Part 36. TRIED ヤテミタ! (英語表現⑮)

今回は優しいオニィちゃん風で…
もうみんなの中には今回のテーマ try は受験勉強でイヤってほどやったよ~
って人も多いかも。
でもこの前、ぐるっぽでこの使い分けのことが出てきて、やっぱホットだったんで
ここでも取り上げようかと…。
She tried to talk to him in English but he couldn't understand her.
この文章のどこがおかしいんだろか?
訳の例としては
「彼女は彼に英語で話しかけようとしたけど彼は理解できなかった」
一見自然だけど、日本文でおかしい所わかった?
「彼女は話しかけようと」しただけで、実際には話してかけてないかもしれないね。
ここで but を使うのは、
当然わかってもいいはずなのにできなかった、っていうニュアンス。
でも実際話しかけてもいないのにわかる人はいないから、
「だけど」で展開する文がそもそもヘンだよね。
じゃあどうするかっつーと
She tried talking to him in English but he couldn't understand her.
「英語で話しかけること」を試みた。
今回は実際にやってみたんだね。でも彼には理解「できなかった」
彼は英語圏の人じゃないかもしれない。発達障害かも。
あとは彼女の英語がグシャグシャだったという可能性が高いね。
このぐるっぽに登場したある方は、
彼に問題があるんじゃなく、彼女の英語に問題があったんなら、
She tried talking to him but (she) couldn't make herself understood by him.
「彼に理解させることが出来なかった」、これが正答でしょう、って。
これなら納得、「話しかけた彼女」の英語がグシャなのは一目瞭然!
で、ワシの答えは
「日常会話ではここまで回りくどい言い方しなくても通じます:p」とかなんとか。
でも覚えときたい指摘だったことは確か。英語って難しいって思うゆえん?
この can't, couldn't に関してはもうある程度わかってると思うんでここまで。
もひとつワシのオマケとして、
「試しにやってみる」ってニュアンス出すのに紹介したのが give it a try
She gave it a try to talk to him in English ~
これは it = to 以下の to 不定詞構文というなかなか高度な組み立て。
長い名詞句なんかをイディオムでサンドイッチしたいときに使うワザだね~:p
みんなはそんなこと考えずに to をくっつけて、~することを「やってみる」って覚えればおk。
try に a がついてるから、名詞だってわかるよね? try to のイディオムじゃない。
tried ~ing =~を試みた
tried to ~ =~しようとした
この違いはよぉっくわかったかな?
現在形ではどちらもやろうとしてるだけのことだけど、
過去形だと、実際にやったかやらなかったかというくらい違いがあるんだね。
ing しかとらない動詞については動名詞の記事でも書いてあるのでよかったらチェックして!
この try とよく似た言葉が attempt
名詞:試み、動詞:試みる 使い方は try とまったく同じ。
She attempted talking to him in English but he couldn't understand her.
= She gave an attempt to talk to him in English ikadoubun.
≠ She attempted to talk to him in English mou wakarudesho?
attempt と try はほとんど入れ替え可能な場合が多い。
と・こ・ろ・が、
try には test ってゆ~意味も入ってる。
Hey, try some of this cheesecake! It's fantastic !
(よう、このチーズケーキ試してみろよ。サイコーだぜ!)
このバヤイの try は test するってこと。
試験とか、試運転とかそういうときに使う「試み」
やってみて確認するんだね!
え~~『試みる』に2つの意味があったんだぁ~!
さぁて、これを attempt でアテンプトしてみよう!
Hey, attempt some o'this cheesecake ! It's awesome !
なんかチーズケーキがバンジージャンプみたいな「行動」のひとつのような言い方になってしまい×。
そうこの test する感覚は attempt にはない。「~をやってみようとする」だけってこと、
ガッテン

ではまた来週!


Do not attempt this...
イソップ英語会話⑥ 乳しぼり娘と桶 (後編)


聴きながら読みたい方はこちらもどうぞ~
前編はこちら
Patrick and his promotion
パトリックと昇進
Patrick has been telling Jim about what he is going to do
once he gets promoted to the manager of the office.
(パトリックはジムにオフィスマネージャになったらどうするかを語っていた)
Save your speech!
Here comes Mr. Foreman.
スピーチはとっといたほうがいいぞ。
フォアマンさんが来た。
Towards me? Jim, what would I say?
こっちに向かって?ジム、オレなんて言おう?
Just pretend to be surprised well.
ただ驚いたフリをしてりゃいいさ。
Hello, Patrick, how are you today?
やあパトリック。調子はどうだい?
Oh Mr. Foreman, never been good, thank you.
ああフォアマンさん、これ以上ないくらい上々です。
Good. You heard the news yet?
そいつはいい。ニュースはもう聞いたかね?
News? No, not that I can think of...?
ニュース?いえ、何も思い浮かびませんが。
No wonder about that.
You see, Henry has resigned as of today.
まあそれも不思議はない。
いやね、ヘンリーが今日付けで辞めることになったんだ。
No! Really? What happened to him?
まさか、ほんとですか?どうしたって言うんです?
Well, we'll talk about that later.
I just came to let you know something,
because you might need some time to prepare for this.
うんそれに関しては後で話そう。
それよりキミに知らせに来たんだ。
きっと準備するのに少し時間がいると思ってね。
Prepare for what, Mr. Foreman?
準備って何のですか、フォアマンさん。
A new boss, after Henry.
新しい上司さ、ヘンリーの後の。
Yes, oh, I don't know what to say...
はい、あ、何て言ったらいいか…
That's understandable indeed.
I know it was quite a surprise to you.
それはよくわかってる。
キミにはかなりの驚きだったろう。
Well, yes, but you know, I've been always trying my best,
so I think I'm ready for this.
はあ、そうですね。でもあの、一所懸命やって来ました。
だから今度のことも心の準備は出来てます。
And yet you will have so many things to do
once he shows up.
それにしてもキミにはやることがたくさんだろう。
彼が来たらな。
Who's showing up for what?
誰が何しに来るんですか?
Your new boss, a manager of this department.
キミの新しい上司さ。この部の責任者だ。
A new boss? Who would that be?
新しい上司?誰なんですそれは?
Oh, you don't know him probably.
He's been in charge of the office in London.
たぶんキミは知らんかもしれん。
彼は今までロンドンのオフィスを仕切ってたから。
Oh, is he...? So he is coming from London?
へ~そうですか。じゃあ彼はロンドンからくるんですね。
Yes, he should be here in any minute.
I hope you show him around well, okay?
そうだ、もう何分もせず着くだろう。
キミにはいろいろ案内してくれるよう頼んだよ、いいね?
Yes... I think I can manage...
はい、なんとかできると思います。
Good, I knew I could count on you.
よかった。君に任せればいいとわかってたよ。
.....Oh, Jim there you were!
Give him a hand, will you?
ああ、ジムそこにいたのか。彼を手伝ってやってくれな。
Yes sir, I will, and ...comfort him, too...
はい、そうします。そして…慰めてやります…
Moral : Do not count your chickens before they are hatched
取らぬ狸の皮算用

