【ベストテン】そーす太郎の2018年映画ベストテン | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

 

 

 

今年もあっという間にベストテンの季節がやってきました。

 

去年のベストテンはこんな感じでした。

 

基本的に好きな映画ジャンルは恋愛映画とホラー映画なんですが、まさにそんなベストテンになったような気がします。いずれにしても悩んだり、抱えていたものを乗り越えて、前に進む映画にぐっとくることが多かったかなぁと思います。あとは圧倒的に女性主人公映画が多い。ほぼほぼ女主人公映画で、スクリーンで輝く女優さんをたくさん見れて最高の年でした。

 

てなわけで、2018年のベストテンはこんな感じ。

 

 

【2018年映画ベストテン】

 

①恋は雨上がりのように

②寝ても覚めても

③レディ・バード

④ちはやふる 結び

⑤勝手にふるえてろ

⑥ヘレディタリー 継承

⑦ファントム・スレッド

⑧クワイエット・プレイス

⑨アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

⑩ヴァレリアン 千の惑星の救世主

 

 

 

というわけで、こんな感じになりました。では一本ずつ軽く振り返っていきます。それぞれ感想ブログのリンクを貼っております。

 

 

①恋は雨上がりのように

 

感想はこちら。今年の1位は「恋は雨上がりのように」です。ほんとになんとな~く観に行ったらとてつもなく感動させられて、びっくりするほどの傑作でした。舐めてました。 少女の成長譚として、恋愛映画として、青春映画として、モラトリアム映画として、どの角度からも素晴らしすぎる映画でした。モラトリアムど真ん中の主人公に、大人として、親として、友達として何をしてあげられるだろうか?そんな周りの人間の優しさと真摯さ、それを受けて一歩前に進みだす主人公の姿に今年一番勇気と元気をもらいました。みずみずしい素晴らしい撮影も最高。まさかこんないい映画だとは。ほんとうに素晴らしい青春映画でした。

 

 

 

②寝ても覚めても

 

感想はこちら。2位は「寝ても覚めても」です。ほんとにすごかった。付き合ってた彼女が元カレのところに戻っていった…という経験のある僕には地獄のような展開がまっていました。あの元カレのもとに戻っていく瞬間がすごくて、、幸せな同棲生活の中にやっぱり確実にあった、ぬぐいされない彼女の心の中の一抹の不安と、後ろめたさ、そんな不穏な緊張感がハッと爆発してしまうというか、今まで言葉や意思で取り繕っていたけど、でも深層心理の中で捨てキレなかった元カレという可能性が、突然現れた時、自分でも気づかなかった、いや気づかないようにしていた真の自分が現れてしまう。そして彼女は行ってしまう。今年一番スリリングな映画でした。全編とにかく不穏な雰囲気がただよう映画そのものの不気味さにもとても惹かれました。

 

 

 

③レディ・バード

 

感想はこちら。3位は「レディ・バード」青春映画にめちゃくちゃに心を動かさた年だなぁというラインナップになってきました。「あの頃には、もう戻れない」ってやっと身を持って実感しだしたからかなぁと思います。その時は、「こんなとこから絶対出てやる!」とか「なんてつまんねぇ日々なんだよ!」とか、ほんとクソくだらないこととか、しょうもない時間の溶かし方してたけど、でもそんなサイテーだった日々こそ、今思うと超キラッキラしてて、最強で、無敵だったんですよね。そんなうだつの上がらないサイテーだったころの自分を振り返って抱きしめてあげたくなるような映画でした。忘れがたいシーンがとても多い映画です。彼女のミライに幸あれ。

 

 

 

④ちはやふる 結び

 

