『騙す人と騙される人が大好きな集客手法。その相性が良い理由は、互いに本質を横に置く点にあります。』

初めての、母のいない『母の日』です。赤いカーネーションのブーケを買って帰りましたが、もう『綺麗ね』とは言ってもらえません。

これは『お線香』なので食べられません。

いつもの『食べられないのにもったいない』を聞くために、妻にもカーネーションのアレンジメントを買って帰りました。

でも顔は喜んでいるようでした。

Morozoffの『母の日』ケーキです。

それと夕飯を作らないでいいように、牛肉ど真ん中（駅弁）と東京駅の人気洋菓子とケーキを忘れたりしません。

東京駅で売られているメイプルクッキーです。

忘れても文句は言われませんが、家の温度感と空気の柔らかさを考えたら、あった方が良いと思っております。

些細なことですが、人生とはその積み上げではないでしょうか。

皆さんは詐欺師が嫌いですか？

私は詐欺師に何回も騙されたことがあり、とても残念な気持ちと後悔に苛まれますが、実は嫌いにもなれません。

よく言われますが、騙す方が悪いのは当然ですが、騙される方にも責任があるからです。

あまりにも見事に騙されると、かえって爽快だったりします（笑）。

横綱が立ち合いで変化して勝つことを品格から否定する見方があるように、勝つためにはルール内なら何でもするという考え方もあります。

実力が無ければ法律が許す中で人を騙してでも仕事を得るという方法はありなのかもしれません。

個人的には好みでありませんが、マーケッターなので人を騙す手法には興味があります。

もちろん人を騙して自分の利益のために使ったりはしませんが、コレクションとしては楽しい趣味です。

本日はそのコレクションの中から一つお話したいと思います。

GWの後半、アプリのバージョンアップにより、新しい機能がいろいろ追加されました。

皆さんはどんな使い方をしているのか気になり、あるオンライン勉強会に参加しました。

老若男女色々な方が参加しているため、今どきそんな背景を使いますか？、というような方もいらしてにぎやかなセミナーです。

その変な背景を使われている方はセミナー講師をされているそうで、主催者の方に対して『どうすれば集客できますか？』という質問をされていました。

それに対して『facebookを使われているならいい方法があります』と教え始めたのです。

その手法は簡単で、特定のキーワードをコメントしてもらうというだけの手法です。

facebookはコメントが入るほどシェアされるアルゴリズム（仕組み）になっているからです。

嬉しいことを皆んなで共有しましょう。

悲しいことは皆んなで寄り添いましょう。

という仕組みをビジネスに利用して集客するという詐欺手法です。

無料で価値がありそうなもの（釣り商材）でリストを取るのです。

このようなやり方を指導しているのは、当然第一線で活躍している方ではなく、詐欺師と呼ばれるヒヨコ喰いの方です。

このようなやり方に食いつくのは、まだ実績の無いヒヨコと呼ばれる方々です。

実のところはヒヨコ喰いされた人が、次のヒヨコを食うという連鎖なんですが・・・。

いかに企業の業績を上げるか、どのように実力を伸ばし成長させるか、ではないのです。

実力が無く成果を出せないけど、人も成長させられないけど、あなたとは仲良く仕事をしましょう、という方法を教えてくれます。

このやり方で騙されている方にお会いしましたが、自信であふれていて他人の話など聞かなそうな威厳にあふれた立派な紳士でした。

続いてこんなことを言っていました。

『まずは、お客様との信頼関係を作りましょう』というアンサーをしています。

騙し方を教えておいて、信頼関係を作りましょう？

なるほど、これが分かりやすいアドバイスであり、騙す人と騙される人との相性が良い理由なのかと笑ってしまいました。

参加者は『集客』について聞いています。

それに対して主催者は『営業』について話し始めたのです。

それで会話が成り立つのだから凄すぎです。

