関係記事
-大西つねき「静観せよ。コントロールされないために」(ミネアポリス問題とアメリカ暴動)-
‐【追記】アイデンティティ・ポリティクスとミネアポリス事件(白人至上主義の正体に迫る)‐
‐『自己中たち』のデモに賛同するな(“Black Lives Matter”に冷ややかな理由)‐
‐故ジョージ・フロイド氏の「聖人化」加速中 混沌なる『アイデンティティ政治』の行方‐
・米「反差別運動」に幻想を抱く方々の 『良い薬』になればいい
『ロシアトゥデイ』ツイッター動画より
【関係記事】
『英語メディアで濫用されるpeacefulという言葉』
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12603968884.html
衝撃的なニュースが飛び込んできました。
Reporter from #Japan goes to #CHAZ to prove the protest is peaceful… and gets beaten up within 15 minutes
— RT (@RT_com) June 24, 2020
MORE: https://t.co/5XaFWaQGF9 pic.twitter.com/aoYVsnGLv2
『シアトル市の警察署がデモ隊に乗っ取られたという...』
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12603310520.html
ミネアポリスでの『ジョージ・フロイド氏圧死事件』を期に、アメリカで悪名高い極左暴力集団『ANTIFA』を主軸とする武装勢力が、シアトル市の警察署を「襲撃」し「占拠」したのち、そこを『自治区』(現在では“Capitol Hill Autonomous Zone”)と称する事件が起きたのは、つい最近のことでした。
‐故ジョージ・フロイド氏の「聖人化」加速中 混沌なる『アイデンティティ政治』の行方‐
そこに政治活動家の大袈裟太郎氏が、しっかりとゲートキーパーの許可を取り、現地取材を試みようとしたところ、いきなり“現地の黒人男性からボコボコに殴られる”事態へと発展しました。それは取材開始15分ごろの出来事だったそうです。
Antifa's violence is no longer tolerated
先立つ2017年、「オルタナ左翼」で有名なアンティファ団体は、(画像にもあるように)退役軍人のご老人に対しても、水をかける暴行をおこない、その“人間性の低さ”を露呈しました。
いずれも、平和的な右翼デモに対する『暴力主義』を全面に押し出し、その背後にはユダヤ系アメリカ人のソロス氏が「資金提供」を行なっている指摘もあり、ある種の「制御不能」な彼らに対して、“ボス”である米民主党重鎮のナンシー・ペロシ議員は、当時「断固として咎める」と啖呵を切ったものの、現在に至っても、その根本的解決には到達しておりません。
『緊急アンケート:アメリカ人に聞いてみた「トランプは差別主義者なのか」その1』
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12302905900.html
今回の、シアトルCHAZ区域における大袈裟太郎さんへの「暴行騒動」は、ロシアメディアの『RT誌』にも取り上げられ、米国の「アイデンティティ政治」の矛盾を示す一つの材料となったのは、非常に印象的でした。
そもそも、ある集団が武器を手に取り、警察署を襲撃し、自治区とするような場所が「安全である」はずもありませんが、今回の大袈裟太郎氏の事例を含めて、より一層“危険な地域である”ことが明確になった恰好です。
ハッキリいって、私自身は怖いですよ。薬物でラリッた人や、銃を持つ愚連隊がウジャウジャいるところで、実態をよく知らない日本のリベラル諸氏は「反差別」という絵空事の名目で、遠い場所からネット空間で安易に連帯を示し、偽善者を気取っていますが、実際のところ「そんな環境に放り込まれて連帯できるのか」と問いただせば、お茶を濁す人々が出てくるでしょう。
仮にも自分たちの住む国で、武器を持った大勢の暴徒たちが乱舞し、地域を占領するような事態が起これば、誰しも嫌悪感を抱くし、こと『アメリカで起きている事例』については、彼らの「例外主義的視線」はかなりのレベルで、そこで起きている「あらゆる無秩序」に対して、一つずつ事実の良しあしを吟味することをせず、十把一絡げに“善きことである”と脳内変換するさまは、ある種の『洗脳』と言っても過言ではない。
2020年7月2日号 『週刊文春』記事より
一部のヒステリックな連中や、主流マスコミから突き上げられる“BlackLivesMatter”のうねりは、ますます“危険な方向”に行きつつあると思われる。
この「文脈」の中で、トランプ氏は『レイシスト(差別主義者)』とレッテル貼りされ、この流れは3年前の『シャーロッツビル事件』にまでさかのぼることになる。
いかほどの間違いを生んでいるかは、私たちが想像する以上に深刻であり、アメリカのナショナリズムと日本のナショナリズムが「同質なものではない」ことを、ここで詳しく述べていきたいと思います。
たしかに彼の支持層に差別主義者はいます。
これは確実です。
