三人組の悪党、ローン、ジム、ワフーは、牧場をターゲットにしている強盗カリコ一味をやっつけて、 レニーという女性を助けた。
ジムとワフーはひょんなことから警備隊に入った。ローンは依然として悪事を働いていたため、ジムとワフーはローンと対立した。
ジムはレニーを好きになったが、レニーはローンは一緒に暮らしていた。
ローンが警備隊の給料を奪う事件を起こすに至って、ワフーがローンと対決したがローンに殺された。
この時にはレニーはジムを好きになっていたが、ジムとローンを対決させないために、レニーはローンと一緒に国境を越えようとする。
ジムは、ローンが銀行から金を引き出すとみて、銀行で待ち伏せする。それを知ったレニーはライフルを持って出かける。
製作:1949年、監督:レスリー・フェントン
■ はじめに
登場人物(キャスト)
ジム・ドーキンス(ウィリアム・ホールデン)
ローン・レミング(マクドナルド・ケイリー)
ルーベン・ジョーンズ(ウィリアム・ベンディックス) 通称ワフー
レニー・カーター(モナ・フリーマン)
ポップ・リント(クレム・ビヴァンス) ローンの父親の知人
チャーリー・カリコ(アルフォンソ・ベドーヤ)
ベイリー隊長(スタンリー・リッジス) 警備隊長
フランシスコ(ジョー・ドミンゲス) 警備隊員
トゥーソン市長(ペリー・アイヴィンス)
■ あらすじ
◆ レニーを助ける
ローン、ジム、ワフーの悪人三人組は駅馬車を襲った。その後にみんなで分け前を分けた。
ここで銃声が聞こえてきた。丘から見下ろすと牛の群れが略奪されているようである。注、この一味はカリコその手下。
三人は一味を制圧した。そしてそこにある家に行った。
ライフルを構えた女の子が興奮して出てきた。レニー。一緒に住んでいたレニーの叔父が殺されたとのこと。レニーにはもう家族はいない。
三人はカリコから金を取り戻してレニーに渡した。カリコは立ち去るが、レニーは「(カリコを)殺しなよ」と喚いている。
注、カリコは牛泥棒ではなく、牛の売り上げ代金の上前を撥ねている一味。
◆ レニーはポップのところへ
三人は野営をしていたが、レニーが馬に乗ってきた。三人と一緒に行きたいらしい。しかしそれをストレートには言わずに「通りかかっただけ」と言う。
レニーは「家が燃えた。もう帰れない」と言う。しかし本当は自分で火をつけたらしい。
三人とレニーは、焚火のそばで眠った。
レニーが目を覚ますと三人がいない。置いて行かれた。レニーは追いかけた。
四人はローンの知り合いのポップの家に来た。やはり牧場をしている。そしてやはりカリコ一味に搾り取られている。
「数日泊めてもらう」ということだったので、レニーは奥の部屋でスカートに着かえた。恥ずかしそうだが、生き生きしている。
部屋からでてきたら、また三人が消えていた。スカートなので、すぐには追いかけられない。
レニーは悔しがったが、結局ポップの家に住むことになった。
◆ ローンとジム+ワフーが別れる
三人は森の中を移動していた。しかし後ろにカリコの一味が迫ってきて、ぴたりと後ろにつけられた。危険な状態。
三人はローンとジム+ワフーに分かれて逃げ出し無事に逃げ切った。
その後ローンは、強盗を繰り返している。いろんなところに手配書が貼られて、懸賞金がどんどん上がっていった。
◆ ジムとワフーは警備隊に入る
ジムとワフーも悪いことをしていたが、こちらは稼ぎがほとんどなく貧乏生活。
二人は馬もない状態で休憩していた。駅馬車が来たので乗せてもらった。ただライフルを構えて警戒される。
ともあれ乗せてもらっていく。馬車には現金が詰まれているらしい。
小屋があったので休憩した。しかし小屋の陰にローンがいた。
ローンは拳銃を構えたが、二人はローンを騙して捕らえた。
ローンを警備隊に連れていくと、褒められて警備隊に入ることになった。懸賞金として200ドルを貰った。注、手配書の懸賞金はもっと多かったけど。
ワフーは警備隊に入ったことに疑問を持っているが、ジムは「ローンを助けるためには、警備隊にいた方がよい」と言う。
◆ 二人はマリンティ団を捕らえた。
結局二人はローンの牢を開けた。ローンは二人を殴って逃亡した。殴ったのは、疑われないための偽装。
二人は隊長から叱られて、食事係にさせられた。
しかしマリンティ団という強盗団が国境地帯に現れたので、二人を含めて出撃した。
二人は他と別れて馬を走らせる。ワフーは「警備隊なんて合わない。ローンを探そう」という話をする。
下の方に牛を運んでいる部隊が見えた。マリンティ団らしい。
しかし近づいていくと、ローンが拳銃を持って現れた。ローンは二人を脅しただけで和解した。
