今回は、H29年5月結の渋谷道劇における、春野いちじくさんの「東電OL殺人事件」をモチーフにした作品を題材にして、「表現者としての挑戦」について語ります。

 

 

 

簡単に観たままのステージ内容を記載する。

白地に赤色が入り混じった衣装を着る。上半身は半袖、ミニスカートの下に透け透けの布が垂れている。すらりとした長い脚が見えるが、左足のみ黒いストッキングを履く。黒い蔓状のポイを首から垂らし、素足で舞う。銀杏BOYZの曲「はじまり」に乗って、錯乱状態のようなおどろおどろした雰囲気を醸す。

次に、水曜日のカンパネラの曲「ミツコ」の歌詞に沿って、売春している様子を演ずる。フェラをする場面もあり。3000円ぽっきり♪という歌詞に合わせ、盆の上で性器を見せる。

最後に、素っ裸になり、下半身にのみピンクの透け透け布を巻いてベッドショーへ。

 

初めて、この作品を拝見した瞬間、頭の中が真っ白になった(笑)。今までのアイドル路線と全く違う。おどろおどろしい雰囲気で、全く内容が分からない。先週の大和で既に新作を拝見しているいちじくファンに聞いても、演目名も知らず(演目名は決まっていない)、内容をよく理解していなかった。せいぜい、いちじくさんの心の中の闇を表現しようとしているのではないか、てな感じの回答しかない。

いちじくさんからのポラコメに、曲名と「東電OL事件をモチーフにしてます」との記載があって漸く内容が理解できた。

本作の曲は、①.「はじまり」銀杏BOYZ ②.「ミツコ」水曜日のカンパネラ ③.「mellow」サカナクション ④.「金輪際」銀杏BOYZ の四つ。

銀杏BOYZの曲「はじまり」と「金輪際」がミソで、今回の演目での音響効果をばっちり担っている。まさしく選曲の妙である。

そして、水曜日のカンパネラの曲「ミツコ」が本作のキー音楽になっている。これは園田温監督で水野美紀主演の2011年公開の日本映画「恋の罪」からインスパイアされた楽曲である。そして、この映画「恋の罪」こそが東電OL殺人事件を元ネタにしている。

ということで、東電OL殺人事件を知らないとこの演目は理解できないことが分かる。早速インターネット検索で調べてみる。

 

この事件の概要は次の通り。

1997年(平成9年)3月19日に、東京都渋谷区円山町にあるアパートの一階空室で、売春婦の遺体が発見された。このアパートの近くに、不法滞在のネパール人男性マイナリ(当時30歳)が住んでいて、売春の相手の一人でもあったことから犯人として逮捕・有罪判決を受け、横浜刑務所に収監された。この時点まではありきたりの事件として認識されたが、しかしマイナリは、捜査段階から一貫して冤罪を主張。後に冤罪と認定され無罪とされたため未解決事件となった。

この事件の最大の注目点は、被害者の売春婦が東京電力東京本社に勤務するエリート幹部女性、渡邉泰子(当時39歳)であったこと。泰子は、慶應義塾大学経済学部を卒業した後、東京電力に初の女性総合職として入社。未婚のエリート社員であったが、後の捜査で、退勤後は、円山町付近の路上で客を勧誘し売春を行っていたことが判明する。被害者が、昼間は大企業の幹部社員、夜は娼婦と全く別の顔を持っていたことで、この事件がマスコミによって興味本位で大々的に取り上げられた。

泰子は東電本社では企画部調査課に所属し、1993年(平成5年)には企画部経済調査室副長に昇進していた。同室は電力事業に対する経済の影響を調査する部署であり、その中で国の財政や税制およびその運用等が電気事業に与える影響をテーマにした研究を行い、月一、二本の報告書を作成していたそうで、そのレポートは高い評価を得ていたと言う。

そんな高学歴のエリート社員で金銭的余裕があるのに、夜は相手を選ばず不特定多数の相手と性行為を繰り返していたことには、自律心を喪失し、何らかの強迫観念に取りつかれ、自暴自棄になった依存症があるとする見方もある。また、円山町近辺のコンビニエンスストア店員の証言によると、泰子はコンニャク等の低カロリー具材に大量の汁を注いだおでんを頻繁に購入していたこと、更に加害者とされたネパール人男性マイナリが「被害者女性は骨と皮だけのような肉体だった」との証言などから、泰子は拒食症を羅患していたとも推定されている。(泰子は身長169㎝に対し体重は44kgしかなかった)

 

 渋谷道頓堀劇場にも近い円山町はラブホテル街であるが、デリヘルの隆盛によって風俗街という側面を持ち始める。そして、その一角で1997年、東電OL殺人事件が起こる。

 泰子にとって、円山町は通勤途上だったらしい。

 それにしても、東電のエリートでプライドもあっただろう彼女が、立ちんぼという風俗でも最低辺の仕事を選んだのが謎とされた。一つの仮説としては、泰子は仕事では認められていても、女性として認められない。ホテトルに在籍していたこともある泰子は、客がつかないときもあった。それは自らの女性としての価値を認められないことになる。だから客がつく場を探していた結果、立ちんぼということになったのでは。

 実際、女性というのは男が考える以上に、自分の体を売ることに抵抗がないと記者は言う。体が汚れる、心が荒む、そう考えるのは男の偏見で、意外と女性たちは体を売ることに抵抗がない。例えば援交はよくない、という意見もあるが、じゃあお金持ちの社長と結婚したがるのはいいのかと。相手の富を目当てに玉の輿に乗るのは長期間の援交とも言えるからと。

 昼とは全く違う、立ちんぼという夜の顔。その被虐的な快感を楽しんでいたのかもしれない。円山町というのは駅から離れていて、しかも坂の上にある。隔絶された非日常的な、非現実的な雰囲気に満ちている。男も女も、ここでは変身できるステージ。泰子は、昼はエリートOL、夜は円山町で立ちんぼをやっている自分に酔っていたのかもしれない。

〔以上、東電OL殺人事件についてインターネット検索から末尾に掲げた参考文献や記事を参照した。〕

 

 東電OL殺人事件のことを知ることではじめて本作が理解できる。片足だけ黒いストッキングを履いている意味。白と赤の清純な服に黒いポイが垂れているのは、清純さを切り裂く黒い影を指す。

 改めて、ストリップも非日常的な、非現実的な空間であると思い知る。

 毎日のように、絶世の美女である踊り子さんに会いに通う。素敵な裸体を好きなだけ観賞することができる。しかも楽しく相手をしてもらえる。まさしく竜宮城の気分。しかし、それは入場料を払った劇場という限定的な時空間のみであり、そこから一歩外に出れば厳しい現実の世界がある。

