【若紫154-3】古文単語「誦経」☆
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は、プラスαで広く覚えておくべき古語☆
【今回の源氏物語】
そのわたりの山がつまで、さるべき物ども賜ひ、御誦経などして出でたまふ。
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今回出てきた古文単語
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■【その】…その(指示連体詞)
■【わたり】…辺り
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【山がつ】…きこり。山に住む身分の低い人
■【まで】…添加の副助詞
■【さるべき】…ふさわしい。相応の
■【物ども】…品々
■【賜ひ】…ハ行四段動詞「賜ふ」連用形
※【賜(たま)ふ】…お与えになる
■【御―】…尊敬の接頭語
■【誦経(ずきゃう)】…(「誦経物」のこと)僧に礼として施す金品
■【など】…例示の副助詞
■【し】…サ変動詞「す」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【出で】…ダ行下二段動詞「出づ」連用形
※【出(い)づ】…退出する
■【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒光源氏)
◇ 今回は「し」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「誦経」☆
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そのわたりの山がつまで、さるべき物ども賜ひ、御誦経などして出でたまふ。
問)傍線部の意味として最も適当なものを1つ選べ。
1.仏法などをたまわり
2.お礼などを言って
3.お経を読んで
4.読経などしてさしあげて
5.お布施などをして
古文読解のためには
次の3つの知識が必要です。
● 古文単語をきっちり覚える
● 古典文法を押さえる
● 古文常識を理解する
この【重要古語】カテゴリでは
今回出て来た『源氏物語』の一語一語を
詳しく解説しつつ、
特に今回注目したい古語をピックアップして
詳しく解説しています。
今回の古語はこれ☆
【誦経(ずきやう)】
【名詞(仏教語)】
①経をそらで覚えていて、声を出して読むこと。また、僧に経を読み上げさせること
②(「誦経物」の略)①の際に、僧に礼として施す金品。布施
「誦経」という語は
古文のなかでもしょっちゅう出てくるので
イメージが湧く人も多いと思います。
ただし、
この場合は、すでに「誦経」が終わって
光源氏が退出しようとする場面なので
この「誦経」とは
②の「誦経物」のことです。
【誦経(ずきやう)】
【名詞(仏教語)】
①経をそらで覚えていて、声を出して読むこと。また、僧に経を読み上げさせること
②(「誦経物」の略)①の際に、僧に礼として施す金品。布施
このように
先入観で意味がこんがらがっちゃう場合もあるので
気をつけて、古文目線を養っていきましょうね♪
【答え】…5
そのわたりの山がつまで、さるべき物ども賜ひ、御誦経などして出でたまふ。
● 過去記事リンク
■まで
■さるべき
■たまふ
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