実はマリンティ団はローンと手下にやっつけられていて、マリンティ団と思っていたのはローンの手下一味。
二人はマリンティ団を捕らえて警備隊に戻った。今度は隊長を含めてみんなに誉められた。
◆ レニーが訪ねてきた
二人は隊長に呼ばれた。隊長の隊舎に入ると、隊長とともにレニーがいた。
レニーが来た目的はカリコ一味。ポップとやっている牧場は順調だが、カリコ一味に売り上げを奪われて利益がなくなっている。そこでカリコ一味を捕らえてほしいと訴えにきたもの。
しかし隊長は「警備隊が動くには保安官の依頼が必要」と言う。レニーは怒っている。保安官に依頼するためには、さらに署名を集めることが必要とのこと。
さてレニーは、大人になって、さらにきれいになった。ジムはレニーにプロポーズらしきことを言うが、レニーは拒否した。そして「ローンは?」と聞いた。
◆ ジムは保安官を捕らえた。
ジムはレニーを連れてローンのところへ行った。しかしローンはレニーに対してそっけない態度。
二人は立ち去った。そしてポップの牧場に行った。
そこにはカリコがいた。レニーはカリコを口汚くののしった。それは結局カリコに支配されていることの裏返しである。
ポップはカリコのせいで歩けなくなったらしい。注、詳細不明。
ジムがカリコに拳銃をつけつける。しかしカリコは落ち着いてポップに「土曜までに400ドルを支払え」と言っている。
ジムはいったん立ち去って保安官を捕らえ縛ってレニーのところに連れてきた。そして「保安官から警備隊に依頼を送った」とレニーに告げた。これで警備隊が動ける。
◆ ポップが殺された
酒場にカリコの手下がたむろしている。ジムとワフーが来て「カリコはどこだ。殺人罪で逮捕する」と逮捕状を見せた。
容疑は以前のレニーの叔父の殺害事件。
二人はポップの牧場に来た。焼き討ちされており、家の中に入るとポップが死んでいた。
そして奥の部屋からレニーがライフルを構えて出てきた。レニーもケガをしている。ジムはレニーを抱きしめた。
外に出るとケガをした警備隊員のパイプスがきた。カリコにやられたらしい。「峡谷にいる」。
◆ カリコを射殺する
パイプスの情報に基づいてジムは峡谷に行った。小屋がある。中にカリコがいた。中でギターを弾いて歌っている。
拳銃を構えて入り、カリコに突き付けた。カリコが拳銃を足元に投げた。それを拾おうと体がかがめた時に、カリコがナイフで襲い掛かった。
格闘の上、結局カリコを射殺した。ギターはパイプスのギターだった。
外に出るとカリコの手下がいて捕らえられたが、警備隊が到着して助けられた。
◆ ローンから誘いを受けたが断る
ジムの功績をたたえて、酒場で市長から褒章を受けた。警備隊員もいっぱいいる。
その酒場に実はローンがいて、こっそりジムとワフーが話す。
ローンは「警備隊を辞めて、一緒にやろう」という話をする。ジムはすぐに断り、ワフーもこの話を断った。
ローンは出ていった。
◆ ジムはレニーに花束を持っていく
ジムはレニーの家(=ポップの家)に行った。手に花束を持っている。
中に入るとローンがいた。ローンはベッドに寝そべっており、ずっとここで暮らしているような雰囲気。
ジムは「今日来たのは、君に話がある」とプロポーズを匂わせる。レニーは「嬉しいわ」と言うが、「気になる人がいる、彼の気持ちを先に確かめる」と言う。どうもローンのことらしい。
ジムは出ていった。
その後レニーとローンは険悪な雰囲気になり、レニーは「出て行って!」。ローンは出ていった。
◆ ローンは警備隊の給料を奪った
以降、ローンとその手下は次々と強盗をした。犯行も大胆になってきた。
ローン一味は警備隊の給料を運ぶ馬車を襲った。馬車が走ってくる道を見下ろす崖の上から岩を落とす。馬車をひっくり返して給料を奪った。
警備隊の給料が奪われたことで、隊長は「我々も罠を仕掛けよう」指示をした。
空の金庫を乗せた馬車を走らせた。しばらく後ろから警備隊が着いていく。ローン一味は馬車を襲った。しかしすぐに警備隊が駆けつけた。
ローン一味は逃げ出した。ローンは撃たれて負傷。途中で落馬した。しかしこれがローンにとっては幸運で、警備隊はローンに気がつかずに、手下たちを追いかけた。
◆ レニーの家
負傷したローンはレニーの家に行った。レニーは例によってライフルを構えて出てきた。
レニーは「何しに来たの?」とライフルを向けたが、ローンが負傷していると知って手当をする。
ここでジムが入ってきた。ローンがいるとは知らない。しかしケガをしているローンを見つけると手当てをする。
ローン:「逮捕するか?」ジム:「安心しろ」。
レニーはジムに「連れて行って。時間はかかったけど理解したわ」と言うがジムは出ていった。
◆ ジムは捕らえられ、ワフーはローンを捕らえに行く
