早いもので、今日から5月に入りました。ちょっと前に花見をしていたと思っていたら、あっという間に初夏の季節になりましたね。

 

花見の時期には、二月の春節に続き多くの中国人が日本に押し寄せ、大量の買い物をしていました。このような「爆買い」は、日本で買った商品を中国に持ち帰った後に転売する目的で買っていることも多く、転売の差益で旅費を賄った中国人もいたようです。

 

中国人が日本で大量の買い物をする理由は、中国で売られている物は偽物が多く信頼できないからです(詳しくは「なぜ中国人旅行者が日本で買い物をするのか?」 参照)。外資のブランドショップでも、中国人店員が偽物と商品を入れ替えて、偽物が売られているくらいです。

 

中国人は中国人がどういう人間なのかをよく知っており、世界中で最も中国人を信用していないのは中国人と言われるくらいです。

 

日本企業の製品であっても中国の工場で作られたものは、中国人は好んで買いません。中国で作られたのであれば信用できないと感じるからです。ですから、日本企業の製品というだけでなく、日本の工場で作られたかどうかを重視して買い物をします。

 


中国で買い物をする場合でも、お金持ちは偽物ではなく品質に優れた外国の高い商品を買うことができますが、貧しい人達は中国製品を買わざるを得ません。

 

中国は一人当たりGDPが日本の約5分の1で、貧富の差も激しく、まだまだ貧しい人が大多数を占めています。

 

仮に中国が経済発展していき、裕福な人がどんどん増えると、中国の商品を買う人がそれだけ減ってしまうことが予想されます。

 

そうなると、中国製の商品の売上は思うように伸びず、外国からの輸入品が増えたり外国に行って買い物することが増えたりすることになります。

 

それでは、裕福な人が増えていったら、中国人は中国人のことを信用するようになるのでしょうか?

 

正直言って、これは中々難しいことだと思います。元々、安全性や信頼性などは重視せず目先の金儲けを優先する考え方をしていますので、国全体が豊かになっても簡単には変わらないでしょう。似たような性質を持っている韓国を見てみれば、それが分かると思います。

 

中国で作った商品の売上が増えなければ、当然中国のGDPは伸びていきません。また、輸出額から輸入額を引いた差額がプラスであればGDPは増えますが、マイナスであればGDPを減らすことになります。

 

お金持ちになっても中国製品を全く買わないというわけではないので、中国のGDPは増えますが、消費する金額ほどは増えないことが考えられます。

 


また、中国はグローバル化が進んでいる社会ですので、格差がどんどん広がっていく社会構造になっています。貧しい人は益々貧しくなり、GDPが増えなくても格差が広がることで富裕層の人数は増える可能性もあります。 

 

経済成長するためには富裕層より中流階級の消費が必要ですので、このような状況になるとGDPが中々増えない状況になることがあります。そうなると悪循環に陥り、GDPを減らす方向にどんどん進んでしまいます。

 

中国は経済成長が鈍化しており、あまり信用できない政府発表の経済成長率でさえ8%を割り込んでいます。中国の実際の経済成長率を現すと言われている電力消費量や鉄道貨物輸送量は、3%以下やマイナスになっています。

 

信用できない社会に加え、分厚い中間層を作らなかったことと日本以上に急激な少子高齢化によって、中国経済の先行きは明るいものではないことは確かなようです。 



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