こんにちは。亀有【ひかり接骨院】院長の生方一です。


ここ数日、久しぶりに「お絵描き」をしていました・・・。


私がいつもこのブログでお伝えしている「軸・丹田」

といったものを絵や図で表すのは、それほど難しくは

ありません。

ところが軸・丹田を失い、それ以外のものに頼っている

という状態を表すのはとても難しいです。

私的には良く出来たと思っても、それを見た人にとっては

全くチンプンカンプンで興味をそそらないことばかり

だからです。


そんなわけで新年そうそう、またチャレンジしてみます。


まず、「軸・丹田」に頼らずに何に頼っているのか

ということですが、これまでお伝えしてきている言い方で

説明するならば、

「恒常的な過緊張状態での無駄な筋力」

に頼り続けることとなります。

ここで大事なのは、最初のうちは自らの意思で過緊張状態を

わざわざ作っていたのが、長期間・長時間にわたる「習慣」

となってしまうことで、「あるもの」を形成するようになり

これによって特に意識を向けることがなくなっても

常に「あるもの」が自律的に作動し続けるという心身の状態に

陥ってしまう
ということなのです。


その「あるもの」とは・・・というのが今回のブログの

主眼です。

それを私は「つっかえ棒」と呼んでいます。


今回はこの「つっかえ棒」とはどういうものなのか?と

そのおどろおどろしさを「絵」から少しでも感じ取って

いただき、ご自身の在り方と向き合うきっかけとして

いただきたいと思っています。


ではまず、軸の通った(本来の意味での標準的な)在り方を

表した絵を見ていただきます。
DSC_0723.jpg

図中の紫の矢印「軸」です。

各骨の関節面がそれぞれの中心で向き合い、形成される

意識のラインです。

骨格がこのような意識で統合された身体の使い方が

人間が本来の能力を存分に発揮することの出来る在り方

ということです。

ちなみに、このような「骨の意識」に則った、無駄のない

身体の使い方のことを「コツ(骨)」と呼びます。


では次に、「外反状態」に偏った下肢の図を・・・。

DSC_0724.jpg

このような肢位は一般的に女性に多く見られます。

そして更に、「内反状態」の下肢・・・。

DSC_0722_0001.jpg

これは特に男性、中でも「俺様」的なオッサンとかヤンキー

あるいは恥も外聞もかなぐり捨てたオバちゃん達のように

力で強引に押し切るという習慣の強い人達に多く見られます。


最初の図とこれらを較べると一目瞭然だと思います。

外反・内反の肢位では矢印が全く向き合わずに交差しています。


この状態でどのような外力がかかっているのかというと・・・

DSC_0727.jpg

DSC_0728.jpg

青い矢印内外への傾き(内転・外転)緑の矢印

ねじれ(回内・回外)を表しています。


では、これらの力にさらされ続けた関節に

どのような負荷がかっているのでしょうか?

DSC_0729.jpg

DSC_0730.jpg

赤い点線のように関節の隙間をむやみに拡げる力がかかった

その結果赤い実線の力がここから外側に逃げようとすることに

なります。

これらは全て捻挫や挫傷の原因となったり、慢性疾患の

原因ともなりうるものです。

赤い実線の力が外に逃げる側とは反対側の軟部組織は

動作の中で全く伸び縮みさせてもらえないので

萎縮・短縮・癒着を起こし、ゴリゴリとした質感の

しこりとなり関節の運動制限や痛み・不快感

起こすようになってしまうのです。

特に、関節面が偏位したままの関節での両骨間の軟部組織の

線維化・癒着により、複数の骨からなる関節が固められる

ことで、動きの融通が全く効かない単なる一塊の物体

化してしまうのです。

勿論、関節の外に逃げようとする力に常にさらされている

側の軟部組織は常に強い伸張刺激に苛まれているので

こちらも萎縮→瘢痕化してしまい、関節を支え動かす力が

低下し(関節が緩くなり)、常に炎症を持つようになるのです。

このような軟部組織の過緊張→萎縮・短縮・癒着→関節支持力の

内外・前後のバランスは大きく崩れ、益々偏った過緊張状態に

頼ることとなります。

DSC_0733.jpg

DSC_0734.jpg

そして年齢を経て来ると、これらの「黒い意識」以外には

頼ることがなくなるため、これが更にシステマティックに

「洗練」されてくるのです(下図)。

DSC_0736.jpg

DSC_0737.jpg


この黒々とした意識のシステムが「つっかえ棒」なのです。

柔軟性は全くなく、質感としては

「黒檀の木刀が下肢に埋め込まれているような感じ!」

マッサージもストレッチも効きゃしません・・・!!><

更に恐ろしいのは、このシステムは自律性を持ち、本人の

行動・思考のパターンを完全に支配してしまっている

ということです。


次回はまた、これについての考察を

加えたいと思います。



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