■ My Stepmother Is an Alien(1988)/自分の星の危機を救うために来たエイリアンが地球人と結婚する
製作:1994s年、脚本:ジェリコ・ストーン他、監督:リチャード・ベンジャミン、日本語DVDあり 予告編 予告編 予告編
■ はじめに
科学者のスティーヴ・ミルズ(ダン・エイクロイド)が実験に失敗し、92光年離れたある惑星が滅亡の危機となった。そこで再実験を行わせようとセレステ(キム・ベイシンガー)を派遣する。
この実験の失敗でスティーヴは研究所を解雇される。
スティーヴの妻は死亡しており、女の子が一人。ジェシー(アリソン・ハニガン)。13歳。原題からいくと、この女の子が主人公。
セレステは地球に到着し、スティーヴに近づく。そして結婚する。
地球人としての常識がないセレステがトンチンカンな言動・行動をする。いわばこれがメインコンテンツ。これを見て笑い飛ばすのが、この映画の由緒正しい鑑賞法である。
■ あらすじ
◆ セレステはトンチンカン
セレステが来た時には、ちょうどパーティが開かれている。会場に入り込む。トレイに食べ物・飲み物を乗せたウェイトレスが「どうですか?」と言うがセレステはもう一つの腕に持っている灰皿からタバコを取って食べる。「ありがとう、おいしかったわ」。次はソーセージを貰って火をつけて吸う。
スティーヴに会って「何でもしてあげるわ。ニクソンをやっつけろ」と意味不明な発言。スティーヴの弟ロン・ミルズのところに行って「昨日はよかったわ(←これは他人の単なる口真似)」と言うと、ロンの彼女がロンに「浮気者」と言って水を掛ける。セレステもマネをしてロンに水をかける。
その後みんなの前でポパイの真似と宙返りをする。そして真っ赤な服と帽子が、その場にマッチしていないことに感ずく。ジェシーから雑誌を借りて自分のバッグに入れると、ファッショナブルなワンピースがでてくるが、それをその場で裸になって着替えようとする。スティーヴが慌てて止める。
(解雇されているのでセレステが偽造の入門証をだして)研究所にスティーヴと二人で入り込む。屋上でスティーヴが「キスをしよう」というが、そもそもキスがどういうものかを知らないので、壁に投影されたキスの場面の映画を見てマネをする。
これがとんでもない場違いのキスなのだが、逆にスティーヴは感激して「こんなすごいキスは生まれて初めて、もっとキスをしたくなる」と言うと「キスだけじゃないでしょ」と答える。この言葉は自分が地球に来た任務のことを言っているのだが、当然スティーヴは誤解する。
スティーヴは「送ろう」というが「家は遠いの、あなたの家へ」。スティーヴの家に行く。スティーヴとセックスすることになるが、これまた「セックス」と言う意味が分かってない。
トイレの中で雑誌を見て急いで勉強する。見た雑誌が怪しげなものなので、やたらとすごいポーズでスティーヴの前に出てくる。スティーヴはまたまた興奮。
店で買い物をしてダイアで支払おうとする。以降トンチンカンが延々と続く。他は省略。
ついでながらスティーヴも、セレステに劣らずトンチンカンである。
◆ ジェシーがとても良い子
ジェシーが素直なことがとても印象的。父親のスティーヴととても仲が良い。スティーヴが失業したと言うので「子守料を上げて、新聞配達をするわ」。
パーティの前に「私、今日は、今までと違うの分かる?」と聞く。スティーヴは「?」。ジェシーは「今日からブラしたの」と嬉しそうに言う。
セレステがミルズ家に泊まってガウン姿で二階から降りてきたセレステを見た。スティーヴと結婚するというので、とてもに喜ぶ。
しかしセレステの異常な行動を目撃してしまう。電池を食べる、バッテリー液を飲む、熱湯に手を入れてゆで卵を取り出す、オープンの鉄板を手で持つ。
セレステがテーブルいっぱいに食事を出す(←これはレストランのメニュー全部)。異常なスピードで掃除をする。これにも呆れる。
いったん研究所に行ったスティーヴに「家が火事」との嘘の電話をしてスティーヴを呼び戻す。その間に目玉がジェシーを天井に張り付ける。セレステは目玉に抗議。
