【追記】成功しない人が大好きな『成功本』と『自己啓発本』 | 心理マーケティングの視点 〜どうすれば成果を出すことができるのか〜

【追記】成功しない人が大好きな『成功本』と『自己啓発本』

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カフェをオープンしたけど状況がヤバイから助けに来いと先輩から呼びつけられました。

近くに女子大があるというのに、どうしてこんなにセンス無い店を作ったのか意味不明なカフェです。

『もはや内装には金をかけられない、お前はマーケターなんだから何とかしろ』

もともとダメだった店を居抜きで安く借りたというだけあって設備もひどいものです。

駅からの距離は少しありますが、オフィスもあるので、昼時にはランチも期待できます。

そこで、美味しいものを提供するという選択は捨てていただきました。

実はコスト(原価)ばかり高くて、さっぱり美味しくなかったのです。

ランチの最後に黙ってドリンクメニューをお出しして、サービスしたところ、あっという間にお客様の来店数が増えました。

それは、

食後のドリンクとして、猫のマシュマロを浮かべたコーヒーをサービスしたところ、可愛すぎると評判になったからです。

そんなに長続きする手法ではありませんので、二の矢三の矢が必要になりますが、時間つなぎにはなりました。

しかし今回の回復スピードは、やはりSNSの時代背景があってのことでしょう。

AIDMAからAISASという流れを認識している方は多いでしょうが、使えるところまで行かなければ果実は得られないのです。

今回のブログはそんなお話です。

ちなみに、オンラインショップ「マシュマロ専門店やわはだ」で、猫をモチーフにしたユニークなマシュマロを販売しています!



趣味の好きが高じて脱サラをし、カフェを初めた方がいらっしゃいます。

本人の自信とは裏腹に大失敗をしてしまいました。

カフェのオーナーはオシャレで、好きなコーヒーに囲まれた楽しい毎日を過ごせる仕事だという勘違いです。

開店資金は退職金で間に合うし、コーヒーメーカーがあれば機械が勝手にコーヒーを抽出してくれるから、特殊な技術はいらないので問題ない。

残念ながらそのような考えでカフェを開業する方の8割以上は経営難で消えています。(統計結果)

競合する店舗を視察し、こんな味で繁盛しているならば大丈夫。

自分のほうがハンドドリップでもっとおいしいコーヒーを出せると確信します。

しかしなぜか客足が伸びません。

そこに、『カフェを成功させる方法』なるものを耳にします。

やはりそういうノウハウがあったのか!

そこで自分に足りないものは、『集客方法』『やり方』なのだと信じ込みます。


つまり自分が上手くいかないのは、味に問題があるのではなく、成功方法を知らないからだと思い込むのです。


道に迷い、交番で場所を聞く

それが『成功本』と呼ばれているものです。


15分も歩けば直ぐそこですよ、と道順を教えてくれます。

それが『自己啓発本』です。


しかし何故?

多くの方が『成功本』を読んで成功しないのか?

読んでも行動しないという方は別問題として、

『成功本』を読んで、本当に成功している人はいるのか?

