急に配信になった『奇蹟+』

ご覧になりましたか?

 

ちょっと慌てました(笑)

予定外ではあったんですが、とにかく、スペシャル版の内容が知りたくて訳すことにしたので、突貫ですが、筋追いも一緒に。。

いつにもまして、台湾語→英語が、直訳っぽくって、私もつられてるかもです(笑)

 

あとですね。

諸事情により、画像少な目というか、アップするかどうかも迷っていたんですが、既にキャプチャーしてあった分も合わせて、とりあえず、ストーリーがわかる範囲でお届けします。

 

 

では、いつものご注意をば・・・。

なお、本サイトは、異性愛だろうと同性愛だろうと「どーんとこい!」でして、ある一部の性的指向を称賛するものではありませんが(笑)、若干、作品選定において、バランスは欠いております。

誰かにとっては不適切なテーマ、扇情的な言葉や画像を含むかもしれません。ごめんなさいです🙏💦💦

いつものごとく、本格的なネタバレ&上記のご注意をご理解いただき、OKの方のみ、おすすみください。お願い

 

『奇蹟 Kiseki』

 Kiseki  Dear to Me

 2023年(台湾)8/22~ Nov 7, 2023

 25分×全13話

 制作:GTV

 原作:林珮瑜

 

前記事を未読の方はこちらから  

#1 #2-1 #2-2 #3-1 #3-2 #4-1 #4-2 

#5-1  #5-2 #6-1  #6-2 #7-1 #7-2 #8-1

#8-2

 

  

Kiseki + (Spesial Episode)


廃屋で襲われ、瀕死の重症を負ったルイ。

文字通り、阿鼻叫喚状態のゾンイー。

病院に電話を入れたチェンイーが、アイディと一緒になって、ゾンイーとルイを助け出した後・・・

 

横たわったまま、放置されているジャントン。

 

実際、8話のこのシーンでは、ほぼ、微動だにせず・・・な状態のジャントンでしたが、まだ、息絶えていたわけではありませんでした。

 

しばらくして、静寂状態の廃屋に、アジュンが戻ってきました。

静かに、少し遠巻きに、ジャントンを見下ろしています。

 

しゃがんでみると、微かに痙攣したように動いているジャントン。

 

アジュン「あんな写真や・・・飴に、そこまでの価値があったんですか?」

アジュンの問いかけに、もう答えることもできないジャントン。

 

 

ここで、さかのぼります。

 

<二年前>

 

チェンイーやアイディに追われ、袋小路に逃げ込んだジャントン。

 

突然、手を引っ張られ、倉庫の中に引き入れられ、敵か味方かもわからず、ナイフを喉元に突きつける。

ルイ「ジャントン!」

かくまった人物・・それが、ルイでした。

 

ジャントン「おまえか・・・」

外では、ジャントンを探し回る、チェンイーやアイディの、すぐそばの通路を駆け抜ける音が聞こえてます。

 

トン「なんで、俺を助けたりし・・・」

ルイ「しっ!!」 

トンの口許を押さえるルイ。← もはや癖なのか、とさえ思ってしまうけど、これも理由あり?

 

反射的に、ルイを反転させながら、地面に押さえつけ、馬乗りになるトン。

トン「また一度でも、俺に触れたら、お前を殺す!」

ー 最大の防御は攻撃

他者からの接触を身体が拒絶してしまう虐待の後遺症は、今もトンも苦しめてる。

左手で、ルイの首元を押さえ、右手には、例のでっかいナイフを持ってます。

 

ルイ「俺を殺すだって? (そんなことをすれば)お前も死ぬぞ」

見れば、自分の下腹部にも、ルイが忍ばせていたナイフが突きつけられている。

 

ルイ「このナイフが、お前の肝臓を刺せば、太い静脈ごと貫通し、お前は急性失血死だぞ」

トン「でまかせを言うな!」

ルイ「試してみろよ」

トン「・・・・・・」

 

倉庫の、すぐ外では、アイディたちが探し回っている声が聞こえてます。

 