スティーヴが戻ってくると「パパはエイリアンと結婚したのよ」と泣き出して自転車で飛び出す。そして車と衝突する。しかしセレステが手を向けるとジェシーはジャンプして車を跳び越す。無傷。
これでジェシーとセレステの関係が改善し、一方セレステと目玉の対立が決定的になる。
◆ 目玉
セレステのバッグには、アドバイス役兼監視役の目玉が潜んでいる。ヘビのような体をして、頭が目玉になっている。ちょっと憎らしい口をきく。男性の声だが、字幕では女性の言葉になっている。
目玉とセレステは、しょっちゅう小競り合いをしている。目玉は犬を屋根の上にあげたり、ジェシーを天井に張り付けたりする。
研究所長に「カール・セーガン」と偽って電話をかけてスティーヴの解雇を撤回させる。これはグッド。
スティーヴとセレステとジェシーが再実験のために研究所に駆け付けるが、この時目玉が入っているバッグを(わざと)置いててくる。そこで目玉はセレステの声でロンに電話をかけて、バッグを研究所に持ってこさせる。
もうこの時にはセレステと目玉の仲は非常に険悪になっており、目玉は「裏切者!」とセレステを罵倒。セレステは「バッグの始末を」と言うと、スティーヴはバッグを実験装置に投げる。目玉は感電して死亡。本作の唯一の死亡者となる。
◆ ラスト
スティーブ、助手、所長、セレステ、ジェシー、ロンが集まって実験を行う。ビームが発射され、セレステの星まで届いて、大成功。
再実験は成功してセレステの星は危機を免れた。セレステは帰還するように命令される。しかしセレステはダンとジェシーがいるので、地球に残りたいと希望する。スティーブとセレステは歌とダンスで希望を表現する。
しかし地球のことを報告することが必要なので、それでは困ってしまう。迎えに来た宇宙船の乗員が、みんな美人ばかりなので、ロンは代わりに自分が行くことを希望する。
■ 蛇足
ジェシーは13歳でとても良い子である。「Even Money」では作家キャロリン(キム・ベイシンガー)の13歳の娘は母親に「セックスのことを書けば売れるのよ」とアドヴァイス!する。
スティーヴはシャーリー・マクレーンの本を持っていたりする。
ダン・エイクロイドのもう一つのエイリアンもの「コーンヘッド」は地球侵略タイプだが、最後は地球に残って幸せに暮らす。配偶者もエイリアンで、子供もできる。大きくなった子供には地球人の恋人ができる。これもエイリアンものとしてはちょっと変わっている。ダン・エイクロイドがエイリアン役。
◆ キム・ベイシンガー
(1978)ケイティ/Katie: Portrait of a Centerfold
(1981)解剖室殺人事件/KillJoy/Who Murdered Joy Morgan
(1982)大金塊/Mother Lode
(1984)ナチュラル/The Natural
(1986)ノーマーシィ/非情の愛/No Mercy
(1987)ブラインドデート/Blind Date
(1987)消えたセクシーショット/Nadine
(1988)花嫁はエイリアン/My Stepmother Is an Alien
(1989)バットマン/Batman
(1991)あなたに恋のリフレイン/The Marrying Man/Too hot to handle
(1992)愛という名の疑惑/Final Analysis
(1992)クールワールド/Cool World
(1993)ブロンディー/女銀行強盗/The Real McCoy
(1994)ゲッタウェイ/The Getway
(1994)プレタポルテ/Ready to Wear/Pret-a-Porter
(2000)永遠のアフリカ/I Dreamed of Africa
(2000)ブレス・ザ・チャイルド/Bless the Child
(2004)トラブル IN ベガス/Elvis Has Left the Building
(2004)セルラー/Cellular
(2006)マーメイドの祈り/The Mermaid Chair
(2006)ザ・ゲーム/Even Money
(2013)リベンジ・マッチ/Grudge Match