The Milkmaid and Her Pail
乳しぼりの娘
Patty the Milkmaid was going to market
carrying her milk in a Pail on her head.
As she went along she began calculating what she would do
with the money she would get for the milk.
"I'll buy some fowls from Farmer Brown," said she,
"and they will lay eggs each morning,
which I will sell to the Parson's wife.
With the money that I get from the sale of these eggs
I'll buy myself a new dimity frock and a chip hat;
and when I go to market,
won't all the young men come up and speak to me!
Polly Shaw will be that jealous; but I don't care.
I shall just look at her and toss my head like this."
As she spoke she tossed her head back,
the Pail fell off it, and all the milk was spilt.
So she had to go home and tell her mother what had occurred.
"Ah, my child," said the mother,
"Do not count your chickens before they are hatched."
乳しぼりのパティは市場へ出かけるところだった。
桶を頭に乗せてミルクを運ぶ途中だ。
歩きながら彼女はミルクで得たお金の使い道を考え始めた。
「ブラウンさんから何羽かニワトリを買うわ、
そして毎朝卵を産むでしょう。
それをパーソンの奥さんに売るの。
そうして卵を売ったお金で
チェックの上着とチップハットを買うの。
それで市場へ行ったなら
男の子達はみんな私の側に来て話しかけるんじゃないかしら。
ポリー・ショウはきっとやきもちを焼くわ、でも気にしない。
彼女を見るだけで、頭をこんな風に振ってみるの。」
彼女はそうしゃべりながら頭をうしろに振ってみた。
すると桶は落ちてミルクはこぼれてしまった。
彼女は仕方なく家に帰り、何が起きたかお母さんに話した。
「ああムスメや、孵る前からヒナの勘定をしちゃダメだよ」
イソップ英語会話⑥ 乳しぼり娘と桶 (前編)


聴きながら読みたい方はこちらもどうぞ~
Patrick and his promotion
パトリックと昇進
Hey, Patrick, you look happy today.
What are you grinning about?
ヘイ、パトリック、今日は嬉しそうだな。
何をニヤついてるんだい?
Yo, Jim, did it show ?
I suppose I couldn't hide it.
よう、ジム、わかるかい?
たぶん隠せなかったかな
It shows like a clown in a spot light.
Tell me what's happening to you.
隠すも何もライトに当たったピエロだよ。
何があったか話してくれよ。
Guess what !
なんだと思う?
Stop playing the game and spit it out.
ゲームはやめて吐き出せよ。
All right, then listen to this.
I think I am getting promoted today.
わかった。じゃあよく聴けよ。
オレ今日昇進すると思う。
Really? How would you know that?
マジ?なんでわかるんだい?
Last night, I had a talk with my client, Mr. Watts.
He was telling me that my boss would be beheaded soon.
昨夜クライアントのワッツ氏と話してたんだ。
彼はもうすぐオレのボスのクビが飛ぶって言うんだ。
What do you mean by beheaded?
クビが飛ぶってどういうことだ?
Of course, getting fired.
もちろん、クビになるんだよ。
No way, he's just put his hands on the new project!
まさか!だって新しいプロジェクトに着手したばかりじゃないか?
I know.
But he seems to have made an awful blunder.
わかってるって。でもなんか重大なミスをやらかしたらしい。
Which kind of ?
いったいどんな?
Don't know well, but must be really a serious one.
よく知らん。だけどかなり深刻に違いない。
How come he was the first one to know that?
なんで彼がそれを1番先に知ってるんだい?
Oh, he has some source, you know, here and there.
彼には情報源がいるからね、ほら、あっちこっちに。
And you believed him?
そんでキミはそれを信じるのか。
Sure, why not. He always gave me very helpful info.
もちろん。いつも役立つ情報をくれたんだぜ。
Right, he was the one who foretold the president's resignation, too.
そうだな。社長の辞任を予言したのも、彼だった。
Yes. I donno how he does the magic, but always true.
そうさ。どうやってそんな裏技できるのかわからんけど、いつも当たってた。
So you are the only candidate after your boss?
ってことはキミが唯一の後がま候補ってわけか。
He says it's definite. I myself can't think of anyone else.
彼が言うには絶対だって。オレも他には思い浮かばないね。
Wooo, so you are becoming the youngest manager here.
うわ~それならキミはここで1番若いマネジャーになるんだ。
I had no idea that this was coming.
こんなことになるとは思わなかったよ。
But you wanted the chance.
だけどチャンスは待ってた。
Yes, I've always dreamed of.
ウン、いつも夢みてはいたけどね。
Now you are ready to move into that corner office?
じゃあ、もうあの角部屋に移る用意も出来てるかな?
Sort of... Gee, Jim, think of what I can do?
まあね。ああ、ジム、何ができるか考えてみろよ。
Like what?
たとえばどんな?
I can soon decide which project to begin on my account.
もうすぐ自分の意思でどのプロジェクトを始めるか決められるようになる。
And name whomever you want for your secretary, too.
そしてキミの秘書には誰でも好きな者を指名できる。
Ah, that, too. Jim, I won't pick you for that though
since I will put you on a new project as a director.
それもあるな。だけどジム、キミは選ばないよ。
だってキミには新プロジェクトを指揮してもらうからな。
Hey, you shouldn't do that. Maybe taken as nepotism.
おいそんなことするなよ。もしかして身内びいきって言われるぞ。
Who'd say that? You are very talented, too.
誰がそんなことを。キミはとても才能がある。
Thanks, Patrick, or should I say "boss"?
ありがとうパトリック。それともボスって言おうか:p
Haha... I have so many things to do once I cleared his desk.
はは…彼の机を片付けたらやることがたくさんあるな。
What else do you have in your mind?
他に何を考えてるんだい?
You know, the renovation of the office, for one thing.
I wanna make it more practical and bright.
ほら、オフィスの改装もそのひとつさ。
もっと実用的で明るい色にしたい。
Aha, with the efficiency pursued color coordinate?
あ~能率追求のカラーコーディネイトだね?
Right to the point, from psychological view.
How does it sound?
そう、ズバリだ。心理学的見地からのね。どう思う?
Great. What about our salary?
すごい。ところでオレたちの給料は?
For that I'd have to talk with other CEO.
それに関しちゃ他のCEOと話し合わなきゃ。
I'd expect handsome bonus from you.
キミには気前のいいボーナス期待してるよ。
You can count on that. I'll do my best.
まあ任せとけ。やれるだけやってみる。
to be continued
後編へ続く…
* dreamed = dreamt dream の過去、過去分詞(主にアメリカ)[dreemd]と発音します。

文化と味覚の成長?