まるで次のような事例だと言えます。

ある日、暗い路地の街灯の下で何かを探している人がいます。

『何かお探しでしょうか？』

『家の鍵を失くしてしまったので探しているんです』

『それはお困りですね、お手伝いしましょう！』

『ありがとうございます』

『この辺で鍵を落とされたのですか？』

『いえ違います』

『ではどうしてここで鍵を探されているのですか？』

『ここが一番明るいからに決まっています』

『なるほど、では頑張って探しましょう！』

『ありがとうございます』

騙す方と騙される方の相性が良いのは、互いに物事の本質を脇に置いているからです。

表層的で浅い思考は、成果を出している者からすれば話になりません。

しかし成果を出せない者からしたら、詐欺師の浅い話が分かりやすいのです。

話を戻しましょう。

この両者に欠けているものとは何でしょうか。

たしかにお客様との信頼関係は大切ですが、それはあなたにとってですよね、と突っ込みたくなりましたが、そこは我慢です。

お客様（経営者）に取り入って仕事をもらうコンサルタントをたくさん見てきました。

そして現場の疲弊はまったく改善されないばかりか悪化しているのに、コンサルタントは経営者と仲良くしているのです。

その経営者がそのコンサルタントを褒めちぎっている姿を見て、何だか気持ち悪くてしかたありませんでした。

現場の不満は言うまでもありませんが、相手は経営者とその太鼓持ちです。

現場が文句など言えるわけがありません。

成果など出なくてもずっと仕事をもらい続ける営業とは、他人の犠牲の上に成り立っているのです。

大切なことは、経営者とコンサルタントが仲良く仕事をすることではなく、業績を好転させ、働く構成員の生活を豊かにすることです。

その『仲良くする方法』を教えるという仕事をする方々がいます。

俗に言う『ひよこ喰い』を仕事にしている者です。

仕事が得られなくて困窮している人を相手に、

こうすれば仕事が取れます。

こんなことを言えば契約ができます。

相手を喜ばせるにはこんなことをしましょう。

現場で働く構成員を豊かにする技術ではなく、誤魔化して仕事を得るテクニックを売りにしているのです。

少しだけマーケティング的な解説をすると、

騙されやすい人というセグメント（集合体）をターゲット（相手）にして、取り入るというポジショニング（価値提供）を取っているのです。

そのために『騙されやすい人』をまず最初に無料で集めます。

ちょっとだけ考えて欲しいのですが、

【儲かる話を無料で教えます】

というロジックは、最初からおかしいということです。

だからこそ、そこに集まるセグメントに騙されやすい人が集まるのです。

もちろん、そこに敏感な人はすぐに去って行きます。

しかし鈍い人は残り続けるのです。

これをスクリーニングと呼びます。

敏感なイノベーターやアーリーアダプターを集めて、それにより鈍感なマジョリティーを獲得するという鉄板の手法です。

もう一つだけ補足すると、詐欺師は一流が嫌いです。

つまり自分は優秀だと感じていたいので、現場数字を改善できる実力を持たない自分を否定したくないのです。

また、詐欺師から学ぶ人も一流が嫌いです。

自分の基礎レベルが低いことを認めたくないからです。

だから詐欺師と、太鼓持ちを喜ぶ人との相性が良いのです。

まあ、必然の相性ということになります。

ちなみに、単純キーワードを連続して聞かされると脳はそれが重要なことだと認識してしまいます。（認知心理学）

なのでこの手法は、朝礼、終礼、ミーティング、プレゼンテーションなどにおいて、人を動かすテクニックとして使われます。

詐欺師ほど人の幸せを歌い、綺麗事を並べるのは、犯罪データからも明らかなようです。

業績の低迷で困っている方がいらっしゃればご連絡ください、無料でご相談にのります。

経常利益が1億円以上の増益とならなければ報酬は要りません。

皆様からいただいたご恩をお返ししたいという思いばかりです。

業界の発展と皆様の幸せを願っております。