アイディ「どこ行きやがった?」

ジェ「見つかりません」

アイディ「くっそ、あいつ、アニメの主人公かよ。一軒一軒、しらみつぶしに探してこい」

いいところで逃げおおせるから?😁

ジェ「はい」

チェンイー「待て!」

ピタっと停止するジェ。

チェンイー「もう、これ以上探さなくていい」

アイディ「なんで、探し出さないんだよ? あいつはどんなところも飛び越える。きっと近くにいるはずだ」

 

ここは、龍幫の縄張りだ、と主張するチェンイー。

 

龍幫の縄張りで、騒ぎを起こせば、当然、せっかく、和解交渉を続けている義雲盟と龍幫の間は、元通り、いがみ合う仲になるのは目に見えている。

アイディ「龍幫の縄張り・・・つまり、ジャントンを痛めつけて、龍幫の連中に知られるのが心配なのかよ? それとも、老大に小言を言われるのが怖いのか? こんなことで利用されたくないんだろ」

痛いところをついてくるアイディを睨みつけるチェンイー。

 

それでも、撤回はしません。

ジェたちに、引き上げるよう、指示をします。

無言で、アイディを掴むと、強制連行するチェンイー。

アイディ「引っ張るなよ! いいから、手を離せよ。馬鹿力め!」

 

向こうを探そう、と、声が遠ざかる様子を、中でじっと聞いているジャントンとルイ。

 

ジャントンを押しのけ、起き上がるルイ。

ルイ「平和的にいこうや。まずは、友達になろう」

 

地面に座ったままのトンに声をかけ、手を差し伸べるルイ。

そこは、当然、一人で起き上がり、警戒を怠らないジャントン。

 

出ていこうとするジャントンに、「まだ、近くに、チェンイーたちがいる」と止め、救急箱を渡そうとするルイ。

 

ルイ「使うか?」

トン「いらねぇよ」

 

手を振り払うトンの手に、救急箱を持たせるルイ。

 

トン「・・・・・・」

出会いの時といい、ルイには面食らわされてばっかり。

 

トン「なんで、俺を助けた?」

ルイ「お互いのボスたちが交渉したおかげで和解が成立したのに、お前たちはまだ、争いあってる。上に知られてもいいのか?」

ん?と、チュッパチャプスを差し出すルイ。

 

トン「それは、戻って(お前自身が)チェンイーに伝えろ。」

ルイ「最初に、チェンイーに手を出したのはそっちだろ。今回の争いの発端はお前たちだ」

トン「そもそも、俺たちのしのぎを妨害してきたのは、お前たちだ」

 

永遠に終わらない水掛け論を終わらせるためのナイフをルイに向けるトン。

でも、反対の手には、救急箱(笑)

 

トン「お前、俺のことを助けただなんて思うなよ。条件交渉ならしてやってもいい」

ルイ「評判の悪い噂が広まってるお前相手に、誰がそんなことをすると思う?」

 

トン「(俺が)怖くないのか?」

ルイ「なぜだ? ・・・お前、まだ、血が出てるじゃないか」

ナイフを向けられても、一向に動じる気配なく、それどころか、救急箱を手に取るルイ。

 

トン「范家の望まれない私生児は、随分、お人よしなんだな」

 

手を止めるルイ。

 

トン「お前のことなら聞いた。チェン・ドンヤンを喜ばせるために、俺とチェンイーの間の揉め事を解決して、貢献したいんだろう。せいぜい、がんばって、義雲盟の連中に受け入れてもらうんだな」

ルイの肩をポンポンと、小馬鹿にしたように叩くトン。

ルイのことが気になって、手を尽くして調べた、と白状しなさい!物申す

 

ルイ「・・・・・・」

トン「連中が望んでるのがお前でなくて、お前の背後の范家で残念だったな。」

 

挑発に乗らず、立ち去ろうとするルイ。

 

トン「ハン・ジョールイ」

ルイの手を掴み、止めるトン。

 

トン「お前も俺と同じだ。自分より格下の人間から見下され、孤立し、虐げられてる。お前の近くにいる連中は、ただ、お前を利用しようとしてるだけ。お前だって、そんなの百も承知だろ。どんなに努力しても、連中はお前のことを、自分たちの仲間だと扱うことはない。違うか?」

