アドラー心理学&マインドフルネスコーチ、
ジュバ智子です。
私はここドイツで、
マインドフルネス・ストレス低減法の
認定講師養成講座に在籍しています。
先日の研修で、
ドイツ語が母国語ではない私には
とてもハードルの高い課題がでました。
ボディスキャン瞑想の理論と
誘導のための言葉選びや
適した文章(命令形の使い方など)を
一時間ほど学んだあと、
先生が、
「はい、それでは今からパートナーを探して
ボディスキャン瞑想を誘導してください」
と言いまして、
「あ、それから、今の講義で
みんなメモ取ったと思うけれど、
誘導は、一切メモを見ないで
アドリブでやってね」
と笑顔で言い放ちました。
一切メモを見ないで、アドリブで?
ドイツ人の仲間も「え」となりまして、
私は「え」を超えて「…
」です。
いやいや、あんなに注意点があったよね?
たくさん留意点があるからメモったんだよね?
ボディスキャン瞑想は、
私のオンライン瞑想会でも
やっている瞑想方法で、
意識を身体の部位から部位に移動させ
身体感覚をキャッチしながら
「今ここ」に戻ってくる瞑想方法です。
日本語ならアドリブで進める自信あり!
だけどドイツ語は…
身体の部位から部位に滑らかに
進まねばならない瞑想が
絶対に言い淀みや言い換えで
グダグダになるのは目に見えています。
マジで無理だって…
でも、私、
今回の研修では
絶対にボディスキャン瞑想の誘導を
させられると思って、
事前に「あんちょこ」を作ってきてたんです。
ドイツ人の仲間についていくには
不利な条件をカバーする
努力は必要ですからね…
そして、ボディスキャン瞑想の誘導の時、
その「あんちょこ」を使いました。
先生は「メモは使わないで」って言ったけど。
すごく、後ろめたくて、恥ずかしかったけど。
誘導が終わった後、シェアリングタイムに
先生がみんなに感想を聞くと、
4‐5人が立て続けに
「メモが無くても意外に簡単!」
「チャレンジしてみて良かった!」
「自信がついた!」
ってポジティブなフィードバックを
シェアしたんです。
その間、私は
先生に「Tomokoはどうだった?」と
振られないように、
ずっと下を向いていました。
先生がいつも私のことを
気にかけていてくれているのは
分かっていたけど、
顔が上げられなかった。
そしてその後2-3人の
フィードバックを聞いた後、
「もういいかな」と顔をあげたら
先生と目が合いました。
先生はちょっと首をかしげるように
優しい目で私を見つめていました。
その優しさで
急に私の心が柔らかくなって
私は知らないうちに
自分から話していました。
…私、メモを使いました。
急にメモも無しでボディスキャン瞑想って
私には難しいんです。
言葉が出てこないと思いました。
失敗するのが怖くて仕方なかったです。
でも、メモを頼りにしたら
なんとか最後までできました…
先生は、
うん、それは難しいよね!
怖かった、という気持ちを
シェアしてくれてありがとう。
外国語で瞑想を語ること、
伝えること自体がとても難しいんだよ。
それに智子がチャレンジしていること、
それだけでとても素晴らしいことなんだよ。
チャレンジしてくれて、ありがとう。
…と言いました。
よく見たらドイツ人のみんなが
私を見ながらその言葉に
深くうなずいていました。
今でもあの時のことを思い出すと
涙目になる私。
自分を取り巻く人々は仲間だと信じ、
自分は困難を乗り越えることが出来ると
信じる力を
アドラー心理学では
「勇気」
と呼んでいます。
「できませんでした」と言う勇気を出したら
「君なら大丈夫」という「勇気」をもらった、
そんなお話でした。
マインドフルネスの基礎をしっかりと学びたい方向けの
1Day講座・6月20日・満席となりました・次回は8月です
マインドフルネス・オンライン瞑想会ー7月まで満席!
8月以降は告知をお待ちください
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