■ Wyoming Mail
郵便を積んだ列車が強盗に襲われている。スティーヴは捜査のために一味に潜入することにした。
強盗犯を装って刑務所に入り、一味の幹部に接触した。一味の女メアリーと会ったが黒幕の名前を明かさない。そのうちにメアリーを好きになった。
列車を止めて強盗をする。そのタイミングで逮捕する予定だったが、仲間の保安官補は撃たれ、スティーヴも撃たれて鉄橋から川に飛び込んだ。 一味は列車を襲い郵便を強奪して逃げた。スティーヴは追いかけた。
製作年:1950、監督:Reginald Le Borg、脚本:Harry Essex、Leonard Lee、原作:Robert Hardy Andrews
■ はじめに
登場人物(キャスト)
スティーヴ・デイヴィス(スティーヴン・マクナリー)
ジョージ・アームストロング(ダン・リス) 郵政次官
チャールズ・デ・ヘヴン(ロイ・ロバーツ) 郵政地区監督官
ヘインズ(Ed Begley) 刑務所長
メアリー・ウイリアムス(アレクシス・スミス) 歌手
ジョー(Armando Silvestre) 保安官補、先住民
カヴァナー(ハワード・ダ・シルヴァ) ギャングのリーダー
ベン(Emerson Treacy) 一味、電信係
サム・ウォラス(Whit Bissell) 一味
シェップ(Gene Evans) 一味
ラッセル(James Arness)一味
ルーフ(Frankie Darro) 一味
ヘインズも悪人だが一味とは無関係。
■ あらすじ
◆ 郵便強盗が発生している
郵便は、最初はポニーエクスプレスなどの早馬で運ばれ、次には郵便馬車となった。それから鉄道郵便となっている。
さて当地ワイオミングでは郵便列車強盗が発生している。郵便には現金が含まれていることがあり、その現金を狙ってのことである。
スティーヴ・デイヴィスは元ボクシングチャンピオンの元大尉である。郵政次官のジョージ・アームストロングから郵便強盗の件を対処するように指示された。
スティーヴは、より高い報酬を要求したうえで引き受けた。
◆ 潜入捜査を計画する
郵便強盗は組織犯罪である。下っ端を捕らえても根絶できない。黒幕がいるはずである。
そのように考えて潜入捜査をすることにした。
駅で電信手が撃たれたとの情報が入った。駅に行って落ちていた弾や蹄鉄の跡を調べた。
その後、駅前の酒場でメアリーと言う歌手に出会った。メアリーに話を聞くがあまり良い情報は得られない。
メアリーと一緒に駅に行って、スティーヴは西行の列車に乗った。その後メアリーは誰かと話している。
◆ 刑務所に入る
保安官を訪ねて潜入捜査の件を相談した。しばらくしてスティーヴの手配書が張り出された。
スティーヴは劇場の前にいた。拳銃を突き付けられた。殴り倒して逃げた。スティーヴを保安官助手のジョーが追いかけた。
それをメアリーが見て不思議な顔をしている。なぜ不思議な顔をするかと言えば、先般スティーヴが銃撃事件のことを聞いたからである。
スティーヴは荒野を逃げた。ジョーがスティーヴを追いかけて逮捕した。お互い殴り合って傷をつけた。
スティーヴは刑務所送りとなった。注、裁判もないのか？
◆ サム・ウォラスと会った
スティーヴは刑務所で強制労働をさせられた。屋外での厳しい作業である。
サム・ウォラスという受刑者がいて、彼に連絡を取ればよいことが分かった。しかしサムは「穴倉にいる」と言う。懲罰のために洞窟に入れられているらしい。
スティーヴはわざと騒ぎを起こして所長室に連れてこられた。所長のヘインズもワルで「未回収の五万ドルのありかは？」と聞く。
スティーヴが盗んだことになっている金である。これを明かせば穴倉に入らずに済むらしい。もちろんスティーヴは拒否する。
ここでサムに会い、サムからモールス信号を習った。
◆ 刑務所から出た
ここでスティーヴは「五万ドルのありかを教える」と嘘を言って穴倉から出してもらった。ヘインズに「ロードスターの三キロ先に隠している」と言った。
元の強制労働に戻った。ジョーと示し合わせて所長を拉致した。サムも一緒に脱出した。しかしサムは撃たれた。
サムは「金を隠してある。残りは仲間のところ。クリスタルシティの鉄道クラブでカヴァナーを探せ」と言って息絶えた。注、鉄道クラブは鉄道社員用の酒場。
◆ メアリーに再会した
クリスタルシティに来た。ホテルに入ると部屋の中に「バクスターハウス202にすぐ来て」と伝言が入っていた。
訪ねていくとメアリーがいた。二人は相互に探り合うような話し方をした。
鉄道クラブに行ってカヴァナーのことを聞いたが、答えは得られない。殴り合いとなるが、元ボクサーなので負けない。
ホテルに帰る途中にナイフを突きつけられた。「刑務所でサムに会ったのか？」「カヴァナーに会わせろ」。
◆ アジトに行く
スティーヴはアジトに向かった。荒野の中の絶壁の途中にある岩穴。垂直にかけられた梯子で上った。