最近、わさび抜きで寿司を食べる人が増えてると聞きました。
家族連れの多い回転寿司では全品サビ抜きだそうです。
20代の若年層にもサビ抜き派が多いそうです。
通常の10倍20倍の辛さのカレーも人気という話もここ10年くらいありましたが
それも今はなりを潜めたようです。
料理の味を感じるどころか辛いだけの商品もたくさんありましたからね。
調整するために後で辛さだけ足せるカレー調味料が今は出てますね。
今、経済的な観点から、アメリカのジャパナイゼイションが叫ばれてます。
消費も成長ももたついていることです。
しかし味覚に関しては日本のアメリカナイズが進んでいるような気がするんですよね。
なんか食文化の幼稚化という思いがあります…。
向こうへ行って多くの日本人が口にするのが食べ物が大味だと言うこと。
甘いものは甘い、しょっぱいものはしょっぱい。味がなく感じるものもあったり。
ハーブを使うものも、オレガノが強すぎたり、気休め程度だったり。
慣れた味と違うだけ、という指摘もあるかもしれませんが、
素材の味を感じられるものが少なく感じます。
しょうがやわさびや唐辛子などの隠し味やアクセント、
ネギやしそ、ゴマやみょうがなど、いろいろな風味を添える食事が日本の特徴。
醤油や味噌に代表される発酵食品の伝統もすばらしいし、
素材の味を引き立て、美味さを広げる味付けが多くて、
昔からの智恵が、食べあわせとともに味の文化として息づいています。
海外のほとんどで日本食レストランが一段高い評価を受けるのも納得。
庶民に受けているというより、いろいろなものを食べた少し裕福な人に受ける。
それは何故でしょうね。
値段が高いからとか、素材が珍しいから、ではありません。
いくら裕福でも好みは変りませんから、ゲテモノに位置するものはやはり避ける。
それでもハスやゴボウ、こんにゃくなど、普段食べないものを美味しく提供する。
その智恵に感心する、心の豊かさがあります。
中華やフレンチにもこれは!という工夫がたくさんあります。
日本食もこれに並ぶんでは?と自国を誇りにしちゃいますね。
最近はコリアンもグングン人気が出てますが、
生にんにくや辛さの面で、避ける人もまだ多いと聞きます。
肉の旨みを引出す事には卓越してると思いませんか。
もうひとつ挙げるとしたらやはりイタリアン。
世界で1番メジャーな食べ物ではないかと思うくらい、ピザやパスタは大人気。
トマトベースと魚介類の味そのままを生かした、素晴らしい料理がたくさんありますね。
でもけっこうシンプルなレシピを覚えると、料理を習得するのは意外とカンタン?
そこが人気の秘訣でもあるかもしれません。

もうひとつ、味覚にも体の成長に合わせて開発されていく段階があること。
最初はもちろん、生きるのに必要なダイレクトなエネルギー源、
炭水化物に代表される甘い味。
映画メリーポピンズの歌ではありませんが、甘さはなんでも口どおりよくします。
脂肪が多いことも味をまろやかにする秘訣です。
肉汁や魚の脂身、乳製品の脂肪分が多いほど、リッチでまろやか。
霜降りステーキもマグロのトロもバターたっぷりのケーキも禁断の食べ物。
成人病や肥満さえ心配しないですむなら、ついそればっかり食べたくなります。
それから覚えるのが塩気。
甘さに代表される「旨み」を少量で引き立ててくれるのがそもそもの使い方。
しかし白米が主食という習慣から、ついしょっぱさを感じるくらい使いがち。
しょっぱければもっとご飯やパンが進むと言う悪循環になりますよね。
これも成長期にはへっちゃら。どんどん代謝していきますがオトナにはどうでしょ。
そして酸味。
ここからが成長が伺えるところ。
小さな頃のオレンジジュースの酸っぱさは甘さに覆われたもの。
果糖のダイレクトアタックには太刀打ちできません。
ところがサラダドレッシングやマリネ、酢飯などに感じる酸っぱさは、
疲れた体には嬉しいもの。体が成長してから心地よくなるものです。
字のごとく酸というのはピリっとした刺激をもたらします。
料理が腐るときに放つ味も酸っぱさ。
しかし酸による刺激と発酵臭と腐敗臭は大きく違います。
本来は危険信号にもなりうるものが心地よいのは、
それによって活性化される細胞がたくさんあるからです。
この酸味をうまく取り続けることは、脳への刺激を促進し、
細胞の活性化が進むため、よく酸味は若さの秘訣と言われるのでしょう。
それから辛味。これは味覚に入らないと言う人もいますが、
とても大事な刺激だと思います。
少量のピリピリ感やつんと来るわさびの刺激は塩味に代わる大事な引立て役。
ただ、ラスプーチンの毒と同じで、慣れてくるとエスカレートします。
感覚が鈍るくらい麻痺を起こすからです。先にあげたカレーの辛さもそう。
本来なら様々な香辛料によって得られる爽やかさを辛さの刺激で得る。
その場合、ほとんどは唐辛子です。
最後に来るのが苦味。
コーヒーやゴーヤ、鮎の苦味。
ついでに言えばタバコやビールの味も初めての時は苦いと思います。
これこそオトナになり、慣れてこないとその良さがわからないもの。
よほど甘くしない限り、好き好んで食す子どもはいませんよね?
これも他の味の引立て役。
後の3つは程よく調整された飲み物や食べ物でそのよさを知ります。
味覚の発達は一生ではありません。
人生のある時期に大きく発達し、細かな匂いや味の違いを習得するそうです。
いわば音楽の才能と同じ。
聴覚と味覚は違うと思うかもしれませんが、どちらも脳に司られています。
演奏は上達するかもしれませんが、音を聞き分ける能力や表現力は?
味覚に関しても子どもの頃の Do と Don't があります。
繊細な舌に刺激物を与えすぎて、大味になったり、濃い味好みになるだけでなく、
本来の素材の味の良さがわからなくなるような育て方は、味覚を鈍らせます。
それはそのまま、自分が今必要なものかどうかの判断力も鈍らせることになるかも。
もうひとつは、精神的な発達というか成熟も味覚に表れます。
いろいろな経験と、柔軟な考え方がこの3つの味覚の好みでわかります。
本来すべて楽しめるように出来ている味が楽しめない。
それは今の健康状態が悪いか、頭で拒否しているからです。
「怖れをサバ折り」でも言いましたが、
その味に関する原始的な危険信号を克服する機会を持たないまま、
今に至ってるのかもしれません。
無理して好きになる必要はありませんが、これが嵩じれば好き嫌いの激しさ、
栄養も偏ってくるかもしれません。
人が心をこめて作ってくれたものが楽しめず、
足りないものをサプリで代用するだけというのは、ちょっと寂しい。
料理に隠されたちょっとした風味や刺激を楽しむことはオトナの特権。
人間的な成長にまで議論が発展する味覚の成長度合。
生活や文化を豊かにするのに実はけっこう大事なことではないかと思うのは、
食いしん坊のワシの自己弁護でしょうか:p
長々と読んでいただいてありがとうございました~!
Part 35. 強調構文