感想はこちら。4位は「ちはやふる 結び」。ほんとに素晴らしい青春映画の完結編でした。最高まで高められ計算された映画的演出の数々、演者たちの素晴らしいアンサンブル、新キャラクターたちの魅力、1000年前から続く百人一首というものへのリスペクトとそれをしっかり物語に落とし込む手腕、そして青春映画としての強度、地に足のついた人間ドラマ、そしてカルタシーンの素晴らしさ、名セリフの数々、そして完結編でこそ活きてくる上の句と下の句のシーンの数々、などなど、言い出せばきりがないんですが、大好きなこのシリーズの最終章としてほんとに完璧な形でシリーズを終えてくれたなと思います。

 

 

 

⑤勝手にふるえてろ

 

感想はこちら。ザッツビューティフルサンデーだよ~~な「勝手にふるえてろ」が5位。もうほんとに名シーン、名セリフだらけの映画だったんだけど、なんといっても松岡茉優!彼女がほんとに素晴らしかったです。とてつもない実在感と絶妙としか言いようのない演技。ほんっとにイラつくんだけど、同時にとてつもなくチャーミングで、もうこのヨシカというキャラクターが超大好きになってしまいましてね…もうヒマがあると「ヨシカ元気にしてるかなぁ」と考えてしまうほどであります。妄想や空想の限界、自分と他者を隔てる壁という現実を突きつけつつ、最後はコミュニケーションというものの可能性というか、コミュニケーションとは?人と人とは?というところまで連れて行かれる素晴らしい映画だったと思います。

 

 

 

⑥ヘレディタリー 継承

 

感想はこちら。近年では最高のホラー映画だった「ヘレディタリー」が6位。ほんとに怖かった。中でも、あるビックリが起きてからのお兄ちゃんの帰宅シーン、そして翌朝それを発見する母親、、というシークエンスはほんとに最高級のおぞましさとリアルさですさまじかったです。この家族に生まれた時点で、もう人生は詰んでいる、「家族」というものの非常に普遍的な恐怖というか暗黒面を描いた暗黒家族映画としても素晴らしい出来でした。

 

 

 

⑦ファントム・スレッド

 

感想はこちら。7位はPTAの新作「ファントム・スレッド」です。彼にとって『モデル』『型』であった彼女が、最終的には彼女が、彼を夫という『モデル』『型』にはめ込むことに成功するという、1人の天才的な偏屈男を引き込み服従させるサクセスストーリーでしたね。結婚っていうのはそもそもなにかの『型』に当てはまることで成立するものなのだ、結婚ってこういうものでしょ?というPTAの結婚論映画だったんですよね。それがしかも基本的にダークなコメディがベースになってて、そこにサイコサスペンスとラブストーリーがミックス、この映画そのものの絶妙なバランス感覚も最高に好きでした。めちゃくちゃおもしろかったです。

 

 

 

⑧クワイエット・プレイス

 

感想はこちら。音を立てたら何かにぶっ殺される「クワイエット・プレイス」が8位。「音を立ててはいけない」という緊張状態って、映画館で映画を観る僕たち観客の心理とものすごくシンクロして緊張と興奮が最大限高められる設定だよなぁと改めて思いました。お話に多々粗があるものの問答無用で観てるほうを緊張状態にさせ、ここぞという時にぶち上げるというこの映画の腕力が好きです。中盤の出産中の母を救う打ち上げ花火にはあまりの興奮に涙が出ました。

 

 

 

⑨アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

 

感想はこちら。9位は「アイ,トーニャ」です。貧困や毒親やDVなどいろんなしがらみをスケートという武器ひとつで、飾らず、ありのままの自分で、成り上がる前半。しかし、ここまで、ここまできたのに、自分の知らないところで回り出してしまったもう止めることのできない負の歯車に飲み込まれ、振り払ったはずの負の要素がまた襲いかかってくる。積み上げたものはすべて剥ぎ取られ、唯一の武器であったスケートまでも奪われる。もうやってらんないよねと、やさぐれ気味の諦めたような、なんとも切なくでも力強くもある「でも、これが私なのよ!」というラストに号泣。悲しく切ないけど、ものすごく力強い1本でもありました。

 

 

 

⑩ヴァレリアン 千の惑星の救世主

 

感想はこちら。カーラ・デルヴィーニュが大好きになったベッソンの新作が10位。ベッソンがいろいろ大変なことになってますが、映画は素晴らしく楽しかったです。いろいろ雑で賛否両論な本作ですが、カラフルでキュートでドラッギーなスペースオペラで僕はとても楽しみました。主演2人がほんとに魅力的でこの2人のやりとりを俺は一生見ていたい…と思うほど、この2人がほんとにほほえましかったです。今年一番無邪気でキュートな映画でした!