カヴァナーに会ってサムの「妻に金を渡してくれ」との伝言を伝えたが「死んだら関係ない」との答え。
「サムに電信を教わった」と言うと信用され「町で鉄道の電信技士の代理人になれ。コネがある」と言われた。
名前はリチャードソンということにする。
◆ 駅に行った、メアリーと会った
駅に行った。ベンという電信技士。話は通じておりベンは「仕事が楽になった」と喜んだ。注、先に銃撃された電信技士とベンの関係ははっきり描かれないが別人のはず。
隣の部屋に行くとメアリーがいた。「待ってたわ。リチャードソンさん」とスティーヴの偽名を知っていた。
「午後に東行の列車で20万ドルが輸送される」と言う。メアリーは「この仕事で最後にしたいの。どうかしら？」と鎌をかけた。
スティーヴは「黒幕は誰だ？」と聞くが、メアリーはキスをしてごまかした。
◆ ジョーが撃たれた
スティーヴとジョーは岩山のアジトに向かった。ジョーは下で待機してスティーヴがアジトに入った。
スティーヴを含めて打ち合わせをした。1.線路が破損していると偽の電信を打つ。2.列車が停止したところで襲撃する。
スティーヴはこの情報を待機しているジョーに知らせた。ジョーは馬を駅に走らせた。
ジョーは電信係のベンに知らせて襲撃を阻止するように訴えた。しかしベンも一味の一人で、ジョーはベンに撃たれて倒れた。
さらに悪いことにメアリーが隣の部屋で、この話を聞いていた。メアリーはスティーヴがスパイがあることを知った。
◆ ジョーはなんとか列車に乗り込んだ
しかしメアリーは迷っているようである。鉄道クラブに来るとスティーヴがいた。
メアリーはジョーが殺されたことを話した。注、本当は死んでいない。
さらにメアリーは「私を愛しているの？」と聞く。スティーヴは「黒幕は誰だ？」と聞く。今度もメアリーは返事をしない。
スティーヴは襲撃場所に向かった。
駅に列車が到着し客が下りて乗った。一味も下りてきた。ベンは「リチャードソン(＝スティーヴ)は政府のスパイ」と知らせた。
列車が発車した。ケガをしたジョーがヨロヨロしながら最後尾に乗り込んだ。
◆ スティーヴは撃たれて急流に
駅で下りた一味は鉄道クラブに行ってメアリーを(スティーヴンとの関係を)追求して捕らえた。
一味は襲撃現場に向かう。注、メアリーはアジトに連れていかれる。
スティーヴと一味は襲撃現場にいる。下に川があり鉄橋が掛かっている。スティーヴは電信柱に上る。偽電信(の偽)を打つためである。
さらに鉄道クラブから来た一味が「ヤツは政府のスパイだっ！」と叫んだ。
スティーヴは下から撃たれた。スティーヴは電信柱から川に飛び込んだ。
スティーヴは急流を泳いで岸に上がった。
◆ 列車襲撃
列車が現場に差しかかった。列車は停止する。
一味は列車に襲いかかる。列車からも反撃。ジョーも反撃する。
一味は貨車に爆弾を仕掛けて爆破した。郵便物を盗んで逃げ出した。それから列車には郵政地区監督官のデ・ヘヴンが乗っており、飛び降りて一味に合流した。
一味は逃げ出したが、カヴァナーとデ・ヘヴン以外は撃たれた。
現場に駆け付けたスティーヴは二人を追いかけた。
途中で、デ・ヘヴンは自分の身を護るためにカヴァナーを射殺した。
◆ メアリーを助けた
デ・ヘヴンはアジトに来た。メアリーが捕らえられている。
デ・ヘヴンはメアリーも射殺しようとした。しかしそこにスティーヴが現れた。
スティーヴとデ・ヘヴンは狭い洞窟の中で銃撃戦を行い、さらに殴り合った。デ・ヘヴンは崖下に転落した。
スティーヴはメアリーを助けて町に戻った。
◆ ラスト
駅、列車が到着した。スティーヴとメアリーが乗り込んだ。サンフランシスコに行く。
メアリーは一味の一人であったが、特別に目こぼしをしてもらった。
ジョージ・アームストロング郵政次官が二人を見送った。
■ 出演作
◆ スティーヴン・マクナリー
(1952)抜き射ち二挺拳銃/The Duel at Silver Creek
(1949)裏切りの街角/Criss Cross
(1950)ウィンチェスター銃'73/Winchester '73
(1951)アパッチの太鼓/Apache Drums
(1958)地獄の五時間/俺に近づくな/Hell's Five Hours
(1953)ネヴァダ非常線/Split Second
(1954)止まった銃弾/A Bullet Is Waiting
(1951)カジノで負けた女教師/The Lady Pays Off
(1950)逃亡する妻/Woman In Hiding
(1950)鉄路の弾痕/Wyoming Mail
◆ アレクシス・スミス
(1948)/白衣の女/THE WOMAN IN WHITE
(1950)モンタナ/Montana
(1950)鉄路の弾痕/Wyoming Mail
(1952)黒い街/The Turning Point
(1953)ネヴァダ非常線/Split Second
(1951)消えた黄金/CAVE OF OUTLAWS