 私も、大企業のエリート社員と劇場通いのストリップ・ファンという全く違った世界を行き来していた。そこには矛盾も生じ、葛藤も生まれる。私自身は健康的な遊びと思っていても、家族や会社同僚に自慢できないし、ましてや履歴書に書ける趣味ではない。だからか、東電の彼女の気持ちがなんとなく理解できる。

 同じように、踊り子自身も、ストリップと現実との狭間に悩むことがあるだろう。美しい衣装とヌードという華やかなショーとしてのストリップの面と、裸体をさらすエロスの面との葛藤。自分なりに仕事に誇りは持つも、親や友達になかなか自慢できる仕事ではない。また先ほどの記事ではないが、ストリップにおける沢山のプレゼントやチップなどの貢ぎ物やスポンサーの存在等は他の風俗や援交と違わないのか等々。考えだしたら切りがない。

 そんな心の中に潜む矛盾や葛藤を表現してみたくなる。表現者としての自然の欲望であろう。今回の演目は、そうした春野いちじくさんの心の叫びなのかもしれない。

 奇しくも東電OL殺人事件が起こった1997年が、いちじくさんが生まれた年である。あえて、この事件をモチーフにしたことになにか因縁を感じる。いちじくさんは、今回の演目は「(表現者としての)挑戦」であると話してくれた。女優は汚れ役を演ずることではじめて本物になると云う。映画「恋の罪」でセミヌードを晒し熱演した水野美紀さんもそう。我々いちじくファンとしては、しっかり受け止めてあげたいと思う。そして、これからの飛躍に期待したい。

 

平成29年5月                            渋谷道頓堀劇場にて

 

〔参考文献〕インターネット検索から

・Wikipedia 東電OL殺人事件

・東電OL殺人事件の被害者女性とは

・東電OL殺人事件18年目の真実・・・なぜ彼女は円山町に立ち続けていたのか?

 

 

 

 

 

 TS所属の春野いちじくさんの新作「いちじく太郎」について語ります。

 

 

 

 そんな彼女の今週の出し物は、定番の演目「砂の城」と先週の大和で初出ししたばかりの新作。既に、いちじくファンから桃太郎をモチーフにした演目と聞いていた。童話好きの私は前評判のいい新作を楽しみにしていた。

 さっそく内容を紹介しよう。

 いちじくさんが桃太郎の格好、紋付きの裃(かみしも)姿で登場。明緑色の肩衣と黒い袴。白足袋を履いている。

 長い髪を垂らし、後ろを白いリボンで結んでいる。

「水曜日のカンパネラ」のCDアルバム「私を鬼が島に連れてって」から代表曲「桃太郎」が流れる。この歌詞が最高に面白い。お客が歌詞を聞いて喜んでいる。

 次に、坂本慎太郎の曲「鬼退治」が流れる。この歌詞も面白い。この歌詞に合わせて、犬と猿とキジのぬいぐるみが登場。キジはふくろうのぬいぐるみを使っている(?)。小さなおもちゃの車に乗せて、車を紐で引っ張る。まさに、桃太郎が子分を連れて鬼退治に出かける。

 次に、鬼の格好で登場。頭に黒い角を二本。胸元を白い包帯で巻く。その下には青いひも状のブラ。下半身は、赤と黒の斑模様の布を腰に巻く。

 黒い日本刀を振り回す。金棒の代わりか!?

  最後に、青いマントを持ってベッドショーへ。

3曲目は逆鱗の「FISH STORY」、ラスト4曲は椎名林檎の「NIPPON」。

 

いちじくさんに「今回の新作‘桃太郎’すごくいいね」と話したら、「今回の演目名は桃太郎ではなく‘いちじく太郎’です」との返答に大ウケした。最高の命名である!

今回の新作のメルクマールは、選曲の面白さと演目名のユニークにある。

彼女の持つ‘選曲の妙’については、演目「砂の城」のベッド曲で意味深な曲「砂の城」を使っているところも感心していた。特に新作は選曲が全て!とも言い切れる。

ちなみに、「水曜日のカンパネラ」というのは、ステージではコムアイ(本名:輿美咲、1992年7月22日生まれ24歳)という女性が一人で歌っている。ただ、一応グループ名で、作曲を担当しているケンモチ(ケンモチヒデフミ、本名:剣持英郁、1981年8月2日生まれ35歳)、そしてコムアイとケンモチの二人を引き合わせたDir.F(ディレクター・エフ、本名:福永泰朋、1982年生まれ34歳)が彼女の活動を支えている。なお、水曜日によく打ち合わせていたことから「水曜日のカンパネラ」という名前にしたらしい。

 

 1,3回の演目「砂の城」はシリアスな作品。今までの作品はこのようにマジメ路線で作られている。それに対して、2,4回目の新作はコミカルな内容で、軽いノリで作り上げられている。この不マジメ路線(失礼!)が凄くいい。いちじくさんはこんなのも作れるんだ!という驚きと懐の広さを感じられる。ある意味、この作品により更に人気がブレイクする予感がする。

 3月中の一周年を前にして、若きTSのホープ・春野いちじくさんの才能に惚れ直したところである。

 

 

平成29年2月                            大阪東洋にて

 

 

 

 

 

 

 

 今回は突然ですが「クマのプーさん」についてお話します。

 いつもはストリップの話ばかりしているので急に「クマのプーさん」の話というのも意外に思われるかもしれませんね。ただエッセイを見ていただければ分かるように、私は一時童話に凝って趣味でいろいろ研究していました。特に宮沢賢治と「クマのプーさん」にはまり、「クマのプーさん」については本を書くつもりで二年間ほど原稿を書き溜めていました。出版社にもっていったら自費出版を薦められましたが、お金が無くいまだ実現していませんが・・・。

 

 さて、女性の方はクマのぬいぐるみが好きですよね。代表はテディ・ベアです。

 なぜテディ・ベアというか知っていますか? テディとは第一次世界大戦のときのアメリカ大統領ルーズベルトの愛称です。彼がハンティングに行ったとき、熊があまりに可愛くみえて撃つことができなかったというエピソードからきています。その話を聞いたドイツの車椅子の女性がクマのぬいぐるみを作り、叔父の工場で販売したところ爆発的に売れました。