ルイ「・・・・・」

 

パシっと、トンの手を払いのけても、無言を貫くルイ。

 

トン「なんで、あいつらは、お前のことをそんなふうに扱うんだ? ん? ハン・ジョールイ? お前は、あいつらを憎み、嫌い、不公平な扱いをされることに納得いってないんだろ。でも、お前は耐えることを選んだ。・・・お前は、悪いことをするのが怖くて、いい人のふりをしてるだけだ。結局のところ、お前は・・ああ、范家の人間だもんな。ん? 裕福な財閥で、権力を持ってる・・・」

ルイ「・・・・・・」

 

まるで、そこから抜け出せないルイを腰抜けだとでも言わんばかりに下卑た笑いを浮かべるトン。


トン「みんなこうして、自分をいい人間のように見せ、上でも下でもないと、対面を保ってるのさ。・・・きっぱり諦めたらどうだ」

 

そこまで言われて、はじめて、反撃に出たルイ。

ジャントンの首を締めあげる。

 

トン「やれよ、やってみろよ。俺を絞め殺したら、お前も俺と同じになれるぞ」

 

睨みつつも、本気で絞めようとは思っていないルイを見て、ルイの顎についた血を拭うそぶりをみせ、くるっと反転させ、またしても、背後から迫るトン。

 

トン「このナイフを手にして、親父の腹にこいつを突きたてた時は・・爽快だったよ。本当にいい気分だった。誰が、あいつに俺を、犬みたいに蹴ったり、鎖で縛れだなんて言ったんだ?」

 

恍惚とした表情を浮かべながら、父親に虐待されていた時のことを語るトン。

トン「目には目を・・歯には歯をだ」

 

それは違う、と、小さく首を振るルイ。

 

かまわず続けるジャントン。

トン「俺のところに来いよ。あいつらには悪いが、そういう時、どうしたらいいか、俺が教えてやる」

これ、人心掌握のお手本みたいなやり方ですね。

 

トンの手から離れ、対面するルイ。

 

そんなルイの顎についた血を、ゆっくりと拭ってみせるトン。

 

ようやく、自分の考えを述べるルイ。

ルイ「俺だって、お前と同じだって認めるよ。心の中に憎しみも憤怒の想いもあるし、不公平だって感じてる。でもな・・・仲間割れや殺人、そんなものじゃ、この気持ちは解決なんてできない。もっともっと惨めな気分になるだけだ。大切な人がいるなら、そのひとのために、自制するべきだ。チェンイーを挑発するのはやめろ。争いあっても、なんの役にも立たない。」

 

トン「これがお前の目的か?」

ルイ「・・・・・・」

意味がわからないルイ。

トン「チェンイーと和解させようと 厳しくしたり、柔らかくしたり・・・」

はは・・・と笑いだすルイ。

ルイ「俺がお前を助けたなんて話、チェンイーが知ったら、間違いなく、あいつは俺を殺すだろうよ。」

トン「だったら、なんで、俺を助ける? お前、チェン・ドンヤンがいなかったら、どうするつもりだ?」

 

返答をためらうルイに、「ん?」と聞き直すジャントン。

 

ルイ「たぶん・・・お前を助けることは、俺自身を助けることだからかもな」

トン「・・・・・・・・」

 

無言だけど、気づいてる。

たぶん、ジャントンは、その意味をわかってる。

ルイは傷つけてはならない。

自分には傷つけられない。

 

その時、トントントンと外から、「誰かいるか?」と声が掛けられる。

 

結局、しらみつぶしに探し回ってるの?(苦笑)

 

ルイ「(小声で、)俺があいつらを引き付ける。隠れてろ」

ドアの後ろになるように、ジャントンを立たせるルイ。

 

シャオジェたちでした。

ジェ「ルイさん、どうしてここに?・・・顔に血が・・」

ルイ「ここは、龍幫の縄張りだろ。(お前たちこそ)どうして、こんなところに来たりしたんだ?」

ジェ「チェンイーの兄貴がジャントンを追ってきたんです。それで・・・あ、老大には言わないでください。」

ルイ「老大を怒らせたくないなら、じっとしてればいいのに・・」

そう言いつつ、倉庫のドアを閉め、一緒にでていくルイ。

 

一人倉庫に残されたジャントン。

結局、なんだかんだ言っても、ルイに助けられたってことです。

遠ざかっていくルイやジェたちの会話を聞きながら、ニヤリ、と微笑むトン。

 

その視線の先には、テーブルに置かれたままの、救急箱とチュッパチャプス。。

 

 

~チェンイーのバー?~

ジャントンたちが出向いてきたってことでいいのかな?

