2年に一度開催される世界陸上競技大会(以下世界陸上)が、今年の822日から30日までの9日間、中国の北京で開催されます。

 

北京といえば、微笑粒子状物質PM2.5を含む汚染の指数が危険レベルに達するなど、深刻な大気汚染が問題となっています。

 

濃いスモッグが発生すると視界が悪くなり、100200メートル先が見えにくい状況になることもあります。視界が悪いため、昼間でも車がヘッドライトを点けていることが多いようです。また、スモッグが原因で飛行機が着陸できないということも発生しています。

 

大気汚染を原因とした呼吸器系の疾患も多く、それらは北京咳とも言われており、特に乾燥する冬場に多く見られるようです。北京では過去10年間で肺がん発症者が43%増加したと報じられていて、街中では少しでも汚染物質を吸い込まないようにマスクをする人が多くいます。


 

2008年に開催された北京オリンピックでは、大気汚染や食品の安全性の問題があることから、事前合宿を中国で行わずに日本で行った国が少なくありませんでした。

 

今年の北京世界陸上の事前合宿では、米国、英国、ジャマイカ、オーストラリア、ニュージーランドなどが日本で行うことを決定しています。他にも、ポーランドやブラジルなども日本での合宿を検討しているようです。

 

 

2008年の北京オリンピックでは、大会期間中の大気はいつもと比べて澄んでおり、大会中は大気汚染が問題視されることはほとんどありませんでした。

 

また、昨年11月に北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の期間もAPECブルー」と呼ばれる青空が出現し、一時的に空気が澄んだ状態になりました。

 

APEC首脳会議の期間中は、北京市とその周辺地域で1万以上の工場が生産停止や減産し、工事も4万ヶ所以上でストップさせ、市中心部の自動車の通行も制限していました。

 

 

北京を含む中国では、大気汚染が問題になってからも有効な手段が取られていなく、現在も改善の兆しはほとんどありません。

 

おそらく今年夏の北京世界陸上でも、昨年のAPEC首脳会議の時のような対策を講じ、一時的には北京の空気が綺麗になることが予想されます。北京の大気汚染を改善するには、一年中国際的なイベント開けばいいのかもしれないですね。



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