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今日はかずのすけお悩み相談率1位2位を争う「毛穴」についての話をちょっとしたいと思います。
(ちなみにもうひとつの相談率上位は圧倒的「ニキビ」ですが…苦笑)
昨日Twitterで質問箱(マシュマロ)を設置したら半日くらいで100件ほどメッセージを貰ったのですが、
やはり毛穴悩みのご質問が凄く多いです・・・。
今までも沢山の毛穴関係の記事を書いてきまして、
一応こちらに僕がこれまで書いた記事をまとめているので気になる方は目を通してみて欲しいと思います。
▶「毛穴・角栓ケア」の記事一覧
今日お話するのはこれまで一度も触れてこなかった話なので
(というか僕自身最近分かったこと)
結構斬新なんじゃないかな…?と個人的に思っています(;^_^)v
当たり前といえば当たり前なんだけど、
ちょっと深く考察してみると面白いことが分かる感じ。
少し専門的な内容も含むので何卒よろしくお願いします。笑
◎毛穴角栓の成分組成についてこれまでの一般論
毛穴が目立つ原因は毛穴の内部に生成される【角栓】と呼ばれるもののせいです。
美容知識がある程度あれば大体常識的に知られているのですが
もしかしたら知らない人もいるかもしれません。
角栓は皮脂量が多い人の方が出来やすいのは確かなので
『皮脂』などの脂質成分が含まれているのは周知だと思います。
そして意外と知られていないのは
脂質と加えて『ケラチン』などのタンパク質成分が残りの殆どの成分組成を占めています。
つまり角栓は
「脂質」と「タンパク質」のかたまり
と言い換えることができます。
そして、
ネット上で情報を集めると
『角栓の脂質/タンパク質の組成は、
実は脂質は3割程度で、タンパク質が7割を占める!』
というのが一般論的によく知られてきました。
これは最近まで僕もそうだと思っていました。
というのは、
2007年にPOLA社が発表したこちらの研究論文にも
20,30代男性の鼻頂部より採取した角栓内タンパク質成分の角栓重量に占める割合は,73.32±14.43%(mean±S.D.)であった。
「年齢による毛穴の目立ちの実態調査」,水越 興治ら,日本化粧品技術者会誌 / 41 巻 (2007) 4 号より
とはっきり記載されており、
角栓のタンパク質組成が7割を超えるというエビデンスは確かに存在するのです。
◎「脂質」比率が70%を超えるというデータもある?!
しかし、
一方でこちらは昨年2月のフレグランスジャーナルに掲載された資生堂社の研究発表の一部ですが、
「角栓の成長を抑えるケア法の開発」,飯田念似ら,フレグランスジャーナル2017-2,p.25(2017)より作成
E~Hの4名(うちFのみ女性)の角栓中に占める脂質の割合を
成長過程(2週間・4週間・6週間)によって分析したものです。
2週も6週も脂質/タンパク質の比率自体はそんなに変わらない、というデータになっているのですが
もうひとつ面白いのは
EさんやFさんなんかは脂質比率が70%を上回っているというデータが得られているということです。
これってつまり、
脂質以外の組成が全てタンパク質だと仮定したとしても
角栓のタンパク質量は3割以下ということになりますね。
他のデータに関しても、むしろ脂質量の方が多い方が主流のように見えます。
まぁこの文献だとこのデータがどの部位の角栓をサンプリングしたのか記載がないので単純に比較が難しいのですが、
ここから考察するにひとつ言えそうなことは、
角栓の「脂質/タンパク質の比率」は人によって大きなばらつきがある
ということではないかと思います。
考えれば当たり前のことなんですが、
それが3割の人もいれば7割の人もいるという、もの凄く上下差の激しいばらつきなんですよね…;
◎脂質ベースの角栓は洗顔やクレンジングなどで落としやすいけど・・・
そこからもう一つ考察すると、
毛穴悩みが尽きない人とそうでもない人とか、
毛穴の悩みに大きな個人差があるのには
この脂質/タンパク質の比率の個人差が大きく関係しているのはないか?
と今僕は考えています。
例えば、
角栓中の脂質比率が多い人は普通にクレンジングや洗顔料を使えば大部分が洗浄可能です。
この場合タンパク質含量は3割程度しかないので、
洗顔やクレンジングだけで綺麗にオフできる人が実際に居るということでしょう。
一方で
角栓中のタンパク質比率が多い人は、
普通の洗顔料やクレンジングだけでは十分な角栓の洗浄が出来ず、
角栓が残存してしまいやすく毛穴悩みに発展しやすい…。
と考えられます。
僕が推奨する油脂クレンジングのケアで覿面に効果があった!という人がいる一方で
あまり効果を実感できない人もいるのはそういうことかもしれません。
脂質メインかタンパク含量が少なめの角栓であれば油脂クレンジングを使えばそこそこオフできると予想できますが、
タンパク質メインの角栓の場合油脂クレンジングの効果があまり効かない人もいそうです…。
◎角栓中のタンパク質含量が多くなる原因は?
