・ドイツのアメリカ軍が 『大幅撤退』

 

 

-大西つねき「静観せよ。コントロールされないために」(ミネアポリス問題とアメリカ暴動)-

 

‐【追記】アイデンティティ・ポリティクスとミネアポリス事件(白人至上主義の正体に迫る)‐

 

ロシアの『RT誌』により(英語ブロガーMichikoさんのサイト)、司法解剖の結果、亡くなったジョージ・フロイド氏極度の「薬物中毒」状態であったこと、これを対応したミネソタ警官イスラエルから『軍用殺法の拘束訓練』を受けていたという、“あらゆる不運の巡りあわせ”の結果、今回のような事態に発展してしまったことを、各人が冷静に受け止める必要があります。

 

本質上、複雑な現実を述べる過程で、必然的に文章は多くなり、記憶すべき事柄は多くなりますが、対して「人種差別」という『ひとつのワード』でもって、かかる文字数も少ない「説明」の方が、人々の“ウケ”も良かったりもして、これ以外に「わかりやすい≠事実」という物事の構図は、あらゆる場面で通底します。


実に喜ばしいニュースです。

 

物事の成り行きとして、全世界紛争難民発生「本物の人権侵害の温床」となっている、アメリカ軍(一部)の『ヨーロッパ撤退』は、この地を自立した安定的場所として生まれ変わらせるだけでなく、その他地域の米影響力「排除」を念頭においたエポックメイキングであることは確実でしょう。

 

どこの国にも「依存する人々」はいる一方、独立を志向する集団によって、目指すべき“自前の安全保障”が確立すれば結構なことですが、詳しく記事をたどると、その撤退した米軍の「多数」が、今度はポーランドにシフトするそうで、問題の根本的解決には至らず、まことに歯がゆい結果に終わっています。

 

アメリカを見ていると、現地の「対立した歴史」巧く利用していると思う。

 

結局のところ、彼らは「他国の侵略」に苦しむ国を助ける気など毛頭なく一部のグローバル企業の「利益創出」のために、自国に組み敷かれない国に対する圧力属国における販路拡大『用心棒』として、米軍を積極的に活用している現実がある。

 

‐強欲者が世界を滅ぼす‐

 

2020年6月5日

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ギャング国家資本主義

Paul Craig Roberts

 

European Herland Reportのハンネ・ハーランドは、支配層エリートが経済を金融化し、中産階級の仕事を海外移転することで、封建制を復活させたと論ずる本を出版したばかりだ。書名はNew Left Tyranny(新左翼の独裁政治)だが、実際はギャング国家資本主義についての本だ。

https://www.amazon.com/NEW-LEFT-TYRANNY-Authoritarian-Destruction/dp/1949586081/ref=sr_1_2?dchild=1&keywords=Hanne+Herland&qid=1590954827&s=books&sr=1-2

 

歴史的に、資本主義は、労働力を、個人の私有財産にすることで、奴隷の身分から労働力を解放した。貴族への労働義務を負うていた農奴は自由な個人になった。労働市場の自由化と、勃興しつつあった資本主義が、技術的進歩によって、生産的になり、時間とともに生活水準が向上し、自由な人々は政府に説明責任を持たせて自分たちの独立を守ろうと決心した。

 

この体制は、経済を金融化し、自由裁量の個人所得を、金利と手数料支払いに転用した銀行と、国内の消費者購買力と生活水準を犠牲に、自分たちの利益を引き上げるため、先進国の雇用をアジアに移転したグローバル企業によって最終的に破壊された。結果は、ごくわずかな億万長者の手中への、収入と富の集中だった。

 

医療保険や年金積み立てがない非常勤の仕事が、中産階級の生活の安定に取って代わるにつれ、先進国の労働力は再度奴隷化された。株価引き上げや、経営者賞与と株主のキャピタル・ゲインを最大にすべく、企業が、自社株買い戻しに利益を使ったため、アメリカでの企業投資は停止した。企業のこの利己的経営が経済成長を停止させた。上昇機会のはしごは解体された。

 

より多数の人々にとっての経済不安を増やすことで、既にストレスを受けている結婚や家族関係に更に大きなストレスを加えた。欧米の原則や価値観に対する何年にもわたる左翼知識人による攻撃や、左翼の狙いに都合の良い歴史の書き換えや、多様性や多文化主義による国民の同一性の希薄化や、アイデンティティ政治による、異なる人種や性への憎悪教育が、分裂し機能不全に陥った社会を産み出した。アメリカでは、民主党は、かつて擁護していたブルーカラー労働者に「惨めなトランプ支持者連中」というレッテルを貼って、労働者階級を放棄した。

 

欧米の至る所で、バベルの塔が建てられつつある。国が国民のものであるのをやめるにつれ、国家を構成する民族的同一性は、益々国から疎外されつつある。フランスや、スウェーデンやドイツで、法律は、国名が彼らに由来するフランス人やスウェーデン人やドイツ人民族よりも、移民侵略者を優先している。ヨーロッパの各民族を、民族性がない「ヨーロッパ人」で置き換えるのが目的の欧州連合に、民族国籍は攻撃されている。至る所で、物事をばらばらにならないよう維持してきた絆が切断されつつある。

 

独裁政治が唯一の結果になりかねない。

 