 

アイディ「こんなクスリなんて持ってきやがって。一体、どういうつもりだ?」

アイディの怒号が響くと、くすっと笑うジャントン。

 

あれ、チェンイー、いないじゃん。

 

トン「商売をどんどん手広く拡大するのは自然なことだ。なぁ、ここじゃ、塩や菓子も売ってないどころか、飯さえない。代わりに、朝食屋でも開いたらどうだ? 牛乳でも売るか?」

クスリの包み紙を、アイディの顔に投げつけるジャントン。

 

高らかに嗤うトンに、掴みかかるアイディ。

 

体格差よ。

壁に押し付けられるアイディ。

 

そこに、「ジャントン」と名前を言いながら現れたのは、ルイ。

 

アイディを押さえつける手を止め、ルイを凝視するジャントン。

 

ルイ「こいつを放せ。チェンイーが来るまえに、出て行け。状況を悪化させるのはよくない」

 

おまえに言われたんじゃ仕方がないな、とばかりに、「赤帽ちゃん・・」とアイディを小馬鹿にし、意外にも、手を離すジャントン。

 

訳あり顔でにやりと笑うジャントンが、ちょっと何考えてるかわからない(笑)

 

トン「いくぞ」

悠々と、バーを出ようとするジャントンを、じっと目で追うアジュン。

 

義雲盟が麻薬を扱わないことくらい、わかってるはず。

もしかして、ルイに会いたくて、わざわざ出向いてきたのかって思えるくらい、あっさりと引き上げるジャントン。

ルイのことが気になって仕方ないのね。。。

振り返ったトンの視線の先は、ルイ。

すでに、にやけた表情は消えてる。

ここね、龍幫のジャントンの顔じゃないの。

それを言ったら、ウェインの顔とも違う感じなんだけど、なんだか、別人のような男の顔してる。。

個人的に、この角度、超好み。

 

アイディ「何見てやがる!! さっさと出てけ!!」

ヒステリックに叫ぶアイディ。

 

ジャントンたちがいなくなるや、ルイの襟元を掴み上げるアイディ。

アイディ「チェンイーは? チェンイーに知らせるために連絡したのに、なんで、お前がここにいるんだ?」

ルイ「電話には俺が出たが、アイツには知らせなかった」

ぱっと、掴んだ手を離すアイディ。

チェンイーが来ない、とわかったからね。

 

アイディ「老大が送り込んだ金持ちじゃなく、俺はお前を身内のつもりでいるんだからな」

一応、ルイのことは認めてはいるアイディ。

二年前は、まだ、こんな感じの関係性だったんだ。

 

アイディ「(バーにいる子分たちに)お前ら、目を離さないようにしろよ。また、今度、ジャントンを中にいれたら承知しないぞ。ぶっ殺すからな!」

 

ルイ「言いたいことがあるなら、そんなふうに威嚇したりせずに、ちゃんと話をすればいい」

まるで、頭を撫でながら、子供に言い聞かせるように諭すルイ。

その手を払うアイディ。

 

アイディ「先公気取りかよ! そんなに説教がしたけりゃ、学校に行け!」

捨て台詞を残し、(赤い御帽子まで脱ぎ捨て)奥に引っ込んでしまうアイディ。

 

わざわざ、バーにまでやってきて、挑発するかのようなジャントンの行動が気がかりなルイ。

 

<現在>

・・・というか、#7-2 の最初、新しい隠れ家で、誰かと密談をしているジャントン。

 

相手の影だけが見えてる。

ジャントン「学校内の状況はかなりピりついている。うちの者たちには、しばらく身を潜めさせよう。騒ぎが収束したころ、引き続き取引を続けることにしょう。それでいいな?」

相手「・・・・・・・」

誰と話してるんだろう。← ここでも伏せるってことは、よっぽど核心的な人物のはずだよね。

ジャントン「わかってる。もちろん、約束は忘れてない。チェンイーとその手下を排除するまで待ってくれ、俺たちはここを出て、一緒に幸せになるんだ」

※ これは相手によって、Happyなのか、WinWinなのか、意味合いが違ってくるよね?