I had lunch with Michael and Martin at the Thai restaurant in Aoyama yesterday.
ちょっと長い文章ですが、文型はいたってシンプル。
SVO=主語、動詞、目的語
あとは条件を順に述べただけですよね。
この文はたんに事実を1文で示しただけ。
マイケルとマーティンって人と、昨日、青山にあるタイレストランでランチしたんだな、
と思うだけです。
でもこの中のひとつが特別なものだったとしたらどうでしょうか?
たとえば刑事モノでよくあるアリバイを言うとき。
事件が起こった昨日のその時間に何をしていたかを聞かれたら、
「昨日」を強調するかもしれません。
そこで出てくるのが強調構文。
通常、It's で始まり、強調したいことを先に言います。
It was yesterday that I had lunch with Michael and Martin
at the Thai restaurant in Aoyama.
「レストラン」だったとしたら…
It was at the Thai Restaurant in Aoyama that I had lunch
with Michael and Martin yesterday.
「地域」がカギだとしたら…
It was in Aoyama that I had lunch with Michael and Martin
at the Thai restaurant yesterday.
= It was in Aoyama where the Thai restaurant
I had lunch with Michael and Martin yesterday was.
「誰といっしょだったか」が問題なら…
They were Michael and Martin who I had lunch with
at the Thai restaurant in Aoyama yesterday.
=They were Michael and Martin with whom I had lunch
at the Thai restaurant in Aoyama yesterday.
ちょっとくどかったですが、こんな風に強調することができるという例です。
もしあなたが何かの賞をもらって、受賞会場でインタビューされたら?
Who do you want to share this news first?
(まず、どなたにこのニュースを伝えたいですか?)
I would like to share this happiness with my family !
(この幸せを家族と分かち合いたいです!)
⇒ It's my family with whom I would like to share this happiness!
(私がこの幸せを分かち合いたいのは、家族です!)
こんな風に、ひとつの要素にジャジャ~ン♪とスポットを当てる効果があります。
同じことを言うんでも、演出ができるんですね。
またクイズなどで先に答えを言う場合にも効果的。
日本語では前置きをしてからジャ~ン、ですが、
英語では真っ先に言うことで相手の注意をそらさないのが大事です。
これがもうひとつの It's ~ To 構文の基本でもあります。
長くなりそうな主語を後回しにして、言いたいことを先に言う。
Cooking dinner and watching children at the same time is very difficult.
(夕食の用意と子どものお守りを同時にするのはとても難しい)
日本語的に前置きを長く、要点が後。
英語では頭でっかちは嫌われます。
It's ~ to 構文でそれを解消することが多くなります。
⇒ It's very difficult to cook dinner and watch children at the same time.
ing を使った動名詞を to 不定詞でくくっただけですが、とてもシンプルな印象です。
What I saw at the National Museum yesterday was really beautiful.
(昨日国立美術館で観たものはとてもキレイでした)
was という述語になる動詞がでてくるまでとても長い。
これを It’s ~ that の構文にしてみましょう。
⇒ It was really beautiful that I saw at the National Museum yesterday.
この話の要点は「美しかった」ということだとわかりますね。
もうひとつ、理由を先に言いたい場合を紹介しましょう。
Mother: Why did you hit your little brother so hard?
(何で弟をそんなに強く叩いたの?)
Son: It's because he had hit me first that I hit him back !
(だってお兄ちゃんが先にぶったからボクもぶち返したんだよ)
…とても理論的な子どもです。
ただしこの It で置き換えられる that 以下は「~したこと」「~したもの」という主語に限られます。
すでに主語になる単語が決まってる場合には It は使えません。
The party he had been planning so long didn't go well.
⇒ The party didn't go well which he had been planning so long.
(彼がずーっと計画してきたパーティはうまくいかなかった)
このようにIt's ~ that の代わりに関係代名詞を使って頭でっかちを押さえます。
英語でも大事なことをパッという人と前置きの長い人はいます。
これも自分の個性を出すひとつの手段として覚えておくと便利かもしれません。
この文の強調はまだまだあるのでそのうちPart 2としてご紹介します。
強調構文と聞いて、いつも思い出すTVコマーシャルがあります。
化粧品CMで女性の社長が出てきて「私が証明です」みたいなこと言うヤツ。
観たことありますか?
イントネーションも素晴らしくて、なんか英語的だな~っと感心した記憶があります。
英語で読むタオのプーさん 最終章

