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チョヤは裕福な牧場主の行方不明になった息子を偽装した。財産を奪うためである。
しかし罪悪感から犯行を躊躇する。そして行方不明の息子がメキシコにいることが判明しメキシコに向かった。


映画関連目次(闇雲映画館)

製作年:1950、監督:Rudolph Mate、脚本:Winston Miller、Frederick Hazlitt Brennan、Sydney Boehm、Cyril Hume、原作:Montana Rides(Max Brand)


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 チョヤ(アラン・ラッド)
 ジェファーソン・レフティングウェル(ロバート・キース)
 タトゥー(ジョン・バークス)

 リチャード・ラヴェリー(チャールズ・ビッグフォード) 牧場主
 ラヴェリー夫人(セレナ・ロイル) 妻
 ルース・ラヴェリー(モナ・フリーマン) 娘
 ランサム(トム・タリー) 牧童頭

 ルブリス(ジョセフ・カレイア)
 トニオ(ピーター・ハンセン)

アラン・ラッド&モナ・フリーマンとはわりと唐突な組み合わせ。モナ出演なので見た。モナは爽やかな女性を演じる女優で、画家でもあり歌手でもある。

この時代の映画にしては色が綺麗で画面がシャープ。ルースが綺麗なのが嬉しい。
 


■ あらすじ

◆ チョヤは刺青を彫った

チョヤは逃亡中のガンマン。立てこもった家で人質を取り、人質を盾にして逃亡した。

山中まで逃げてきた。ジェファーソン・レフティングウェルとタトゥーに会って、ある話を持ち掛けられた。

金持ちの牧場主リチャード・ラヴェリーから金を巻き上げる計画である。

それにはチョヤの右肩に刺青が必要であった。タトゥーに刺青を入れてもらった。

刺青作業が終了するとレフティングウェルはタトゥーを射殺した。

◆ 牧場に雇われた

チョヤはラヴェリー牧場まで来た。牧童頭のランサムに雇ってくれように頼んだが断られた。

だが、その場に来たリチャードはチョヤを雇うことにした。

牧場にはリチャードの妻と娘のルースがいた。ルースははっきりとものをいう女性であった。

◆ ルースと話す

牧場にはリチャードの家族が住む母屋の他に、牧童が住む小屋や納屋、牛小屋があった。

チョヤが母屋に近づくとリチャードに注意された。だがルースとは話すようになった。

ルースは兄が五歳の時に誘拐されたまま行方不明になったことを話した。その兄には右肩に刺青が彫ってあった。

もちろん、それがチョヤがこの牧場に来た目的である。

◆ 行方不明の息子となった

チョヤはみんなの前で荒馬を乗りこなした。その後リチャードはチョヤの肩にある刺青に気が付いた。

チョヤは知らないふりを装ったが、リチャードは行方不明の息子ではないかと考えた。妻とルースを呼んで喜んだ。

チョヤは母屋に住むようになった。ルースとは仲の良い兄妹になった。二人で遠出し、昔の写真を見ながら話した。

ここまではパーフェクト。

◆ 計画の実行を躊躇

レフティングウェルが牧場に現れて雇われた。これも予定通り。

これからはリチャードを殺してチョヤに牧場を相続させる。

だが、ここまで来てチョヤは罪悪感に苛まれ実行を躊躇する。ラヴェリー家との信頼が発生したためである。

チョヤは代わりに「牛の売却代金を盗む」という提案をした。

◆ エル・パソに向かう

チョヤは牧童たちと、牛を売るために(テキサスの)エル・パソまで出かける。いわゆるCattle Drive。ルースも同行する。

野営してルースと話す。やはり後ろめたい気持ちがある。

レフティングウェルはチョヤを急ぐように催促する。

エル・パソに到着し、無事に牛を売却できた。昔の知り合いに遭遇するが、知らないふりをした。

夜になり、ホテルの部屋で拳銃でレフティングウェルを脅した。レフティングウェルは自分がラヴェリー家の息子を誘拐したことを白状した。彼は出て行った。

ルースの部屋に行く。受け取った小切手を渡した。

ルースはうすうす分かっていたようである。「私は兄ではない」と言って立ち去った。

◆ 息子と出会い連れ帰る

ルースは家に戻って父母に事情を話した。リチャードは牧童にチョヤを見つけるように指示した。

レフティングウェルが息子を誘拐した後、さらにルブリスというメキシコの盗賊が誘拐したことが分かった。

チョヤはメキシコに向かった。

ラヴェリー家の息子はトニオという名前で育てられていた。

トニオに事情を説明して、二人はルブリスの砦から脱出した。

怒ったルブリスは多数の部下を使って追いかけた。二人は必死で逃亡する。補足。この逃亡劇が長く描写される。

トニオは負傷した。チョヤはトニオを庇って逃避行を続ける。

レフィングウェルも二人を追いかけたが、途中で死亡した。

◆ 牧場に戻った

二人は洞窟の中に潜むが絶体絶命の状況になった。

だがここでリチャードが派遣した牧童たちに助けられた。二人はラヴェリー家の牧場に戻った。

だがルブリスたちは牧場を包囲した。

今にも銃撃戦が始まる雰囲気であったが、チョヤがルブリスに事情を説明しルブリスは納得した。

リチャードはルブリスに「いつでも好きな時に来てくれ」と言った。

◆ チョヤも牧場に留まる

さてチョヤは牧場から出ていく。馬に乗って牧場の境界までゆっくりと馬を進めた。

振り替えるとルースが馬で走ってくる。ルースはチョヤを引き留めた。

二人は牧場に引き返した。
 


■ 出演作

モナ・フリーマン
(1949)女相続人/The Heiress
(1952)天使の顔/Angel Face
(1949)テキサス決死隊/Streets of Laredo
(1955)デンヴァーへの道/The Road to Denver
(1952)挑戦者/ボクシング映画/Flesh and Fury
(1949)Dear Wife
(1955)恐怖の影/Shadow Of Fear/Before I Wake
(1957)ドラゴン砦の決戦/Dragoon Wells Massacre
(1946)ジギー・ブレナン/That Brennan Girl
(1961)二つの世界/The Two Worlds Of Charlie Gordon
(1950)銅の谷/Copper Canyon
(1947)恋文騒動/Dear Ruth/
(1951)Dear Brat
(1950)私は万引き/I Was A Shoplifter

◆ アラン・ラッド
(1942)ガラスの鍵/The Glass Key
(1942)拳銃貸します/This Gun for Hire
(1946)青い戦慄/The Blue Dahlia
(1948)ネブラスカ魂/Whispering Smith
(1958)誇り高き反逆者/The Proud Rebel
(1949)サイゴン密輸空路/Saigon