漢方の五味って何? | 春月の『ちょこっと健康術』

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おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


昨日はまた雨が降って、寒くなったところに、韓国フリークのお客様、K様から高麗人参茶と五味子入りの漢方ドリンクをソウルのお土産にいただきました。ありがとうございます。これで、からだの中からあったまる~。どちらも温性ですからね。


五味子茶(オミジャ茶)と人参茶は、「からだを温める飲み物、生姜紅茶のほかには?」 でご紹介してます。どちらも温かくして飲むのかと思ってたら、五味子茶のほうは、韓国では夏に冷やして飲むことが多いんですって。


五味子の実を水に一晩浸けると、あの薄紅色が出るんだそうです。飲み終わった後に残った実に、さらに水を入れて絞って、絞り汁を化粧水として使ったりもするとか。今度、実を取り寄せて、やってみようと思います。


その「からだを温める飲み物、生姜紅茶のほかには?」 とか、「寒い日にはスパイスひとふり」 とかで、それぞれ温性・熱性だの、甘味・酸味・辛味だのって書きましたけど、それが何を示すのか?まだご説明していないことに気がつきました(遅っ!)。


温性・熱性については、からだをあっためるのね~と、すでになんとなくわかっていただいていると思います。そのほかに、涼性・寒性というからだの熱をさますものと、どちらでもない中性があって、これは寒熱に関する性質を示しています。


では味のほうは?これは、もちろん舌で感じる味がもとになっています。その味の違いが、臓腑に影響を与えると考えるところが、東洋医学・漢方なんです。


味には、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩味)の5種類(→東洋医学講座 No.5 )があって、これはもちろん五行論(→No.4 )に基づいております。だからこそ臓腑とも関連付けられるのです(→No.6 )。↓こんなふうにね。


春月の『ちょこっと健康術』-自然界の五行 春月の『ちょこっと健康術』-五行分類(人体)


五味と臓腑の関係は、五行と同じ配当の味は適量であればその臓腑を強くします。つまり、酸味は肝胆、苦味は心小腸、甘味は脾胃、辛味は肺大腸、鹹味は腎膀胱という具合。薬草でも食物でも同じです。


五行の関係に、相克関係というのがあることは覚えていらっしゃいます(→No.7 )?↓これの右側ね。


春月の『ちょこっと健康術』-相生


木は土を、土は水を、水は火を、火は金を、金は木を、それぞれ抑制するっていう関係。これを五味と臓腑で考えてみてね。


すると、

① 酸味を摂りすぎると、木が土の働きを抑えるので、脾胃を弱める。

② 苦味を摂りすぎると、火が金の働きを抑えるので、肺大腸を弱める。

③ 甘味を摂りすぎると、土が水の働きを抑えるので、腎膀胱を弱める。

④ 辛味を摂りすぎると、金が木の働きを抑えるので、肝胆を弱める。

⑤ 鹹味を摂りすぎると、水が火の働きを抑えるので、心小腸を弱める。

ってことになるんです。だから、偏食はからだによくないんです。


漢方では、↑の図の左側、相生関係を利用して、培土生金法なんていう方法をとることもあります。つまり、金を強くするために、その母にあたる土を養うという考え方ね。


金を強くして土が強くなれば、水も強くなるんじゃないの?と思わなくもないけど、そう考えるとグルグル回って収拾がつかなくなります(笑)。土は水を抑制して、水が金に逆らわないようにすると考えるんです。


↑の表にある五色も五味と同様に使えます。つまり、薬草や食物の色。目に入る色でもOK。肝胆を強くするには青、心小腸には赤、脾胃には黄色、肺大腸には白、腎膀胱には黒。


相克関係を利用して、肝胆の暴走を抑えるのに白、心小腸を抑えるのに黒、脾胃を抑えるのに青、肺大腸を抑えるのに赤、腎膀胱を抑えるのに黄色を使うなんてこともできますよ。


食欲ありすぎて困るなんていう方は、食事時に青い色が目に入るようにしておくと効果あり。食欲がなくて困ってる場合は、黄色ね。


五行の法則、日常生活にも取り入れてみてくださいね。一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


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