おはようございます
先週、「漢方の五味って何?」 で、陰陽五行論にもとづく漢方薬の味についてお届けしました。そのときに、寒熱の性質についてはさら~っと、流してしまったんですが、やっぱりちゃんと解説しておいたほうが、あとあと便利と思い直しまして、きょうはそれをお届けします。漢方の性味は、食養生でも同様に使われるものですからね。
漢方薬が処方されるとき、強いものを抑えたり、弱っているところを補ったり、からだの状態や症状、体質などに合うように組み合わされるのですが、そのときに使われるのが四気五味です。
そして、陰陽五行論。人体は小宇宙であり、自然とともにあるという、『天人合一思想』や、『天地人三才思想』に基づいています(→東洋医学講座 No.1 )。
天地は陰陽の本であり、天を陽とすると、地が陰になります。当然のことながら、天地のめぐみを受けて育つ薬草や食物にも、陰陽が生じます。天、すなわち気候変化の影響は、寒熱温涼の四気で区別します。地、すなわち風土の違いからくるものは、酸苦甘辛鹹の五味で区別します。
それぞれの作用も合わせて表にまとめると↓こんな感じ。
表の薬性が四気、薬味が五味を表しております。あら、薬味には六つあるじゃございませんこと?ほんとですね~。「漢方の五味って何?」 には登場しなかった淡味は、胃に入るといわれて、胃を強くしてくれます。
淡味の意味は漢字そのまま、淡い味、すなわち薄味のこと。五味として五行に分けた場合、淡味は甘味に入りますから、脾胃には甘味ってことでまとめることができるんです。
今日の本題である四気、これは四季がもたらすもの。なので、収穫される時季によって、その季節の性質を持つことになるのです。
すなわち、春(木)は温、夏(火)は熱、秋(金)は涼、冬(水)は寒という具合。そして、表には含めませんでしたが、五行に当てはめる場合は、長夏(土)は平とします。
病いの治療に際して、陽証や熱証に対しては寒涼の薬、陰証や寒証に対しては温熱の薬と、陰陽バランスを取るような形で使用されます。つまり、熱があったら冷やす、冷えてたら温める。
「口内炎を東洋医学でみると」 でお伝えしたような火熱性の症状が出ているときは、生姜や唐辛子のような温熱性のものは、控えたほうがいいということになります。
飲食物の四気に関しては、「気血の源は飲食物 妊娠中の食事」 に一覧表を載せていますので、ご参考にどうぞ。一天一笑、今日もいい1日にしましょう。
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