 

 

 

【ワースト3】

 ①グレイテスト・ショーマン

 ②クローバーフィールド パラドクス

 ③トゥームレイダー ファーストミッション

 

ワースト3はこんな感じ。感想はそれぞれ、こんな感じと、こんな感じと、こんな感じでした。「グレイテスト・ショーマン」はまったく成長しない主人公が心底嫌いでした。「クローバーフィールド パラドクス」はNetflixの暗黒面を観た気持ちに。「トゥームレイダー ファーストっミッション」は今年一番「無」の感情で映画館を後にした映画でした。

 

 

 

続いて部門賞

 

【ベストガール】

 「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」より、カーラ・デルヴィーニュさん

 

今年一番魅了されたヒロインはカーラ・デルヴィーニュ。もうなんなんだこの超かわいいツンデレキャラクターは。彼女とデイン・デハーンのほほえましいやりとりを俺は一生見ていたい…と思いました。なんというか「まんまと」魅了されてしまった…というデフォルメ感はあるんですが(笑) それを体現できちゃうカーラ・デルヴィーニュの圧倒的な華と可憐さにはうっとりです。いつまでも観ていたいヒロインでした。

 

 

 

【ベストガイ】

 「ボーダーライン ソルジャーズ・デイ」より、ベニチオ・デル・トロさん

 

毎年ベストガールはさらっと決まるんだけどベストガイはなかなか決まらない…というケースが多い中、今年は即決。ベニチオ・デル・トロです。もうとてつもなくかっこいいっすよね。前作で描かれなかった彼の人間味がどんどん出てくる物語にはぐいぐい引き込まれたし、ラストシーン「将来の話をしよう」にはとてもグッときました。こちらもまだまだ彼の活躍が見たいです。

 

 

【ベストシーン】

 「クワイエット・プレイス」より、出産からの花火打ち上げシーン

 

今年のベストシーンも即決!クワイエット・プレイスの中盤の見せ場。出産間近の妻の元に化け物が!どうする!という緊張感マックスのところに今までためにためてた緊張が一気に弾けるように満開の打ち上げ花火が上がり、その音とともに妻が叫び出産!からの夫の疾走!バックには花火ドーン!というこのシーン!最高かよ!!!と大興奮。細かいことは置いといて、この全身の血が沸き立つ瞬間。僕はこういう瞬間のために映画を観てるんだよなぁ!と再確認するようなほんとに問答無用で素晴らしいシーンで、あまりに素晴らしくて涙が出ました。今年一番ぶちあがったシーンで、ここの興奮を超えたシーンは今年はなかったです。最高。

 

 

 

【ベスト・エマ・ストーン賞】

 Netflix「マニアック」より、エマ・ストーンさん(7年連続7回目)

 

毎年恒例今年のベスト・エマ・ストーン賞は、Netflix「マニアック」よりエマ・ストーンさんです。エマ・ストーンさんのベスト・エマ・ストーン賞受賞は7年連続7回目。ちなみに惜しくも2位となったのは「アイ,トーニャ」のマーゴット・ロビーさんでした。(何基準だよw)

エマ・ストーンのファンにはたまらない作品ですよこのドラマは。様々なエマ・ストーンが見れるエマ・ストーンフルコースですよ。お話もものすごくグッと来たのでぜひNetflixに加入してる人は見てみてください。

 

 

 

 

 

てなわけで、今年のベストテン記事でした。

よいお年を!