ご訪問ありがとうございます。
記事は憶測で書いてますので内容に誤りがありましたらコメント等でご指摘頂けると助かります。
全国のJR駅が見たい時はこちら→ 第三セクター・私鉄駅が見たい時はこちら→

 

皆さま、こんにちは!

 

自分が高徳線の駅巡りを楽しんだのは

今から4年半前のこと。

今回はその中から

高徳線・勝瑞(しょうずい)駅の訪問記です。

実は勝瑞駅の近くにある「とあるモノ」が見たくて

3週間前に再訪したばかりでしたが、

その件は後ほど触れることにしまして…

 

勝瑞駅は高徳線の前身である阿波電気軌道の手により

大正5年に開業。

阿波鉄道の時代を経て

昭和8年に国有化され国鉄駅に変わりました。

それでは、勝瑞駅は大正5年からこの地にあるかというと

そうではなく、

昭和32年に移転されて営業を始めたとのこと。

それ以前は現在地よりも北側にあったそうですよ。

 

そこで国土地理院のサイトに掲載中の

昭和23年撮影の航空写真を見ると、

移転前の勝瑞駅が写ってましたっけ。

この当時の勝瑞駅、棒線構造の簡素な造りですが

しっかり駅舎も備えていたみたいですね。

気になる「勝瑞駅が移転した理由」ですが…

こちらも後に触れさせて頂きます。

 

そんなことで

今ある駅舎も昭和32年に竣工したモノだそうです。

PC造りの駅舎ですが、国鉄駅舎としては

「走り」の部類なのではないでしょうかね?

 

駅前風景はこんな感じです。

この付近は水質が優れた吉野川系の河川が広がっているため、

数多くの繊維工場が点在してます。

勝瑞駅も付近に

東邦レーヨン徳島工場(平成13年閉鎖)があったために、

ベッドタウン化したのでしょう。

 

訪問当時は直営駅で駅員さんが常駐されてましたが、

来月のダイヤ改正以降は無人化されるとか…

マジですか!?

 

待合室はこんな感じでした。

 

ここはキヨスクがあったスペースかな?

売店が営業していた駅が無人化される…

時代の流れとは言え寂しい気がしますな。

 

続いてはホームにイン。

勝瑞駅は相対式ホーム2面2線構造で

2本のホームは跨線橋で結ばれてました。

 

跨線橋に向かう通路の脇で

「JR」に切り抜かれた植木を発見!

無人化後も構内の庭園が美しいままでありますように。

 

余談ですけど

駅舎の上屋(屋根)を支える支柱に

レールが使われてます。

一部に輸入レール(画像はカーネギー製)が

用いられてましたよ。

気になる方はチェックすべし。

 

構内全景なり~

ここではちょいと気になる箇所を見つけまして…

 

2本のホーム断面にご注目ください。

上の画像、上り線ホーム(左側)が古い石積みなのに対し、

下り線ホーム(右側)は

近代的な鉄骨支柱によるモノなのです。

ひょっとすると勝瑞駅の下り線ホームは新しいやつ?

実は最近設けられたモノでは

ないでしょうかね?

だとすると、昔の下り線ホームがあった場所が

気になるのですが。

 

そこで再び古い航空写真のチェックを開始。

昭和50年撮影の航空写真を見たのですが…

そもそも下り線ホームがないじゃん。

現在の勝瑞駅は一部の特急「うずしお」が停車する駅なので

勝手に「昔からホームが2本あった」と

思い込んでましたが、

国鉄時代は旅客ホームは

単式ホームが1本あるだけだったようで。

今ある下り線ホームは

やはり後から追加されたモノでした。

 

先に書いた「勝瑞駅が移転された理由」ですが、

そのヒントが実は上の航空写真に写ってます。

わかりますかね?

答えは駅舎とホームの間に広がる側線。

かつて現在の勝瑞駅の東側にあった

東邦レーヨン徳島工場まで貨物専用線が伸びており、

勝瑞駅が専用線の起点駅だったのです。

高徳線・勝瑞駅

こちらの東邦レーヨン徳島工場、

稼働を開始したのは戦前…昭和10年だそうで

平成13年まで操業が続いてました。

(工場は現在は撤去済み)

当時の輸送の主力は河川を利用する「水運」でしたが

昭和30年代半ばに鉄道に切り替え。

工場の近い位置に2線の分岐点(駅)を設けるために

勝瑞駅を移転させたのかと。

上の航空写真には水運の荷役設備が写ってますけど

見えますかしら?

 

なおこの専用線、稼働期間は意外に短く、

昭和40年代後半に廃止されたと思われます。

昭和50年撮影の航空写真を見ると

既にレールが撤去されてる状態でした。

 

それでは下り線ホームが設けられたのはいつか?

昭和63年に高徳線高速化(最高時速110キロ化)工事が

完了してますので、

側線の跡地を利用して構内を複線化されたのも

このタイミングで間違いないでしょう。

高徳線・勝瑞駅

高徳線・勝瑞駅

 

上り線ホームの中央に待合所があります。

高徳線・勝瑞駅

古いモノかと思いきや、

支柱に1986年製のレールが使われてますので

構内の複線化の際に設けられたモノかと。

 

跨線橋が設けられる以前に使われてた構内踏切は

車いす用の通路として使われてました。

高徳線・勝瑞駅

 

勝瑞駅は高徳線と鳴門線の両方の列車が発着するので、

列車を増便させるためには

構内の複線化が必至だったのでしょうね。

高徳線・勝瑞駅

 

さてさて、勝瑞駅の歴史を辿りながら

現状をぐじゃぐじゃと書きましたが…

初代・勝瑞駅の現状が気になりません?

60年以上前に廃止された駅ですので

跡形はありませんが(先に書いときます)、

取りあえず見てきました。

3週間前に勝瑞駅を再訪したのはこれが理由。

勝瑞駅からお隣にある池谷駅の間には

他にも(鉄道的な)見どころがたくさんあるのですよ。

 

長くなりましたので次回に続きます。

 

続きもチェックくださいませ。

 

 

 

 

 

訪問駅リスト(JR線)

高徳線

 

↑(高松駅方面)

昭和町駅(令和3年4月9日)

栗林公園北口駅(令和3年4月9日)

栗林駅(令和元年8月5日)

木太町駅(令和元年8月5日)

屋島駅

古高松南駅(令和元年8月5日)

八栗口駅(令和元年8月5日) 前編 ・後編

讃岐牟礼駅(令和元年8月5日)

志度駅

オレンジタウン駅(令和元年8月5日)

造田駅(令和元年8月5日)

神前駅(令和元年8月5日)

讃岐津田駅(令和元年8月5日)

鶴羽駅(令和元年8月5日)

丹生駅(令和元年8月5日)

三本松駅

讃岐白鳥駅

引田駅(令和元年8月6日)

讃岐相生駅

阿波大宮駅

板野駅(令和元年8月6日)

阿波川端駅(令和元年8月6日)

坂東駅(令和元年8月6日)

池谷駅

勝瑞駅(令和元年8月6日) 前編 ・後編

吉成駅(令和元年8月6日)

佐古駅(令和元年8月6日)

徳島駅(平成27年5月19日)

 

駅探訪記、旅情報を不定期に更新中。

新着情報がすぐ受け取れるフォロワー登録をお願いします!