こんにちは。亀有【ひかり接骨院】院長の生方一です。
さて、前回登場した「前鋸筋」の役割を今回は、少し詳しく
説明いたします。
前回ブログ↓
http://ameblo.jp/hikari-sekkotsuin/entry-12159602482.html
まずこれが前鋸筋です・・・。
この筋肉は下図のような働きをします。
前回のブログでも紹介しましたが①が前鋸筋で、肩甲骨(青)の
内縁部から肩甲骨の裏側を通り、肋骨の前側面に付着しているので
この筋肉が収縮した状態をイメージすると分かると思います。
この筋肉が収縮すると肩甲骨が胸郭の上を前方に滑るように移動する
ことになるのです。ちなみに肩甲骨の内縁部に付着しているため
この筋肉が収縮して肩甲骨を引っ張ってきても、肩甲骨は胸郭上から
浮くことがないのですが、例えば前鋸筋を支配している神経が麻痺
すると、下の写真のように肩甲骨が胸郭から浮いてしまうのです。
このような状態を「翼状肩甲(よくじょうけんこう)」と言います。
さて、前鋸筋に限らず身体のあらゆる組織・器官が十全に
機能するための最大の条件とは、全身に「軸」が通った状態なのですが
現代人は全て、幼少の頃から下図のような「気を付け!」の
姿勢を刷り込まれているだけでなく・・・
それに加えて様々な「観念・概念」を周囲の大人達から
植えつけられてしまいます。その中でも特にありふれていて
それゆえに強力な「男らしさ・女らしさ」という在り方は
「気を付け!」とともに、その人の全ての行動を決定付ける
と言っても過言ではないのです。
これらのような「中心」をないがしろにする在り方が根本にあって
更にその上に、長時間にわたるPC作業等々の偏った業務における
身体の使い方、という要因が被さって来るので、
一口に「根本的な改善」と言っても一筋縄ではいかないのです。
上図のPC作業を例に取って、このような状況における
身体の使い方(肩甲上肢帯)について、解析をしてみましょう。
この姿勢では上体が前傾していますが腰からという訳ではなく
背中を丸めて、そして頚部を後方へ反らし(顎を突き出し)、
その上やや肩を怒らせ腋を閉めるという状態を長時間・長期間に
わたって続けるのです。
これにより肩甲骨は前方に滑ることになるのですが、
これは前鋸筋の自発的な収縮によるものではなく、背中を丸め
前傾姿勢になることによるものなので、前鋸筋は弛み、やがて
短縮を起こし、肩甲骨とその周囲の組織との間で癒着も起こり
肩甲骨が前方に滑った状態が「その人にとってのノーマル」となって
しまうのです。
そして注目すべきはここからです。
肩甲骨が前方へ滑り、定着してしまった状態では
肩甲骨の関節窩と接する上腕骨の骨頭の角度・向きが
変わるのです。
上図のように上腕骨が外旋することにより、上腕骨頭が
前方に押し出されながら外旋させられる力が働くことになるのです。
わかりづらい説明ではあると思いますので、もうひとつの図も
参考にしてください↓
このような肢位を長時間・長期間にわたり取り続けることで
いわゆる「内巻き肩」という状況を呈するに至るのですが
実際には上腕骨は「外旋=外巻き」になっているのです!!
勿論上腕骨が内巻きという症例もありますが、実はそれほど
多くはありません。
実際に多いのは、これまでに説明してきたような
「肩甲骨が前方に滑る・上腕骨が外旋(外巻き)」というパターン
なので、この症例をきちんと治すためには、これらの事実を
認識出来なければならないのです。
また、肩甲骨-上腕骨だけの問題に留まらず、他の部位との
偏った関係性も存在するのですが、次回はこのことについて
説明をさせていただきます^0^
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