 そのクマのぬいぐるみのひとつが、イギリスのクリストファー・ロビンという幼い男の子の部屋にありました。彼のお父さんA・A・ミルンはそのクマを主人公に童話を書きました。それが「クマのプーさん」です。ミルンさんは出版社に勤める記者であり、劇作家でもありました。その本は爆発的に売れ、その本のお陰でミルンは有名作家となったわけです。

 プー・シリーズは、第一作「クマのプーさん」と第二作「プー横丁にたった家」だけで、その中にそれぞれ10話があるので、合計20話しかありません。第一作目の最初の一二話に、あの有名なシーンである、真っ黒い雲になったつもりで風船に乗り蜂蜜を取りに行くプーさん、蜂蜜を食べ過ぎてウサギの穴から抜けられなくなったプーさんが描かれています。それ以外の話はあまり知られていません。ディズニー映画ではこの二つのシーンは取り上げましたが、それ以外は取り上げなかったので、今ビデオなどで見られているのはディズニー独自の作品です。

 プーの絵を描いたのはミルンと同じ出版社に勤めるシェパード。彼の描いたプーさんは今のディズニーのプーさんとは少し趣が違います。ディズニーではプーさんの目はくりくりと丸く描いていますが、原作は単なる点でした。しかも、鼻先の方に小さくふたつちょこんと描かれていました。原作でも話が進むにつれ目の位置がどんどん鼻先に進んでいるのが微妙に分かります。また原作では赤いベストも着ていません。特筆すべきはクリストファー・ロビンが幼い息子そっくりに描かれていたことです。当時の写真を見るとまさに瓜二つです。

シェパードはミルンが亡くなった後に、ディズニーにプーの映像権を売りました。私のようなプー・ファンにはディズニーのプーさんは偽物に見えてしまいますが、これはいたし方ありませんね。

 

 さて、面白い話があります。

 父ミルンがプー作品を発表し売れ出すと、息子ロビンは大喜びしました。なにせ自分が主人公なのですから。ロビンの子供部屋にあったぬいぐるみは、プー以外に、コブタのピグレット、ロバのイーヨー、カンガルー親子のカンガとルーも登場人物として描かれました。これらはアメリカの博物館に今も現存します。トラのトラーやふくろうのオウル、ウサギなどは想像上で物語に登場しています。

 最初のうちは喜んでいたロビンですが、どこに行ってもクマのプーのロビンと言われ出します。物心が付きだす小学校高学年から中学生ころにはロビンはそう言われるのがすごく嫌になっていきます。あまりにもそっくりに描きすぎたせいもあるのでしょうね。

 それを感じた父ミルンはロビンの教育上よろしくないと考え、当時すごく人気があったにもかかわらず、プー作品は二度と書かなくなりました。プー作品が二冊、20話しかないのはそのためです。プー・ファンにとっては本当に残念なことです。

 さて、このプー作品はそれからのロビンの人生を大きく狂わせます。学校を卒業したロビンはお父さんと同じ作家を目指します。ところが全く売れません。その間、仕事も転々としました。そのうち、自分を題材に有名になった父を逆恨みするようになります。親子の確執はミルンが死ぬまで続きました。ロビンのエッセイを読みましたが、父への恨みを赤裸々に書いています。彼のエッセイを読んでロビンもそれなりの文章家であったことは分かります。ただ全く売れなかったので、最終的には本屋になりました。その本屋の一コーナーにプー作品が置かれたようですが、周囲の人は父親のお陰で本屋が出せたと噂していましたし、ロビンはそう言われるのがまた辛かったようです。子供を題材にしたほのぼのとしたプー作品にはこうした隠れた親子の確執があったというのには驚かされました。

 

 ミルンの他の作品やいろんなプー作品の書物を読み漁り、かなりの原稿を書き溜めたので、いずれ本にして出版したいなぁというのが私の長年の密やかな夢なんです。

 

 今回は全くストリップに関係ない話をしてしまいました。退屈してしまったら、お許しください。

 

 

 

                       

 

 

 TS所属の踊り子・春野いちじくさんについて、H29年11月結の大和ミュージックでの模様を、新作「クマのプーさん」を題材に語ります。

 

 

次は、演目「クマのプーさん」の観劇レポートを書きます。

クマのプーさんは、以前の私のライフワークの一つで、自費出版で本にしようかどうか迷ったほど詳しく調べたことがあります。(別紙目次参照)

だから無性に懐かしく思い出しながら作品を眺めていました。

 

今回はディズニー版のクマのプーさんですね。

赤いベストを着た黄色いクマのプーさんの着ぐるみで登場。ちなみに原作ではプーさんは赤いベストを着ていません。これはディズニーが着せたものです。

はちみつの壺が置いてある。壺の蓋はピンクのリボン紐で縛られる。

次に、ミツバチがハチミツに誘われ登場。ミツバチがボンボンボン♪

黒い上着に白い羽根を付ける。黄色と黒の縞模様の布を腰に巻きミツバチの大きな尾をイメージ。右手には黒い手かせ、左手には白い手かせ。左足に白と黒のダイヤ刺繍のタイツ、右足には白いタイツ。オシャレなミツバチですね。

腰に巻いていた布を取ると、黒いレオタード姿に白い羽根。全部脱ぐ。

暗転。

黄色い耳の付いた白い帽子をかぶり、刺繍入りの白いシュミーズを羽織って登場。

ハチミツの壺を盆に運ぶ。中からハチミツ(黄色い布)を取り出す。その黄色い布を巻いたままベッドショーへ。

いちじくさんがハチミツのように美味しく見える。ああー味わいたいなぁー♪

ペロリひと舐め、ペロリふた舐め、ペロリみつ舐め♡

アクセサリーとしては大粒の真珠のネックレス。

 

いちじくさんがクマのプーさんを演じるとは意外でしたが、かわいいクマのプーさんで私は大満足。

クマのプーさんのように、のんびりゆっくりしながら・・・

ひとつ童話でも書こうかなぁ~

北海道出身のいちじく太郎がヒグマに跨って森の中をかけめぐるのもいいかな・・

 

 

平成29年11月結                        大和ミュージックにて

 

 

 

 

 

 さて、年が明け、ストリップ始めをTSで迎えた。今年最初のステージは結奈美子さん。

「男は狼なのよ~気をつけなさい♪」というピンクレディの懐かしい曲SOSをバックに、奈美子さんが赤ずきんをかぶってステージに登場。童話「赤ずきんちゃん」の演目である。赤ずきんちゃんがさらわれていく「毛むくじゃらの手」という歌がこれまた面白い。

