クレイジー・リッチ!
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監督: ジョン・M・チュウさん
脚本: ピーター・チアレッリさん、アデル・リムさん
出演: コンスタンス・ウーさん、ヘンリー・ゴールデイングさん、オークワフィナさん、ソノヤ・ミズノさん、他
原題: Crazy Rich Asians
上映時間: 120分
あらすじ: 実は彼氏が超金持ちだった
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アメリカで大ヒット、アジア人・アジア系のスタッフ・キャストで構成されたハリウッド映画「クレイジー・リッチ!」を観てきました。
とても楽しかったです!!
映画.comのあらすじはこんな感じ。
シンガポールを舞台に不動産王の御曹司である恋人と、彼の裕福な一族との間で揺れながら本当の幸せを探す独身女性の葛藤を、アジア系キャストをメインに描いたハリウッド製ラブコメディ。監督は「グランド・イリュージョン 見破られたトリック」「G.I.ジョー バック2リベンジ」のジョン・M・チュウ。ニューヨークで働くレイチェルは、親友の結婚式に出席する恋人のニックとともにシンガポールへと向かった。初めてのアジア旅行への期待と、初めてニックの家族会うことの緊張感を感じていたレイチェルが出発当日の空港で案内されたのはファーストクラス。ニックはシンガポールの不動産王の超有名一族の御曹司で、社交界の女性たちから熱い注目を集める人気の独身男だったのだ。ニックの恋人としてシンガポールの地に降り立ったレイチェルに、2人の交際をよく思っていないニックの母や家族親戚一同、さらには元カノとの対立と、レイチェルは苦境に立たされてしまう。
いわゆる王道シンデレラストーリーなお話なんだけど、味付けが素晴らしい。シンガポールや中国の文化をストーリーにうまく絡めてたり、観光映画としての楽しさ、あとアジア系アメリカ人の苦悩とか、どれもが新鮮でおもしろかったですし、これがハリウッド映画であるという事実がまたおもしろいし、そしてこれがアメリカで今年イチのヒット作というのもおもしろい。
役者がとにかくみんな素晴らしいんだけど、主人公カップルの両母親がほんとに素晴らしかったですね。彼氏の母を安易に悪役にしない、また彼女の母親を安易なキャラクターにしない。この2人の背負ってきた苦労と苦悩の歴史がわかっていく後半で、この映画がグッと厚くなったと思いました。どちらもなにかをあきらめ、なにかを必死に守ってきた、そんな彼女たちのプライドと強さが言葉を交わさず目と目で対峙
する母と母の目と目の会話にはグッときました。
対峙という点では、やっぱりクライマックスの麻雀バトルもめちゃくちゃグッときました。冒頭と円になっているのもうまいけど、なにより麻雀をしながら彼女が母親に言うセリフがもう全部が素晴らしくて、そりゃあ指輪渡しちゃうわと思うくらいの名スピーチで、冒頭のポーカーの際にもあったけどまさに素晴らしい心理戦と、それに勝利した彼女がものすごくたくましく、感動しました。
あとやっぱすげぇぞオークワフィナ!オーシャンズ8に続いて、ほんとに天才的はコメディ女優だなと。ラッパーでもあるのでセリフの畳みかけも最高だし、なにより超チャーミング。俺たちのケン・チョンとのコンビネーションも最高で、この人今後とんでもねえスターになるだろうなぁという存在感に満ちておりました。
お話は何回も見たような展開ではあるんだけど、このカップルの苦悩が手に取るようにわかる、素晴らしい演出と脚本で、彼・彼女の気持ちがとっても丁寧に紡がれててとても切実な真摯な恋愛映画になってました。どんな状況でも、「もう俺たちダメなのかな」なんて思う時も、結局は「自分たち自身」で道を切り開いていくしかないんですよね、そう彼らの母親がそうだったように。素晴らしい映画でしたし、このハッピーエンドをもぎとった彼女のスピーチには100点をあげたくなった、そんな映画でした。楽しかった!
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好き度: 80点
とても楽しかったです!
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