 

その時、阿雋が駆け込んでくる。
阿雋「チェンイーを助けていた奴を見つけました。ハン・ジョールイです」


一気に顔色が変わるジャントン。

 

ジャントン「はっ・・・」

ハン・ジョールイだと?

ここまでの段階で、ジャントンは、邪魔なチェンイーを一掃し、ルイを手に入れる計画を立ててる、と思ったけれど、アジトを壊滅させられ、ジャントン自身の立場を危うくした人間を許すわけにはいかないよね。


テーブル代わりの木にナイフを突き刺すジャントン。

 

<そして、運命の日>

#8-1
2019年5月24日の金曜日

役所の前で、同性婚のカップルや知人たちが盛り上がっているのを、

医大の合格通知を受け取り、幸せ絶頂なゾンイーとルイの二人が歩道から、笑顔で見守っている。

 

感極まった様子で見ているルイに気づき、

そのまま、ルイの手を取るゾンイー。

 

ルイも自分と同じことを思っているんだって、はっきりわかったからよね。

だから、ルイが一番喜ぶことを、この場で伝えようとしたんでしょう。

 

ゾンイー「ルイの家に引っ越すよ。土曜日はバイトを入れない。それで完璧だろ」

 

ほとんど半泣きで喜ぶルイ。

ルイ「今夜は、お前の合格を祝って、ちょっと奮発しよう。それと・・・やっと一緒に暮らせることも・・・」

小さく頷くゾンイー。

そっと、ルイがゾンイーに口づけると、それを返すゾンイー。

こんなにも、愛情深く、自然に寄り添い、キスする二人のことを、よりによって、ジャントンが物陰から見てた!!

やってくれるわ~!

 

 

友達に囲まれているカップルにむかって、お幸せに、と声をかける二人の声がうっすらと、ジャントンの耳にも届いてくる。

 

憤怒。。。

嫉妬なんて生易しい感情じゃない。

 

そこへ、アジュンが駆け寄ってくる。

 

まるで終末を迎えた👿のような冷たい表情を見せるジャントン。

アジュン、息を飲み、固まる。

 

トン「仲間たちに、準備をするよう、伝えろ」

アジュン「船の手配は済んでます。今晩12時に出航です。」 

ってことは、あんなことが起こらなければ、ほとぼりが冷めるまで、どこかに一旦、身を隠す計画だったのかな。

 

トン「ハン・ジョールイを始末する時間くらいある」

 

明らかに、ルイのことで常軌を逸してるとしか思えないアジュン。

 

トン「チェンイーに手を貸し、俺を陥れるとは、よくもやってくれたな、あのくそったれ・・」

悪態が、(惚れた相手への)恨み言になりそうで、ぐっと口を閉じ、冷静になろうとつとめるジャントン。

そんなトンを見て、目をそらすアジュン。

 

アジュン「ハン・ジョールイが好きなんですね」

 

トン「好き・・それは一体、どういうものだ?」

誰からも愛されず、誰も愛せず、育ってきたトンには、アジュンに指摘された感情がわからない。

自分の気持ちなのに、わからない。

 

~回想~

 

はじめて会った時、「これからもよろしくな、ジャントン」って言われたこと。

自分に笑顔で話しかけるどころか、あんなふうに、自分と一緒に写真撮ってくれる相手なんて、今までいなかった。

 

一人残されたまま、面食らってるジャントン。

 

はじめてだった。。

その気持ちに、名前があるなんて知らなかった。

 

でも、チュッパチャプスを舐めると、甘くて、なんだか、幸せな気分だった。

 

 

うわっ、そんなジャントンを、物陰からアジュンが見てた〜!