Now of Pooh
by Benjamin Hoff, A.A. Milne (訳と説明:テリ)
They walked on, thinking of This and That,
and by-and-by they came to an enchanted place
on the very top of the Forest called Galleon Lap,
which is sixty-something trees in a circle;
and Christopher Robin knew that it was enchanted
because nobody had ever been able to count
whether it was sixty-three or sixty-four,
not even when he tied a piece of string
round each tree after he had counted it.
Being enchanted,
its floor was not like the floor of the forest,
gorse and bracken and heather,
but close-set grass,
quiet and smooth and green...
Sitting there they could see the whole world spread out
until it reached the sky, and whatever there was
all the world over was with them in Galleon Lap.
訳
彼らはこんなことやあんなことを考えながら歩き続けた。
そして少しずつその魔法の森に近づいた。
森のてっぺんにあるガリオンラップ(窪地)と呼ばれる場所だ。
60何本かの木に囲まれている。
クリストファーロビンはそれが魔法の森だと知っていた。
だって誰もそれが63本か64本か数えられなかったから。
たとえ1本ずつ紐をくくりつけて数えてみてもわからなかった。
魔法がかかっているので、
他の森の地面のようなハリエニシダやワラビ、ヒースが生えるかわりに
びっしり緑が植わっていた。
ひっそりと滑らかで青々としている。
そこに座ると目の前には世界のすべてが広がっていて
空に溶け込んでいる。そこに何があるとしても
世界はすべて彼らとともにこのガリオンラップにあった。
…こうしてプーの本は終わりに来た。魔法のかかった森の上で。
もし私達が行きたければいつでも行ける。
見つけるのは難しくない。無への道を追ってみるだけ。
そこに着くまではどこへも行かない。
だって魔法の場所は今そこにあるから。
あなたがこのクマと仲良くなれば、見つかることだろう。
小さな頃はそれが容易にできた。
この頭のよくないクマを追いかけた。
アタマってそんなに大事?
そのおかげで探してる物が見つかるの?
それともそのせいで間違った方向へ行かされてしまうのか?
風の音にさえぎられて、心の声が聞こえなくなる。
アタマはいろんなことができる。
でもできることがすべて大事ってわけじゃない。
あいまいな賢さは現実的な世界から人を遠ざけたりもする。
あまりに多くの考えとあまりに少ない思いやりで、
今の世界ではまだまだ森が減少しつつある。
知識や賢さが自然を壊し、そう遠くない未来に
たとえ生き残ったものがあったとしても見るに値するものだろうか?
生をよく知る者は、内なる声を聴く。
智恵とシンプルさにあふれたその声は、知識を越えたアドバイスだ。
少数の人がそれを持つわけではない。みんなに与えられたもの。
そうできるのが例外ではなく、みんながお手本にできることなんだ。
誰もがティガーやカンガのルーの時期を経て、
その中にフクロウがいて、ラビットがいる。
イーヨもいればピグレットもいる。
長い間、私達はフクロウやラビットになることを選んだ。
イーヨのように文句を言い、何も成し遂げていないと思えることも。
もしほんとに賢いのなら、プーの道を選べばいい。
遠くからそれは子どもの声のように聞こえてくる。
今は聞き取れないかもしれない。でもそれでも大事なこと。
そうでなければ、この暗い森を抜けていく術は見つからないだろう。

"Well, what do you think, Pooh?" I said.
"Think about what?" asked Pooh.
"The Tao of Pooh, of course."
"The how of Pooh?" asked Pooh.
"Do we have to go through that again?" I said.
"Go through what again?" asked Pooh.
"The Tao of Pooh," I said.
"What's the Tao of Pooh?"
"You know uncarved block, the Cottleston Pie Principle,
the Pooh Way, That sort of Bear, and all that."
"Oh," said Pooh.
"How would you describe it?" I asked.
"Well.... this just came to me," he said.
"I'll sing it to you."
To know the Way,
We go the Way,
We do the Way,
The way we do,
The things we do,
It's all there in front of you,
But if you try too hard to see it,
You'll only become confused.
I am me,
And you are you,
As you can see;
But when you do
The things that you can do,
You will find the Way,
And the Way will follow you.
"That's what I think it is," he said.
"Perfect," I said, "But you know, don't you ..."
"Know what?" said Pooh.
"It's the same thing."
"Oh," said Pooh. "So it is."
訳
「じゃあどう思う?」私が訊いた。
「どうって何が?」
「タオのプーさ、もちろん」
「どんなプー?」
「なんだまたやり直しかい?」私が言う。
「やり直すって何を?」プーが訊く。
「タオのプーさ」
「タオのプーって何?」
「ほら、削られてない木だとか、カトルストンパイの教えとか、
プーの道とか、そんなクマとかいろんなこと」
「あ~」
「キミはどんな風に説明する?」
「そうだな…こんなのが浮かんだよ」彼は言った。
「歌ってみせるね」
道を知るには
道を行く
道を実行する。
ボクらが実行する道が、
ボクらのやるべきこと。
みんな目の間にある。
でもあんまりがんばって見ようとすると
なんだかわかんなくなる。
ボクはボクで、
キミはキミ
見てわかるだろ;
でもキミが
キミにできることをすれば
道が見えてくる
そして道がキミについてくる
「これがボクの考えさ」彼は言った。
「カンペキだね」私は言った。「でもそれってさ…」
「それって何さ」プーが言った。
「同じことだよね」
「えっ」プーが言った。「そうだね」

あとがき by terrysun
2月から始めた英語で読むタオのプーさん。
7,8月と休んでの賞味半年間の連載でしたがいかがでしたか?
ワシのつたない訳と説明に輪をかけて
ベンジャミン・ホフのタオの説明には、まだまだタオイストらしからぬ
難しさと理屈っぽさという矛盾があったと思いますが、
ミルンのプーさんを介して、その本質は伝わりやすかったと思います。
雑学ブームで、学歴社会。忙しくないとオチこぼれのよう。
まだまだこうしたフクロウやラビットの時代は続くかも知れません。
でも少しずつ増えるプーのような人たち。
その智恵と勇気を支えるピグレットやクリストファーロビン。
そんな理解者も確実に増えていると思います。
頑張りすぎてへたった時や、
行き詰ってへし折れそうな時には
どうぞこの仲間を思い出してください。
またそんな人を見たら、理解と共感してください。
みんなあなたの中に住んでいるし、
いつでもあなたの役に立つように見守っててくれるはずです。
長い間読んでいただき、ありがとうございました。
好きにならずにいられない Can't Help Falling In Love
残暑が残るとはいえ、彼岸も近づく秋の空。
高く青く見えますね!
恋をする歳ではないけれど、
久しぶりに聴いたこの曲が、
幼なかった頃の切なさを思い出させます。
いろんなバージョンがありますが、
ここではカナディアンボーイの青い歌声でどぞ!
Can't Help Falling In Love
by Corey Hart in 1986
Wise men say
賢い人は言う。
Only fools rush in
愚か者だけが急ぐのだと。
But I can't help falling in love with you
だけどボクはキミを好きにならずにいられない
Shall I stay
このままここにいようか。
Or would it be a sin
それともそれは罪か。
For I can't help falling in love with you
キミをどうしようもなく好きなことは。
Like a river flows
川の流れが
Surely To the sea
必ず海へ注ぎ込むように
Darling so it goes
ねえ、それは何か
Some things are meant to be
きっと自然なことなんだろう。
Take my hand
ボクの手をとって
And take my whole life too
人生すべてを受け止めてくれ
For I can't help falling in love with you
だってキミをどうしようもなく好きになってしまったから
Like a river flows
Surely to the sea
Darling, So it goes
Some things are meant to be
Wise men say
That only fools rush in
But I can't help falling in love with you
Oh no, that I can't help falling in love with you
Falling in love with you
With you ....
映画『Some Kind Of Wonderful』のエンディングで使われたこちらも
かなりかわいいアレンジです。よかったら聴いてみてね! by Lick The Tins
高く青く見えますね!
恋をする歳ではないけれど、
久しぶりに聴いたこの曲が、
幼なかった頃の切なさを思い出させます。
いろんなバージョンがありますが、
ここではカナディアンボーイの青い歌声でどぞ!
Can't Help Falling In Love
by Corey Hart in 1986
Wise men say
賢い人は言う。
Only fools rush in
愚か者だけが急ぐのだと。
But I can't help falling in love with you
だけどボクはキミを好きにならずにいられない
Shall I stay
このままここにいようか。
Or would it be a sin
それともそれは罪か。
For I can't help falling in love with you
キミをどうしようもなく好きなことは。
Like a river flows
川の流れが
Surely To the sea
必ず海へ注ぎ込むように
Darling so it goes
ねえ、それは何か
Some things are meant to be
きっと自然なことなんだろう。
Take my hand
ボクの手をとって
And take my whole life too
人生すべてを受け止めてくれ
For I can't help falling in love with you
だってキミをどうしようもなく好きになってしまったから
Like a river flows
Surely to the sea
Darling, So it goes
Some things are meant to be
Wise men say
That only fools rush in
But I can't help falling in love with you
Oh no, that I can't help falling in love with you
Falling in love with you
With you ....
映画『Some Kind Of Wonderful』のエンディングで使われたこちらも
かなりかわいいアレンジです。よかったら聴いてみてね! by Lick The Tins
ピグで遊ぶ②
長い記事が続いたんで、ひと月ぶりにピグ近況。
相変わらずまだいろいろ技を学んでいませんが、
少しずつ行動範囲が増えて来ました。
写真も相変わらず撮っています。


