■ The Turning Point
ジョン・コンロイは特別検察官となりギャングと対決した。
父親の刑事マットと記者ジェリーに協力を仰いだが、マットが殺された。
しかしマットは...。


製作年:1952、監督:William Dieterle、脚本:Warren Duff、原作:Horace McCoy


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ジェリー・マッキボン(ウィリアム・ホールデン) 新聞記者
 ジョン・コンロイ(エドモンド・オブライエン) 特別検察官
 マット・コンロイ(トム・タリー) ジョンの父親、刑事
 コンロイ夫人(?) ジョンの母親
 アマンダ・ウェイクロス(アレクシス・スミス) ジョンの秘書、マンディ
 クリント(Ray Teal) 警察署長

 ニール・アイケルバーガー(エド・ベグリー)
 ロイ・アッカーマン(ダニー・デイトン) 手下
 モンティ・ラルー(?) 手下
 カルメリーナ・ラルー(Adele Longmire) ラルーの妻

ジョンはアマンダを「マンディ」と呼んでいる。
 


■ あらすじ

◆ 特別検察官

中西部の某市、犯罪組織が暗躍している。ボスはニール・アイケルバーガーだが、なかなか証拠がつかめない。

ジョン・コンロイは特別検察官に任命されて、組織と対決することになる。「CONROY COMMITEE」という看板が掲げられたワンフロアが充てられた。

ジョンは刑事の父親マットと新聞記者のジェリー・マッキボンの協力を仰いだ。秘書は恋人でもあるアマンダ・ウェイクロス。

◆ マットが怪しい

着任してすぐジェリーはマットがおかしいことに気が付いた。新部記者の直観である。

跡をつけるとあるビルに入った。そのビルにはアイケルバーガーも出入りしていることを確認した。

ジェリーとアマンダは二人で捜査をしたが、一味から狙われ危ない目にあった。

マットは警察の資料室に行ってある資料を引き出してアイケルバーガーに渡した。ただしコピーを自分で保持した。

ジェリーはマットを追求した。マットは何も反論しないことで、事実を認めた。

◆ マットが殺された

ジェリーとマットは一味に目撃されており、マットは裏切ったと認識された。

一味はマットを巧妙な方法で殺害する。

マットをそれとなくある場所に向かわせる。その先で偽の強盗事件を引き起こす。

一応刑事なのでマットは現場に飛び込む。すると待っていたメンバーのモンティ・ラルーがマットを射殺。さらにそのラルーを一味が射殺した。

一見すると強盗犯人と刑事が相撃ちをしたかのような状況となった。

◆ カルメリーナ・ラルーが現れた

ジェリーはさすがに新聞記者である。はっきりとは分からないが、この状況に疑問を持った。「マット・コンロイはシンディケートに殺された」と若干のハッタリを入れて記事にした。

ジェリーの記事を見て、さらに疑問を持った人物がいた。ラルーの妻カルメリーナである。

カルメリーナはジェリーに連絡を取って喫茶店で話した。

その現場を一味が襲撃した。二人は危うく襲撃を逃れたが、カルメリーナの行方が分からなくなった。

ジェリーはカルメリーナに向けて「警察に出頭すれば安全は確保される」と記事を書いた。

◆ アイケルバーガーは放火した

ここでアイケルバーガーは悪人らしい決断をする。証拠書類を消すために自分のオフィスがあるビルを放火させた。

手口もすごい。地下にガスボイラーがある。いったんガスを止めて火を消す。それからガスをいっぱいに噴出させて遠隔操作で爆破した。

ものすごい爆発・火災が発生した。上階はアパートであったが、多くの人が死亡した。

家族の死体に抱き着いて号泣する人たち。そして多数の救急車。

◆ ジェリーが狙われた

カルメリーナは町を彷徨った後に出頭した。知っていることを話した。

ジェリー、ジョン、警察に捜査によって、アイケルバーガーの悪事が暴かれた。マット殺害の経緯も明らかになった。

この時点でジョンは父親の不正を知り、役目を辞職しようとした。

ジェリーに偽電話がかかり呼び出された。ボクシングの会場である。事態を察知したアマンダがジェリーを探し回った。

試合が終了して観客が流れて出てきた。アマンダはジェリーを見つけて大声で駆け寄った。しかしその時にジェリーは撃たれた。

犯人は無人となった会場に逃げたが警官隊に射殺された。

一方アイケルバーガーたちも逮捕された。

ジェリーは病院に運び込まれたが死亡した。
 


■ 補足

最後はジェリーが殺されるが、そのようなストーリーにする必然性はない。

普通の展開であれば、ジェリーは狙われても助かる。そしてアイケルバーガーが追い詰められて悪あがきをするがハチの巣になる。

どうして、このようにしたのかは不明である。

それとジョン・コンロイが活躍しない。
 


■ 出演作

◆ ウィリアム・ホールデン
(1941)掠奪の町/Texas
(1950)サンセット大通り/Sunset Boulevard
(1953)月蒼くして/The Moon Is Blue
(1949)テキサス決死隊/Streets of Laredo
(1949)Dear Wife
(1952)黒い街:ターニングポイント/The Turning Point

◆ アレクシス・スミス
(1948)/白衣の女/THE WOMAN IN WHITE
(1950)モンタナ/Montana
(1950)鉄路の弾痕/Wyoming Mail
(1952)黒い街:ターニングポイント/The Turning Point
(1953)ネヴァダ非常線/Split Second
(1951)消えた黄金/CAVE OF OUTLAWS

◆ エド・ベグリー
(1947)影なき殺人/Boomerang
(1948)海の呼ぶ声/Deep Water
(1948)私は殺される/SORRY, WRONG NUMBER
(1949)タルサ/Tulsa
(1949)春の珍事/It Happens Every Spring
(1952)危険な場所で/On Dangerous Ground
(1959)拳銃の報酬/ODDS AGAINST TOMORROW
(1952)黒い街:ターニングポイント/The Turning Point

◆ エドモンド・オブライエン
(1939)ノートルダムのせむし男/The Hunchback of Notre Dame
(1947)二重生活/ A Double Life
(1953)二重結婚者/The Bigamist
(1966)ミクロの決死圏/Fantastic Voyage
(1953)ヒッチ・ハイカー/THE HITCH-HIKER
(1949)都会の牙/D.O.A./Dead On Arrival
(1947)罠にかかった弁護士/The Web
(1950)ブックメーカー殺人事件/711 Ocean Drive
(1953)恐怖の町/Man in the Dark
(1952)黒い街:ターニングポイント/The Turning Point