生と乾燥したものとで使い方が違うショウガ | 春月の『ちょこっと健康術』

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「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


一昨日の『ためしてガッテン』、「夏冷え解消!しょうが 使い方が間違ってた!」 、ご覧になったかたも多かったのではないでしょうか?私も観てましたー。


簡単にいうと、「からだを温めるには乾燥したショウガを使う」っていうもの。薬剤師の姉とふたりして、「乾姜(かんきょう)だよね、きっと」と話しながら観てたんですが、さすがに「超ミイラ」は思いつきませんでしたよ(笑)。


それにしても、ジンジャラーって呼ぶんですか?番組に登場していた女性は、明らかに食べ過ぎですよねぇ。そこでふと思い出したのが、「ブログに、生と乾燥との違いや適量について、ちゃんと書いてたかしら?」という点。


さっそく過去記事チェックしたら、「夏の冷えにも生姜」「花粉症にもショウガ?」「梅雨~夏の冷え予防」 に書いてましたよ。ホッ!でも、あらためて生薬としてのショウガについて書いておきますね。


「穀類・豆類と調味料の性味と帰経(携帯用)」 では、四気五味帰経 は温性・辛味・肺脾胃経としてありますが、これは生の場合。乾燥すると、水分が飛んで、四気が熱性に変わります。


生薬では、生のショウガは生姜(しょうきょう)といいます。寒邪 を散じ、表証 を解き、嘔吐を鎮め、痰を取り除くため、カゼ、頭痛、嘔吐、胃寒 、腹痛、咳などの治療に使います。


乾燥させたショウガは乾姜(かんきょう)と呼びます。胃腸を温め、内寒 や体内に入った寒邪を散じるので、おなかの冷え、冷えによる下痢、陽虚 などの治療に使います。


このブログでは、過去にさまざまショウガにまつわる記事が登場しております。それぞれの記事では、生とも乾燥とも書いてないことが多いので、まとめておきますね。


「のどの異物感、梅核気を解消するには?」 → 痰を除いて、つまっていた気を発散させるとよいので、生で摂るのがいいでしょう。からだの冷えが気になる場合は、生に熱を通すといいかな。


「デトックス茶の選び方・飲み方」「タンポポ茶ってタンポポコーヒーと違うの?」「妊娠中の便秘解消法・予防法」 → 冷え予防のため、冷性のお茶に加えるなら、乾燥させたものを使うか、お茶を煮だす際に、生を一緒に加えるといいでしょう。


「夜も熱中症に気をつけて」 → おなかを温めておくなら乾燥、あるいは料理に加えて熱を通しておく。熱がこもっているようなら生がいいですね。


「白湯+生姜に+αで、さらに代謝をアップして冷えも改善」 → これも乾燥させたものを使うほうが良さそうです。


ウルトラショウガとして、番組で絶賛された乾姜ですが、摂り過ぎは禁物。1日に、生の状態で20g、乾燥してパウダー状になっているなら2gくらいが目安といわれています。


ショウガに深刻な副作用の報告はありませんが、胃腸の弱い方が食べ過ぎると、胃もたれや胃痛を起こすことがあります。ショウガには、消化管の動きをよくする作用があるのですが、かえって胃腸の負担になるんですね。また、まれに膀胱にまで作用がおよんで、血尿を起こすこともあるようです。


ショウガに関して、益軒先生の『養生訓』でもたびたび登場しています。「生姜を片で数える理由」 をごらんいただくと、リストしてありますので、ご参考にどうぞ。


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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