クワイエット・プレイス
母を救う、打ち上げ花火。
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監督: ジョン・クラシンスキーさん
脚本: ブライアン・ウッズさん、スコット・ベックさん、ジョン・クラシンスキーさん
出演: エミリー・ブラントさん、ジョン・クラシンスキーさん、他
原題: A QUIET PLACE
上映時間: 90分
あらすじ: 音を立てたら、即死。
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設定が超おもしろそうだった本作。アメリカでも大ヒットしたホラー映画です。観てきました。
最高でした!!!
映画.comのあらすじはこんな感じ。
「ボーダーライン」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントが主演、ブラントの夫でもある俳優のジョン・クラシンスキーが監督・脚本を手がけ、全米でスマッシュヒットを記録したサスペンスホラー。ブラントが主人公となる一家の母親エヴリンに扮し、エヴリンを支える夫のリーをクラシンスキーが自ら演じ、夫婦共演も果たした。聴覚障害を持つ娘役は、自身も同じ障害を持つ「ワンダーストラック」のミリセント・シモンズ。音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う。
音を立てたら、音に反応する盲目の化け物が突如現れて人間を駆逐。そんなこんなで人類がほぼいなくなった未来の話で、そんな大変な中、なんと奥さんが妊娠!そんなのやばいじゃん!生まれてきたら死んじゃうじゃん!なんで子供作ったんや!どうするんだー?というこの設定がおもしろいですよね。しかも冒頭で下の弟くんを容赦なく化け物が殺すというショッキングなシーンからはじまるので、ここでしっかり観客に恐怖を植え付けとくという構造もうまいし、ここでの油断と心の傷が、後半ストーリーにしっかり絡んでくるのもまたうまいと思いました。
「ドント・ブリーズ」のときもそうだったけど、とにかく登場人物たちが「音を立ててはいけない」という緊張状態って、映画館で映画を観る僕たち観客の心理とものすごくシンクロして緊張と興奮が最大限高められる設定だよなぁと改めて思いました。映画館で映画を観ることで、こちらも強制的にその場にいさせられてるような感じがして、もうそれはそれは疲れたし、興奮したし、身体中の血が沸騰しましたよ…。
設定はやや粗が目立って、その音は聞こえるのにその音は聞こえないのかよとか、そもそもどこからこいつらは発生してるんだとか、じゃあ川辺とかに住めばいいのではとか思ったけど、そんなことが気にならないくらいに、その場その場の緊張感と恐怖をしっかり演出できててめちゃくちゃに楽しかったです。
特に中盤の見せ場。出産間近の妻の元に化け物が!どうする!という緊張感マックスのところに今までためにためてた緊張が一気に弾けるように満開の打ち上げ花火が上がり、その音とともに妻が叫び出産!からの夫の疾走!バックには花火ドーン!というこのシーン!最高かよ!!!と大興奮。細かいことは置いといて、この全身の血が沸き立つ瞬間。僕はこういう瞬間のために映画を観てるんだよなぁ!と再確認するようなほんとに問答無用で素晴らしいシーンで、あまりに素晴らしくて涙が出ました。ここは今年の年間ベストシーン候補です。最高だ!
後半賛否が分かれ気味みたいだけど、娘のハウリング攻撃と妻のショットガンで立ち向かうというほどよいB級感も僕は好きなバランスでした。今まで家にお留守番だった女性キャラクターたちが、最後には積極的に敵を殺すぜ!という逆転感も好き。あと、やっぱり耳が聞こえない娘のトラウマと苦悩、そこから父の愛に気づき成長という、彼女の物語としても、また逆に子を守りたい親の物語としても、そしてなにもりモンスターホラー映画として、僕は大満足な映画でした!最高!!
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好き度: 90点
最高でした!
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