■ 711 Ocean Drive
グレンジャーは技術者だが、ウォルターズの元で違法な競馬賭博に協力していた。
ウォルターズが殺されて、東部のマフィアのスティーヴンスの下に入った。
しかし利益が出ないので、スティーヴンスの手下メイソンを殺した。メイソンの妻のゲイルと逃亡する事態となった。


製作年:1950、監督:Joseph M. Newman、脚本:Richard English、Francis Swann


■ はじめに
登場人物(キャスト)
 マル・グレンジャー(エドモンド・オブライエン)
 トゥルーディ・マックスウェル(ドロシー・パトリック) グレンジャーの秘書
 ヴィンス・ウォルターズ(バリー・ケリー)

 カール・スティーヴンス(オットー・クルーガー) マフィア
 ラリー・メイソン(ドン・ポーター) スティーヴンスの手下
 ゲイル・メイソン(ジョアン・ドゥルー) ラリーの妻

 ギジ(ロバート・オステルロッホ) 殺し屋
 ピーター・ライト警部補(ハワード・セント・ジョン)
 


■ 競馬のブックメーカー

マル・グレンジャーは電話会社に勤務している技術者である。電話のシステムや電子技術に詳しい。

ギャングのヴィンス・ウォルターズは合法的なビジネスの裏で、違法な競馬のブックメーカービジネスを行っている。

グレンジャーはウォルターズに雇われて協力している。この一環として競馬の情報収集システムを構築した。

これは大きな成功を収めた。そこでグレンジャーはウォルターズに利益の20パーセントを要求した。

ウォルターズは、その要求をのんだ。

◆ ウォルターズが殺された

グレンジャーが開発し、ウォルターズが運用しているシステムは、多くのノミ屋が利用している。ノミ屋は料金を支払っている。

あるノミ屋は料金を払えなかった。彼はウォルターズを射殺し自分も自殺した。

結果としてグレンジャーは当該システムを自分で運用することになった。

だが、ロサンゼルス警察のライト警部補の標的となってしまった。

◆ マフィアと結んだ

東海岸のマフィアのカール・ステファンズは手下のラリー・メイソンをグレンジャーの元に送り、グレンジャーに自分のシンディケートに加入するように脅した。

グレンジャーは、その要求を受け入れて利益は折半することになった。

その時にメイソンの妻のゲイルに出会い、二人は惹かれあった。

しかし、ブックメーカーの中には、これに反発する者がいた。シンディケートの手下たちは、従わないブックメーカーを暴力で脅した。

◆ シンディケートの必要経費

グレンジャーのアシスタントのトゥルーディ・マックスウェルは「資金が足りない」と言ってくる。

理由を問いただすと「必要経費が掛かっている」とのこと。必要経費とはシンディケートに上納される金のことである。

グレンジャーは、必要経費をなんとかできないものかと考えた。

◆ メイソンを殺し殺し屋も殺した

さて一方ゲイルとの仲は順調に進展していた。メイソンがゲイルを殴った。

グレンジャーはギジという殺し屋を雇ってメイソンを殺した。

ところがギジがグレンジャーを脅迫した。二人はマリブ・ピアで会った。そしてギジを車で轢いて殺して桟橋から死体を投げ捨てた。

◆ アリバイが崩れた

グレンジャーはライト警部補に電話をかけて、パームスプリングスにいるように見せかけた。ギジ殺害のアリバイを作るためである。

ライトは、その電話を録音した。後で確認すると、わずかながら路面電車の音が入っていた。パームスプリングスには電車路線はない。

さらにライトは、ギジの服に付着していたものが、グレンジャーの車の塗料であることを掴んだ。

◆ ポルダーダム

グレンジャーはゲイルを連れて逃げ出した。州境を越えようと車を走らせた。

ポルダーダムに近づく。しかし検問が行われていた。

二人は道から逸れて車を降りた。ダムの見学客の一団に紛れ込んだ。

しかし警察が追いかけてくる。ゲイルは倒れて逮捕された。

グレンジャーは逃げ回ったが、ここまで追い詰められれば、もう終わりである。

グレンジャーは拳銃で反撃したが、射殺された。
 


■ 出演作

◆ エドモンド・オブライエン
(1939)ノートルダムのせむし男/The Hunchback of Notre Dame
(1947)二重生活/ A Double Life
(1953)二重結婚者/The Bigamist
(1966)ミクロの決死圏/Fantastic Voyage
(1953)ヒッチ・ハイカー/THE HITCH-HIKER
(1949)都会の牙/D.O.A./Dead On Arrival
(1947)罠にかかった弁護士/The Web
(1950)ブックメーカー殺人事件/711 Ocean Drive