お金を稼げない自分に、自由はない。
そんなふうに思っていた。
メンタルを壊して会社辞める前は、私の方がダンナより稼ぎが多かった。だから「私が食わせてやってるんだ!」という、昭和のオッサンみたいな変なプライドがあった。
そんな私が挫折し会社を辞め、ダンナやお義母さんのお金で生活することになったとき、ものすごい屈辱を感じた。
退職後に自分でビジネスを始めたのも、ダンナのお金に頼らないで生きていきたかったから。今思えば、すごく狭い世界で一生懸命もがいていたんだ。
でも、あるとき気づいた。
養われることも、稼ぐことも、実はまったく同じ構造をしている。
会社員なら、会社に養われている。
フリーランスなら、クライアントに養われている。
自営業なら、お客さんに養われている。
家賃収入があるなら、土地に養われている。
どのみち人は、誰かに養われて生きている。
家族に養われるのも、生活保護をもらうのも、会社から給料をもらうのも、クライアントに報酬をもらうのも、結局のところ変わりはない。
では、養われることへの抵抗感はどこから来ているのか。
「お金をもらったら、相手の言いなりにならなければいけない」という思い込みだと、私は思う。
会社から給料をもらっていれば世間は「ちゃんと働いている人」と見てくれる。でも家族のお金で生活していると「自立できていない人」になる。構造は同じなのに、受け取る相手によって評価がまるで変わるのは、お金に「支配する道具」という設定が載せられているからだ。
お金はお札や硬貨といった物質に限らない。数字という、目に見えないエネルギーだ。そこにはいろんなものが載せられる。権力者が「支配」を載せることもできれば、人から人への「応援」や「愛」を載せることもできる。
払うほうが偉くて、もらうほうは頭を下げなくてはいけない——それは、お金に「支配」を載せた人たちが広めた設定だ。でも本来、払うほうも受け取るほうも対等だ。
まずは安心して受け取ろう。そして次は、養ってくれる人を増やそう。養ってくれる人が一人だと、その人の言うことを聞かないと生きていけないのではないか、という思い込みにはまりやすい。
自立とは、依存先を増やすこと。
これは、脳性まひの障害を持つ小児科医、熊谷晋一郎さんの言葉だ。障害を持つ人に向けて発せられた言葉ではあるけれど、これはすべての人に当てはまると私は思っている。
自立とは、家族に養われないようにすることじゃない。
養ってくれる相手を増やすことだ。
まずは堂々と受け取る。「こんなにたくさん、もらえません……」と恐縮している場合じゃない。
誰かにお金を手渡すのって、本当はとても気持ちいいことだよ。それは、素晴らしい商品やサービスを買えるときもそうだし、大切な相手に渡せるときもそう。
だから、お金を受け取るのは、もうそれだけで大事なお仕事だ。
「私は存在しているだけで、大勢に養われる価値がある」
それを今日から、あなたの当たり前にしてほしい。
みあんご!
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