 ステージを拝見していたら、突然、童話のインスピレーションが飛んできた。そして勝手にストーリーが流れていった。

 

 

 

 題名は『現代版赤ずきんちゃん –赤ずきんちゃんがオオカミになるとき-』・・・

 

 私は、ストリップ通いをする、しがない中年男性。

 お正月早々、素敵な少女がデビューした。

 頭から赤ずきんをかぶって登場。

 くりくりとしたつぶらな瞳。愛くるしい笑顔。吸いつきたくなる可憐な唇。透き通る白い肌。耳をくすぐる軽やかな声。楽しげにステップを踏んで踊る姿。その全てが観ている男たちを虜にした。

 かくいう私も一目で彼女の魅力にはまった。私は手紙で彼女の心のドアをノックしてみた。こんな若くて可愛らしい少女に相手にされるはずはないなと思いきや、彼女は私の手紙に敏感に反応してくれた。私は手紙を通じて彼女と仲良くなった。彼女に会いたくて夢中で劇場に通った。いつしか私は年甲斐もなく恋に落ちていた。

 踊り子さんをデートに誘うなんて、いけないことと思いつつも、私は清水の舞台から飛び降りる覚悟で彼女をデートに誘ってみた。

 返事はOKだった。ついに私は禁断の扉を開けてしまうことになった。

 

 晴天の空の下、私は天にも昇る気持ちで、彼女とデートに出かけた。

 彼女は常に笑顔を絶やさず、会話は弾み、楽しい時間が流れた。

 一緒に街を歩いているときに、私は彼女の手を握った。踊り子さんに触れてはいけない!というもうひとつの禁断の扉まで開けてしまった。

 ふと、そのとき、ショーウインドーに写る彼女の姿が目に入った。

なんと!そこには女狼の姿が・・・

しかし私は動揺しなかった。なぜなら彼女と一緒に居られるなら悪魔に心を売ってもかまわないと思っていた。

 

 夜のとばりが下りた頃、私たちは公園にいた。

 ベンチに座り、私の手は彼女の衣装の中に滑り込んだ。

 毛深いな・・・、女狼なのだから当然かぁ・・・と思いなおす。

 さらに手を下半身の方に伸ばした。すると、何か固いものに手が当たった。

「えーっ! 赤ずきんちゃんは男だったのぉ~!!!(涙)」

 私はさすがに、最後の禁断の扉を開ける勇気はなかった・・・

                                   おしまい

 

いつの間にかピンクレディの曲は「狼は男なのよ~気をつけなさい♪」という歌詞に変わっていた。

あぁぁ・・・お正月早々、奈美子さんのわかめ酒に酔ってしまったぁ~

 

ははは、今年最初の童話が・・・とんでもない初夢になりました! ごめんなさい。

 

 

平成23年1月                              TSにて       

 

 

 

 

 

 

 

中条彩乃さん(ロック所属)について、H30年12月頭のライブシアター栗橋での公演模様を、新作「ノンフィクション」を題材に、「作品を感じ、そして育てる」という題名で語りたい。

 

 

 

 

 思えば、初披露前に、踊り子さんに演目名と選曲を聞いたのは初めてだ。おそらく事前に教えてくれる踊り子さんはいないと思う。これまでの観劇レポート、特にこの周年作ふたつの観劇レポートが彼女との信頼関係を深めたのだろう。

 観劇レポートのために事前に勉強しておく経験も初めてだよ。前日、深夜遅くまで選曲について調べた。やり出したら興味深々になり止まらなくなる。

 ふつうに考えたら曲は聞き流すもの。これだけ関心をもって真剣に曲を調べるというのも、それが大好きな踊り子さんの選曲だからだ。彼女がどんな想いをその曲に抱いてステージに使いたいと思ったかを是非とも知りたい。激しく衝動に駆られる。時間をかけて歌詞を確認する作業。知れば知るほど、その歌手の世界にのめりこんでいく。こんな素敵な歌手がいたのかと、思わず好きになる。こうして、踊り子のステージを通じて、私とその歌手との出会いがある。素晴らしい縁をとりもってくれたことに感激と感謝の念でいっぱいになる。今回、その選曲の四曲すべてにおいてそう感じた。

 以下に、ひとつひとつ紹介したい。

 

 まずは一曲目の、平井堅の「ノンフィクション」。

演目のタイトルにもなっているので、一番重要な曲なのだろう。

 私はこの曲を昨年末の『第68回NHK紅白歌合戦』で初めて聴いた。そのときにリオパラリンピック閉会式に出演した義足のダンサー・大前光市とコラボしているのが印象的だった。今回ネットで調べていて、この歌が自殺した友人に向けて作られたものと知る。ノンフィクションの歌詞を見ながらこの曲を聴いたら、言葉の一つ一つに今は亡き友人への強いメッセージが込められてるように思え涙が出てくる。平井堅さんがこの歌をうたう時にずっと花束持っている意味が初めて分かって感動した。

 合わせて、YouTubeでMVを観て衝撃を受けた。田辺秀伸が監督したミュージックビデオは夜の遊園地で撮影され、歌い上げる平井堅の周りを舞踏家の工藤丈輝が歌詞の世界観を体現するかのように舞う作品に仕上がっている。このMVのダンス(パフォーマンス)は鬼気迫るものがある。狂気とか絶望感とか、それでもどうにか這い上がろうとするんだけどうまくいかない葛藤とか。。そういう生々しさと、曲調や平井堅さんの美しい声との対照がよけい切ない。

他にも『2017 FNS歌謡祭』(フジテレビ系)では欅坂46の平手友梨奈とのコラボが話題になっている。平手友梨奈のソロダンスも憑依系で鬼気迫るものがある。

<「ノンフィクション」という楽曲は、今年初頭に親しい人が突然命を絶ち、大きなショックを受けた平井が、その人に伝えたいことや人生の苦渋、苦難を歌ったミディアムバラード。今を必死に生きている者から死者へ〈何のため生きてますか? 誰のため生きれますか? 僕はあなたに あなたに ただ 会いたいだけ〉と訴えかける、挽歌にもレクイエムにもなっている曲だ。となると、同曲の世界観を表現しているダンスは言わば“鎮魂の舞”。平手も工藤も大前も、曲の冒頭は生きることに絶望や悲観した様子を見せながら、平井の歌声の情感が増幅するにつれて、より大胆に動き、大切なものを抱きしめるように切ない表情を覗かせる。クライマックスにあたる〈叫べ 叫べ 叫べ 会いたいだけ〉の部分では、それぞれの形で感情を爆発させ、まさに叫ぶように踊っているのだ。>