警備隊の本部。ジムは隊長に呼びだされた。「ローンを探せ」「断ります」。これを隊長に否定されるとジムは退職を申し出た。
すると隊長はジムを逮捕した。「数年前までローンと組んていた」。ジムは牢に入れられた。
ワフーとジムは牢の外と内で話した。そしてワフーはローンのことを隊長に申し出た。
ワフーは出発した。
◆ ワフーが殺された
ローンとワフーがトランプカードをしながら話す。ワフーは警備隊を辞めると言って、ローンに仕事を誘いかける。ここにレニーもいる。
ワフーはローンに聞かれないように、レニーと話す。警備隊に電報を撃つように依頼する。
ワフーはローンのいる部屋に戻った。実は外では、レニーはローンの手下に捕まって口を抑えられている。
再びワフーとローンがテーブルに着いたが、ワフーはローンに射殺された。
◆ ジムはレニーに騙された
警備隊に馬が来た。背中に殺されたワフーが乗せられている。
今度はジムは「私がローンを捕まえる」と言って牢から出してもらった。
ジムはレニーに会いに行った。「ローンは逃げ出した」。そしてレニーは「本当に好きなのはあなただった。ローンはカリフォルニアから国境を超える。もう追いかけないで」と言う。
ジムはそれを拒否して立ち去った。
しかし物陰からローンが出てきた。ローン:「よくやったな」レニー;「ジムのためよ」。
ここで次のような会話が続く。「一緒に行こう」「一人で行って」「なら俺は残る」「では行きましょう」。会話だけでは分かりにくいが、レニーはすでにジムが好きだが、ローンとジムを対決させたくないので、ローンと一緒に行動することにした。
ローンは「まず金を引き出す」と銀行に出かける。
◆ ジムとローンが対決する
ローンは銀行の前まで来た。銀行の前にジムがいた。ジムはレニーに騙されたのだが、その後のローン動きを読んでいた。
二人は酒場に入ってテーブルに着く。ここにはレニーもいて二人を制止しようとするが、ジムはレニーを出ていかせる。
二人は話していたが、ジムが拳銃を出して突き付けた。
しかしローンは隙をついて外に飛び出した。ジムも外に出た。
ローンは建物の陰に隠れてジムを狙っている。ジムが歩いてくる。
ローンが飛び出してジムに向かって引き金を引く。
しかしローンよりも一瞬早く、レニーがライフルでローンを撃ち倒した。
■ 出演作
◆ ウィリアム・ベンディックス
(1946)青い戦慄/The Blue Dahlia
(1952)海賊黒ひげ/BLACKBEARD, THE PIRATE
(1949)テキサス決死隊/Streets of Laredo
(1947)罠にかかった弁護士/The Web
(1951)刑事物語/Detective Story
◆ モナ・フリーマン
(1949)女相続人/The Heiress
(1952)天使の顔/Angel Face
(1949)テキサス決死隊/Streets of Laredo
(1955)デンヴァーへの道/The Road to Denver
(1952)挑戦者/ボクシング映画/Flesh and Fury
(1949)Dear Wife
(1955)恐怖の影/Shadow Of Fear/Before I Wake
(1957)ドラゴン砦の決戦/Dragoon Wells Massacre
(1946)ジギー・ブレナン/That Brennan Girl
(1961)二つの世界/The Two Worlds Of Charlie Gordon
(1950)銅の谷/Copper Canyon
(1947)恋文騒動/Dear Ruth/
(1951)Dear Brat
(1950)私は万引き/I Was A Shoplifter
(1950)烙印/牧場主の行方不明の息子を探す/Branded
◆ ウィリアム・ホールデン
(1941)掠奪の町/TEXAS
(1950)サンセット大通り/Sunset Boulevard
(1953)月蒼くして/The Moon Is Blue
(1949)テキサス決死隊/Streets of Laredo
(1949)Dear Wife
(1952)黒い街:ターニングポイント/The Turning Point
(1948)ペギーのアパート/Apartment For Peggy
(1947)恋文騒動/Dear Ruth/
(1950)詐欺師と孤児と女性教師/Father Is a Bachelor
(1950)ユニオン駅:武装市街/Union Station
(1950)ボーン・イエスタデイ:生まれ変わった富豪の愛人/Born Yesterday
(1962)サタンは眠らない/Satan Never Sleeps