(回想おわり)

 

ホント、隙間を埋めるように、いろんなことが少しずつ明らかになっていく。

 

 

~あの日の夜~

#8-2

 

~通り~

「止まれ!!」

ついに、夜の街で、ジャントンとアジュンに追い込まれ、路地に入り込んだ二人。

 

廃墟の中で、先回りしていた仲間たちとともに、挟まれてしまう。。。

 

「もう逃げられないぞ」

ジャントン、アジュンが追いつき、4人に行く手を阻まれたルイとゾンイー。

 

ジャントン「なんで、お前がチェンイーが俺をねらうのを手伝った?」

 

それには答えず、後ろのゾンイーに「隙をみつけて逃げろ」と指示するルイ。

ゾンイー「一緒に逃げよう」

ルイ「俺の言うことを聞け。ここを出たら、警察に電話しろ」

 

 

そこから先は、ルイが必死になってかばうゾンイーに対し、殴る蹴るを繰り返すジャントン。

地面に横たわるゾンイー。

 

手下たちたちに押さえつけられているルイは、身動き取れず。

 

ルイ「こいつは、ただの一般人だ。逃がしてやってくれ!」

 

悲痛な声をあげるルイ。

 

ジャントン「どうやら、お前ら、一緒に死にたいみたいだな? ああ?」

もう、ルイとゾンイーが単なる知り合いじゃないこともわかってます。

 

ゾンイー「ジョールイ!!」

アジュンに蹴られ続けても、ルイのことが心配で、悲鳴のようにルイの名を呼びながら、すこしでもジョールイに近づこうと這いつくばってるゾンイー。

 

ジャントン「そんなに、あいつが大事か・・・。そう聞くと、もっとあいつのこと、殺したくなるんだよ!!」

こんなにも訴えかけてるのに、自分を見ず、ゾンイーの命乞いばかりするルイを前にして、もうどこか、本当に、ジャントンは狂ってしまったのかもしれない。

 

ゾンイーにナイフをむけるジャントン。

ジャントン「ハン・ジョールイのせいだ。奴と知り合ったお前の不運さ・・・」

  

ルイ「やめろ!!!」

住手・・・というのか。

 

ナイフを振りかざしたジャントンの後頭部に、ブロックの塊をぶつけたルイ。

 

その後、倒れたジャントンを、馬乗りになって殴り続けるルイ。

 

ルイも、ゾンイーが殺されるかも、という恐怖のあまり、肉体的にも精神的にも極限に追い込まれてしまい、正常な判断ができなくなってます。

 

見境がついてない様子に、驚愕の表情を浮かべるゾンイー。

すぐさま、「ジョールイ」と後ろから、引きはがします。

ゾンイー「もういい、もう十分だ。ジョールイ、もう大丈夫だ」

泣きながら、ルイの身体を後ろから押さえ、なだめるゾンイー。

 

ゾンイー「いいから、もうしゃべるな。じっとして・・」

ルイ「お前に近づくべきじゃなかった・・・」

 

ゾンイー「しゃべるな。しゃべらなくていい。ジョールイ、目を閉じちゃだめだ」

 

その傍らには、頭から大量の出血をして、ぴくりとも動かず、ただ、視線だけをルイに向けているジャントン。

 

ゾンイー「ジョールイ! ジョールイ! 俺を見ろ! ジョールイ! 俺を見ろ!」

目を閉じ、意識を失ったルイを抱きしめながら、泣き喚いているゾンイー。

 

ゾンイー「ジョールイ! ジョールイ! 起きろ! ジョールイ! 」

 

トンの視線の先のルイは、目をつぶっている。


荒い呼吸の中、少しだけ身体がピクつくジャントン。

 

顔を天井に向けたのが、トンの最後の意志を伴う動きだったのかもしれない。

 

脳裏によぎるのは、ルイとの数少ない交流の思い出。

 

助けられたガレージで、首を絞められた時、なんとなく、ルイの顎についた血を拭ったジャントン。

薄ら笑いを浮かべるトンを訝し気に見るルイ。

 

その隙をつき、ぐっと、背後から羽交い絞めするトン。

 

