■ はじめに
登場人物(キャスト)
ペギー・テイラー(ジーン・クレイン) 妊娠中
ジェイソン・テイラー(ウィリアム・ホールデン) ペギーの夫、学生
ヘンリー・バーンズ(エドモンド・グゥエン) (元)教授
エドワード・ベル(ジーン・ロックハート) 教授
フィリップ・コンウェイ医師(グリフ・バーネット)
■ あらすじ
◆ ヘンリー・バーンズ教授は自殺を考えた
第二次大戦が終わったころ。哲学教授ヘンリー・バーンズは大学から退職を要求されて退職した。
バーンズは「もう自分は役立たず」であるとして自殺を考えた。それを友人のエドワード・ベル教授に打ち分けた。
バーンズの妻も死亡し息子も戦死したことが追い討ちをかけた。
ベル教授はフィリップ・コンウェイ医師に連絡を取った。コンウェイ医師は「バーンズは非常に健康である」と診断した。この言葉にはバーンズを励ます意味も含まれていると思われる。
バーンズはコンウェイ医師に睡眠薬を要求する。しかしバーンズの自殺を防ぐために一度に二錠しか与えなかった。
しかしバーンズは飲まずにビンの中にため込んだ。
◆ テイラー夫妻
巡洋艦ヴィンセンスの沈没を生き延びたジェイソン・テイラーは海軍を退役し、現在は化学教師になろうと大学に通っている。
妊娠中の妻のペギーとともにキャンピングカーに住んでいた。
ペギーはジェイソンが勉強に打ち込めるようにとアパートを探していた。
◆ ペギーはバーンズと会った
大戦後の住宅不足のために大量の住宅が建設された。当市の住宅管理者を兼ねるベル教授は作業に忙殺されていた。
ペギーとバーンズはキャンパスのベンチで偶然に出会い、バーンズはペギーの生き生きとした姿に好印象を持った。
ペギーはジェイソンのこと、住宅に困っていること、そしてベル教授の不親切を訴えた。
ベル教授はペギーに意地悪をしたものではないとは思われたが、ペギーの訴えももっともであった。
バーンズの自宅には屋根裏部屋があるので、二人を住まわせることにした。
◆ 二人はバーンズと同居した
若い二人が引っ越してきて、バーンズは最初はうるさく思っていたが、次第に打ち解けていった。
二人は家事を手伝った。またペギーは学生の妻たちのための無料講座を開くようにバーンズを説得した。
バーンズはすでに退職しているので暇であった。バーンズは講座を熱心に用意した。
正規の授業ではないためビリヤード場で行われたが、受講者から大きな拍手が沸き起こった。
だがしかし三月一日に自殺する予定は変えなかった。
◆ 転換点
化学の勉強がうまく行かず、ジェイソンは学校を止めて中古車販売の仕事をしようかと考えた。
そのような時にペギーが突然流産してしまった。
悲しんでいるペギーを前にしてバーンズは「自殺するつもりであったが止めた」と伝えた。
◆ ジェイソンは試験に合格した
ジェイソンは学校を辞めてシカゴに移った。ペギーは病に伏した。
コンウェイ医師はバーンズにペギーの病気は、流産のせいではなく、ジェイソンが夢を諦めたためであると話す。
実は、反省したジェイソンは密かに復学して、試験を受けようとしていた。
ジェイソンを教えている教授の一人が海軍の退役軍人であることが判明し、ジェイソンの励みとなった。
ジェイソンは教師の試験に合格した。
◆ 再度生きる力
だが、バーンズは再度自殺を決意した。
それを知ったペギーはコンウェイ医師に連絡する。しかし医師は、バーンズには、毒性が少ない薬を渡していたことを明らかにした。
ジェイソンは薬を飲んだバーンズに、戦争で死んだ多くの男性の話をした。
ペギーにもバーンズにも再度生きる力が出てきた。
■ 出演作
◆ ウィリアム・ホールデン
(1941)掠奪の町/TEXAS
(1950)サンセット大通り/Sunset Boulevard
(1953)月蒼くして/The Moon Is Blue
(1949)テキサス決死隊/Streets of Laredo
(1949)Dear Wife
(1952)黒い街:ターニングポイント/The Turning Point
(1948)ペギーのアパート/Apartment For Peggy
◆ ジーン・クレイン
(1945)ステート・フェア/State Fair
(1945)哀愁の湖/Leave Her to Heaven
(1949)三人の妻への手紙/A Letter to Three Wives
(1952)人生模様-賢者の贈り物/The Gift of the Magi
(1953)ヴィッキー/モデル殺人事件/Vicki
(1954)ジャングルの決闘/Duel in the Jungle
(1953)危険な航海/Dangerous Crossing
(1949)ピンキー/Pinky
(1955)星のない男/Man Without a Star
(1948)ペギーのアパート/Apartment For Peggy