【映画感想】「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

ヴァレリアン 千の惑星の救世主

 

会ったことない種族もみんな宇宙でぼくと握手

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監督: リュック・ベッソンさん

脚本: リュック・ベッソンさん

出演: デイン・デハーンさん、カーラ・デルヴィーニュさん、他

原題: Valerian and the City of a Thousand Planets

上映時間: 137分

あらすじ: 宇宙でいろいろあります

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 リュック・ベッソンの新作、「ヴァレリアン」を観てきました。リュック・ベッソン映画は正直苦手というか、特に近年はなんだよこれ…とガッカリすることがほとんどで(笑)その到達点が前作のLUCY ルーシーだったと思うんですよ。


しかし、なぜ見ようかと思ったかと言いますと、映画館にある宣伝ポスターに素晴らしいキャッチコピーが付いていたからなのです。それが「シャブをキメたスターウォーズ!!この映画の前だとガーディアンズオブギャラクシーが小津映画に見える!!」って書いてあったんですよ(笑)このキャッチコピーまじ最高じゃないですか??近年稀に見る素晴らしいキャッチコピーで、観に行くことを決めたのでした。てなわけで「ヴァレリアン」ですが、


想像を超えて超楽しかったです!!(((o(*゚▽゚*)o)))



映画.comのあらすじはこんな感じ。

「レオン」「LUCY ルーシー」のリュック・ベッソン監督が、「スター・ウォーズ」にも影響を与えたとされる名作SFコミック「バレリアンとローレリーヌ」を実写映画化。28世紀の宇宙を舞台に、銀河の平和を守るエージェントの男女が巨大な陰謀に立ち向かう姿を、壮大なスケールかつイマジネーション豊かに描き出す。西暦2740年。銀河をパトロールする連邦捜査官のバレリアンとローレリーヌは、あらゆる種族が共存する「千の惑星の都市」として銀河にその名を知られるアルファ宇宙ステーションを訪れる。しかしその深部には宇宙を揺るがす邪悪な陰謀や、歴史から抹殺されようとしていたある秘密が隠されていた。エージェントとしての腕は確かだが私生活ではいい加減なプレイボーイの主人公ヴァレリアン役を「アメイジング・スパイダーマン2」のデイン・デハーン、才色兼備の相棒ローレリーヌ役を「スーサイド・スクワッド」など女優としても活躍する人気モデルのカーラ・デルビーニュがそれぞれ演じる。共演にもクライブ・オーウェン、イーサン・ホーク、ルトガー・ハウアー、歌手のリアーナら豪華メンバーが顔をそろえる。 

 

 

「この世には、許せるバカ映画と許せないバカ映画がある」というのは、かつてライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフルでの「バトルシップ」評で飛び出した名言ですが、まさにこれは許せるバカ映画でした。というか、割とちゃんとした映画でしたよ、まぁハードルをかなり低く設定してたというのもあるけど。


とは言うものの、じゃあどんなお話だったか?と聞かれるとこれがまじ説明しづらい(笑)難解な映画じゃないし、わからないところは1つもないのに観終わった後じゃあどんな映画だったのか説明して?と言われてもなんだかうまく説明できないというのがこの映画でした(笑)じゃあおもしろくないのか?と聞かれると、これが僕はめちゃくちゃおもしろかったのです。賛否両論な本作ですが、僕は圧倒的に賛でございます!!


宣伝で押されてるヴィジュアルや、あるようでないお話とか、雑に愛でまとめあげる剛腕っぷりとか、言いたいことはいろいろあるけど、まーーずなによりこの映画が最も素晴らしかったポイントは、主演2人の圧倒的な魅力と相性の良さ。これに尽きます。とにかくこの2人が大好きになりましたね。この2人のマッチングはなんかマジックが起きてますよね。


特にやっぱり、カーラ・デルヴィーニュには、すみませんがマジで惚れました。彼女の圧倒的な画面支配力ですよね。目が離せないし、可愛いし、可憐だし、時々見せる脆さとかも最高だし、なによりお手本のようなツンデレ感とか、もうボンクラが惚れるように完璧に創り上げられたキャラクターでさ、しかもそれにまんまと惚れるという…。ともかくカーラ・デルヴィーニュが今後出る映画は全部観ようと思うくらい素晴らしい存在感と圧倒的魅力でした。彼女を観にまた映画館に行きたいくらいです。今年のベストガール候補筆頭です。


 

 

千の惑星が集まるスペースコロニーが舞台というだけあって様々な種族が雑多に存在してる感じは楽しかったし、実はこの映画の一番良かったシーンは序盤のスペースコロニーに様々な種族が集まってくるシーンがほんとに良くて。そこで流れてる曲がアレだったり、きた種族と「握手」をして迎い入れるシーンを繋げるという、ちょっぴり恥ずかしいシーンなんだけど、惑星すら越えあらゆる種族のあらゆる要素を寛容に受け入れみんなで発展してくなんて、なんかこれぞ理想の未来宇宙社会だなぁという感じがして、僕は感動しちゃいました。照れずにやってる感じがいいんだよね(笑)


で、お話自体は行ったり来たりしたり、最後「愛よ!」とか言い出して雑にまとめにかかったりするんだけど(笑)でも、後半は大きな権力にもみ消された悲しい歴史という最近のタイムリーな話題がテーマになってきて、根拠のない偏見や噂を超えて、対話でもって他者を認め受け入れ、そして赦すという、千の惑星というこのSF映画にはピッタリな着地だったと思いますよ。いろいろ寄り道しすぎだし、まぁ案の定雑なんだけどね(笑)でも今回に限っては「そこがいいんじゃない」とみうらじゅんさんばりに言いたくなる、非常にチャーミングな映画で、憎めない可愛さに溢れてて僕は大好きです。


公文書改ざんで…とかいまの日本だし、なんなら「ペンタゴン・ペーパーズ」ですから、ヴァレリアンは実質ペンタゴンペーパーズですね(大嘘)。


てなわけで、ヴァレリアン、ほんとにチャーミングな可愛いSFで僕は大好き。カーラ・デルヴィーニュは今年のベストガール候補!想像以上にすごく楽しみました!リュック・ベッソン映画では一番好き。



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好き度: 90点

超最高でした(・´з`・)

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