 生と死という重いテーマを扱い、人間の暗部から突き詰めていくと、こうした暗黒舞踏に繋がっていくのかなと感じられた。

 

 二曲目のSia の「I'm In Here」。

とても美しい旋律の曲であるが、歌詞の内容は「私はここに居るの 誰か気づいて そして私を孤独や悲しみから救って!」という悲痛な叫びの唄である。

シーアが世界的ヒットシングル『シャンデリア』を生み出した歌手で、顔を公表しない天才ソングライターであることは知っていた。彼女のプライベートでは鬱病、鎮痛剤依存症とアルコール依存症、そして自殺未遂……とハードな人生を送っていたそうだ。顔を公表しないというのはそうしたことが原因かもしれないな。

彼女も、人間の暗部から歌を紡げる一人と云えそう。

 

 三曲目は、中条彩乃さんが大好きなアーティストAimer(エメ)の『Black Bird』。2018年9月5日発売Aimer 15th single は、映画『累-かさね-』(2018年9月7日(金)公開・主演:土屋太鳳×芳根京子)の主題歌である。

 中条さんのアドバイスに沿って、映画『累-かさね-』のことをネットで調べた。<醜い顔でありながら卓越した演技力をもつヒロインが、口づけをした相手と顔と声を入れ替えることができる口紅の力を使い、他人の顔を奪いながら舞台女優として活躍していく姿を描く。> 美醜をめぐる人間の業を描いた作品だ。

 これをAimerが見事に曲にしている。こうした人間の暗部を歌いあげられる唯一に近い日本のミュージシャン(表現者)である。

 

 四曲目のTiaraの「歌うたいのバラッド」。

 この曲は前の三曲とはイメージが違う。中条さんが本演目で意図した「孤独、淋しい、一人ぼっち・・そんな悲しいようなキモチを、優しさで包み込む」のうち、前者を前の三曲が担い、後者の‘優しさで包み込む’をこの「歌うたいのバラッド」が担っている感じ。

 この曲のオリジナルは、作詞作曲者の斉藤和義で、1997年11月21日に発売された斉藤和義15枚目のシングル。

 隠れた名曲だ(いや私が知らなかっただけか)。 <2009年9月25日にテレビ朝日系で放送された『ミュージックステーション3時間スペシャル あなたとアーティストが選んだ新国民的名曲BEST100』で第77位にランクインした。また、ミュージシャンのゆずが同調査で本楽曲を挙げ、「歌手として言いたいことをズバリ言われちゃっている曲」と言う旨のコメントをしたVTRが番組内で紹介された。> こんな凄い曲を知っている彩乃さんに驚く。

 

 ひととおり曲を調べてから、初披露前に、以上の話を簡単に手書きで手紙で話したら、中条さんから次の返事をもらう。

「Aimerの曲は、新作出たー!と思って聴いてて、歌詞の意味とかを知りたくて調べてて、映画に辿り着きました。いつか演目で使おう・・と思ってたけど、映画や歌詞から、今回の演目に合うと思いました。

ノンフィクションと歌うたいのバラッドは絶対使いたい曲でした。タイトルを『ノンフィクション』にしたのも、私自身に起こった悲しい出来事から作った演目だからです。」

「今回の新作の選曲をしてるとき、個人的なことですが悲しいことがありました。お客さんに、応援を続けるのが難しいと言われたのです。踊り子を‘応援する・しない’はお客さんの自由です。理由は転勤、引っ越し、結婚、金銭面、健康面など・・・いろいろあると思います。私のお客さんも、やむを得ない事情でした。お客さんや、ストリップファンは、世の中にたくさんいるけれど、一人一人違う人間です。それぞれみんなのことが大切でしょうがないです。どれだけたくさんのお客さんが観に来てくれて、楽しく踊っていても、ステージはやはり孤独であると思います。さみしくて、ふるえて、もがいて、『私はここだよ』と叫んでるのが伝わればいいな。

そして最後の『歌うたいのバラッド』。‘嗚呼 唄うことは難しいことじゃない’踊りもきっと同じなんです。技術の部分や表現力とかそういった話じゃなくて、お客さんと、その瞬間を共有して心を通わせるのは、‘歌うたい’も‘踊り子’も同じなんじゃないかなぁと・・・歌うたいのバラッドは、最初の<愛してる>と最後の<愛してる>が過去と未来それぞれに向けているそうです。

その‘あるお客さん’が応援してくれていた過去も、その人がいつか私を思い出す未来も、今いるお客さんたちとの瞬間も、全てに向けて愛を。孤独ながらも、一方通行であったとしても、優しくみんなに伝えたいと思っています。」

  中条さんの本演目に込めた思い入れが凄くよく伝わってきた。私が歌だけから感じたものとかなり近い。私の解釈もあらかた間違ってはいなかったと思えた。

改めてAimerの『Black Bird』の中の歌詞「すぐに落ちていきそうだ  まるで一人のステージ  真っ暗闇で 声を枯らすよ」が心に響いてくる。

また、平井堅の歌詞「ただ会いたいだけ」と斉藤和義の歌詞「愛してる」がつながって聴こえてきた。

 

さて、以上四曲に基づいて、MIKAさんがどんな振付・構成をしてくるのか、これは簡単ではない。私の関心はそちらに向かった。 

さっそく、初披露の新作内容を私なりに紹介する。

最初がベッドショーからスタートする。MIKAさんの演目にも同じパターンがある。

ふわふわした、白というか水色というか、肩紐で吊るしたドレスを羽織っている。

一曲目の平井堅の曲「ノンフィクション」に合わせて、ベッドショーを演ずる。近くで観ていたのでアクセサリーが目に入る。腹部にガラスのリングを巻く。左手首に金のブレスレットがキラリ☆ 手のマニキュアもピンクできらきら輝く。

二曲目のSiaの曲「I'm In Here」に変わって、舞台に移り着替える。刺繍入りの白いドレス。上部はフード付きの布を軽く羽織る感じ。下部はふわふわしたスカート。裸足で踊る。

三曲目のAimerの曲「Black Bird」に変わって、上着を脱いで、青い(一部黄色い)布を羽織ったり、手にもって揺らしたりして舞い踊る。

四曲目のTiaraの「歌うたいのバラッド」になって、青い布だけを持って、再びベッドショーへ。

 

