【まったり駅探訪】宗谷本線・安牛駅に行ってきました。

皆さま、こんにちは！

いよいよ１ヵ月先に迫ってきた３月４日のダイヤ改正。

この機に廃止される10駅に、宗谷本線の駅は含まれてませんでしたが

まだまだ予断は許されません。

なんせ、１日の乗車客数が１人未満の駅が16もありますからね。

今回はその中から、昨年４月に訪れた、こちらの駅の訪問記でした。

宗谷本線・安牛（やすうし）駅です！

大正14年、宗谷本線（当時は天塩南線）延伸と共に開業した駅でした。

錆びっさびの駅舎もすごいですけど、

それ以上に気になったのは安牛駅がある場所のこと。

昔は駅前から延びる通りに数軒の民家が連なっていたようですけど、

現在はゼロ、辺りを見渡しても民家は１軒も見当たりませんの。

気になって、グーグルマップで安牛駅周辺をチェックしたのですが、

駅から500メートルほど離れた場所に1軒の牧場があるだけで、

あとは２キロ先の天塩川を場所しか民家はないのですよね。

北の大地の駅、あるあるな話なのかもしれませんが、

こんな環境を見てると、安牛駅のこの先がやはり心配になります。

さて、話を安牛駅の駅舎に戻しまして、

見てわかる通り、安牛駅は廃貨車を待合室に転用したダルマ駅でした。

それにしても、駅舎の錆のすごさときたら…

ここに「ＪＲ」のマークと「安牛駅」の文字があるのですが、

まったく見えませんよね。

道内でよく見かけるダルマ駅ですけど、

腐食の進行度はここがナンバーワンじゃないかしら？

とくに妻面のこの辺りがすごかった。

まるで治りかけのかさぶたみたいですね。

安牛駅でもうひとつ気になったのがダルマ駅舎が置かれた場所でした。

駅舎の下には、旧駅舎時代のコンクリート基礎が残っているのですが、

その上にポンと置かれずに、ずれた場所にあるのですよ。

これが見てるだけで、とってもいずくて…

※「いずい」は仙台弁で「しっくりこない」「居心地が悪い」を意味する言葉でした。

これの理由がピンときた方は相当な駅舎マニアかと思います。

いや、これが正解なのかどうかはわかりませんが、

旧駅舎時代は外にボットン便所（汲み取り式便所）があって、

当時の便槽を再利用するために、

オフセットした位置にダルマ駅舎が置かれたのではないかと。

だとすると、この角の内側に便器が設けられてたと思うのですが…

砂利で何かを埋めた跡がありますよね。

これは便槽のマンホールを塞いだ跡と、コナン君並みに推理してみました。

次は待合室の中のをチェック！

ここに便所があれば（たぶん）大正解ですが…

う～む、塞がれちゃって中がわからん。

でもでも、ここが物置だったらわざわざ閉鎖する必要はありませんよね。

間違いなく、ここに便所があったのだと思いますよ。

そんなことで、便所跡が気がかりな駅便ファンはぜひ安牛駅へ！

ぜひ、１日３往復の普通列車を有効に利用して訪れてくだされ。

駅便の謎解きでお腹がいっぱいになってしまった自分ですが、

駅ファンの端くれ、念のためにホームもチェックしました。

現在は単式ホームが１本あるだけの安牛駅ですが、

ここもかつては列車の行き違いが可能な相対式２面２線構造でした。

線路際に見える盛土がホームを撤去した跡かな？

駅前に立っても民家は見えませんが、その先には集会所がありました。

こちら、昭和56年度に廃校になった安牛小学校の跡地にある、

地元の集会所（開進集会所）です。

敷地内には廃校跡を記す記念碑が立ってましたよ。

こちらは体育館だった建物かな？

昔はこの辺りも、大勢の子ともたちが住んでいたのでしょうね。

記念碑によると、安牛小学校は大正７年に開校、

廃校になるまでに426名の児童を輩出したそうです。

卒業生たち、今でもこの地に戻ってくることがあるのでしょうか？

道内の無人駅を見に行くと、

比較的多くの機会に小学校の廃校跡に遭遇します。

駅を見て気分が↑になり、

廃校跡を見て気分が↓になるまでがひとつのパターン。

安牛駅も、そんなパターンが発動した駅でした。