しかし同様に、オバマ・クリントンら米民主党支持者たちに、差別主義者がまったくいないとか、差別意識がまったくないというふうには思わないわけで、特定の政党に多種多様な支持者が集まることは、現実的にみて必然なことであり、とりわけ民主・共和党のような大政党の場合は尚更です。
ここ30年の米国の軍事政策・外交政策によって、イスラム教徒を盛大に殺し、彼らの家を壊して、難民を大発生させていたのは、白人と黒人のハーフであるオバマ氏に行き着くのです。
私たちは、彼が「核兵器削減」の平和演説をしてみたり、銃規制の問題を語ってみたり、広島に訪問することだけに目を奪われるあまり、彼の行っている「本質的政策」に気付いていない現実があります。
さらに、日本人の頭上ならば、オスプレイのような危険なヘリコプターを飛ばしてもいいと思ったのも、オバマ前大統領です。
かつて英語ブロガーMichikoさんとのコメントやり取りでわかったのですが、アメリカ人の差別意識というのは、複雑なものであり、かつ重層的で、日本の差別主義者のような、全員が揃って「アジア人を見下し、白人をありがたがる」という、簡単なものではありません。
そもそもアメリカには、もっとたくさんの人種や民族、宗教が混在しているから、それでは済まないのです。
アメリカ人は、白人同士の中でも、差別があります。
イングランドからの移民が一番威張っていて、逆に、アイリッシュとか、ポーリッシュは見下されている。
また、「有色人種」同士でもあります。
さらに、アメリカの有色人種が、ほかの人種・民族を、見下しているということもあり、アメリカの黒人なり、ヒスパニックは、日本に来れば、威張っていたりと、「日本の差別主義者の心性=アメリカの差別主義者の心性」というふうに、簡単にひとまとめにするということは、実際のアメリカの社会的構造から言うと、無理ですし、適当ではありません。
そうしたアメリカの民族的背景をもって、殊に白人同士の「分裂」というものについては、日本の関ヶ原の戦いの遺恨とよろしく、アメリカの場合だと“南北戦争の遺恨”を未だに引きずっている現実があります。
これはMichikoさんが、7年くらい前に、米国の交流サイトで知り合ったある南部出身のアメリカ人とのコンタクトで、彼自身「先祖が南軍側で戦って戦死した」アメリカ白人であり、その人は、今でも先祖の遺骨を探している方でした。
また、彼自身は、奴隷制は支持しないけれども、地域のために戦って死んだ先祖のことを、尊敬していると述べられ、ほかの南軍の子孫たちというのも、大体がそういう態度でした。
奴隷制はよくないけれども、戦った先祖のことは、称えたいんだ、と。
さらに、北軍のやりかたに、悪い思い出が色々あるとか、南北戦争後に、かえって黒人の生活待遇が悪化してしまったとか、そういうこともあったりと、私たちが想像もしなかった事実が「そういう遺恨」のもとで、南北戦争の傷はアメリカに根強く残っているのであり、ふと何かしらの出来事で「容易に再噴する」もので、3年前のシャーロッツビルの銅像(南軍のロバート・E・リー将軍)しかり、当時はバージニア州だけに限らず、今回のBLM(ブラックライブズマター)の「憎悪の対象」となったのは言うまでもありません。
「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」が、アメリカが、黒人を含め、外国で他の国々に対して行う不正を平気で無視したり、更に支持さえしたりするのが可能な権益集団に大声で叫ばれるうつろな政治的スローガンである限り、黒人の命は決して大切にはなるまい。
アメリカの根深い人種差別は、覇権に対する全体的な願望と、それを支える人種的、政治的、文化的優位という概念の多くの徴候の一つに過ぎない。これが取り組まれるまで、人種差別は、それを止めようとする皮相的な持続不可能な努力がされるだけで続くだろう。
アメリカが他のあらゆる外国の人々より優れていると信じる限り、自分の主張を押し通し、「権益」を追求するために、搾取し、強要し、軍事攻撃さえ正当化することが可能な限り、人種差別と不正は国内で続くだろう。外国でアメリカの不正を推進している、まさに同じ大企業・金融業者の権益は、白人であれ黒人であれ、アメリカ国民を、自分たちの利益のために、分割して支配し、酷使し、虐待すべきもう一つのマーケット・セグメントとしか見ていないのだ。
アメリカで人種差別的な白人警官によって締め殺されようと、リビアでアメリカ軍用飛行機に爆弾を投下されようと、黒人の命は大切だ。アメリカ人が、これを理解し、全面的なこの人種差別と不正行為反対で結束できれば、警官による虐待の次のビデオがオンラインで出現するまで数カ月先送りするだけでなく、何か実際にできるかもしれない。
外国での憎悪と分裂を計画し、利益を得つづけるなら、アメリカ国内の憎悪と分裂は癒えるまい。マーティン・ルーサー・キング・ジュニアのような有名な平等の擁護者が、国内では、人種差別と不正に反対し、外国でのアメリカによる攻撃と覇権に絶えず反対だったのは偶然の一致ではなかった。この二つは基本的な不正という共通の主題でつながっているのだ。この二つが完全に暴露され、破壊されるまで、二つは共に続くだろう。
同 『アメリカにとって、黒人の命は時々大切なだけ』より
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-44cf03.html
上述の背景をもってして、我々はどのように「情報」と接していかなくてはならないのでしょうか。