先日京都へ行ってきました。(ピグの中で)金閣寺と清水寺。
全体を撮ろうとすると自分が豆粒になります。


ピグの中ならビーチでギャルと話しても平気。ブティックへも気軽に行けます。
んで前回の記事8月12日から実際に何人かの方と会って話ができました。撮影したのはこれだけ。


殺風景だった部屋で SUGAR さん、そしてちゅんちょごさんの御殿(8階建て)に一緒したオチャさん


にょりこさんちへいっしょにお邪魔したMHさんと、自宅で向かい合わせのやさいさん
みなさんふだんからコメのやりとりはしてましたが、リアルで会話するのは初めて。
チャット機能がうまくいかず、英語しか打てませんが、たまに日本語もできてよくわかりません。


で、最近のニュースは犬を飼い始めたこと。ボストンテリアのサブーです。メス。
NYに置いてきたフレンチブルに似てるのでなんとなく現実感です。


人んちで勝手にいっしょに風呂入ったり…。最近はお手も覚えました。


近所なら一緒についてこられるようで、みなさんの部屋や中村獅童さんのとこにもついてきます。
で、最近は庭の方へお邪魔することも増え、皆さんのピグライフの進展ぶりに驚いています。


そして、どうせなら皆さんに祝ってもらおうと、9月26日の月曜夜には、バースデーパーティも計画中。
とはいっても8時くらいから部屋で待機してるくらいで、ご挨拶なんかできたら、くらいに思ってます。
飲み物など用意して待っておりますので、気軽に「ピグの部屋に行く」で訪問ください。

また事前にクラッカーなど配布したいので、この際ぜひピグとも申請してくださいね~!
今日はまた人のバースデーに出かけます。9月は誕生日の人が多いですね!
相変わらずまだいろいろ技を学んでいませんが、
少しずつ行動範囲が増えて来ました。
写真も相変わらず撮っています。


先日京都へ行ってきました。(ピグの中で)金閣寺と清水寺。
全体を撮ろうとすると自分が豆粒になります。


ピグの中ならビーチでギャルと話しても平気。ブティックへも気軽に行けます。
んで前回の記事8月12日から実際に何人かの方と会って話ができました。撮影したのはこれだけ。


殺風景だった部屋で SUGAR さん、そしてちゅんちょごさんの御殿(8階建て)に一緒したオチャさん


にょりこさんちへいっしょにお邪魔したMHさんと、自宅で向かい合わせのやさいさん
みなさんふだんからコメのやりとりはしてましたが、リアルで会話するのは初めて。
チャット機能がうまくいかず、英語しか打てませんが、たまに日本語もできてよくわかりません。


で、最近のニュースは犬を飼い始めたこと。ボストンテリアのサブーです。メス。
NYに置いてきたフレンチブルに似てるのでなんとなく現実感です。


人んちで勝手にいっしょに風呂入ったり…。最近はお手も覚えました。


近所なら一緒についてこられるようで、みなさんの部屋や中村獅童さんのとこにもついてきます。
で、最近は庭の方へお邪魔することも増え、皆さんのピグライフの進展ぶりに驚いています。


そして、どうせなら皆さんに祝ってもらおうと、9月26日の月曜夜には、バースデーパーティも計画中。
とはいっても8時くらいから部屋で待機してるくらいで、ご挨拶なんかできたら、くらいに思ってます。
飲み物など用意して待っておりますので、気軽に「ピグの部屋に行く」で訪問ください。

また事前にクラッカーなど配布したいので、この際ぜひピグとも申請してくださいね~!
今日はまた人のバースデーに出かけます。9月は誕生日の人が多いですね!
英語で読むタオのプーさん 第8章

