【夕顔245-2】傍線部の文法☆偏差値55☆
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源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、五条にひっそり住まう夕顔の君に恋をし、彼女を廃院に誘いますが、夕顔は急死してしまいます。後の始末をつけるため、腹心の部下惟光(これみつ)を廃院に呼びました。
【今回の源氏物語】
「昨日、山へまかり上りにけり。まづ、いとめづらかなることにもはべるかな。かねて、例ならず御心地ものせさせたまふことやはべりつらむ」
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値レベル55 ☆
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「昨日、山へまかり上りにけり。まづ、いとめづらかなることにもはべるかな。かねて、例ならず御心地ものせさせたまふことやはべりつらむ」
問)傍線部の語の説明として、間違っているものを一つ選べ。
1.「まかり上り」は、謙譲語である。
2.「まかり」は、惟光から光源氏への敬意表現である。
3.「にけり」は、「~してしまった」と訳すことができる。
4.「に」は、断定の助動詞「なり」の連用形である。
5.「けり」は、詠嘆の助動詞である。
こういう文法的説明は、
一語一語、きっちり品詞分解して
丁寧に見ていく必要があります。
選択肢2「「まかり」の敬意方向は、
惟光の会話文中なので、惟光からですよね。
「山」というのは、比叡山のことでしょう。
都から、比叡山へ「行く」という意の「まかり」なので、
原則的には、都にいる、天皇への敬意と考えられます。
しかし、選択肢2の「まかり上る」なら、
その場にいる、光源氏への敬意表現と考えても
決して間違いとは言い切れませんよ。
【まかる(罷る)】
【自動詞:ラ行四段活用】
①退出する。おいとまする(高貴な人のもとから)
②出向く。下向する(高貴な場所や都から地方へ)
③参上する。参る(「行く」の謙譲)
②行きます。参ります(「行く」の丁寧)
⑤~ます。いたします(謙譲・丁寧の意)
※Weblio古語辞典より
ほらね。
「まかり―」は、謙譲・丁寧の曖昧な敬語なので、
この場合は、聞き手である光源氏への敬意とも
考えられますよね。
次に、選択肢345についてですが、
「連用形+にけり」となった時点で
「に」は、完了の助動詞と捉えられます。
(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)
3.「にけり」は、「~してしまった」と訳すことができる。
4.「に」は、断定の助動詞「なり」(×)の連用形である。
5.「けり」は、詠嘆の助動詞である。
この基本の法則を知っていれば、
明らかに見分けられますよね!!
【正解】…4