こんにちは。亀有【ひかり接骨院】院長の生方一です。
前回のブログでは「関節」の簡単な構造と、「拮抗作用」
というものについて説明をいたしました(前回ブログ↓)。
http://ameblo.jp/hikari-sekkotsuin/entry-12150709467.html
今回はこれらを踏まえた上で、現代人の関節がどのような
状態に陥っているのかを解説いたします。
このブログで一貫して訴えている「軸」という概念が
ここで登場します。
関節とは二つ以上の骨から構成されているので、これらを
中心でつなぐ「軸」という意識がなければ本来備えた動きを
全うすることが出来ません。
上の図のように、「軸」の通った2骨は軸という意識を
保ったまま互いの関節面で滑り動くことが出来ます。
よく見ていただきたいのは、両骨は隙間なく密着している
訳ではないということです。
わずかな隙間(関節腔-かんせつくう)が存在し、
滑液という潤滑液が循環しているので、滑らかに滑り動くことが
出来るのです。
また、筋肉や靭帯などの組織同志も密着せず、互いに
滑り合うため、滑らかで繊細な関節運動を実現することが
出来るのです。
そしてこちらの図は、筋肉・腱(赤)や靭帯・関節包(青)の状態を
示すものです。
何もしていない状態では、主動作金としての筋収縮も
これに対する拮抗筋としての筋収縮も起こらない(起こる
必要がない)ので、図のような状態で脱力することが出来ます。
これが「当たり前」の状態です。
そして何かの動作をするためにAという方向に関節を曲げる
とします。
この時、A側の筋肉が収縮することで骨を引っ張り寄せるの
ですが、Bの側ではA側の筋収縮に適度な抑制を加え
この関節運動の精度を調整したり、関節そのものが壊れない
ように防御をしたりするための筋収縮が起こるのです。
この筋収縮の現象を「拮抗作用」と呼ぶことは
前回のブログで説明した通りです。
今回はもう一つ、筋肉だけではなく「靭帯」にも注目して下さい。
A側の靭帯が緩んでいるように描いてあるのがお分かりいただける
でしょうか?
靭帯や関節包は筋肉・腱と違い自ら伸び縮みすることが
出来ません。
関節の動きに制限を加えながら、バラバラにならないように
繋ぎ留め、支えることが目的の組織であるため、
A側のように筋収縮が起こると、靭帯や関節包は緩みます。
収縮し緊張した筋肉の下に緩んだ靭帯・関節包が存在出来るのは
これらの組織が密着せず、互いに滑り合いながら
それぞれの役割を全うしているからです。
一方B側では関節の動きや角度に応じて靭帯・関節包は
引っ張られ、ピーンと緊張するのです。
この時B側では筋肉も拮抗作用を発揮するために収縮・緊張
しているので、筋肉・腱や靭帯・関節包が押し付けられるような
状態になっています。
これも関節を支えるのに必要な現象です。
ところが現代人は・・・
幼少期より「気を付け!」を刷り込まれ、中心の軸を失うことで
全身の各関節からも軸が失われ、関節の偏位(ズレ)を
起こしています。
関節が偏位すると、関節腔も部分的に失われてしまい、
両骨の関節面同士で滑り動くことが出来なくなってしまいます。
上の図のように、何か動作をしようとしている訳でもないのに
ある特定の方向(図ではA側)に骨が偏位をしている状態では
最初の頃は、自分の意思で明確にこの肢位を演じています。
演じるということは筋肉に力を入れ・収縮させ、自らその形に
なっているということなので、何か動作しようとした時と同じく
A側の筋・腱の収縮が起こります。
そして更に、B側でも拮抗筋の収縮が起こっているのです。
このような状態は、思い込みや決め付けなどのある特定の
「思いグセ」に囚われた人や、会社での業務などである特定の
肢位や使い方を長時間に渡り強制された人などが陥る
パターンですが、
その状態が当たり前になってしまうと、こちらの図のように
筋肉・腱・靭帯・関節包などの組織がこの肢位に合わせた長さに
自らを補正するために、A側の筋肉はこの収縮した長さをノーマルな
状態として「短縮」し、たるんでいた靭帯・関節包もたるんだままでは
関節を支えることが出来ないため、これまた自ら短縮して、
関節を支えることが出来るだけの張力を確保するのです。
これに伴い筋・腱や靭帯・関節包がピッタリと密着させられ
元々クセの強い動きなので関節が持つ本来の可動性は全く顧みられる
ことがなくなり、偏り、限られた範囲での動きしかしなくなるため
それ以上の可動性は、組織同士の線維化・癒着といった
「退行性変性」により失われていくのです。
このようなA側に対して、B側も最初は筋肉・腱の拮抗作用と
靭帯・関節包の張力で支えるのですが、これが当たり前に
なってしまうと流石に疲弊してきます。そしてこちら側も同様に
関節の運動は偏り、限られた範囲に留まるに過ぎないため
筋肉・腱は萎縮・硬化し弱体化してしまい、靭帯・関節包は
伸張されたまま柔軟性を失い、捻挫を放置したのと同じような
状態に陥ってしまいます。
そしてこちらの組織同士でも密着→線維化・癒着という機序を
たどることとなります。
各組織の短縮→癒着が進んでしまうと、本人の意思がどうあれ
無条件でこのようなお決まりの肢位や運動のパターンに
囚われ続けることになり、最初の頃はいちいちマインドで考えて
演じていた肢位や運動をマインドで考えることなく、条件反射的に
とってしまうようになります。
このような状態は、本人的には
「力なんか入れていない!」
ということになるのですが、外部から他者が触れた場合
異様な力みと、有無を言わせない(他者の話に全く聞く耳を持たない)
ガチガチに凝り固まった偏狭なマインドのエネルギーを感じ取る
ことが出来るのです。
そして現代人のほとんどが、このような在り方に自らハマりきって
いるのです。
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