民主主義がもてはやされているが、欧米の至る所で、伝統的な民族は無力に感じていて、どのように支配されるか影響を与えることができない。言説を支配し、人々が支持しない政策を実行する強力な手段を持った支配層に、反対意見は検閲されている。

 

もはや生産的ではない資本主義は略奪に依存している。民営化がその手法だ。最初に略奪されたのは第三世界諸国だった。次は、市営水道企業や港を失ったギリシャのような脆弱な先進国だ。不動産投機家連中が、保護されたギリシャの島々を奪ったのだ。今略奪されているのは先進諸国の公共部門だ。民間企業が国有森林を略奪し、野生生物保護管区で採鉱できるよう、環境保護規則は無視されるか廃止される。貴重な公共資産が価値を下回る価格で、コネのあるエリートに売られるのだ。例えば、イギリス郵便局は所有する価値のほんのわずかの金額で私企業に売られた。フランスは国有企業を売り払った。収入は全て公共予算から来る、新しい民間企業が作られる。現在、唯一の収入源が政府の何か予算だという私的事業の数は衝撃的だ。

 

私企業に様々な政府業務を行わせて、政治的に関連する私的事業を行っている政治家の例は無限にある。フロリダ州は、新しい自動車ナンバー・プレート発行事業を民間企業に出した。次は運転免許証だろうか? 兵士は、もはや警備任務や炊事を行わない。陸軍は民間契約業者に賄われ、警備されている。https://www.orlandosentinel.com/news/os-xpm-1986-06-12-0230100171-story.html

 

私営部門に頼った方が安上がりで税金を節約できると常に主張されるが、私営部門の方が常に高くつくのだ。例えば、私営軍事請負業者で働く人は、一カ月9,000ドルから22,500ドルの収入を得る。外国で働けば所得の104,100ドルは、国税庁外国勤労所得合算で非課税だ。アメリカ軍人の給与は一カ月1,468ドルだ。大尉の給与は4,952ドルだ。

 

アメリカでは、伝統的な政府機能は、政府以外に顧客を持たない、新たに作られた「私営」企業に引き渡されつつある。まもなくアメリカ政府は、民間企業に金を配るだけの歳入徴収官になるだろう。

 

封建時代に、公爵や伯爵や男爵が国王に取って代わっていたように、個人の億万長者が政府に取って代わってしまうだろう。

 

Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 

ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2020/06/05/gangster-state-capitalism/

 

マスコミに載らない海外記事 『ギャング国家資本主義』より

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-df57db.html

 

私たちは今「新しい時代の節目」にいると思う。

 

‐Googleに「乗っ取られる寸前」だったトロント市(スーパーシティの『闇』)‐

 

ロバーツ氏は、それを西洋史における『絶対王政以前の封建政治』となぞらえた。

 

見せかけの「被害者政治(アイデンティティ・ポリティクス)」によって、われわれの目は曇らさせられ、“物事の本質”がどうであるかというよりも、単に「トレンドに乗っかりたい」とか、自らの小さな意地(プライド)だったり、強情の末の「情報選択」の方々の蓄積が、やがては「扇動」と「動員」という結果を作り出すカラクリだったりもする。

 

『Germany is not a sovereign country』

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12281619605.html

 

現在の欧州“どういう状態”なのか、以前Michikoさんのロバーツ氏翻訳記事で、「(ヨーロッパ諸国の)アメリカ奉仕のお返しが『数百万の難民』だった」という逸話ふくめ、欧州の民族分布を「破壊」する、その新種の政策は、ナショナリズムすら食い物にされる一部グローバル特権企業による世界争奪戦の「一端」であろう。

 

『“Exceptionalism”and“America first”』

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12302042798.html

 

大マスコミの洗脳受け売りで、「トランプのアメリカファースト」を攻撃している人間がいたら、『本当のアメリカ第一主義』が如何なるものか、一度反芻してみる必要があるだろう。

 

もはや、それが「一部の選ばれたアメリカ国民」のみが、使い捨てにされない意味で、何兆円も資産を肥やす巨大企業の経営者しか該当しない事実に行き着きます。

 

それこそ、ロバーツ氏がおっしゃる『貴族政治』の“成れの果て”に、『GAFAM』という封建領主が世界に君臨するという恐ろしい未来の可能性を示唆する。

 

 

『時間の搾取がさらなる搾取を再生産する話(Live配信2020/6/6』

 

大西 つねき

 

https://www.youtube.com/watch?v=7qHIyyd_sY8

 

 

<参考資料>

 

・Cluttered talk blab blab blab 『アメリカが在独米軍を大幅縮小』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12602544481.html

 

・同  『アメリカ黒人男性圧死事件~死亡した男性には、かなり問題があった~』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12601368279.html

 

・同 『Germany is not a sovereign country』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12281619605.html

 

・同 『“Exceptionalism”and“America first”』記事

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12302042798.html

 

・マスコミに載らない海外記事 『ギャング国家資本主義』

 

http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-df57db.html

 

・Youtube動画 『時間の搾取がさらなる搾取を再生産する話(Live配信2020/6/6』

 

https://www.youtube.com/watch?v=7qHIyyd_sY8

 

 

<ツイッター>

 

【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】

 

https://twitter.com/XMfD0NhYN3uf6As

 

 

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