ウォルターは取引先のバーティに兄の妻に紹介してもらったナディアを連れていく。
しかしナディアはアルコールを飲むとおかしくなる。案の定バーティをメチャクチャにされて解雇された。しかしそれでもウォルターはナディアを好きになった。
次はウォルターがアルコールを飲んで変になり暴れまわった。だがナディアもウォルターを好きになった。しかしウォルターは逮捕されて裁判になる。
ナディアは変態の元彼氏で弁護士のデイヴィッドにウォルターの弁護を頼み込む。ウォルターはナディアとの結婚の条件を付けて弁護を引き受ける。
裁判でウォルターは無罪になった。しかし結婚式が近づいてくる。結婚式の前にナディアにブランデー入りのチョコレートが届けられる。ナディアは、これを全部食べて結婚式に臨む。さてどうなるかお楽しみ。
製作:1987年、脚本:デイル・ローナー、監督:ブレイク・エドワーズ
■ はじめに
本作ではキム姐さんはーは「アルコールを飲んだら変になる」役。同様のものとしては「Final Analysis(愛と言う名の疑惑)」。ただ本作はコメディ。
主要登場人物は三人。
ウォルター・デイヴィス(ブルース・ウィリス)-資産管理会社の社員
ナディア・ゲイツ(キム・ベイシンガー)-ウォルターの兄の妻の従妹
デイヴィッド・ベッドフォード(ジョン・ラロケット)-弁護士、ナディアの以前の恋人
本作は、全編がギャグのような展開で、詳細に紹介するのは労力の無駄なので、そのあたりは適当にする。
■ あらすじ
◆ 第一段階/ナディアがパーティをメチャクチャにするがウォルターはナディアを好きになる
ウォルターは、日本人富豪のヤカモトなる人物を接待するパーティがあり、パートナーを同伴しなければならない。しかしウォルターは振られたばかりである。
そこで兄の妻からナディアを紹介してもらう。ただし「絶対にアルコールを飲ませてはダメ」との忠告。
ウォルターがナディアを訪ねていくと、ちょうど停電する。奥からナディアが「ほんとのブラインド・デートね」と言いながら登場。暗いので顔がわからない。
「逃げるなら、今のうちよ」と言いながらナディアが近づいてくる。ウォルターは不安になってたじろぐ。
ウォルターがマッチをつけると「もう、逃げられない」と手を握った。ナディアの顔を見て、ほっとするとともに嬉しくなる。
まずナディアの誘いで展覧会に行く。「今夜はなぜ空いてた?毎晩相手がいそうだ」「三か月前から一人なの」と話していると、さっさく不吉なことが発生。
恋人同士の関係でなくなっても、しつこくナディアを付け回しているデイヴィッドが出現。ナディアは隠れるが見つかってしまう。ここでもうウォルターとデイヴィッドが殴り合う展開。
次はウォルターの友達の店へ行ってギターを聞く。ウォルターは音楽をやりたかったらしい。しかし「今はいい仕事があり、来年には家も買える」という。
当然のストーリー展開としてウォルターは忠告を忘れてナディアにシャンペンを飲ませてしまう。いやもちろんナディアは遠慮するのだが、けっきょく飲んでしまう。
会場に来た時には、すでにナディアは酩酊状態。入り口では飾ってあった花に抱きついてキスをする。
テーブルに着くとウォルターの同僚が来てナディアの美貌に感心する。しかしナディアは同僚のスーツの胸ポケットを引き裂いて「流行よ」という。それからが大変。
他のテーブルの人に大きな声をだして手を振る、下品な言葉を言って回る、シャンペンをかける。
そして大事な客のヤカモトのテーブルに行って、妻がかぶっていた日本髪のカツラをはぎ取る。妻はトイレに駆け込むが、それを追いかけて「カリフォルニアでは離婚したら財産の半分がもらえるのよ」と挑発。一瞬妻が「半分も?」と興味を示すのが面白い。ナディアは会場に戻って「離婚の弁護士いる?」と叫ぶ。
ここに至ってウォルターは上司から解雇を言い渡される。しかしナディアは「最高に楽しかったわ」。
会場を追い払われても、以降しばらく同様の展開である。そして例のデイヴィッドも絡んできて、もうグチャグチャ。
だがしかし、ここが重要なところだが、このような事態になっても、ウォルターはナディアが好きになったようである。これはナディア=キム・ベイシンガーの魅力である。
◆ 第二段階/今度はウォルターが酒を飲んでおかしくなるがナディアがウォルターを好きになる
さて次はウォルターがおかしくなる。他のパーティに飛び込んでグチャグチャにしたりする。ここもかなりの展開があるが省略。このあたりではナディアはむしろ正常でウォルターを抑えようとする。
