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日本銀行(以下日銀)は金融緩和策の一つとして、今年の初めからマイナス金利政策を実施しています。マスコミなどではマイナス金利に対して否定的な見方をすることが多く、金融機関等の経営を圧迫しているという批判が出ています。専門家と言われている人の中にも、マイナス金利は銀行の経営に影響を与えると非難をしている専門家がいます。

 

実際に、マイナス金利によって、みずほ・三菱東京UFJ・三井住友のメガバンク3行の収益減は2,200億円とも言われています。そして、マイナス金利導入後に銀行株は下落をしました。

 

マイナス金利が適用されているのは、日銀の当座預金です。一般的に当座預金とは、主に企業や個人事業主が手形や小切手の支払いを決済するための口座で、普通預金とは異なり利息が付きません。金融機関が破綻した場合は、普通預金とは違い全額保護されます(普通預金は1千万円までしか保護されません)。

 

日銀の当座預金は、金融機関から受け入れている当座預金のことで、日銀当座預金や日銀当預と呼ばれることがあります。日銀のホームページによると、日銀当座預金の主な役割は以下の3つのようです。

 

・金融機関が他の金融機関や日本銀行、あるいは国と取引を行う場合の決済手段

・金融機関が個人や企業に支払う現金通貨の支払い準備

・準備預金制度の対象となっている金融機関の準備預金

 

準備預金制度については、銀行、預金残高1,600億円超の信用金庫、農林中央金庫が対象となっています。対象となる金融機関については、金融機関の預金等の一定比率以上の金額を日銀に預け入れることを義務付けられています。

 

このように、日銀当座預金は一般の当座預金にはない役割も持っていますが、基本的には決済のための口座ですので本来であれば利息は付きません。元財務省官僚の経済学者である高橋洋一氏は、日銀の当座預金に利息を付けることは、金融機関への補助金のようなもので金融機関からすると濡れ手に粟だと言っています。

 

日銀当座預金に利息が付くようになったのは、平成20年に資金供給を円滑にするための時限措置として準備預金額を超えているもの(超過準備)に対して行われるようになったことが始まりで、現在でもその措置が継続されています。平成20年当時の日銀総裁の白川方正氏は、デフレで苦しむ日本経済よりも金融機関を優遇する政策を行っていたのです。

 

また、下の平成288月の適用金利別の日銀当座預金残高のグラフを見て分かるように、日銀当座預金が全てマイナス金利となっているわけではありません。


日銀当座預金残高
資料出所:日本銀行「付利の対象となる適用金利別当座預金平均残高」

 

マイナス金利となっているのは全体の僅か7.7%の22.8兆円で、全体の4分の3弱の209.1兆円はプラス金利となっていて利息が付いている状態です。マイナス金利の利率は-0.1%ですから1年間の利息は228億円で、プラス金利の利率は0.1%で1年間で約2,091億円の利息となります。

 

従って、マイナス金利が適用されている当座預金はありますが、全体としてはまだまだプラスの金利分が圧倒的に多く、1,800億円弱の補助金が投入されているようなものです。

 

 

また、マイナス金利によって金融機関の経営を圧迫しているという声を上げている人達もいますが、実際にメガバンクの収益状況を見てみましょう。

 

下の表は、メガバンク3行の直近3年の経常利益をまとめたものです。


メガバンク経常利益

金融機関によってバラつきがありますが、3行合計では3年連続で2兆円を超える経常利益となっています。マイナス金利による収益減は上記のように3行で2,200億円と言われていますが、それがあったとしてもまだ大きな利益が得られる状況になっています。

 

更に、本来利息が付かない当座預金の4分の3近くにはプラス金利が適用されており、多額の利息を得ていますが、これだけ儲かっているのであれば補助金のようなものは即刻なくすべきでしょう。

 

 

マイナス金利が金融機関の経営を圧迫すると主張しているのは、実はほとんどが金融機関関係者です。そのような専門家と言われている人達が、マイナス金利は金融機関の経営を圧迫していると言っても、耳を貸すべきではないと思います。

 

まあ、濡れ手に粟で何の努力も無にお金が貰えているものが減ってしまうから、金融機関としては文句を言いたいのでしょう。何かを主張している場合は、どのような背景を持った人達がどんなことを主張しているのかをしっかり見ないといけないですね。
 


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