至近距離で抱きしめ、ルイの耳元に、「俺のところに来い」と囁いていた。

 

バーの壁に、アイディを締めあげていた時だって、「ジャントン!」と聞きなれた声がした時には、真っ先に、耳が反応していた。

逆光の中から進み出てきたルイが、強い瞳でまっすぐに自分を見つめている。

それだけで、頭の中から、義雲盟への挑発なんてどうでもよくなるくらいの衝撃。

 

ジャントンがもっと、人間らしい感情に向き合えるタイプの人間だったら、真っ先に、ルイに対して湧き上がる感情を知ろうとしただろうに、悲しいかな、その心の内を知る術を知らず。

 

 

スマホに収められた唯一の写真。

笑顔のルイと、びっくりした顔のジャントン。

あの時、写した写真と、その中のルイの笑顔は、トンの宝物になってた。

 

ああ、これか。。。

この気持ちを、人は、「好き」と言うのか。

 

私には、ジャントンの意志が能動的に働いていたのは、ここが最後だったような気がします。 ← アジュン、ごめん。

 

しばらくして・・・

すでに、チェンイーやアイディによって、ルイやゾンイーは運び出され、誰もいなくなった廃屋で、仰向けのまま放置されていたジャントンの傍に、しゃがむアジュン。

 

アジュン「あんたは、残酷すぎて、しかも大馬鹿だ。」

 

すでに、虫の息なジャントンだけれど、一応、アジュンを認識できていたのか、視線はアジュンに向けられている。

 

アジュン「俺がどれだけ、そばで見てきたか、知りもしないで・・・」

その言葉の意味は、最後にトンに伝わったんだろうか。

 

もっと早く、病院に運ばれていれば、助かったのかな。

でも、廃屋に戻ってきてからのアジュンが慌てる様子は見せなかったってことは、もう傍目からみても、手遅れだったんだろう・・・とは推測するけれど。

 

ほぼ同時に、息絶えたトンの瞼を降ろすアジュン。← 本当に死亡したの?


ゆっくりと、傾けた顔の・・・閉じられた目から、一筋の涙が流れ落ち、

 

また、一人残されるジャントン。

 

原來 我沒有資格再愛你
天地的距離 遙遠地讓我窒息
難道是 飛鳥愛上了魚
傻得可以 一直默默相信著 奇蹟

 

もう 俺には、お前を愛する資格がないことがわかったよ
天と地の距離は息が詰まるほど遠い
もしかして 鳥は魚に恋をしたというのか?
愚かすぎても ただ黙って信じてた 奇蹟を

<原來我沒有資格再愛你>

  • 作詞:溫璽揚・何夏
  • 作曲:溫璽揚
  • 歌:艾雨帆 AiYuFan

 

 

★『奇蹟 Kiseki』Kiseki + (Special episode) 雑感★ 

#8-2で、かなり、ジャントンの視線と、その心の内までをも決め打ちで書いてしまって、内心、大丈夫か、オレ・・だったんですけど、ああ、よかった(笑)

 

これがBLドラマでなければ・・・「う~~ん、気になる奴」くらいの表現にとどめていたかもしれないので、実際、ドラマの本質ではなく、ジャンルに引っ張られてると言われればそれまでなんですが(苦笑)、「好きだ」の「惚れた」だの言わなくても、どれだけ自覚できてなくても、明らかに、ジャントンったら、初対面の段階で、射抜かれちゃったでしょ、ルイの魅力に・・・(笑)

 

今回、それが確信となり、強固になっていった過程が描かれ、最後にジャントン自身も自覚できたのか・・・という部分まで踏み込まれていたので、大満足ではあるものの、ここまで描いたのなら、アジュンの件、もうちょっと丁寧に描いておくれでないかい?

 

いや、最後のあの言葉で、今後のすべてを悟れ・・ってこと?

 

まだまだ、これで終わらず、なにか隠し玉が出てきそうな気がします。← 願望

 

《番外》

嬉し恥ずかし 至近距離ショット💘

「(ジュンジー)可愛い~~💘」

 

通常のエピソードに戻ります。

 

★『奇蹟 Kiseki』Ep.09-1 に続く★