初出しが終わり、ようやく緊張がほぐれたようだ。次のコメントをもらう。「無事に・・・(?)初出し終了しました。布や衣装とケンカしまくりですが、仲良くできるように頑張ります(笑)  MIKA姐さんに近づけるように努めます。」

まさしく本作品はMIKAさんのカラーである。MIKAさんが中条さんに乗り移っているようにも見えたよ。

MIKAさんがブログで「新作は彩乃ちゃんの裸を存分に堪能できる演目になっております✨」と書いてた意味が分かった。ダブル・ベッドショーで、若くて瑞々しいヌードを二度も楽しめたことだね。

また、MIKAさんがよく言っている「いま表現できる最大限の美しさを出す」が、本作品にも十二分に出ていた。コンテンポラリーな動きに、中条さんの想いが美しく表現されている。

 

私の率直な感想を述べさせてもらうね。

観てすぐの、最初の私の言葉が「この作品は周年作と対極にあるね」だった。初出し直後のポラ時に話したね。

周年作ふたつが、ある意味で分かりやすく、ストレートなインパクトがあったのに対して、今回の新作は内面の感情を表現しているがゆえに難しく、作品全体は美しいものの、最初のインパクトが弱かった。私は事前に曲を教えてもらって内容を把握していたのでよかったが、一般の観客はステージを観ただけでは中条さんの想いはなかなか伝わらないのではないか、と感じた。

また、美しくまとめようとの意識が強いために、おとなしくなり過ぎている。先に話したように、平井堅の「ノンフィクション」を踊りで表現しようとすると、トップダンサーである工藤さんも大前さんも平手さんも、人間の暗部を突き詰めるために暗黒舞踊に突き進んだ。今回の前三曲をこのぐらいのインパクトを出す表現方法もあったのかもしれない。また、人間の暗部を表現するには、美しさではない方が合っているのかもしれない。かなり難しいけどね。これは振付けるのも演ずるのも大変ではあるが。

 

 今回の作品は「観せるステージ」ではなく「感じるステージ」なのだと思う。

 歌の歌詞がひとつひとつ意味深で重い。これを味わうためには時間がいる。

 中条さん自身が動きや表情で想いを表現するのにも時間が要るだろう。ある意味、この作品はすぐに観て分かってもらうのでなく、じっくり感じてもらい、踊り子と一緒に育てていく作品なのだと思う。だから、とても観劇レポートひとつで完結するような気がしない。

 

平成30年12月                       ライブシアター栗橋にて

 

 

 

 

北原杏里さん(晃生所属)について、H30年10月結の渋谷道頓堀劇場での公演模様を、新作「銀魂~いのち~」を題材にして語りたい。

 

 

 

 

 新作「銀魂~いのち~」は前週10月中の晃生で初披露され、私も拝見した。その時に、杏里さんから、次の解説のコメントを頂いた。「振付は“先生”と呼ばれる人です。選曲は杏里がしたよ。銀魂(アニメ)の神楽ちゃんが好きで銀魂の主題歌でダンス二曲、そして戦いといえば命が関わってくるなっと思ってベッド入りベッドは命の尊さが伝わる曲を選曲してみたよ。傘を使うのが上手になって演目が固まるように努力します!!! 頑張るからね~」

お陰で事前に勉強ができた。曲から内容を辿ったら、新しい発見と感動があり、ものすごく深かったので正直びっくりした。今回、正式に観劇レポートさせて頂きます。

 

 まずは、演目のテーマである「銀魂」について調べてみた。アニメとしての名前は知っていたが観たことがなかったので、ネットで調べてからアニメを最初から10数話観てみた。

説明するまでもないだろうが、『銀魂』(ぎんたま)は、空知英秋による初連載漫画作品で、『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2004年2号から2018年42号まで連載され、『ジャンプGIGA』2019 Winter vol.1より完結編を連載予定。これだけ長期にわたって連載されている漫画だから、どれだけ面白いのかなと期待してアニメを観ていた。「SF時代劇の体裁をとった人情コメディストーリー漫画。作者の空知はこの作品の属性を『SF人情なんちゃって時代劇コメディー』と表現している。」 

正直云って私は最初からのめり込まなかった。ネットによる解説では、「連載当初は誌上アンケートの結果が振るわず、打ち切りすれすれの掲載順位が続いていたが、その後少しずつ人気を博していき、単行本の国内累計発行部数は2018年8月の時点で5,500万部を突破している。」と説明されている。そこで、私としては本レポートで童話を書くレベルまで銀魂に浸かりたかったのでアニメを観続けた。最初は単にドタバタ劇かなと思っていたものが、次第にキャラクターのユニークさに魅かれて、話が進むにつれて漫画の魅力にはまっていく自分があった。

 

 さて、前置きはこのくらいにして、ステージ模様を話そう。

 神楽に扮した格好で現れる。髪はツインテールにして、金に縁取られた黒い髪飾りをツインテールの結び目に付けている。

 衣装は赤、上半身は短い袖付きの着物で、下半身はふわふわのミニスカートと斬新な姿。上半身の襟はピンク地で金色にキラキラ模様。腰に巻いている帯は黄色で、前面に赤と黒の紐を結び、背中後ろには大きい黄色のリボン、その中に黒いリボンがある。という感じで、なかなか賑やかな着物である。

 音楽に合わせて、裸足で軽快に元気よく踊る。足首に付けているガラスのブレスレットがキラキラ輝く。

 一曲目は、ご存知、テレビ東京系アニメ『銀魂』のオープニング曲である、Tommy heavenly6の「Pray」(プレイ)。

 一旦ここで暗転。

 同じ衣装で、大きな和傘を持って登場。神楽のトレードマークの傘だ。赤地に、白い水玉が渦巻状に描かれている模様。

 和傘を振り回して、音楽に合わせて踊る。二曲目も、テレビ東京系アニメ『銀魂』第5期オープニングテーマである、DOESの「曇天」(どんてん)。

三曲目は、『大神伝 〜小さき太陽〜』(おおかみでん)。

 次に、がらりと音楽が変わり、白い襦袢姿に着替える。袖が長く、裾も長く、帯を締める。髪は結いを解き、長い髪を垂らす。悲しいピアノというインスト曲が流れる。

 裸足で盆に移動する。

 近くでアクセサリーを目で追う。右手首にガラスのブレスレットを二本。右手人差し指に純金のリング。右足首にもガラスのブレスレット。おしゃれが可愛い♡

 ベッド曲で、手越祐也の「いのちの歌」が流れる。歌唱力のある、すごくいい歌だ。気になって調べた。

 立上り曲も感動した。半崎美子の「明日を拓こう」。2018年9月5日(水)に発売されたばかりの半﨑美子ニューシングルだ。

 半崎美子さんは、前作の「明日を拓く人」という曲に感銘し、いま私が最もはまっている歌手の一人でもある。まさか杏里さんのステージで聴けるとは、、夢のようだ。「いのち」という重いテーマにして、この選曲ができることに感動したよ♪

