【帚木319-3】「おしなべたらぬ女房」とは?
受験生のみなさんこんにちはあいです☆
なかなか更新できてなくて、あいスミマセン(T_T)
この記事では、今回の源氏物語イラスト訳で出てきた語の中から、大学入試で問われそうなものを抜粋して説明しています♪
よかったら参考にしてくださいね!!
(°∀°)b
【今回の古文単語】
■【中納言の君】…葵の上の家に仕える女房の一人。
■【中務(なかつかさ)】…葵の上の家に仕える女房の一人②
■【などやう】…~などのよう、などといった
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【おしなぶ】…並々である、普通である
■【たら】…完了(存続)の助動詞「たり」の未然形
■【ぬ】…打消の助動詞「ず」の連体形
■【若人(わかうど)】…若い女房
■【~ども】…~たち(複数を示す接尾語)
■【戯れ言(たはむれごと)】…冗談
■【など】…婉曲を示す副助詞
■【のたまふ】…おっしゃる(「言ふ」の尊敬)
■【つつ】…~ながら(継続を示す接続助詞)
■【乱る】…しまりがなくなる、格式ばらなくなる
■【たまへる】…~ていらっしゃる
※【たまふ】…尊敬の補助動詞
※【る】…存続の助動詞「り」の連体形
■【御ありさま】…ご様子
■【見る】…見る、逢う
■【かひあり】…(~するだけの)価値がある
■【きこゆ】…思われる
■【たり】…存続の助動詞「たり」の終止形
今日は、「おしなぶ」についてです☆
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重要古語の記事も、ずいぶん増えてきました。ヽ(゚◇゚ )ノ
一覧がこちらのページ から見られますので、
よかったらスマホにでも入れて、辞書代わりに使ってくださいね♪
('-^*)/
「おしなぶ」というよりも、
「おしなべて」という形のほうが、
現代の表現にもマッチしますよね。
「おしなべて(押し並べて)…副詞】
①一様に、あまねく
②普通に、人並みに
※『全訳古語例解辞典 』(小学館)より
今回は、「おしなべたらぬ」という形です。
これは、「おしなべ/たら/ぬ」と分けることができ、
「おしなべ」は、「おしなぶ」という動詞ですよね。
今では、下一段活用なので、「おしなべる」ですが、
古文では、下二段活用で、「おしなぶ」という形になります。
「おしなぶ(押し並ぶ)…バ行下二段動詞】
①押しなびかせる
②すべて同じようにする。
③(助動詞「たり」を伴って)ごく普通である、平凡である
※『全訳古語例解辞典 』(小学館)より
…お気づきいただけたと思いますが、
「おしなべ/たら/ぬ」という形で用いられているので、③の意、つまり、「普通である、平凡である」という意味になります。
ヽ(゚◇゚ )ノ
しかも、
「おしなべ/たら/ぬ」の「ぬ」が、打消の助動詞なので、「普通ではない、平凡ではない」+「若人ども」となります。
ヽ(゚◇゚ )ノ
「若人(わかうど)」とは、「若い人」という意味です。
古文の中では、特に平安王朝文学に多いのですが、
「人・人々」は「女房」という意味で用いられることが多いので、
ここでも、「普通ではない、平凡ではない若い女房たち」という意味になります。
言わずもがな。彼女たちのことですよね!
つまり。
平凡な、並大抵の女房とはひと味違った、
若くて、キャピキャピの「召人(めしうど)」たち。
というわけですね!
(;゚;∀;゚;)
ご意見・ご指摘等があれば、メッセージお願いします。
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ご愛読ありがとうございました!!
(o^-')b
● 本日の「源氏物語」まとめ
■帚木319(原文)
中納言の君、中務などやうの、おしなべたらぬ若人どもに、戯れ言などのたまひつつ、暑さに乱れたまへる御ありさまを、見るかひありと思ひきこえたり。
自力での現代語訳が難しい場合は下のリンクも復習してね♪
● 本日の古語~過去記事リンク~
■たり
■のたまふ
■たまへり
(●´エ`●)。
あいでした
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