クライアントさんから「もう無理」が出たらどうする〜トップダウンとボトムアップ | リピーターが集まる対人支援の秘訣—愛着✖️ソマティック✖️仕事構築

リピーターが集まる対人支援の秘訣—愛着✖️ソマティック✖️仕事構築

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

・国家資格キャリアコンサルタント

・Gallup認定ストレングスコーチ

・TRE(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー

・自我状態セラピー(パーツ心理学)セラピスト 

皆川公美子です。これまでにのべ7,100名ほどの方のご相談を伺ってきました。

 

さて、今日は「トップダウン型支援とボトムアップ型支援」というテーマで書いてみようと思います。

会社などではさまざまな研修がありますよね。

新人研修、中堅社員研修、マネージャークラスの研修や

最近はSDGsの研修、モチベーション研究、強み研修とかいろんな研修が出ています。

という中で今日は、

トップダウン型の研修からボトムアップ型の研修の必要性がとても高まっていると感じている!、その内容をお伝えしたいと思います。

 

 

 トップダウン型サポートとボトムアップ型サポート

 

 

トップダウン型は、まずゴールや目標があって

「目標を達成するために研修をやります」と会社や組織側、学校側が牽引していく、

引っ張っていくという形での研修の仕方、教育の仕方というのをトップダウンと呼んでいます。
ゴールありき、型です。

 

反対にボトムアップ型は、その人個人の中から湧き出てくる、生まれてくる力をのばそうというかたち。

有機体、命としてのバイオエネルギー、バイオリズムに沿った形でのモチベーション形成について言及しています。

何がやりたいとか、どういうものに対して自分は熱意が生まれるとか、

自然にモチベーションが出るとか、意図せずに湧いてくることに寄りそう形ですね。

いまここのイノチありき、型です。


 

 

 

 

 思考型・認知型=トップダウン

 


脳の構造からお伝えいたしますと、トップダウン型というのは思考型です。

心理の方でもトップダウン&ボトムアップという概念は使われていて
それは脳科学に出所があります。

 

判断、倫理、客観思考、概念などいわゆる

 

高次な思考(トップ)

 

を扱うのは
大脳新皮質というところだと言われていて
 

進化的に新しい外側の脳を主に使います。

上記の図は脳をまんなかで切って断面図を見ている形になります。

 

 

脳というのは進化的には、脳幹→辺縁系→前頭葉と外側へと機能を広げているっていう、

そういう進化をしていますので、生きるための進化的に古い脳は中心にあるわけですよね。
外側の脳が意思とか概念とか理念とか、そういう思考を扱う部分になります。

 

つまり、トップダウン型は思考を扱います。

なので思考がうまく人のモチベーションとか、

人の湧いてくるエネルギーのところに接続できてればいいんですけれども、

それが乖離している場合(やる気がないのにやる気を出す、気持ちはあまりやりたくないのに

賛成するなど)というのはかなりしんどいことが起きますよね。

 

 

 脳幹、イノチ型=ボトムアップ

 



逆にボトムアップ型のボトムっていうのは、脳の中の一番古い脳幹というところです。


わたしがボディワークとして行なっているTREというものも
シェイク(振動)が脳幹への信号となって安心の領域を広げたり

トラウマをリリースしたりする、というメカニズムを使っています。


脳幹は後頭部下の方にあり、私達の命をつかさどる部分です。

寝ても呼吸や心臓が止まらないのは

この脳幹がしっかりと働いてくれているから。

つまり生命の恒常性を保つ、まさに「生きる」を支えている場所です。

 

体温を一定に保つなどもこの脳幹が司ります。

 

バイタルエネルギーの源=湧いてくる買う力の源は脳幹と言えます。

この、人の生きる力、活力とかエネルギーが脈々と湧いてくると、人は元気ですよね。

こうして読むと、至極当たり前のことです。

 

 

 

 社会でつまづきやギリギリ感を感じるときなにが起こっているのか

 

 

しかし、社会でつまずく、またはつまずき感を持っている方たちのお話を伺ってるいと、

自分というエネルギーを、外側にある社会の枠にはめるということが

難しいと潜在的に感じている方が多いです。

 


人間関係でお悩みをお持ちの方もいるし、

体調というところにその悩みをお持ちの方もいるんですけれども、

(この仕組みを説明できるのがポリヴェーガル理論になります ↓)

 

根本のところをたどってみると、

 

自分というものを社会に合致させていく、

それを幼少期から試して試して試し続けて、

そこに大きなつまずき感を感じていらっしゃるっていうことが

身体反応としての危険感に現れるんです。

 

例えば、不登校であるとか、会社に行けなくなってしまった方のお話を伺っていると

時々この言葉が出るんです。

「もう、無理。」

 

です。

 

 

「もう、無理」っていうこの「無理」というのは何を意味していると思われますか。

 

何が無理なのかというと、

これ以上自分バイタルエネルギーを

外側の枠にはめつづけること、

客観視しながら自分のポジショニングを続けること、だと感じられてなりません。

 