当然ながらデイヴィッドも絡んでくる。最後にウォルターが拳銃をデビットの足元に向かって何発も撃つ。デイヴィッドは弾を避けるためにダンス状態。さすがに警察が出動してきてウォルターは逮捕される。
このような事態になってしまったが、今度はナディアがウォルターを好きになったようである。ウォルター⇒ナディアは納得できるが、ナディア⇒ウォルターは、私としては納得できない。だがしかしこのようなストーリーである。なぜか保釈金はナディアが出す。
◆ 第三段階/ウォルターが裁判にかけられる
ここで思い出していただきたいのはデイヴィッドは頭はイカレテいるが弁護士。デイヴィッドはナディアにウォルターは有罪になると脅す。ナディアはデイヴィッドにウォルターの弁護を頼み込む。
デイヴィッドは、ここで非常に姑息な提案をする。「ナディアが結婚してくれたらウォルターの弁護を引き受ける」。
この提案をナディアは当然断る。しかし戻ってきて再度弁護を頼み込む。けっきょく「セックスはあり、キスはなし」という条件で結婚ということになる。
実はデイヴィッドの父親は裁判官でウォルターの裁判を担当する。デイヴィッドと父親が裏で手を打ってウォルターは簡単に無罪になる。
◆ 第四段階/ナディアとデイヴィッドの結婚式、しかし.....
さて結婚式が近づいてくる。ここでウォルターはデイヴィッドの屋敷に忍び込んで、また例によっていろいろ展開するのだが、これは省略。
ナディアはデイヴィッドの屋敷にいるのだが、結婚式の直前にプレゼントが届く。チョコレート。正確に言えばブランデー入りのチョコレート。ナディアは、これを全部食べて結婚式に臨む。
結婚式は屋敷の中にあるプールの前で執り行われる。ナディアは、もうおかしくなっていて、フラフラしている。デイヴィッドが結婚の宣誓をする。次はナディアの番。ここでナディアは叫びだす。しかし叫ぶのは本心である。まわりは何事かと互いに顔を見合わせて騒ぎ出す。
実はプールの反対側にある木の上にウォルターが潜んでいる。ナディアがウォルターを認識する。ナディアとウォルターは、プールの両側からプールに飛び込む!潜水⇒浮上⇒抱き合う。周りからは大拍手が起こる。
■ 蛇足
字幕で「減価見積もり」という言葉がでてくるが、当然間違い。「原価見積もり」「減価償却」という言葉はあるが「減価見積もり」はありえない。日本語では「ゲンカ」だが、英語では原価=cost、減価=depreciationと違うので、なぜ間違えたかは不思議。
個人的にはキム・ベイシンガーの恋人がブルース・ウィリスと言うのは、反対運動をしたい気分だが、できてしまったものは仕方がない。ブルース・ウィリスは本作が映画初出演のようである。
ブラインド・デートとは、本作のように知人などの紹介で初対面でデートすること。
■ 出演作
◆ キム・ベイシンガー
(1978)ケイティ/Katie: Portrait of a Centerfold
(1981)解剖室殺人事件/KillJoy/Who Murdered Joy Morgan
(1982)大金塊/Mother Lode
(1984)ナチュラル/The Natural
(1986)ノーマーシィ/非情の愛/No Mercy
(1987)消えたセクシーショット/Nadine
(1988)花嫁はエイリアン/My Stepmother Is an Alien
(1989)バットマン/Batman
(1991)あなたに恋のリフレイン/The Marrying Man/Too hot to handle
(1992)愛という名の疑惑/Final Analysis
(1992)クールワールド/Cool World
(1993)ブロンディー/女銀行強盗/The Real McCoy
(1994)ゲッタウェイ/The Getway
(1994)プレタポルテ/Ready to Wear/Pret-a-Porter
(2000)永遠のアフリカ/I Dreamed of Africa
(2000)ブレス・ザ・チャイルド/Bless the Child
(2004)トラブル IN ベガス/Elvis Has Left the Building
(2004)セルラー/Cellular
(2006)マーメイドの祈り/The Mermaid Chair
(2006)ザ・ゲーム/Even Money
(2013)リベンジ・マッチ/Grudge Match