『成功本』を読んで成功されている方はいらっしゃいます。

しかし少しばかり認識していることと様子が違うのです。


成功本や自己啓発本には普遍的な名著(古典と呼ばれます)があります。

『人を動かす』
著者:デール・カーネギー

『7つの習慣』
著者:スティーブン・R・コヴィー

『自助論 』
著者:サミュエル・スマイルズ

『思考は現実化する』
著者:ナポレオン・ヒル

『原因と結果の法則 』
著者:ジェームズ・アレン

これらの何冊かを読んでいらっしゃるようですが、それ以上はあまり聞きません。

本屋さんに行けば沢山の『成功本』が売られています。

それらと何が違うのでしょうか。

古典と呼ばれて長く読まれている本は、普遍性が強いのだと感じました。

最近売れている本は、その著書であるから成功している内容であり、パーソナリティー性が強く出ています。

または古典の現代語訳のような気がします。

最近ではビジネス本が次々とマンガになって出版されており、これが意外と分かりやすいと評判です。

ですから翻訳や事例解説を否定するものではありません。

その意味で『孫子』や『論語』、『君主論』『ソクラテスの弁明』『幸福論』などはまさに古典であり、教養です。


そもそも成功している人に『成功本』はいらないと言ってしまえばそれまでです。

また、自己啓発されているから成功しているのであって、ことさら『自己啓発本』の必要はないでしょう。

何もまったく必要無いと申し上げている訳ではありません。

成功したいから、成功の法則を知りたいと思うのはやぶさかではありません。

例えば、味覚は十人十色です。

その様な条件下において、多数の方に美味しいと認めてもらう味を安定して創出し続けるなど困難としかいえません。

仮に、本当に『美味しい』コーヒーを提供しているにもかかわらず売れないとしたら、そこは『売り方に』問題ありです。

また、『不味くない』味を提供する場合も、『売り方』は大切になります。

しかし『不味い』味を提供していながら、『売り方』で何とかしようとするのは間違いです。

これも自覚の問題で、他人が要らない、価値が無いと感じているのに、自分だけがこんなに良いものが認められないなんて可笑しいと認識していることから起きます。


まず成功の定義ということになりますが、抽象的な表現をすれば『幸せである』ことになります。

では何をもって幸せなのか?

これは人によって違うとしかいいようがありません。

成功本の古典から、成功の定義を確認してみましょう。

【思考は現実化する】
(筆者ナポレオン・ヒル)

成功とは、他人の権利を尊重し、社会正義に反することなく、自らに価値ありと認めた目標【願望】を、黄金律(「自分がそうして欲しいと思うことは、何よりもまず他人にそうしてあげることだ」)に従って一つひとつ実現していく課程である。

他にも調べてみると、

大金を得られたかどうか。

才能を十分に発揮できたかどうか。

自分に満足できるかどうか。
(ジョン・ウッデン)

自分の価値観にしたがって生きること。
(トニー・シェイ)

自分の仕事を楽しむこと。
(マヤ・アンジェロウ)

徹底すること。
(ウィンストン・チャーチル)

仕事に打ち込むこと。
(リチャード・ブランソン)

常に成長し続けること。
(ディーパック・チョプラ)

勤勉であること。
(トーマス・エジソン)

深く個人的なもの。
(スティーブン・R・コヴィー)


などなど沢山あります。

しかしあなたが、本気で成功したいと考えているならば、

『成功本』よりも優先して学んだほうがよいことが山ほどあります。

それは、あなたの専門分野の知識であり、技能であり、人間力を上げる教養です。

『成功本』や『自己啓発本』のプログラムは、本質的な成功の要因ではありません。

商品のラッピングも大切ですが、先ずは抜きん出た『商品自体の品質』を上げましょう。

先ほどの、カフェの経営に失敗した方からコーヒーをご馳走になりましたが、美味しくありませんでした。

本人からは、珈琲豆やお湯の温度など色々なこだわりやうんちくを聞いたのですが、わざわざ高いお金を出してまで行くような品物ではなかったのです。

美味しくもないモノを売り方(成功のノウハウやメンタリティ)で繁盛させようなど、笑止千万です。

現代は『成功ノウハウ』の提供ビジネスが花盛りですが、成功とはそんな程度のモノなのでしょうか。

いや、そんな程度だと認識している人が多いからこそ、そんな商売が成り立つのでしょう。

情報社会の現代は、勉強し、教えを請い、実践し、失敗し、考え、繰り返し、時間を費やし、汗をかいて成功する時代ではないんだ、

やり方やメンタリティで成功できるんだという『夢』を売る商売は、これからも繁盛することでしょう。

つまり、人の射幸心を利用した商売は、母数が多い(人は努力せずに成功したい)からこそ成立するのです。

射幸心とは、努力せず偶然に『幸運を得たい』と願う人間の感情で、その欲求を抱く心理状態を意味します。

まさに人間の本質を突いた凄い商売だといえませんか。

必要以上に参考書を買い込んでも、安心感にしかなりません。

これだという参考書を繰り返し勉強する方が、実力がつきやすいことは分かっています。

まずは『自分の武器』に気づき、『自分の武器』をもっと磨きましょう。

自分の武器を他人から見て価値があると認められるまで高めましょう。

それは他人と自分を比べることではありません。

昨日の自分と今日の自分を比べることです。

過去に失望し、未来を不安しするのではなく、今日を一歩だけ進め、楽しみましょう。

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カフェのオーナーは、倒産しそうになってから『成功本』や『自己啓発本』を必死になって読み、セミナーにも通い始めました。

しかし不味いコーヒーが美味しくなる訳ではなく・・・。

なぜラテアートなどへの努力を見失ったのでしょうか。


なぜか人は、自分の方が優れているのに、劣っている他人が成功していることをねたみ、疑問に思うようです。