要するにトップダウン思考に合わせて生きる、ということです。

 

 

自分を社会から見るとどうなのかって見る、

または社会の仕組みってどうなってるんだろう、

どういうふうにすればその中でうまくいくんだろう、

 

それは幼少期には

どういうふうにすれば大人とか上司とか先生とかが怒らないで

ご機嫌のいいままでいてくれるんだろう

どうやったら友達の間で浮かないでいられるんだろう

こういう客観視を小さい小さいときから鍛えている節があります。

 

 

 

 小さいころはボトムアップの脳で生きている

 

 


一番早いお子さんだと3歳か4歳のときからこのトップダウンの客観視脳を使っているんですよね。

(HSCにとっては特別のことではないかもしれませんが、

世の中全体、こども全体では相当少数派なのではないかなと思います。

やだ=====!!!!と手足をバタバタしてわがまま言って良い時期に
お母さんの顔色を読んで客観的に自分の立ち位置を決める能力があるのです)


 

この大脳新皮質の一番外側の客観視を能力として使えるようになるのがだいたい平均12〜3歳ぐらい

なのではないかと言われています。
もちろん個人差はありますが
 

10歳ぐらいまで、

ギャングエイジと言われる頃までは

私達は

(自分が)嬉しいとか、

(自分が)嫌だとか、

(自分が)怒ってるとか、

主観の感情の中で生きている発達段階の必要があるわけなんですよね。



しかしいまの社会、SNSなどで

「お宅のお子さん大丈夫?」的な情報に溢れていると思いませんか?

受験の準備を幼少期からしなければいけないのだろうかと思わせるようなタイトル、

栄養はちゃんとたりているか?
友達のかかわりは大丈夫か?

親はちゃんとしているか?
 

親もうちの子、社会の中でやっていけるかな?って思わされるよなSNS情報に

囲まれていて、プレッシャーを感じるかもしれません。

 



子どもが自分を客観視することの低年齢化は

親のせいという意味ではなく、

そういう社会になってしまっているっていうことの

構造的な弊害じゃないかなって思うんですけれども。

みなさま、いかが感じられますか?

 

 

かわいいかわいい、お前かわいいねって子どもに1万回言ってればいい年頃に、

(親から見つめられたり、やさしく微笑んでもらうことで

赤ちゃんは腹側迷走神経という自律神経を機能的発達させていきます。)

 

こういうふうになるためには社会の中でねこうしなければ、

こういう学校に入るためには今これをやっとかなきゃいけないね、

こうなるためには、今こういう教育を施しておかなければいけないんじゃないか、

っていうそういう社会に自分をあてはめていく体感が

小さい頃から過剰であると
子どもがそれに対して「安心感が感じられない」状態のときに

身体発達としてはあまりよろしくないわけです。

 

 



お母さんも子どもも苦しいですよね。

発達において、こういった脳幹のエネルギーを育てるボトムアップの時期が短すぎる、

その後のその人の命の輝き、

命のエネルギーを作り上げてどう伸ばしていくかっていう時期が短すぎて

 

逆に社会のニーズがこうだから、

それに合わせていかなければいけないゴール設定型の思考とか

外側の要求を受け入れてバランスを取っていくっていうところのテーマが

「今は何をすべき時間なんだろう」という客観視につながり

人生の年齢のめちゃめちゃ早いところから

主観の感性を伸ばす前からクローズアップされすぎているのではないかと

痛感します。

 

 

だからこそ、大人のサポートにおいてもボトムアップ、

脳幹の力、身体感覚を引き出していくっていうところを強化すると

本当に良い結果が生まれます。


身体感覚のトレーニングから良い結果を手に入れた方々をたくさん見てきているので

私は大人になってつまずき感があったとしても、

それを超えていくには全く遅くないと思っている人間です。

 

自律神経は、可塑性がある。

何歳になっても変わっていくことができる。

 

ということが最近はポリヴェーガル理論によって、実証されてきていますので

それを皆さんにお伝えしたいなというふうに思っています。

 

6月まだまだお待ちしています。現在30名以上の参加表明をいただいています。

 

ご要望いただき、7〜8月日程も出しました。

 

 

ポリヴェーガル理論講座は基礎入門講座として開催します。

(ずっとポリヴェーガルをお伝えする講座をやり続けるわけじゃありません)
その次の『心身両方からの効果ある対人支援』をお伝えしたいと思っています。

 

 

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◆皆川のセッションは4種類です。

 HSPさんのなんでも相談室 と 強みを活かして成果を出す相談室、そしてTRE(ボディワーク)です。 

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>>>セッションご感想はこちら

  

 


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ながら聞きができるので、車での往復やご飯作りのときに
お風呂のあとのリラックスタイムなどに聞いてくださっている方が多いです。

 

 

 

本の使い方説明動画(約3分)


 

◆集英社(オンライン)さんに取材していただきました。この記事めっちゃくちゃわかりやすいです!
【自律神経とHSPの関係をとてもわかりやすくまとめてくださいました】
 

 

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