 

 

平成30年10月                           渋谷道劇にて

 

 

 

 

ストリップ童話『銀魂』 

~北原杏里さん(晃生所属)の演目「銀魂~いのち~」を記念して~

 

 

 どんな相談でも引き受けるという万事屋には、次の面々がいた。無気力な外見だが未だに変わらない侍魂を持った青年、その名も坂田銀時。銀時の男気に惹かれた新八。宇宙からやってきた戦闘種族である夜兎族の少女の神楽や巨大犬の定春。

ある日、劇場経営者が訪ねてきた。ストリップの人気が廃れてきて、困っているという。なんとか助けてほしいという依頼であった。ここで断っては万事屋の名が廃ると、勢いよく依頼を引き受けたはいいが、銀魂こと坂田銀時も志村新八もストリップとは何たるかをよく知らなかった。しかしまぁ~女の裸が見れる!と二人とも鼻の下を伸ばした。

何も分からない若い神楽を引き連れて、ストリップ劇場にやってきた。

女の裸を見れて喜ぶ男二人はいいものの、神楽は怒り出すかと思い気や、「私はこんなキレイなステージは初めて観たでアル」と大喜びして、完全にストリップの魅力にはまった。

「私がここで働いて、大繁盛させてみせるアル」と大張り切り。

 三人は、銀魂メンバーで綺麗どころを集めて、華々しく「銀魂イベント」を企画しようと考えた。

 最初に、新八の姉である美人の志村妙が剣術道場の維持のために意に沿わないキャバクラのアルバイトしているのを辞めさせて、踊り子にスカウト。

 次に、スナック「お登勢」に行く。お登勢は番外にしても他も大したのはいない。しかたなく、キャサリンと機械家政婦のたまをキープする。新八が「お登勢さんも踊り子になりたがっていましたよ。無視したら家賃が上がりますよ。」と銀魂に忠告した。「馬鹿!お登勢さんをステージに上げたら、お客が逃げていくだろ!」

 スナックすまいるで、双子の巫女、阿音と百音をキープ。

 かぶき町界隈を回って、火消しで活躍している少女、辰巳。鍛冶屋の鉄子。ちょっと怖いが美人の賭場師、孔雀姫華陀もキープ。吉原から月詠、日輪と綺麗どころをキープ。

 これだけのメンバーを揃えたら最強であろう。

 

 お客としても、いろいろ手を回す。

 攘夷派の桂小太郎。桂のペットであるエリザベス。外見がおばけのQ太郎に似ているので踊り子のJUNさんも参加してくれた。真選組からは、近藤勲、土方十四郎、沖田総悟、山崎退、松平片栗虎、伊藤鴨太郎と揃った。かぶき町や吉原の男衆も参加。これだけ客が増えたら大繁盛まちがいなし。

 

 踊り子がステージに上がって、万一、居眠りする客がいたら、定春が頭に噛みついて血まみれにした。非常に緊張感漂うステージであった。

 

                                   次に続く!?

 

 

 

 

晃生の青山はるかさんの、H24年10月結の渋谷道劇の観劇レポート「愛を浴びる」(その12)をメモリアルしておきます。

 

 

 

 さて、今週の出し物はDX東寺で出した新作「シェエラザード千夜一夜物語」。慣れてきたのもあり、動きがどんどん良くなってきている。

 今週は、初日に、今回の新作に合わせて書き下ろした私の創作童話『ハルとの千夜一夜物語』をプレゼント。そうしたら、はるかさんから創作童話『ハル・シェエラザード千夜一夜物語』が返ってきたのには驚嘆&大感激。便箋三枚に綺麗な字体で丁寧に書かれてあった。正直、字の美しさに惚れ直した。(笑)

 はるかさんの物語はしっかりした構成で感心したし、楽しく読ませて頂いた。私は男だから王様の気持ちで読み進んだ。結婚したハルを抱けずに我慢する王様がとてもいじらしく感じた。最後に、毎日ハルの愛を浴びれるようになった王様がすごく羨ましかった。

 私も関東の劇場では愛を浴びれなくても我慢しよう。来るべき時にたくさん愛を浴びることを夢見て応援するんだ!そんな気分になった。(笑)

 ちなみに、前回の関東公演までは、曲のクライマックスになると、あぁ~いつもならこの辺で潮吹きが始まるのになぁ~と思いながら観ていた。ところが今回は、DX東寺で出したばかりの新作なので、この辺で潮吹きが始まるというクライマックスが身体に沁みついていないためステージを落ち着いて観られた(笑)。

 今週は楽しくステージを拝見し、楽しく手紙でコミュニケーションさせて頂こうと思う。

 

 ところで、次週は大和ミュージック。広い劇場ではあるが、関東の場末(地方劇場)なのであまり客入りは多くない。目黒あいらさんも乗るのでメンバーはいいが、どれだけ客を集められるだろうか。

 一発、はるかさんの潮吹きショーをやってみてはどうだろうか。と密かに期待している。

 

 

平成24年10月                           渋谷道劇にて 

 

 

【付録】はるかさんの創作童話『ハル・シェエラザード千夜一夜物語』

 

 ハルシェエラザードという娘がいました。本や旅人からお話を聞く事がとても楽しみな少し変わった娘でした。

 ハルシェエラザードに突然結婚の話が来ました。相手はなんと、住んでいる国の王様でした! しかし残酷で冷徹と名高い王です。ハルは父母に心配をかけぬ様に考えを巡らせました。

 結婚式が終わり初夜です。

 王は冷えた眼をしていて、少し悲しそうに見えましたが、まだ身体を許さない!と決意したハルは、王に各国のジプシーのお話や愛した人を追い鳥となった娘の話を何日も幾晩も続け、ある日女性から溢れ出す不思議な水がある、というお話をすると、王はいつもと違い興味に目を輝かせ、続きを!と言いますが、ハルは、それは王が愛を知った時に教えましょう!と言い教えません。王は愛などいらない!と出ていきますが、ハルの言葉が気にかかり何日も寝つけずにいました。そのうちハルの事ばかり考えている自分に気づき、王はある日ハルに言います。

「お手上げだ。しかし、もうそんな事などよい。ハルと愛し合いたい」と。そこでハルは初めて王へ身体を許します。

 じっくり愛を確かめながら交わると、、、ハルの秘所から噴水のように水?のような物が溢れ、ハルは王に、「やっとお分かりいただけましたね」と言うと、王はハルを愛しくて抱きしめようとします。しかしハルは美しい鳥となり飛び立ってしまいました。

 王は悲しくて切なくて泣き続け、ハルの名を呼びます。何日も何年も・・・すると・・・朝横に寝ているではありませんか!