Nowhere and nothing
by Benjamin Hoff, A.A. Milne (訳と説明:テリ)
"Where are we going?" said Pooh, hurrying after him.
"Nowhere," said Christopher Robin.
So they began going there,
and after they had walked a little way
Christopher Robin said.
"What do you like doing best in the world, Pooh?"
(And of course, what Pooh liked doing best was
going to Christopher Robin's house and eating.)
"I like that too," said Christopher Robin,
"but what I like doing best is Nothing."
"How do you do Nothing?" asked Pooh,
after he had wondered for a long time.
"Well, it's when people call out at you
just as you're going off to do it.
What are you going to do, Christpher Robin,
and you say, Oh, nothing, and then you go and do it."
"Oh, I see." said Pooh.
"That is a nothing sort of thing that we're doing now."
"Oh, I see." said Pooh again.
"It means just going along,
listening to all the things you can't hear,
and not bothering."
訳
「ボクたち、どこ行くんだい?」早足でついていきながらプーは訊いた。
「どこへも、さ」クリストファーロビンが言った。
そこで彼らはその場所へ向かうことにした。少し歩くとクリストファーロビンが訊いた。
「世界で1番何をするのが好きだい、プー?」
(もちろん、プーが1番好きなことはクリストファーロビンの家に行って何か食べることだった)
「ボクも好きだよ。」クリストファーロビンが言った。
「でもボクが1番好きなことは何もしないこと。」
「何もしないってどうやるんだい?」しばらく考えてからプーは訊いた。
「そうだな、何かしようとしてる時に誰かがキミを呼ぶ。
そして、クリストファーロビン何しに行くんだいって聞くだろ?
そしたら何にもって答える。その後でそれをしに行くんだ。」
「へ~そう」プーは言った。
「それが今ボクたちがやってる何にもしない風なことさ」
「へ~そうなんだ」プーがまたそう言った。
「それってぶらぶら歩いて、聞こえないものに耳を澄まして、のんびりするってことさ。」
タオイズムにとって無とは大事なこと。
反対に、一般的にいう大事なことは彼らには無。
タオでいう「太虚(タイツゥ」=偉大なる無。
壮子のたとえ話を紹介しよう。
クンルン山(崑崙山)からの帰りに黄帝はタオの黒い真珠(玄珠)をなくした。
彼は「知識」に見つけるよう命じたが「知識」はそれがどんなものかわからなかった。
次に「遠目」に命じると、彼にはそれが見えなかった。
次に命じられた「雄弁」は、それをどんなものかを語ることさえできなかった。
最後に命じられた「無心」が黒い真珠を探して戻ってきた。
イーヨがシッポをなくしたときにそれを見つけてきたのは誰か。プーだった。
イーヨはそれがなくなってるのにも気付かず、
忙しすぎるラビットにはそれが見つけられず、
物知りのフクロウにはそれがなんだかわからず、なんとドアベルの紐に使っていたのだ。
Empty mind = 頭をからっぽにすると目の前にあるものが何かわかる。
いろんなものがつまり過ぎた頭にはそれができない。
澄んだ頭脳を持つものには鳥のさえずりも聞こえる。
知識と賢さにとらわれたものは何という鳥が鳴いてるのかと考える。
それが嵩じるほど、自分の目で見ず耳で聞こうとしない。
知識に振り回され、間違ったものを追い回し、ないものまで追うようになる。
結果、目の前にあるものが見えず、きちんと評価できず、役立てることもできない。

Emptiness = 空(くう)とは何か?
空とは埋められていないスペース。
ドビュッシーは言った。音楽とは音符の間にある空間だと。
この言葉でピンと来る芸術が、美がたくさんある。
生け花をしたときの花と花の間の空間の美。
絵画の中の空間部分の色使い。水墨画のスペース。
インテリアでの家具やオーナメントのない空間。庭園の美。
ビルとビルの間の空間の形、大空。どれも実の主役はこのEnmptiness。
それらを美しいと思い、尊ぶ心が Empty mind.
空とは騒ぎの後の静けさ。
強風の後の凪。
暑い日の澄んだ冷たい水。
空には混乱した頭を休め、エナジーを再びチャージさせる作用がある。
多くの人がこの空っぽなことを怖れる。
孤独を思い出すからだ。
どれも満タンにしようとする。
望みをすべて叶えようとする。
空間が埋められた後にくるほんとの孤独。
テレビをつけて孤独を紛らわそうとするが癒えない。
そこでまた予定を作り、クラスに入会し、自分へのギフトを買いに行く。
その代わりに無を享受したらどうだろうか?
これを表す日本の裕仁天皇のエピソードを紹介しよう。
儒教の影響が色濃い国での様々な儀式や面会の中で
彼の生活は実は分刻みのスケジュールでいっぱいだ。
これに比べれば石で出来た壁さえ隙間だらけに見えるほど。
それでも大海原をゆく船のように滑らかに仕事をこなす。
特別忙しいある日、彼は会見の間へと赴いた。
しかし着いてみると何かの手違いであろう、大広間は空っぽ。
それでも天皇は動じず、広間の中心へ向かって歩き、お辞儀をひとつした。
そして彼の侍従に向かってこうつぶやいた。
「これほど楽しかったお勤めはありませんね」
荘子の書にはこうある。
知識を得るには毎日何かを加えていくこと。
智恵を得るには毎日何かを取り去っていくこと。
"I am learning," Yen Hui said.
"How?" the Master asked.
"I forget the rules of Righteousness and the levels of Benevolence," he replied.
"Good, but could be better," the Master said.
A few days later, Yen Hui remarked, "I am making progress."
"How?" the Master said.
"I forgot the Rituals and the Music," he answered.
"Better, but not perfect," the Master said.
Some time later, Yen Hui told the Mater,
"Now I sit down and forget everything."
The Master looked up, startled,
"What do you mean, you forget everything?" he quickly asked.
"I forget my body and senses, and leave all apperance and information behind,"
answered Yen Hui. "In the middle of Nothing, I join the Source of All Things."
The Master bowed.
"You have transcended the limitations of time and knowledge.
I am far behind you. You have found the Way!"
訳
「私は学んでいます」顔回が言った。
「いかに?」師が訊いた。
「正義の法則と慈悲の水準を忘れました」
「よかろう。だがまだまだだな」師は言った。
何日かして顔回は言った。「私は進歩を遂げています」
「いかように?」師は言った。
「儀式とその楽奏を忘れ去ったのです」
「よいことだ。しかしまだまだ完璧ではない」師はそう言った。
また幾日か過ぎると顔回は師に言った。
「私は座するが早いかすべてを忘れるようになりました」
師は驚いたように顔を上げた。
「なんと?すべてを忘れるとな。」彼は早口で訊いた。
「私は体を忘れ感覚をなくし、すべての外見と記憶を忘れ去るのです」
顔回はそう答えた。「無の中に在って万物の根源と一体となるのです」
師は頭を垂れて
「そなたは時間と知識という限界を超越した。
私はそなたに遠く及ばない。そなたは道を見つけたのだ」
天才的なひらめき!まったく前代未聞!革新的なアプローチ!
こんな偉業はたいがい知識につまった頭ではなく、
無心から来ることが多い。
いい睡眠をとった後の清清しさ。
すべてがまた明晰で、無に溢れている状態。
子ども時代、なんの力もないけれど目覚めに溢れている。
周りにあるものすべてを楽しめる。
そして思春期。力はまだないけれど、少なくとも独立心はある。
それを越えるとオトナになる。
何でも自分でできて他を助けられるくらい人間的に成長する。
しかしそれが最終ではない。
独立できて、澄んだ心を持ち、何でも見える子どもになること。
これが智恵者だ。
タオで言う、始めに戻ること=子どもに還ること。
成功した人の多くが、まるで子どものような表情を持つ。
夢を語る、実現する。
それは彼らが智恵を持った子どもだからだ。
無数にある取るに足りない知識を捨て去り、
宇宙の法則に即した偉大なる無という智恵で満たした結果。
大きな表現になり戸惑うかもしれないけれど、
頭にも心にも、今流行の断捨離が役に立つ。
というか、それは今目指している成功には必要不可欠なこと。
煩わしい細事を取り除き、真に大事なものが見えるようにする。
考古学者が発掘されたツボから丹念に泥を落とすように。
目先の欲や、ささいな心配、虚栄を捨てること。
無にしたところから智恵が見えてくるのではないでしょうか?
次回はこの続きと最終章。
今書き上げてみて、改めて感慨ひとしおです。
初めてこのシリーズを読む方は、
序章からまたゆっくり読んでいただくとうれしいです。
コメントなどありましたらどうぞ遠慮なくお寄せください:)
記憶の回収~ Retrieval

