自分と違う意見は
自分への攻撃ではありません。

目的を達するために
自分と違う意見を出してくれたに
すぎません。



選べる手段が多ければ
それだけ目的達成が
容易になります。

なので
意見を出し合うときは
目的が共有されていることが
とても大切です。



自分の意見をいつも優先して
他の意見を受け付けなければ
自分の想定内で進められるため
安心です。

自分の安心が
目的となってる状況です。

相手もそれを目的として
共有してくれてるなら、
何も問題ありません。

しかし
共有されていないなら
相手は自分の意見を
ないがしろにされたと
感じるでしょう。



相手の意見を認めないことは
相手の居場所を認めないことにも
なります。

相手は
自分の居場所を認めない人に
「あなたにも居場所がありますよ」と
なかなか思えません。

居場所がある感覚は
共同体感覚を高めてくれますが、
なければ高まりません。

つまり、
相手の意見を認めないことは
しあわせを感じにくい状況を
自らつくっていることになります。



母親が弟の出産で入院中のときに
父親が家事について
私に訊いてきました。

「こんなとき、どうしたらいいかな」

私は家事を手伝っていた経験から
答えました。
「〇〇したらいいと思う」

すると意外にも父親は
「いや、違うよ」と
答えてきました。

否定するなら
なぜ訊いた?



父親はこんな感じでした。

家のことだから
関係者の意見も
聞いておかないと
「悪い親」になるから
形式上、訊かないわけにいかない。

最初から私の意見を
対等に扱おうとは
思っていなかったんですね。
まったく失礼な話です。

しかも家事について
わからない父親がすることは
とんちんかんなことばかり。

従順な姉が
どうにか収拾することで
なんとか収まっていました。



父親が
「自分が安心したい」
という目的を
私にも共有してくれたら
違ったでしょう。

でも、父親は
上下関係の「上」であり
支配関係での支配者である自分は
そんなこと言えないと信じてる。

だから私は
上下関係の「下」として、
支配関係での被支配者として
父親に利用されるばかりでした。



支配関係で得られる安心は
支配を継続する必要があります。

そうして
支配関係のおかげで
自分の安心があるということは、
支配関係がなくなる不安が
いつも存在することになります。

本当に安心できる状況では
ありませんね。



対等な関係であれば
自分も相手も安心できます。

支配関係より
不安は少ない状況ですね。

そんな対等な関係を
形にしてくれる方法のひとつは
自分と違う意見を歓迎することです。

目的の共有を確かめながら
いろんな意見を出し合うことで
しあわせになる可能性は
グングン高まりますね。





お読みいただき、
ありがとうございます。

プロコーチ8年目、常楽でした。



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