 ハルはただ各国をまわり楽しいお話を集めに行っていただけなのでした。それ以来、王はハルを離しません。そして毎晩愛を浴びているのでした。

 

おしまい。

思いつきで書いたので、変なところがあるかもしれません!   

                            2012.10.22 青山はるか  

 

 

 

 

 アラジンがやってくる ~ジャスミンの憂鬱~

 

次にやってきたのは、アラジンを伴ってきたジャスミンでした。彼女のオリエンタルでエキゾチックな美しさも格別でした。

ただ、これまでのディズニーのプリンセスたちは全て白人系でした。ディズニーではどうしてもお姫様というと白人系のイメージが強いですね。また、これまでのディズニーのプリンセスたちは全てお姫様が主人公でした。その点、ジャスミンはあくまでアラジンの脇役になります。こうした点が、ジャスミンの不満になっていないか、カメさんは美しい瞳の奥を覗こうとしました。

 

彼女も憂いを秘めた目つきをしています。というか、この目はお疲れの様子。

どうも、アラジンは精力絶倫で、昨夜もジャスミンとの激しい夜を過ごしていました。

ディズニーの世界では、ほとんどがプリンセスが主役になる。そんな中、主役が男性という極めて稀な例が「アラジン」である。まぁ、それだけアラジンは凄いのである。

 

アラジンはジャスミンに求愛するとき、「魔法のジュウタンで世界旅行に行こうね」と言いました。ところが、お布団の上で世界旅行するばかり。

アラジンはどこで覚えてきたのか、ジャスミンにアメリカン・バックのポーズをやらせました。お股の間から顔を出して「どうだい? アメリカ旅行は楽しいかな。」

翌日は、イタリアン・バックに変わりました。「どうだい? イタリア旅行は楽しいかな。」

そのまた翌日はブラジリアン・バック。「どうだい? ブラジル旅行は楽しいかな。」

そのまた翌翌日はモンゴリアン・バック。「どうだい? モンゴル旅行は楽しいかな。」

アラジンの世界旅行はこうして毎夜続きました。

そりゃ、ジャスミンも疲れるわな・・・でもご不満はないようですね(^0^)

 

少しジャスミンの花言葉について話します。

ジャスミンの花は愛らしい小さな花を咲かせます。色は「白」「黄」「ピンク」「青」「紫」がありますが、もちろん代表的な色は「白」です。この点、なんかアラジンのジャスミンも白人のプリンセスを意識しているのかな!?と勘繰りたくなるね。

魅力的な香りを放つジャスミンは、「香りの王」と言われており、香水やジャスミン茶の原料としても使用され、気持ちを和らげてくれたり、生殖機能を高めるとも言われています。

ジャスミンの一般的な花言葉には、「あなたについていく」「幸福」「愛想の良い」などの良い意味を持っています。だから大切な人に贈るのに最適です。

一方、ジャスミンの香りはとても妖艶で魅惑的ですが、純白で愛らしい見た目とのギャップもあり、より甘く魅惑的な香りは官能的に感じると言われています。この「官能的」もジャスミンの花言葉で、裏の花言葉といわれています。あのクレオパトラも愛した花として有名です。夜に花を咲かせるという特性もどこかミステリアスな印象をあたえます。そのため、ジャスミンの裏の花言葉には、「好色」や「肉欲」といったディープな花言葉もあります。

このようにジャスミンの花言葉を見てみると、最初の私のお下品な発想も、まんざら的外れではないように思えますね。

 

 

 美女と野獣がやってくる ~「美女と野獣」コンプレックス~

 

次にディズニーから派遣されてきたのは「美女と野獣」のベルでした。ベルは野獣も連れてやってきました。

カメさんはすぐにベルと野獣のところに行って挨拶しました。カメさんは自分の外見が劣っているため、自分はうさぎちゃんと釣り合わないというコンプレックスを抱いていました。そのためベルと野獣のカップルは希望でした。

ベルは先の四人のお姫様に比べて、知名度は少し劣りますが、可愛らしさは負けません。ベルというのはフランス語で「美しい人」という意味です。カメさんがディズニーで一番のお気に入りのプリンセスはベルでした。

 

カメさんが気に入っているベルの魅力は次のとおり。

ベルの最大の魅力は相手の内面を見て、その心の美しさを愛せること。ディズニーのプリンセスたちがみなハンサムな王子様と結ばれたのに対し、ベルは外見は怖い野獣でも心の優しさに惹かれ恋をします。町の女性から人気のあったハンサムなガストンに対しては、いくら求愛されても相手にしません。彼の心の醜さを感じ取っていたのです。つねに相手の内面、相手の本質を見抜こうとする賢さと美しさはたまらない魅力なのです。(ハリーポッターのハーマイオニー役で知られる女優のエマ・ワトソンがベルを演じたのは最高でした。個人的にハリーポッター・ファンですから。)

また、読書好きなカメさんにとって、ベルの本好きは嬉しいものでした。

 

話は変わります。

今のストリップ界で、カメさんはベルを見つけました。

ロックの踊り子Aさんです。彼女は「わたし、かわいくないから・・」が口癖です。でも実際の彼女はとてもチャーミングです。そんな普通っぽくて控えめなところがストリップファンの父性本能をくすぐり、今や人気沸騰の気配。

絵が得意なカメさんは、たまたまAさんにイラストを描いてもらったら、なんと! すんごく絵が上手いのにびっくり仰天!

彼女は本うさかめシリーズのキャラクターであるゴリくんを気に入ってくれ、四こま漫画「うさごりシリーズ」を描いてくれた。これには感激☆彡

野獣を選んだベルと全く同じです。彼女はゴリくんの心の優しさに気付いてくれました。Aさんは外見だけではなく内面の美しさを知る子です。しかも、ベルと同じで、読書好きで知性と教養に溢れる女性です。

カメさんはAさんのことを「ストリップ界のベル」と密かに呼んでいます。

この話は、うさぎちゃんには内緒です。(笑)