【夕顔245-3】古文単語「かねて」
古文単語はある程度まで覚えたら、
あとは長文にトライして、その都度復習していく方が
力がつきますよ♪
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【現代語のイメージ】で覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
「昨日、山へまかり上りにけり。まづ、いとめづらかなることにもはべるかな。かねて、例ならず御心地ものせさせたまふことやはべりつらむ」
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今回出てきた古文単語
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■【山】…ここでは比叡山のこと
■【へ】…場所の格助詞
■【まかり上る】…登る。帰参する
※【まかる】…「行く」の謙譲(惟光⇒光源氏)
■【に】…完了の助動詞「ぬ」連用形
■【けり】…詠嘆の助動詞「けり」終止形
■【まづ】…何はさておき。ともかくも
■【いと】…たいそう
■【めづらかなる】…ナリ活用形容動詞「めづらかなり」連体形
※【めづらかなり】…めったにない。珍しい
■【に】…断定の助動詞「なり」連用形
■【も】…強意の係助詞
■【はべる】…ラ変動詞「はべり」連体形
※【はべり】…丁寧の補助動詞(惟光⇒光源氏)
■【かな】…詠嘆の終助詞
■【かねて】…以前に
■【例ならず】…いつもと違って
■【御―】…尊敬の接頭語
■【心地(ここち)】…気分
■【ものせ】…サ変動詞「ものす」未然形
※【ものす】…する。ここでは「悪しうす」の代動詞
■【させたまふ】…~あそばす(二重尊敬)
※【させ】…尊敬の助動詞「さす」連用形
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(惟光⇒夕顔)
■【や】…疑問の係助詞
■【はべり】…「あり」の丁寧(惟光⇒光源氏)
■【つ】…強意の助動詞「つ」終止形
■【らむ】…現在推量の助動詞「らむ」連体形
◇ 今回は「させ」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「かねて」 ☆
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「昨日、山へまかり上りにけり。まづ、いとめづらかなることにもはべるかな。かねて、例ならず御心地ものせさせたまふことやはべりつらむ」
問)傍線部の意味として、最も適当なものを一つ選べ。
1.あるいは
2.なおさら
3.実は
4.前もって
5.ともかくも
こういう副詞の意味選択は、
公募推薦や、産近甲龍仏レベルの私大などでは
よく出てきています。
【かねて】
【副詞】
…前もって。あらかじめ
【連語:動詞「兼ぬ」+助詞「て」】
…〔多く日数を表す語に付いて〕…以前に。今まで…にわたって
※Weblio古語辞典より
このように、辞書には2つ載っていますが
要は、「兼ね+て」が慣用的に副詞になった!?
と押さえておけばOK!
(o^-')b
惟光は、夕顔に最高敬語を用いています。
「かねてからご病気がおありだったのでしょうか?」
あまりにも突然の夕顔の死に、
みんな、不可解さが拭い去れないのでしょうね;;
【解答】…4
「昨日、山へまかり上りにけり。まづ、いとめづらかなることにもはべるかな。かねて、例ならず御心地ものせさせたまふことやはべりつらむ」
● 過去記事リンク
■いと
■も
■はべり
■ものす
■たまふ
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