皆さま、おはようございます!
1日の乗車客数が1人以下の駅が17もある宗谷本線ですが、
ちっちゃな駅だけではなくて、
中にはしっかりした駅舎を持った駅も存在するのです。
そんな駅に、昨年4月に訪れましたよ。
宗谷本線・豊清水駅(とよしみず)です!
名寄国道(国道40号線)に並走して延びている宗谷本線。
豊清水駅と国道は直線距離で200メートル弱しか離れてませんが、
駅と国道を直接結ぶアクセス道はなく、
国道から駅に向かうには、1キロ近くも歩かなければならないのでした。
そんでもってこの道、辺りに民家が存在しないのですよね。
建物は、あるっちゃあるのですが、どう見ても廃屋ばかり。
こんな場所に本当に駅があるのか謎でしたけど、
道の先には、立派な木造駅舎を持つ駅が現れましたよ。
小高い場所にある駅舎から辺りを見渡す。
うむむ、遠くを見ても民家は無さそうな気配。
なぜ、こんな場所に駅を造ったのだろう?
豊清水駅の歴史を辿ると、
起源は昭和21年に開設された豊清水仮乗降場だそうで、
昭和25年に昇格して駅になったそうです。
宮脇俊三先生の著書によれば、ここにはかつて集落があり、
常盤村清水と美深村清水の二集落が合併して出来た集落であることから、
この駅名が選ばれたんですって。
仮乗降場時代の豊清水駅の様子が知りたくて、
古い航空写真を見てみたところ…
ありました!
上は駅に昇格する以前の昭和22年に撮影された写真です。
下に写るのは天塩川でした。
当時は単式ホームが1本あるだけの構造だったようですけど、
駅昇格と共に、行き違い施設と貨物側線が設けられたため、
写真に写る道路は天塩川側に移されておりますよ。
それにしても、当時も駅周辺には民家が無かったような…
清水集落ってどこにあったのでしょ?
駅舎スペースの大半は保線小屋として使われておりますので、
待合室は思ったほど広くはありませんでしたよ。
有人駅時代の出札窓口の形跡がバッチリ残ってました。
豊清水駅に停車する列車はこれだけ。
そもそも豊清水駅があるこの区間は
普通列車の本数自体が少ないのですよね。
豊清水駅は列車の行き違いが可能な島式ホーム1面2線構造です。
位地、造りから察するに、
島式ホームは仮乗降場時代の単式ホームを改修したモノっぽい。
ホームを眺める。
ホームから名峰・鬼刺山(おにさしやま)の絶景が楽しめて
豊清水駅はとっても素敵な駅なのですけど、定期利用者は皆無の状況。
ここは保線施設の要所になっているようですので、
これがこの駅の存在理由なのかもしれませんね。
以上、ファンの間では秘境駅として有名な豊清水駅でした。
それにしても…
4月だというのにこの雪の深さですよ。道北、すごいわ!
この雪の下には、
貨物側線を転用した保線車両の留置線があるはずなのですが、
ほじくり返すわけにもいかず…
豊清水駅、いつか機会を見て再訪したいですね。
その前に、駅が廃止されることなどありませぬように。
訪問駅リスト(JR線)
宗谷本線(名寄駅-稚内駅)
(↑名寄駅方面)
日進駅(平成28年4月5日)
北星駅(平成28年4月5日)
智恵文駅(平成28年4月5日)
智北駅(平成28年4月5日)
南美深駅(平成28年4月5日)
美深駅(平成28年4月5日)
初野駅(平成28年4月5日)
紋穂内駅(平成28年4月5日)
恩根内駅(平成28年4月5日)
豊清水駅(平成28年4月6日)
天塩川温泉駅(平成28年4月6日)
咲来駅(平成28年4月6日)
音威子府駅(平成28年4月5日)
筬島駅(平成28年4月5日)
佐久駅(平成28年4月6日)
天塩中川駅(平成28年4月6日)
歌内駅(平成28年4月6日)
問寒別駅(平成28年4月6日)
糠南駅(平成28年4月6日)
雄信内駅(平成28年4月6日)
安牛駅(平成28年4月6日)
南幌延駅(平成28年4月6日)
上幌延駅(平成28年4月6日)
幌延駅(平成28年4月6日)
下沼駅(平成28年4月6日)
豊富駅(平成28年4月6日)
徳満駅(平成28年4月6日)
兜沼駅(平成28年4月6日)
勇知駅(平成28年4月6日)
抜海駅(平成28年4月6日)
南稚内駅(平成28年4月6日)
稚内駅(平成28年4月6日)