これはリベラルや保守とわず、“すべての日本人が向き合う問題”であり、現状はどちらも「反知性的方向」に向かっている点です。
『“Exceptionalism”and“America first”』記事より
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12302042798.html
トランプ氏が2016年の選挙で唱えた『アメリカファースト』然り、それが素朴なアメリカ一般大衆の利益であること、対して、オバマ氏が世界に対する演説で述べた『アメリカファースト』は、アメリカだけが特別で、アメリカ人だけが使い捨て出来ない人々だということ。
先ほど、右左問わず、日本人は「反知性主義的である」としましたが、その多くが『複雑な世界の物事』に関して「自分たちの理解できる回路」に落とし込む傾向が強く、そうした「一定の物語」として消化してしまうなら、とんだ愚かな行為としか言えないでしょう。
『Nothing on the horizon but hate』記事より
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12305835813.html
中東では、『世界一偉い国』による虐殺行為が“日常化”している。
『イスラエルが(いつものように)シリアを爆撃』
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12606867349.html
「(使い捨てにされないアメリカ国民である)黒人の命は大切だー!」と騒ぎ、アメリカに敵対視されている国への罵詈雑言を行なう、宗主国太鼓持ちの偽善者リベラル連中は、こうした西側諸国の『核心的悪事』を恒常的に批判したことがあるだろうか。
結局、彼らのアップデートできない脳内では「ナチスに虐殺されたユダヤ人像」で時が止まり、戦後のイスラエル国家による非人道的な政策や軍事行動については、『触れてはならないタブー』として、その批判者は「反ユダヤ主義者」という烙印を捺される。
『日本の夏の終わりと、戦争の気配』
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12401046188.html
「独裁者アサドの化学兵器使用」だとか、欧米MSM(メイン・ストリーム・メディア)の“受け売り”は熱心だけれども、裏で暗躍する『ホワイトヘルメット』の存在だとかは、いずれも主流メディアでは語れることはない。
『シリア: ホワイト・ヘルメット最後の演技』
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/07/post-9b5a.html
<参考資料>
・Cluttered talk blab blab blab 『シアトルの「人種でも自治区」は本当に非暴力だったのか』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12606593296.html
・同 『英語メディアで濫用されるpeacefulという言葉』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12603968884.html
・同 『緊急アンケート:アメリカ人に聞いてみた「トランプは差別主義者なのか」その1』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12302905900.html
・同 『Antifa's violence is no longer tolerated』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12307024662.html
・同 『“Exceptionalism”and“America first”』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12302042798.html
・同 『Nothing on the horizon but hate』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12305835813.html
・同 『イスラエルが(いつものように)シリアを爆撃』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12606867349.html
・同 『日本の夏の終わりと、戦争の気配』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12401046188.html
・マスコミに載らない海外記事 『アメリカにとって、黒人の命は時々大切なだけ』
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-44cf03.html
・同 『シリア: ホワイト・ヘルメット最後の演技』
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/07/post-9b5a.html
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