くだらない前置きを飛ばしたい方はここをクリック
頭の転換が遅くなって来ました…。
先日、リンキンのライブへ行って来たとき、
つくづく感じたことがあります。
英語でしゃべってると、もう日本語がほとんど出なくなるって事です。
普段はその逆ももちろんあるんですがね。
一緒に行ったメンツも悪い。
ケンとグレッグとエリックのオトコ4人です。
誰も自分の車を持ってないし、駐車スペースもわからないから、
電車で行きましたよ。六本木から新横浜まで。
このメンツ、ストーカーみたいな読者以外わからないと思うんですが、
あまり「外人」には見えません。
確かにエリックは白人で英語しかしゃべりませんが、小さい。
だから日本人の人ごみにすぐ飲み込まれます。
ケンは香港出身で中国系の顔。やっぱ背は低め。
そしてグレッグはコリアンアメリカン。
ニキビ面引っさげた、180cmくらいの韓国顔。
そいでワシ。ちょっと濃い目だけど、やっぱ日本人。
このショーツ姿の4人で、べらべら東横線の中で英語が飛び交うと、
きっと台湾か韓国からの観光客に見えたかもしれません。
改札を通るときも、IC認識に慣れないモンで引っかかる。
後でケンに訊かれました。
「テリサン、なんで後ろの人にソーリーって言うたん?」(←英語で)
「えっ?ワシそんな風に言っとった?」(←英語で)
「言うてたやん、Oh, sorry !って」(←英語で)
あっそう。ま、1人でもよくやるね。
ちびまるこちゃんのハナワくん状態。
キザるつもりはまったく(!)ないんだけど。
っつーか、英語にそこまでの気取りを感じてないし。
その後も完全にしっちゃかめっちゃか。
バナナシェイクを頼むんでも、発音がバナ~ナシェイク♪になってるし、
もうただのヘンなオッサン状態です。
このままアジア系外国人に思われたほうがよっぽどマシ。
これは精神状態にももちろん影響を及ぼし、ライブまで続きます。
リンキン様といえば世界で何千万枚のアルバムを売ってるトップ10アーティスト。
そいつらに向かって平気で話しかける。同等意識みたいな?
ステージにゲキを飛ばす、大声で叫ぶ、指図する、返事する。
ああ~この人いったい何~?
と、今思えば周りから非難の目で見られていたに違いない。
ワシは単にマイクがカンペがなくて困ってると思ったから、
雰囲気救おうとして叫んだだけなんだけど…
みなさんもきっと隣にいたら嫌がったことでしょう。
KYと呼ばれるかもしれません。
幸い周りの子たちとは打ち解けて、
最後にはグーパンチでさよならもできたけど、
昨日はなんとなく冷めて、自分の姿を思い浮かべるようなことがあり、
このまま行くと分裂症になるのかな~なんてふと考えました。

よく寝言を英語で言えるようになれば英語も本物、と言いますが、
そこまでなったら、あなたももう、この分裂症の始まりかもしれません。
文型からイントネーション、発想のしかたまで違う英語ですから、
ひょいひょい台本を読むようには出てきません。
裏を返せば、普段すべてを日本語で過ごしてる人が、
さあ、英語で話しましょう、となればそれなりの環境の変化が必要です。
よく言うスイッチの転換は、歳とともに今のデジタル機器のように遅くなります。
いろんな情報を前段階として起動しなければいけないからです。
1度自転車に乗れたなら、一生乗れる、というようには、
言葉は行かないものです。
脳から日々こぼれ落ちていく記憶、語彙。
新しい情報も入ってるでしょうが、取り出すのに時間がかかる。
脳科学者によれば、インプットの段階よりも、このアウトプットが難しくなります。
英語で言えば
encoding ⇒ storing ⇒ retrieving (記憶、蓄積、回収)
この「回収」の段階こそ、実生活で大事なことだと思います。
記憶の回収 Retrieval には4種類あります。
全部 Re-がつきますよ。
Recall 何も考えずとも記憶にアクセスできること。
テストの空白埋め問題などはこの能力が発揮されます。
Recollection 論理的な思考を重ねて思い出すこと。
記憶の断片やヒントから、探してる答えを再構築します。
論文のテストなどではかなり大事な能力です。
Recognition 前にした経験をもとに再認識すること。
4択問題などは、以前やった問題を思い出して、選ぶことが容易になります。
Relearning 前に学習したことをまた違うときに学んで、それを認識する。
これは記憶術としては強力です。長く覚えていられるし回収も容易です。
話はそれましたが、思考の転換がうまく行かないのは年齢のせいばかりではなく、
この回収方法によるものだったわけです。
英語を話しているときには英語用の記憶庫が開き、
(これもしまうときの注意や工夫が必要ですが)
そこからスムーズに流れてきます。
日本語の思考のときに、別の場所にある英語保管場所から持ってくるのは
時間も掛かります。出てくるのはカタカナ英語だったりしますよね?
そこで今度英語を話さなければならなくなったら、
なるべく起動が早まるように、ちょっとした準備運動をオススメします。
なんでもいいんですが、英語の歌だとか、英語の雑誌の10行分くらいとか、
耳や目にしておいたり、口にしたりするだけで、
脳には英語モードの信号が送られます。
会話スクールに行くまでの間、宿題とかレッスンのテーマを予習するのではなく、
前回の授業の雰囲気を思い出すのです。
友達に会うときもそう。前回笑顔でさよならしたときのことを思い出しながら、
再びハロー!
そんなちょっとしたスイッチの転換で、すでに脳に入ってる英語の記憶を
スムーズに呼び戻せるかもしれません。
ワシの義父が調子悪くて寝付いたとき、思い出す能力も落ちました。
それならよく覚えてる記憶から取り出してやろうと、戦後のことや、
学生時代のことを聞くことから始めました。
案の定、昔のことはよく覚えていて、数珠繋ぎに思い出します。
流行歌や飲み歩いたバーの女性のことまで出てきました。
地下鉄のことが出てきたときから、コレはいけると思いましたよ。
…ワシの場合は、もっと日本人であることを自覚すること。
外に出たらそこは高層ビルが覆いかぶさるマンハッタンではなく、
杉並木がある東京の住宅街であることを思い浮かべるべきでしょうねo(〃^▽^〃)o