12月27日（日）のオンライン瞑想会は
一晩で満席になりましたが、2席程増席します
「何を成し遂げたか」よりも大切なこと・平凡に生きる勇気
血に滲むような苦労をしたり
コツコツと地道な努力を重ねて
夢を叶えたり
偉業を成し遂げることは
素晴らしいことですね。
人生の課題・困難を乗り越える力、
それをアドラー心理学では
「勇気」と呼んでいますが
困難に負けずにそれを乗り越え
何かを成し遂げることができる人は
「勇気」を持っている人、と
いうことが出来ると思います。
でも、私は、
だからと言って
何かを成し遂げることが
人生の価値を決めるとは思いません。
何かを成し遂げないと
夢を叶えないと
自分はみすぼらしくて
価値がないんだ
そんな風には絶対に
思って欲しくない。
↓以前、こんな記事を書きましたが
私が今まで書いた記事の中で、
特にアクセス・いいねが多い記事です。
…ということは、
共感してくださる方が多いのでしょう。
困難を乗り越えて
何かを成し遂げることに
勇気が必要なのと同じくらいに
平凡に、誰の目にも止まらず
それでも自分の人生を
精いっぱいひたむきに生きることにも
勇気が必要です。
特に現代社会、
社会的な地位や収入、学歴、
人気度や知名度で
人の価値を量る社会では、
目立たない、人に知られない人生など
意味がないと感じがちです。
でも、そんなことは、
絶対に、絶対に、ありません。
私の義母は
ポーランドの小さな村で
その一生を終えました。
彼女の人生は
第二次世界大戦とその後の
共産主義による支配の中で
旅行に行くこともなく
コンサート・観劇などの娯楽も知らず
働くことだけで過ぎていきました。
食費をできるだけ抑えるために
色々な家畜を飼って
朝４時の牛の世話からはじまって
夜、家族が眠るまで
毎日毎日同じことを
365日休むことなく続けて
それでも、
どんなに忙しくても
どんなに疲れていても
ふらっと立ち寄った村人にも
嫌な顔一つしないで
お茶を出し、親身になって話を聴き、
いつも家族のことを想い、
笑顔を見せ、
困っている人がいれば
自分の懐が痛んでも
物資やお金を提供する、
そんな人生を送った人でした。
最後は身体全体が癌に侵され
モルヒネも効かなくなり
強烈な痛みがあっただろうに
「痛い」とか「苦しい」とか
一言も言いませんでした。
お葬式は
村人が殆ど参列したのではないかというくらい
教会は満杯になりました。
これだけの人が葬儀に集まることは
珍しいと聞きました。
そんな彼女のことは
私の世代の親戚や村の人が亡くなれば
誰一人、思い出すことはないでしょう。
だからと言って
彼女の人生は無意味だったのではない。
お義母さんは
学歴も社会的地位も
財産も持っていなかった。
誰かの記憶に残ろうとか
褒められようとか
一目置かれようとか
そんなことは一切考えず
自分の周りの人のために
自分ができることを
ただ精いっぱいやることだけに
人生を費やした。
そんな彼女の人生は
「負け組」の人生なのでしょうか。
私はそう思わない。
彼女を知っている私には、
どうしても、そうは思えない。
「何を成し遂げたか」よりも
「どんな心で生きたか」の方が
大切なんです。
平凡な毎日、
辛い繰り返しと感じられるような毎日の中で
心を清く、暖かく保つためには
勇気が必要です。
平凡に生きる勇気。
現代社会を生きる私たちに
必要な勇気ではないかと思います。
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