結局のところ脂質ベースの角栓は柔らかくて洗顔とかクレンジングで除去しやすいだろうと思うのですが、
タンパク質ベースの角栓にもなるとかなり固い角栓になっていると予想できます…。
角栓のタンパク質は主に皮膚角層と同じ『ケラチン』というタンパク質で、
「爪」とかもこれで出来ているので
7割もこれが含まれればただの洗浄ではオフしにくくなるのは想像に難くありません。
なので、毛穴悩みの改善に重要なのは、
角栓中のタンパク質比率を下げて脂質ベースの角栓が生成されるように誘導すること
なのかなと思いまして、
じゃあ毛穴角栓のタンパク質比率が増えてしまう理由は何か?というと…
これは前から何度か話をしているのですが、
肌には
『刺激を加えると炎症を起こしてターンオーバーが促進され、角層細胞(ケラチン)がどんどん作られて剥がれていく』
という基本のメカニズムがあるため
結局
「毛穴に刺激を加えるとタンパク質が増えて角栓も硬くなってしまう」
ということだと思われます。
様々な毛穴関連の文献を見てみても、
角栓が目立つ毛穴の皮膚を観察すると「微少な炎症」が起こっていることが明らかになっており
これは毛穴から分泌される皮脂が分解されて生成した高級脂肪酸によるもの、という見解が一般的ですが
僕はそれ以外にも普段のスキンケアによる単純な接触刺激も関与すると考えています。
皮脂量が多いことが毛穴の角栓が増える第一の条件ですが、
(+分解生成物の高級脂肪酸による刺激)
それに加えて過剰なスキンケアで毛穴周囲の皮膚に与える刺激ももう一つの条件となり得るでしょう。
角栓が育ってしまうとそれも刺激になってしまうようなので
ある程度不要部分は除去しつつ
肌に刺激を与えないケアを励行するのが重要になりそうです。
◎敏感肌の方が毛穴悩みが深刻化しやすい?
さらに言うと、
この考え方に従えば
肌が強い人と肌が弱い人(敏感肌)とでは
肌が弱い人の方が毛穴悩みが深刻化しやすいものと考えられます。
というのも、
肌に加える刺激もそうですし
皮脂を分解した分解生成物である高級脂肪酸で炎症を起こすかどうかは、
やはり肌の強さに依存しているはずだからです。
肌がある程度強ければ多少の高級脂肪酸が生成しても別に刺激と認識しないので炎症も起こらず、
結果毛穴内部で角質が増えることもなく角栓が出来ても脂質ベースになるでしょう。
一方で肌が弱いと高級脂肪酸やちょっとした刺激に反応して炎症を起こしやすくなるので
毛穴内部でターンオーバーが促進されて角栓のタンパク質量が増えてしまうと考えられます。
あとはこのレベルの敏感肌だと様々な毛穴ケアアイテムが使えないというのも非常に厄介です…。
毛穴パックとかピーリングとか酵素洗顔とか、
全部メカニズム的に毛穴内部や周囲に皮膚刺激を与える要因になってしまうため
一時的に綺麗にはなってもすぐに元に戻るか、結局のところ刺激が増えてむしろ悪化してしまう懸念すらあります。
僕自身もの凄い敏感肌なので毛穴の悩みは尽きませんが、
ホントに不憫な体質に生まれてしまったものだなぁとつくづく思います…;苦笑
という感じでかなり中途半端な記事になってしまいましたが、
この話を考えていたら僕が推奨している油脂クレンジングのケアで
すぐに明らかにつるっつるにはならずとも
長期的に継続していると徐々に角栓が目立たなくなっていくのは、
元々は油脂の効果で皮膚が柔軟化して角栓が除去されやすくなるからかな?と思っていたのですが
もしかしたら炎症刺激を起こさなくなったことで徐々に角栓のタンパク質含量が減っていったからなのではないかな…?
という気もしてきました。
(というか恐らくこっちの方が理にかなっていると思う)
という感じで毛穴のことを考えていて去年の資料を引っ張り出してきたわけですが
色々考察がはかどって面白い文献でした(^_^)b
少なくとも「角栓はタンパク質が7割」というのはもう古い情報になりつつあるのではないかなと思います。
まだまだ分かっていないことの方が多い分野なので、
今後の研究の発展が期待されますね!
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