【帚木354-3】「つきづきし」
源氏物語イラスト訳のあいです
古文は、授業や塾で学習しない日も多く、
優先順位も低くなりがちですよね~;;
当ブログでは、独学でがんばるあなたのために、
毎日、少しずつでも古文に触れ、慣れていってもらうために書いています。
ぜひご活用くださいね♪
(b^-゜)
【今回の源氏物語】
「さりとも、まうとたちのつきづきしく今めきたらむに、おろしたてむやは。かの介は、いとよしありて気色ばめるをや」など、物語したまひて、
「いづかたにぞ」
【今回の古文単語】
■【さりとも】…そうは言っても
■【まうと】…お前、そなた(二人称)
■【つきづきし】…似つかわしい
■【今めく】…当世風である
■【たら】…存続の助動詞「たり」の未然形
■【む】…婉曲の助動詞「む」の連体形
■【に】…対象の格助詞
■【おろしたつ】…下げ渡す、交わらせる
■【む】…推量の助動詞「む」の終止形
■【やは】…~だろうか、いや~ない
※【や】…疑問・反語の係助詞
※【は】…強意の係助詞
■【かの】…あの
■【介(すけ)】…ここでは伊予介のこと
■【いと】…とても
■【よしあり】…風流心がある、風情がある
■【て】…単純接続の接続助詞
■【気色(けしき)ばむ】…気取る
■【―eる】…存続の助動詞「り」の連体形
■【をや】…~じゃないか
※【を】…詠嘆の間投助詞
※【や】…詠嘆の間投助詞
■【など】…引用の副助詞
■【物語(ものがたり)す】…話をする
■【給ふ(たまふ)】…尊敬の補助動詞
■【て】…単純接続の接続助詞
■【いづかた】…どこ
■【に】…場所の格助詞
■【ぞ】…強意の係助詞
今日は、「つきづきし」についてです☆
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「つきづきし」という重要古語は、
漢字で書くと、「付き付きし」と書きます。
「好き好きし」と同様、
まさに、漢字のイメージ通りの意味☆
その場の状況やその人の様子に
ぴったり合い、調和している感じを表す
形容詞です。
【つきづきし(付き付きし)】
(シク活用形容詞)
…似つかわしい、ふさわしい、よく調和している
「似つかはし(=似つかわしい)」という古語が出てきましたが、
「似つかはし」が、初めからぴったり一致しているのに対し、
「つきづきし」は、人の手が加わった結果の適合・調和です。
0(^ε^)☆
まあ、どっちにせよ、
ぴったり合うと訳したらいいでしょう。
(;゚;∀;゚;)
ちなみに、
まうとたちのつきづきしく今めきたらむに、おろしたてむやは。
お前(紀伊守)たちのように、
年格好が空蝉にぴったり調和し、
当世風の君達に、
空蝉を下げ渡すだろうか、いやない。
「今めく」は、「当世風」と辞書に書いてありますが、
「今風」と訳せないから(平安時代だから)です。
イラスト訳では、「ナウい」と吹き出しに書きましたが…
古い!?
(`・д´・ ;)
また、「つきづきし」は、
以前にご紹介した、「つきなし」の対義語です。
「似つかはし」←→「似げなし」
「つきづきし」←→「つきなし」
合わせて押さえておきましょうね♪
♪(*'-^)-☆
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木354(原文)
「さりとも、まうとたちのつきづきしく今めきたらむに、おろしたてむやは。かの介は、いとよしありて気色ばめるをや」など、物語したまひて、
「いづかたにぞ」
● 本日の古語~過去記事リンク~
■さりとも
■まうと
■つきなし
■今めく
■か・かの
■いと
■気色ばむ
■~をや
■いづれ
■ぞ・ぞや
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今日もご訪問ありがとうございました☆
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