TS所属の踊り子・春野いちじくさんについて、H29年11月結の大和ミュージックでの模様を、新作「クマのプーさん」を題材に語ります。
次は、演目「クマのプーさん」の観劇レポートを書きます。
クマのプーさんは、以前の私のライフワークの一つで、自費出版で本にしようかどうか迷ったほど詳しく調べたことがあります。(別紙目次参照)
だから無性に懐かしく思い出しながら作品を眺めていました。
今回はディズニー版のクマのプーさんですね。
赤いベストを着た黄色いクマのプーさんの着ぐるみで登場。ちなみに原作ではプーさんは赤いベストを着ていません。これはディズニーが着せたものです。
はちみつの壺が置いてある。壺の蓋はピンクのリボン紐で縛られる。
次に、ミツバチがハチミツに誘われ登場。ミツバチがボンボンボン♪
黒い上着に白い羽根を付ける。黄色と黒の縞模様の布を腰に巻きミツバチの大きな尾をイメージ。右手には黒い手かせ、左手には白い手かせ。左足に白と黒のダイヤ刺繍のタイツ、右足には白いタイツ。オシャレなミツバチですね。
腰に巻いていた布を取ると、黒いレオタード姿に白い羽根。全部脱ぐ。
暗転。
黄色い耳の付いた白い帽子をかぶり、刺繍入りの白いシュミーズを羽織って登場。
ハチミツの壺を盆に運ぶ。中からハチミツ(黄色い布)を取り出す。その黄色い布を巻いたままベッドショーへ。
いちじくさんがハチミツのように美味しく見える。ああー味わいたいなぁー♪
ペロリひと舐め、ペロリふた舐め、ペロリみつ舐め♡
アクセサリーとしては大粒の真珠のネックレス。
いちじくさんがクマのプーさんを演じるとは意外でしたが、かわいいクマのプーさんで私は大満足。
クマのプーさんのように、のんびりゆっくりしながら・・・
ひとつ童話でも書こうかなぁ~
北海道出身のいちじく太郎がヒグマに跨って森の中をかけめぐるのもいいかな・・
平成29年11月結 大和ミュージックにて
『いちじく太郎の娘』
~春野いちじくさん(TS所属)の演目「クマのプーさん」を記念して~
ある村に桃太郎という青年がいた。
彼は、おじいさんとおばあさんと一緒に暮らしていた。おじいさんとおばあさんは高齢であったが、ある日突然、降ってわいたように桃太郎を授かった。おばあさんは自分が産んだと言っているが、一説には川から流されてきたという噂もあり、真実は分からない。
さて、桃太郎の家は、たいそう裕福な資産家だった。というのも、桃太郎は若い頃に、鬼ヶ島に鬼退治に行き、そこから鬼が長年貯めていた財宝をひとつ残らず持ち帰ってきたからである。
大金持ちのため、桃太郎は名家の娘さんと結婚できた。
二人の間には男の子がいて、名前をいちじく太郎と言った。ちょうど無花果(いちじく)の実がなる頃に生まれたのでその名前にしたようだ。いちじく太郎はすくすくと育った。家の中には、犬、猿、雉が桃太郎の家来として飼われていたので、いちじく太郎は小さい頃から彼らが遊び相手になっていた。
隣の村に金太郎という青年がいた。ちょうど桃太郎と同じ年頃であった。
彼は足柄山に住んでいて、桃太郎とは対照的に貧乏な家だった。家には母親がいたが、村人は彼女を山姥と言っていた。昔、彼女は遊女で、ある武士の子供を身ごもり逃げるようにして山奥で生活していたという噂である。これも本当のところは分からない。
金太郎は山の中で、熊や猪、鹿、狼などの動物たちと仲良しだった。熊とはよく相撲をとっていたので力持ちであった。まさしく野生人だった。
そんな金太郎のところに、いちじく太郎がよく遊びに行くようになる。いちじく太郎は飼いならされた犬、猿、雉よりも、自然の熊、猪、鹿、狼と遊んでいる方がより刺激的だった。熊はいちじく太郎のために、クマのプーさんを紹介した。プーさんはのんびりした優しい性格なのでいちじく太郎と気が合った。いちじく太郎はクマのプーさんの背中に跨って遊んだ。
ちなみに、熊と遊んだ後に家に帰ると、犬が熊の匂いに敏感に反応し吠えた。だから増々いちじく太郎は実家より金太郎の家にいる方が多くなった。
金太郎も相撲を教えたりして、いちじく太郎を大層かわいがった。
実はナイショだがこんな噂話がある。
いちじく太郎は金太郎の息子ではないかと言われていた。というのは、いちじく太郎の顔立ちは桃太郎より、むしろ金太郎の方に似ていたのであった。
もう昔の話だが、桃太郎の新妻は密かに野性味あふれる金太郎に憧れていた。若い頃の桃太郎は鬼退治するほどに血気盛んであったが、金持ちになってからは精悍さを欠くようになる。今も昔も、女性というものは心の奥では金持ちのボンボンより野性味あふれる男性の方に心を奪われるものである。桃太郎と金太郎は一人の女性を巡って血をみるほどの大喧嘩をしたという話もあるが、この辺の話は童話にそぐわないので割愛する。実際、このときの話は桃太郎も金太郎も誰も触れたがらない。また、いちじく太郎が金太郎のところに出入りしているのを桃太郎は見て見ぬふりをしていた。
さて、いちじく太郎は年頃になり、金太郎に連れられて町場のストリップ劇場に行った。
そこで美しい踊り子を見初めた。彼女は天女のような舞い踊りをする。
いちじく太郎は、毎夜、その踊り子に会いたくてストリップ劇場に通った。
そして、とうとう彼の気持ちが踊り子に届き、二人は結婚することになった。
二人の間に、かわいい娘が生まれた。
そう、今ステージの上で踊っている、私たちの目の前にいる春野いちじくちゃんこそが、いちじく太郎の娘なのである。
彼女の、カモシカのようにすらりとした脚線美を始めとした自然味あふれる美しいヌード (肉体美)は、きっと金太郎の野生味を引き継いだものでしょう。
彼女の代表作は「いちじく太郎」。これは、桃太郎が犬・猿・雉を家来として鬼退治に行く物語であるが、これは彼女の祖父から直接聞いた話をベースにしており、よく出来た作品になっている。
最近は「クマのプーさん」を演じているが、これも父親がよく遊んでいたクマの話である。
いちじくちゃんの作品にはよく生き物が登場する。夏といえば海、海といえば何故かタコになる。これは、いちじくちゃんが父親の影響を受けて、動物や生き物が好きだからである。
近々、かわいい鹿のバンビ物語の他に、猿を主人公にした「猿蟹合戦」、また狼を主人公にした「赤ずきんちゃん」や「三匹のこぶた」の作品も検討していると聞いている。
これからの彼女の活躍が楽しみである。
おしまい