に優しく答えた。
彼がこの時、呟かれた言葉は
聖書の中でも最も美しいものの一つである。
…………
セルフ・コンパッションの
エクササイズで
あなたにとって
一番やさしいと感じられる眼差しを
思い浮かべてください
と先生に言われた時
私が思い出したのは
このシーン、この眼差しでした。
私が私に対して
つらく当たりたくなったり
自分に対する情けなさで
泣きたくなる時
私の中に
私をやさしく見つめてくれる
眼差しがあるのですが
それはこの時の
イエスが娼婦の女を見る眼差しに
よく似ています。
マインドフルネスの実践で
自分を知る努力を続け
セルフ・コンパッションの実践で
自分を積極的にねぎらう努力を続け
私は
つらい時も
悲しい時も
自分を包み込むやさしい眼差しを
自分に向けられるようになりましたが
それができるようになって初めて
私の眼差しが
あのシーンのイエスの眼差しと
似ていることに気がついたのでした。
どんな自分も見捨てない
どんな哀しみからも目を背けず、
理解し、添い遂げる
そんな眼差しです。
この眼差しに
私は何度救われたことでしょう。
そして
これからも
何度も
救ってもらうのだと思います。
あなたに
やさしく生きるということを、
やさしい眼差しをむけるということが
どういうことなのかを
教えてくれるのは誰でしょうか?
親
子供
パートナー
ペット
大切な友達
想像上の人物、
誰でもいい。
もう他界した人でもいい。
その眼差しが
疲れたあなたに
安らぎとやさしさを
与えてくれる人はいますか?
是非さがしてみてください。
心の中に
自分を見つめる
やさしい眼差しを持つことは
自分への最高の
プレゼントですから。
そういう意味で、
ナザレのイエスという男性、
生まれてきてくれてありがとう。
Happy Birthday

この記事でも「眼差し」について書いています
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ジュバ智子・プロフィール

東京外語大学卒業後、渡独。ドイツ生活は31年目、現地日系商社勤務は28年目。順風満帆にキャリアを積むも、子供がプレ思春期に差し掛かるころ、子育てに大きくつまずく。
暗中模索する中、アドラー心理学とマインドフルネスに出会い、人生観、自分観、人間関係が180度変わる。
国際結婚、海外生活、育児、管理職としての長年の経験を踏まえ、マインドフルネスとアドラー心理学で自由・明晰・優しい心づくりをサポートしている。
ドイツ・MBSR/MBCT協会認定
マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)講師
アドラー心理学勇気づけELMリーダー
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